【R18】朝も昼も夕も夜も

テキイチ

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本編

04 春の酔い ④

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 時任のセックスが変わった気がする。愛撫が丁寧になり、奉仕的な動作が増えた。クンニとか。体位も女子が好きそうなのが増えた。対面座位とか。
 決定的な快感はないけど、確かに身体は時任に慣れてきている。
 時任の存在そのものも。部屋にいるのがあたりまえになってきた。

 私達が社会人だったら、きっとこうはなっていない。
 大学生だから、春休みだから、一か月半程度でも一緒に過ごすことが異常に多くて、なんだか妙になじんでしまった。



 ワンルームの同じ空間で、私達は自由に過ごしている。以前付き合った二人とはそこらへんが上手くいかず、常に私が相手に合わせていて、正直ストレスだった。

 ベッドで眠る時任をよそに、電気を消し、ヘッドホンをつけ、私は映画を見た。
 今日の映画は大当たりだ。時任に声を掛けて、もう一度見るのもいいかもしれない。この感動を分かち合いたい。時任から誘いを断られたことないし。でも、とりあえず、もう夜明けだし、眠ろう。
 そう思った時、眠っているはずの時任が声を上げた。

「美羽……!」

 びっくりしてベッドの時任を覗き込み、声を掛ける。

「何? どうしたん?」
「あ……」

 時任がほっとした表情を浮かべる。

「よかった……いた……」

 夜明けに涙を流す男を見た、これが二度目だ。
 半ば寝ぼけているし、時任がなぜ涙を流したのか、わからない。でも、時任が涙を流す時、一人だったら嫌だな。なんとなく、そう思った。



「は? 豚の角煮……?」
「そう! せっかく手間をかけて作ったのに、さあ食べようって時に、美羽がいなくなっててさあ!」

 時任の夢の話だ。そんなくだらない理由で泣くな。

「別に、食べればいいじゃん」
「……一人じゃやだろ」

 私なら、一人で食べるけど。そう考えたのがバレたのか、むっとした表情を浮かべられた。

「すっげえ食いたくなったから、今日、豚の角煮作る!」
「はいはい」
「時間かかるから晩飯な!」
「はいはい」
「でも、その前に」



 求められたので、セックスに応じた。
 今日の時任はやたらキスをしてくる。軽くふれるだけの可愛いものや、舌で蹂躙するような濃厚なもの。唇だけではなく、額に、頬に、首筋に、胸元に。

「どうしたの……?」
「確認したい。ちゃんと美羽がいるって」
「いるじゃん、ちゃんと」

 ぎゅっと抱きしめられ、ゆっくり背中をなでられる。

「うん。いるな」

 時任が今まで見たことのない優しい表情をしていて、どきどきした。
 目が合うと、息が止まりそうになる。おかしい。

「美羽」

 時任の声が、なんだかひどく甘く響く。
 もう一度くちづけられ、そっと舌を差し挟まれた。お互いをゆっくり味わう。

 時任の指が、私の秘所をそっと探る。ぐちゅりという音とともにすんなり入った。

「ねえ、時任……」
「ん……」
「指じゃ、足りない」
「うん。俺も」

 時任はゴムを着けるとすぐ、私の中に入ってきた。

「あっ……」

 思わず声が出た。

「美羽、今日、すごい……」

 時任のつぶやきに、思わず顔をそむけた。自分でもわかる。中が蠢いている。こんな風になったことはない。どうしたんだろう。

「美羽」

 両手で顔を戻される。時任がとても嬉しそうな顔をしていて、すごく恥ずかしくて、顔に血がのぼるのがわかる。時任は軽いキスを落とすと、ゆっくり動き始めた。

「んっ……んっ……」

 時任の動きに合わせて、思わず声が出る。今までこんなことはなかった。

「美羽、気持ちいい?」
「んっ……わかんな……い……」
「俺は気持ちいいよ、すごく」

 秘所がとんでもなく濡れていて、時任の動きがやけにスムーズに感じる。ぐちょぐちょと卑猥な音が響く。膣が勝手に収縮し、時任のものはいつもより大きくて、身体が開いてるのか閉じているのか感覚が不思議で、混乱する。

 ぽたりと雫が落ちてきた。まさかまた泣いて……? 一瞬心配になるけど、汗だ。
 激しい動きじゃないのに。汗をかいている時任を初めて見る。顔が紅潮していて、興奮が伝わってくる。

 時任は一旦動きを止め、そっとクリトリスを擦る。中に時任を受け入れた状態で擦られたことがなかったので、刺激が大きい。電気が走るような感覚を抱く。

「あ……だめ……時任、だめ……」
「時任じゃなくて、翼って呼んでみ。ほら」
「つ、つば……さ……」
「そう。もっかい呼んで」
「翼……」

 もう一度名前を呼ぶと、時任はくすぐったそうに笑む。

「うん」

 時任は身体の角度を変え、私にのしかかるような態勢になる。再度動き始めると、さっき指で擦られたのと同じようにクリトリスが刺激された。

「あっ……あっ……」
「美羽もいいんだ」

 耳をぺろりと舐められ、思わずびくりと身体が震えた。時任はそのまま私の耳を舐め続ける。耳元でぴちゃぴちゃという水音が響き、つながっている下半身がピクピク蠕動して、なんだか怖くて、思わず身をよじってしまう。

「行かないで」

 懇願するような声。時任の腰の動きが速くなって、身体の奥がどうしようもなく熱くなり、うねって、私は我慢できなくなった。

「ああっ……!」

 弾けるような初めての快感。しばらくお互い荒い息を吐き続けていた。

「美羽、可愛い」

 愛おしむような声。優しいキスと抱擁。幸せな気持ちに満たされて、私は意識を手放した。
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