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第一章 異世界の住人はとても個性的でした。
新たな噂
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その後しばらくしてようやくアルディアは落ち着いた。
暖はベッドの脇に正座させられて彼の説教をみっちり聞かされている。
(長い………)
しかもクドくてしつこかった。
「そんなに話すと、また発作が出るわよ」
「お前が反省するまでだ」
「反省したわ」
「ならもう二度と混浴しないな?」
「…………」
答えられない暖に、アルディアがまた雷が落とす。
どうしても露天風呂を諦められなかった暖は、最終的に風呂には入って良いけれど、リオールや他の男のいる時は入らないと約束させられた。
「こんな常識を言い聞かせなくてはならないなんて……」
アルディアは、まだ不満そうだ。
言い返したい暖だが、また彼に発作を起こされたらと思いしぶしぶ口を閉じた。
心配をかけた迷惑料としてアルディアの背中をさらに撫でさせられる。
「お前は迷惑この上ないが、これは気持ちが良いからな」
大きく息を吐きながらアルディアはそう言った。
誉められれば嬉しい暖は一層心を込めて手を動かす。
――――暖の手の下の体は細い。
(病気なんだから仕方ないけれど、でも少しでも良くなって欲しいわ)
そう心から願った。
◇◇◇
そうしていつの間にか、暖もアルディアも寝入ってしまったのだろう。
アルディアを起こしたのは、サーバスのあわてふためく声だった。
「ウララ! 居ますか? あなたが時間になっても来ないとリオールが不安になっているのですが――――」
バタンと扉を開けて現れたサーバスは、次には赤い顔をして焦って扉を閉めて出て行った。
目を覚ましたアルディアは、起き抜けのぼんやりした思考でそんなサーバスの行動に首をひねる。
(なんだ? なにかおかしかったか?)
ゆっくりと自分の様子を確認した。
そうして目に入るのは、ベッドから起き上がりかけている自分の背中に手を回し、やはり眠ってしまった暖の姿だ。
二人の姿は、ベッドの上でまるで抱き合っているみたいに見えた。
「す、す、すみません!! 私は! 決して覗き見をしたわけじゃなくて……」
扉の向こうで言い訳するサーバスの声が耳に入る。
アルディアは、だいたいの現状を理解した。
――――頭痛がしてきて、頭をおさえる。
「ふぇっ!? え? 何ごと?」
彼の体にもたれかかっていた暖が寝ぼけ眼で体を起こした。
離れてしまったぬくもりが少し寂しいと、ほんの一瞬思う。
(バカな……)
そんな思考を振り払うように、暖の頭をペチンと叩いた。
「いたっ! ……て、何?」
「お前が無防備に寝るせいだ。いらぬ誤解を受けたぞ。……若い女が男と一緒に寝るんじゃない」
呆れたように叱るアルディア。
暖はわけが分からず首を傾げた。
きょろきょろと周囲を見回して、とりあえず現状を確認し自分が有り得ないほどアルディアにくっついていることに気づいたようだ。
わずか数センチ先に互いの顔がある。
瞬時に顔を赤くした暖の様子に、アルディアはおかしくなった。
(数センチどころか、ついさっきまでピッタリくっついていたのだと知ったら、こいつは赤くなりすぎて死んでしまうかもしれないな)
「な、な、何で!?」
「お前が一緒に寝たせいだ」
「ほぇっ!?」
変な声を上げて狼狽える暖に、アルディアはたまらず笑い出した。
この日以降、アルディア王子が異世界から来た娘にご執心だという噂が、あまり大きくないこの村中に、あっという間に広がった。
噂の出処であるサーバスがアルディアの怒りを買って三カ月減給十パーセントになって泣いたとか泣かなかったとか――――
暖はベッドの脇に正座させられて彼の説教をみっちり聞かされている。
(長い………)
しかもクドくてしつこかった。
「そんなに話すと、また発作が出るわよ」
「お前が反省するまでだ」
「反省したわ」
「ならもう二度と混浴しないな?」
「…………」
答えられない暖に、アルディアがまた雷が落とす。
どうしても露天風呂を諦められなかった暖は、最終的に風呂には入って良いけれど、リオールや他の男のいる時は入らないと約束させられた。
「こんな常識を言い聞かせなくてはならないなんて……」
アルディアは、まだ不満そうだ。
言い返したい暖だが、また彼に発作を起こされたらと思いしぶしぶ口を閉じた。
心配をかけた迷惑料としてアルディアの背中をさらに撫でさせられる。
「お前は迷惑この上ないが、これは気持ちが良いからな」
大きく息を吐きながらアルディアはそう言った。
誉められれば嬉しい暖は一層心を込めて手を動かす。
――――暖の手の下の体は細い。
(病気なんだから仕方ないけれど、でも少しでも良くなって欲しいわ)
そう心から願った。
◇◇◇
そうしていつの間にか、暖もアルディアも寝入ってしまったのだろう。
アルディアを起こしたのは、サーバスのあわてふためく声だった。
「ウララ! 居ますか? あなたが時間になっても来ないとリオールが不安になっているのですが――――」
バタンと扉を開けて現れたサーバスは、次には赤い顔をして焦って扉を閉めて出て行った。
目を覚ましたアルディアは、起き抜けのぼんやりした思考でそんなサーバスの行動に首をひねる。
(なんだ? なにかおかしかったか?)
ゆっくりと自分の様子を確認した。
そうして目に入るのは、ベッドから起き上がりかけている自分の背中に手を回し、やはり眠ってしまった暖の姿だ。
二人の姿は、ベッドの上でまるで抱き合っているみたいに見えた。
「す、す、すみません!! 私は! 決して覗き見をしたわけじゃなくて……」
扉の向こうで言い訳するサーバスの声が耳に入る。
アルディアは、だいたいの現状を理解した。
――――頭痛がしてきて、頭をおさえる。
「ふぇっ!? え? 何ごと?」
彼の体にもたれかかっていた暖が寝ぼけ眼で体を起こした。
離れてしまったぬくもりが少し寂しいと、ほんの一瞬思う。
(バカな……)
そんな思考を振り払うように、暖の頭をペチンと叩いた。
「いたっ! ……て、何?」
「お前が無防備に寝るせいだ。いらぬ誤解を受けたぞ。……若い女が男と一緒に寝るんじゃない」
呆れたように叱るアルディア。
暖はわけが分からず首を傾げた。
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わずか数センチ先に互いの顔がある。
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(数センチどころか、ついさっきまでピッタリくっついていたのだと知ったら、こいつは赤くなりすぎて死んでしまうかもしれないな)
「な、な、何で!?」
「お前が一緒に寝たせいだ」
「ほぇっ!?」
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この日以降、アルディア王子が異世界から来た娘にご執心だという噂が、あまり大きくないこの村中に、あっという間に広がった。
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