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第2話 異母妹
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王子に婚約解消を迫られる私の前に異母妹であるライラが現れた。はっきり言えば彼女と私は昔から仲が悪い。何かと私の目が見えないことをからかったり物を隠したり足を引っ掛けたり意地悪をしてくるのだ。
「ライラ、なぜあなたが国を離れてハシム王国に来てるの? お父様から許可はされてないわよね?」
彼女は私より一つ下で、まだ公務で外国へ親善訪問するのを許される年齢ではない
「ライラ、君は俺の部屋で待っていてくれと頼んだろう。俺たちの関係がバレたらどうする」
「ごめんなさい。ジハール王子様。心配になってつい来てしまったのです。ダリヤ姉様が婚約破棄を泣いて嫌がるのではないかと思って」
この愚かな妹ライラと隣国のバカ王子はどのような関係なのだろうか。まさかとは思うが国民に模範を示さなければならない王族のくせに逢瀬なんてことはしてないわよね。
「ライラ、答えなさい。なぜここにいるの」
「俺が呼んだんだ」
「王子が呼ばれたのですか? しかし、そのようなことを私は何も聞いていませんが」
「もう、ダリヤは目が見えないだけじゃなくて頭まで鈍いわね。そんなことだから王家の面汚しと言われるのよ」
いつものことだが妹の暴言に少々カチンと来た。
「はあ? 帝国と聖典の法を読んだことないの? 成人に満たない子女はみだりに異性の家へ上がってはならないという決まりがあるでしょう」
「うっさいわねー。少しばかり回復の奇跡が使える聖女だからって聖典を盾に私へ指図しないでよ。だいたいあなた目が見えないから聖典読めないでしょ」
「従者に読んでもらって暗記してるわ」
「ほんと生意気でムカつく。そうやって何でも人に頼んで国庫のお金を無駄使いする浪費王女のくせに」
「あなたこそ、王女のくせに無断で国外旅行とかどういう神経してるの?」
「はぁ」
姉妹喧嘩を始めた私達に王子はため息をついた。
「王子、失礼しました。ライラにはよく言って聞かせます」
「ダリヤ、本当にお前は意地の悪い姉だな。ライラから聞いていた通りだ」
「は?」
思わず口に出た。
「えーん、ジハール王子様ー。ダリヤ姉様がまたいじめるのー」
いや、いつもいじわるしてくるのあなたなんだけど。
「非公式だがライラと俺は何度も会ってる。彼女は美しく健康で、そして天真爛漫なその素直な性格に惚れたんだ。この場に彼女がいるのもライラがハシム王国にとって将来大切な存在になる女性だからだ。」
「もうジハール王子様ったらー」
「はぁ、それは良かったですね。つまり、ライラと結婚したいから私のような不健康な娘との婚約を破棄したかったわけですか」
うわあ。この二人、本当にそんな爛れた関係だった。心底呆れた。
「そうよ。それなのにあなたは先に生まれたからって王子様と勝手に婚約して。ずるいわ」
「婚約を決めたのはお父様だから私のせいではないんだけど。あなたは時が来たら国一番の勇者と結婚させるとお父様がお決めになったでしょう」
「どんな人かもわからない勇者だなんて嫌。私はジハール王子様と結婚するの」
「ダリヤ、お前がなんと言おうと俺の妃はライラと決めたのだ」
だから聞きなさいよ。私のせいじゃないと言ってるでしょ。この二人似たものカップルで話が通じないわね。
と内心イライラしてたが王女らしく王家の婚姻について説明する。
「親が決めた縁談に子が口を挟むことはできないものです。ましてやそれが国同士の婚姻同盟なら。それは貴国でも同じでしょう」
私達の国では父親が言うことは絶対という掟のようなものがある。特に娘が父親に逆らうのは社会的にあってはならないこととされる。まあ、私は何かと父親には反抗的だからすっかり嫌われて邪険に扱われているけど。
「たとえ天使が決めた運命だとしても変えてみせるさ」
「ダリヤ、あなたの思い通りにはさせないから。私達の関係を漏らしたりしたらあなたが可愛がってる奴隷犬士に何か不幸があるかもね。それをよーく理解した上で、お父様に自ら婚約解消を願い出なさい。良いわね?」
「私と関係ない人を巻き込まないでよ!」
「ひっ……」
つい、話が通じない上に脅迫までしてくる妹にカッとなって大きな声を出してしまった。
「あっ、大きな声を出して申し訳ありません。別にライラとジハール王子のことを漏らしたりはしません。お父様には私から説得してみましょう」
「……そうか。最後に姉らしい決断をしたな。お前がライラをいじめた罪は消えはしないが、少しは見直したぞ」
「じゃあねライラ。先に国へ帰るから。あなたも大概にしなさい」
「……」
ライラは何も答えなかった。
私はジハール王子を部屋を出て宮殿内にある来賓用の寝室へ戻った。
「はぁー、疲れたー」
「姫様、今日もご公務お疲れ様でした」
仲良しの侍女であるメイド猫の女の子に優しい言葉をかけてもらい癒やされる。彼女は亜人で砂漠に住む部族のスナネコ族出身だ。猫耳と尻尾をたまに触らせてもらう。
「ええ、本当疲れたわよ。あのバカ王子と妹と来たら何を考えてるのかしら。あ、今の国家機密だから他の侍女の子には話さないでね」
「は、はい……。私は何も聞きませんでした。えっと、お召し物を着替えさせていただきますね」
「お願い。この正装のドレスは動きにくくてかなわないわ。王宮が放火されて火事にでもなったら逃げ遅れそうよ」
「そういう時は親衛隊の方が連れて逃げてくださいますよ。特にシャジャル中隊長様は姫様に何かあれば飛んできます」
「そうかしら」
コンコンコン。
その時部屋の扉をノックする音が聞こえた。噂をすれば何とやらだ。
「王女殿下、自分です。入ってもよろしいですか?」
「着替えてるから待ってー」
「し、失礼しました……」
「ライラ、なぜあなたが国を離れてハシム王国に来てるの? お父様から許可はされてないわよね?」
彼女は私より一つ下で、まだ公務で外国へ親善訪問するのを許される年齢ではない
「ライラ、君は俺の部屋で待っていてくれと頼んだろう。俺たちの関係がバレたらどうする」
「ごめんなさい。ジハール王子様。心配になってつい来てしまったのです。ダリヤ姉様が婚約破棄を泣いて嫌がるのではないかと思って」
この愚かな妹ライラと隣国のバカ王子はどのような関係なのだろうか。まさかとは思うが国民に模範を示さなければならない王族のくせに逢瀬なんてことはしてないわよね。
「ライラ、答えなさい。なぜここにいるの」
「俺が呼んだんだ」
「王子が呼ばれたのですか? しかし、そのようなことを私は何も聞いていませんが」
「もう、ダリヤは目が見えないだけじゃなくて頭まで鈍いわね。そんなことだから王家の面汚しと言われるのよ」
いつものことだが妹の暴言に少々カチンと来た。
「はあ? 帝国と聖典の法を読んだことないの? 成人に満たない子女はみだりに異性の家へ上がってはならないという決まりがあるでしょう」
「うっさいわねー。少しばかり回復の奇跡が使える聖女だからって聖典を盾に私へ指図しないでよ。だいたいあなた目が見えないから聖典読めないでしょ」
「従者に読んでもらって暗記してるわ」
「ほんと生意気でムカつく。そうやって何でも人に頼んで国庫のお金を無駄使いする浪費王女のくせに」
「あなたこそ、王女のくせに無断で国外旅行とかどういう神経してるの?」
「はぁ」
姉妹喧嘩を始めた私達に王子はため息をついた。
「王子、失礼しました。ライラにはよく言って聞かせます」
「ダリヤ、本当にお前は意地の悪い姉だな。ライラから聞いていた通りだ」
「は?」
思わず口に出た。
「えーん、ジハール王子様ー。ダリヤ姉様がまたいじめるのー」
いや、いつもいじわるしてくるのあなたなんだけど。
「非公式だがライラと俺は何度も会ってる。彼女は美しく健康で、そして天真爛漫なその素直な性格に惚れたんだ。この場に彼女がいるのもライラがハシム王国にとって将来大切な存在になる女性だからだ。」
「もうジハール王子様ったらー」
「はぁ、それは良かったですね。つまり、ライラと結婚したいから私のような不健康な娘との婚約を破棄したかったわけですか」
うわあ。この二人、本当にそんな爛れた関係だった。心底呆れた。
「そうよ。それなのにあなたは先に生まれたからって王子様と勝手に婚約して。ずるいわ」
「婚約を決めたのはお父様だから私のせいではないんだけど。あなたは時が来たら国一番の勇者と結婚させるとお父様がお決めになったでしょう」
「どんな人かもわからない勇者だなんて嫌。私はジハール王子様と結婚するの」
「ダリヤ、お前がなんと言おうと俺の妃はライラと決めたのだ」
だから聞きなさいよ。私のせいじゃないと言ってるでしょ。この二人似たものカップルで話が通じないわね。
と内心イライラしてたが王女らしく王家の婚姻について説明する。
「親が決めた縁談に子が口を挟むことはできないものです。ましてやそれが国同士の婚姻同盟なら。それは貴国でも同じでしょう」
私達の国では父親が言うことは絶対という掟のようなものがある。特に娘が父親に逆らうのは社会的にあってはならないこととされる。まあ、私は何かと父親には反抗的だからすっかり嫌われて邪険に扱われているけど。
「たとえ天使が決めた運命だとしても変えてみせるさ」
「ダリヤ、あなたの思い通りにはさせないから。私達の関係を漏らしたりしたらあなたが可愛がってる奴隷犬士に何か不幸があるかもね。それをよーく理解した上で、お父様に自ら婚約解消を願い出なさい。良いわね?」
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「ひっ……」
つい、話が通じない上に脅迫までしてくる妹にカッとなって大きな声を出してしまった。
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「……そうか。最後に姉らしい決断をしたな。お前がライラをいじめた罪は消えはしないが、少しは見直したぞ」
「じゃあねライラ。先に国へ帰るから。あなたも大概にしなさい」
「……」
ライラは何も答えなかった。
私はジハール王子を部屋を出て宮殿内にある来賓用の寝室へ戻った。
「はぁー、疲れたー」
「姫様、今日もご公務お疲れ様でした」
仲良しの侍女であるメイド猫の女の子に優しい言葉をかけてもらい癒やされる。彼女は亜人で砂漠に住む部族のスナネコ族出身だ。猫耳と尻尾をたまに触らせてもらう。
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