ドゥームレジスター

バルッ!!

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調査隊は「黒い森」の入り口に到着した。その場所は昼間にも関わらず薄暗く、不気味な静寂が辺りを包んでいた。木々は背が高く、枝葉が空を覆い隠している。風の音も聞こえないその空間に、大地は息を呑んだ。

「ここが黒い森……本当に人が近づかない場所なんだな。」

「単に魔獣が多いだけではない。この森には異常な力が満ちている。」
エリオットが静かに言葉を継ぐ。

フィーネが鋭い目つきで周囲を見渡しながら指示を出す。
「全員、気を抜くな。ここではどんな小さな音も見逃さないようにしろ。」

調査隊は慎重に森の中へと足を踏み入れた。


森の奥へ進むにつれ、周囲の空気が次第に重くなっていった。大地は心臓が締め付けられるような感覚に襲われる。

「何だ、この感覚……息が詰まるようだ。」

「おそらくこの森を覆う魔力のせいだろう。」
エリオットが冷静に説明する。
「普通の人間ならこの時点で立ち入ることさえ困難だ。君が耐えられるのは、あの力を持っているからだろう。」

「だからって、この状況は……気分が悪いよ。」

フィーネが足を止め、手を挙げて全員を制止する。
「待て。何かいる。」

隊員たちが身構える中、森の奥から低いうなり声が響いた。

「また魔獣か……?」
大地が剣を握りしめると、木々の間から巨大な影が現れた。それは狼のような姿をしていたが、通常の魔獣とは異なり、全身が黒い炎をまとっていた。

「……黒炎の狼、『ナイトヘルム』だ。」
フィーネが険しい表情で言う。

「ナイトヘルム……聞いたことあるのか?」
大地が尋ねると、エリオットが答えた。
「黒い森の番人とも言われる魔獣だ。この森の異変を調べるには、こいつを退けなければならない。」


ナイトヘルムが咆哮を上げ、調査隊に向かって突進してきた。隊員たちは盾を構え、防御陣を形成する。

「全員、陣形を崩すな!」
フィーネが指示を飛ばしつつ剣を構える。

「俺もやる!」
大地が前に出ようとするが、フィーネが厳しい口調で制止する。
「まだ動くな!力を使うタイミングを見極めろ!」

「わかった……!」

隊員たちが攻撃を仕掛けるが、ナイトヘルムは黒い炎をまとっており、通常の剣や矢はほとんど通じない。

「ダメだ……あの炎が硬い装甲みたいになってる!」
隊員の一人が叫ぶ。

エリオットが素早く詠唱を始め、輝く魔法陣を展開する。
「火属性には風の魔法が有効だ。私が隙を作る!」

エリオットが放った風の刃がナイトヘルムの炎を削ぎ、短時間の隙を生み出した。その瞬間を見逃さず、フィーネが突撃する。

「大地!ここで力を使え!」

「わかった!」


大地は深呼吸し、再び「時の刃」を引き出した。木剣が青白い光を放ち、実体を持つ剣へと変化する。

「行くぞ……!」

ナイトヘルムがフィーネの攻撃を受けて怯んでいる間、大地はその隙を突いて飛び込んだ。視界がスローモーションになり、相手の動きが鮮明に見える。

「ここだ!」

大地の剣が閃き、ナイトヘルムの胸元に深く突き刺さった。時間が一瞬止まったような感覚の中、黒い炎が消え、ナイトヘルムの巨体が地に崩れ落ちる。

「やった……!」


ナイトヘルムを退けたことで、調査隊は森の奥へと進むことができるようになった。

エリオットが森の中心を指さしながら言う。
「ここから先が本番だ。この森を覆う魔力の源がどこかにあるはずだ。」

「魔力の源か……それをどうにかしないと、この森は浄化できないんだな。」

フィーネがうなずきながら言葉を継ぐ。
「危険な相手が待ち受けている可能性が高い。全員、覚悟を決めろ。」

大地もまた、自分の力と向き合う決意を新たにした。

「俺もやるよ。自分の力が何のためにあるのか、ここで確かめたいんだ。」

森の奥にはさらなる脅威と謎が待ち受けている。調査隊は再び緊張を抱えながら、その深淵へと足を進めていった――。
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