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紫夜の宴に未来図を
花見の行方
しおりを挟む太陽は西に傾き、月は東に昇る。
桜の木にはまだ花はないが、池の周りには物の怪や付喪神が集まっていた。
花見と聞きつけたゴキゲンな神様たちが知らず知らずに集まっていたのだ。
しかし花見をやると大見得をきった張本人はここにいない。
「本当に大丈夫なのかい?」
「陽凪様……」
「お嬢がなんとかするってんだから大丈夫だ。信じるしかねーよ」
心配そうに陽凪を待つ3人。
そして離れた物陰から様子を伺うもう1人。
「あのバカ、俺の力無しにどうするつもりだ…?」
口は悪いが誰より気にかけているのは火斑だった。
花見自体はさして興味は無いが陽凪は一度決めたら多少の無茶は厭わない。
だが、まだまだ半人前の陽凪は到底桜を咲かせる程の力を持ち得るはずがない。
一体どうするつもりだとこれから起こる何かを待っている。
やがて太陽が完全に沈みあたりは夕闇染まった。
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