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番外編・個人授業!!
46 世界で一番楽しい義務 ①
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「ただいま」
「おかえりなさい」
このやりとりがあたりまえということに、なんだか照れる。3日間出張してたから、新鮮な気もするし。
一線を越えてからすぐ、私達は結婚した。少しでもたくさん一緒にいるためには、それが最善の選択だと、意見が一致したから。
一緒に暮らし始めて、記念日よりも普通の日を一緒に過ごせることが幸せなんだと、つくづく実感する。
「ごはんとお風呂、どっちを先にする?」
「んー、じゃあ、お風呂」
「沸いてるから、どうぞ」
尚さんがお風呂を済ませてから一緒に夕飯を食べて、疲れているようだったからそのまま寝室に行ってもらった。
後片づけをして、私もお風呂に入り、寝室へと向かう。
ベッドを見ると、尚さんは穏やかな寝息を立てて眠りに就いていた。気持ちよさそうな寝姿に、とても安心する。
私ももう寝よう。寝ている尚さんの隣にそっと入り、ふれるだけのキスをして、眠りに入ろうとまぶたを閉じた瞬間。
「……律さん?」
少しかすれた声で訊ねられ、どきっとする。尚さんの寝起きの声はなんだか色気がある。
「ごめん。起こしちゃったね」
「んー?」
尚さんは私の方に身をよじり、背中に手を回すと、引き寄せて抱きしめてきた。尚さんはスキンシップが多い。隙あらばさわってくる。
私と目が合うとにっこり笑って、軽いキスを数回落とし、背中をやわらかくとんとんと叩いた。
「奪われたから、奪い返した」
「奪ってなんか……」
尚さんはくすくす笑いながら、私をもう少しぎゅっと抱きしめる。尚さんの腕の中に収まると、とても安心する。大切に守られていると実感して。
「ただいま」
「……おかえりなさい」
「会いたかったよ」
「毎日連絡してたし、たった3日なのに」
「3日間でも」
背中に回った手の動きが変わった。こどもをあやすようだった手つきが、そっとさするような優しいものに変わる。……優しい? いや、これは……。
「あ……」
思わず声が出る。尚さんはにこにこ笑って、指でゆっくりと背骨をなぞった。
「それ、だめ……」
「駄目?」
「だって……」
少しなぞられただけで感じてしまうなんて。別に今日はそんな気じゃなかったのに。
「僕、嬉しかったんだけどなあ、お誘い」
「お、お誘いなんかじゃ……」
「律さんはもっと自分の身体に正直にならないと」
不意に尚さんのまなざしが真剣なものになり、どきりとする。
今度のくちづけは、さっきまでの軽いものとは違う。舌が執拗に私を求めてくる。息が上がる。身体の中心が熱くなって、愛液が溢れてきたのが自分でもわかる。
「したくない?」
「……したい」
「気が合う。しよっか」
「おかえりなさい」
このやりとりがあたりまえということに、なんだか照れる。3日間出張してたから、新鮮な気もするし。
一線を越えてからすぐ、私達は結婚した。少しでもたくさん一緒にいるためには、それが最善の選択だと、意見が一致したから。
一緒に暮らし始めて、記念日よりも普通の日を一緒に過ごせることが幸せなんだと、つくづく実感する。
「ごはんとお風呂、どっちを先にする?」
「んー、じゃあ、お風呂」
「沸いてるから、どうぞ」
尚さんがお風呂を済ませてから一緒に夕飯を食べて、疲れているようだったからそのまま寝室に行ってもらった。
後片づけをして、私もお風呂に入り、寝室へと向かう。
ベッドを見ると、尚さんは穏やかな寝息を立てて眠りに就いていた。気持ちよさそうな寝姿に、とても安心する。
私ももう寝よう。寝ている尚さんの隣にそっと入り、ふれるだけのキスをして、眠りに入ろうとまぶたを閉じた瞬間。
「……律さん?」
少しかすれた声で訊ねられ、どきっとする。尚さんの寝起きの声はなんだか色気がある。
「ごめん。起こしちゃったね」
「んー?」
尚さんは私の方に身をよじり、背中に手を回すと、引き寄せて抱きしめてきた。尚さんはスキンシップが多い。隙あらばさわってくる。
私と目が合うとにっこり笑って、軽いキスを数回落とし、背中をやわらかくとんとんと叩いた。
「奪われたから、奪い返した」
「奪ってなんか……」
尚さんはくすくす笑いながら、私をもう少しぎゅっと抱きしめる。尚さんの腕の中に収まると、とても安心する。大切に守られていると実感して。
「ただいま」
「……おかえりなさい」
「会いたかったよ」
「毎日連絡してたし、たった3日なのに」
「3日間でも」
背中に回った手の動きが変わった。こどもをあやすようだった手つきが、そっとさするような優しいものに変わる。……優しい? いや、これは……。
「あ……」
思わず声が出る。尚さんはにこにこ笑って、指でゆっくりと背骨をなぞった。
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「駄目?」
「だって……」
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今度のくちづけは、さっきまでの軽いものとは違う。舌が執拗に私を求めてくる。息が上がる。身体の中心が熱くなって、愛液が溢れてきたのが自分でもわかる。
「したくない?」
「……したい」
「気が合う。しよっか」
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