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2章凍てつく断罪----慈悲の導き
3話 地下の断罪と慈悲の鍵 - 魔道具の秘密
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薄暗いが、整えられた石の階段を、セレナは這うようにして階段を下りていく。
一歩進むたびに、鉄槌で頭を打たれたような衝撃が脳髄をえぐり、手すりにすがらなければ立っていられなかった。
(私は逃げない。たとえあなたが私の全てを責めようとも……)
頭の中に、声がまた響いた。
『赦しとは甘えだ。過去の罪に蓋をする行為に過ぎぬ』
「……違う。私は……過去から目を逸らさない。あなたをも、見据えて立つ……!」
苦しさで言葉は途切れ、視界がにじむ。吐き気とともに膝が崩れそうになりながらも、セレナは必死に足を運んだ。
氷のような魔力が彼女の全身に絡みつき、体の芯までじわじわと蝕んでいき、セレナの手足の感覚が徐々に失われていく。それでも彼女は歩みを止めなかった。視線を足元に落とし、ただ前へ。
やがて階段の先に、石の広間が広がった。
その中央に、静寂を吸い込むようにぽつんと台座が立ち、黒鉄のバングルがそこにあった。
「……あれが、魔道具のバングル……」
最後の一歩を踏み出し手を伸ばしたとき、頭を冷たい刃が突き抜けるような激しい痛みが襲った。がくりと膝をつき、石床に手をついてうずくまる。
『お前に赦しを求める資格が本当にあるのか?』
「……ある。私は……責任を……受け止めると決めた。断罪の精霊。あなたにすら否定できない、これは私自身の意志よ!」
ふらつく身体をなんとか起こし、震える手でバングルに触れる。
その瞬間、バングルが淡く光り、ヒンヤリとした金属がぴたりと彼女の腕に吸い付いた。
――ズン、と胸の奥に重い音が鳴る。
空気が揺れ、魔力の奔流がセレナの身体に染み込んできた。熱く流れる確かな力。
まるで心臓が新たな脈動を始めるかのように、バングルが脈打つ。広がっていく温かさで強張っていた身体が次第に和らいぎ、今までの痛みがスーッと引いていく。
断罪の精霊の響きが、無機質な声にに変わった。
『私は……見誤ったかもしれぬ、人の子よ』
「私はもう逃げない。あなたと共に、先へ進む。その力を、破壊ではなく選択のために使う」
その言葉に呼応するように、断罪の精霊の気配が彼女の中へ沈んでいく。
バングルが魔力を受け止め、制御し、精霊の力はかすかに静まった。
それでもなお、その力は彼女の中に確かに存在し続けている。
セレナは、小さく息を吐いた。
「……次は、慈悲の精霊。私はきっと、見つける」
静かに、石室の扉を開けた柔らかい風がセレナの頬をなでる。
断罪と慈悲。二つがそろってこそ、罪は真に裁かれ、赦される。
セレナはそう信じ、また一歩を踏み出した。
持ち出した古書によると赦しの女神を祀っている教会があるとか。セレナは、その教会のこそ慈悲の精霊の居場所ではないかと考えた。
一歩進むたびに、鉄槌で頭を打たれたような衝撃が脳髄をえぐり、手すりにすがらなければ立っていられなかった。
(私は逃げない。たとえあなたが私の全てを責めようとも……)
頭の中に、声がまた響いた。
『赦しとは甘えだ。過去の罪に蓋をする行為に過ぎぬ』
「……違う。私は……過去から目を逸らさない。あなたをも、見据えて立つ……!」
苦しさで言葉は途切れ、視界がにじむ。吐き気とともに膝が崩れそうになりながらも、セレナは必死に足を運んだ。
氷のような魔力が彼女の全身に絡みつき、体の芯までじわじわと蝕んでいき、セレナの手足の感覚が徐々に失われていく。それでも彼女は歩みを止めなかった。視線を足元に落とし、ただ前へ。
やがて階段の先に、石の広間が広がった。
その中央に、静寂を吸い込むようにぽつんと台座が立ち、黒鉄のバングルがそこにあった。
「……あれが、魔道具のバングル……」
最後の一歩を踏み出し手を伸ばしたとき、頭を冷たい刃が突き抜けるような激しい痛みが襲った。がくりと膝をつき、石床に手をついてうずくまる。
『お前に赦しを求める資格が本当にあるのか?』
「……ある。私は……責任を……受け止めると決めた。断罪の精霊。あなたにすら否定できない、これは私自身の意志よ!」
ふらつく身体をなんとか起こし、震える手でバングルに触れる。
その瞬間、バングルが淡く光り、ヒンヤリとした金属がぴたりと彼女の腕に吸い付いた。
――ズン、と胸の奥に重い音が鳴る。
空気が揺れ、魔力の奔流がセレナの身体に染み込んできた。熱く流れる確かな力。
まるで心臓が新たな脈動を始めるかのように、バングルが脈打つ。広がっていく温かさで強張っていた身体が次第に和らいぎ、今までの痛みがスーッと引いていく。
断罪の精霊の響きが、無機質な声にに変わった。
『私は……見誤ったかもしれぬ、人の子よ』
「私はもう逃げない。あなたと共に、先へ進む。その力を、破壊ではなく選択のために使う」
その言葉に呼応するように、断罪の精霊の気配が彼女の中へ沈んでいく。
バングルが魔力を受け止め、制御し、精霊の力はかすかに静まった。
それでもなお、その力は彼女の中に確かに存在し続けている。
セレナは、小さく息を吐いた。
「……次は、慈悲の精霊。私はきっと、見つける」
静かに、石室の扉を開けた柔らかい風がセレナの頬をなでる。
断罪と慈悲。二つがそろってこそ、罪は真に裁かれ、赦される。
セレナはそう信じ、また一歩を踏み出した。
持ち出した古書によると赦しの女神を祀っている教会があるとか。セレナは、その教会のこそ慈悲の精霊の居場所ではないかと考えた。
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