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優しすぎて後光が差して見えます!
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「ところで君にはこの国に、いやこの世界に家がないよね」
「そりゃそうですね」
「親も親戚も友達も居ないし、勿論頼れる相手もいない。働く宛てもない」
「そうですねぇ」
うん、困った。
働くって言っても戸籍もなくて保証人もいない私を雇ってくれる所とかあるのかな?いやそもそも私に何が出来るのかって話でもあるんだけど。
あ、そうだ、日本円が通じるはずもないんだから今夜のご飯にも寝るとこにも困るじゃん。
ちょっと焦り始めたら、ぐっと身体を引き寄せられた。
そういえばわんこの上に乗っかりっぱなしだったことを思い出す。そしてわんこの顔をしてるから気にしないようにしてたけど、このわんこは服を着てない。
ズボンは履いてるから着衣って習慣はありそうなのになんでか上半身は裸だ。ふさふさの毛が生えてるから素肌の生々しさは無いんだけど、改めて考えるとなんか意識してしまう。
言葉が通じるせいかな。妙に照れる。映画の野獣だってちゃんと服は着てたぞ!
「提案なのだけど、これから先一生貴女の生活を保証するよ」
「え、天使なの?神なの?優しすぎて後光が差して見えますありがとうございます!」
「天使でも神でもないよ。提案だって言ったよね、その代わりに君にして欲しい事があるんだ」
「なんでもします!死ぬのと痛いのと苦しいのと他人を傷つけるのとか何かそういう事以外なら!」
勢いこんで前のめりになった私を見て、わんこがくすくすと笑う。
「何でもっていう割りに駄目な事多いなぁ。そしてそれは聞き入れられないよ、ごめんね」
「え、死ぬんですか?殺されるんですか?いやちょっとそれはがっつり遠慮します。大丈夫です、一人で生きていけるのでご心配なく」
わりとソフトな口調だったから油断した。良いわんこっぽく思ってしまった。
そろりとわんこの手から抜け出そうとしたのに、がっつりと抱えられてて全然動けない。おかしいな、そんなに力を入れてるようには見えないのに。
あれもしかしなくても騙されたのかな?そうだよね、そんな美味い話があるわけなかったよね。
知らない世界に来てそこで初めてあった人がすっごく良い人だなんて、そんな都合良すぎるよね。
背中にだらだら汗が流れる。
じたばたともがく私にまたわんこが笑った気配がして顔を上げると、くるんと視界が変化した。わんこの顔と天井が見える。
よくよく見ると天井はただの真っ白な壁紙とかじゃなくて繊細な模様が刻まれてた。手間とお金の掛け方が凄すぎない?
もしかしてこのわんこ、ヤバい筋の人なんじゃないだろうか。
そしてもしかして私、売られる?ほら奴隷とかそういうやつ!
船の一番底に鎖で繋がれてぎゅうぎゅうに詰め込まれて揺られてる自分の姿を想像してしまった。それは嫌だ!
「そりゃそうですね」
「親も親戚も友達も居ないし、勿論頼れる相手もいない。働く宛てもない」
「そうですねぇ」
うん、困った。
働くって言っても戸籍もなくて保証人もいない私を雇ってくれる所とかあるのかな?いやそもそも私に何が出来るのかって話でもあるんだけど。
あ、そうだ、日本円が通じるはずもないんだから今夜のご飯にも寝るとこにも困るじゃん。
ちょっと焦り始めたら、ぐっと身体を引き寄せられた。
そういえばわんこの上に乗っかりっぱなしだったことを思い出す。そしてわんこの顔をしてるから気にしないようにしてたけど、このわんこは服を着てない。
ズボンは履いてるから着衣って習慣はありそうなのになんでか上半身は裸だ。ふさふさの毛が生えてるから素肌の生々しさは無いんだけど、改めて考えるとなんか意識してしまう。
言葉が通じるせいかな。妙に照れる。映画の野獣だってちゃんと服は着てたぞ!
「提案なのだけど、これから先一生貴女の生活を保証するよ」
「え、天使なの?神なの?優しすぎて後光が差して見えますありがとうございます!」
「天使でも神でもないよ。提案だって言ったよね、その代わりに君にして欲しい事があるんだ」
「なんでもします!死ぬのと痛いのと苦しいのと他人を傷つけるのとか何かそういう事以外なら!」
勢いこんで前のめりになった私を見て、わんこがくすくすと笑う。
「何でもっていう割りに駄目な事多いなぁ。そしてそれは聞き入れられないよ、ごめんね」
「え、死ぬんですか?殺されるんですか?いやちょっとそれはがっつり遠慮します。大丈夫です、一人で生きていけるのでご心配なく」
わりとソフトな口調だったから油断した。良いわんこっぽく思ってしまった。
そろりとわんこの手から抜け出そうとしたのに、がっつりと抱えられてて全然動けない。おかしいな、そんなに力を入れてるようには見えないのに。
あれもしかしなくても騙されたのかな?そうだよね、そんな美味い話があるわけなかったよね。
知らない世界に来てそこで初めてあった人がすっごく良い人だなんて、そんな都合良すぎるよね。
背中にだらだら汗が流れる。
じたばたともがく私にまたわんこが笑った気配がして顔を上げると、くるんと視界が変化した。わんこの顔と天井が見える。
よくよく見ると天井はただの真っ白な壁紙とかじゃなくて繊細な模様が刻まれてた。手間とお金の掛け方が凄すぎない?
もしかしてこのわんこ、ヤバい筋の人なんじゃないだろうか。
そしてもしかして私、売られる?ほら奴隷とかそういうやつ!
船の一番底に鎖で繋がれてぎゅうぎゅうに詰め込まれて揺られてる自分の姿を想像してしまった。それは嫌だ!
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