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第二章 お見合い
高望みはせず
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「……ジョンさん、確かに見た目がいい女性は華やかで素敵ですよね」
できたばかりの相談所にわざわざ足を向けてくれたお客様に対して申し訳ないが、心を鬼にして言わねば、とアリサが気を引き締める。
「でも、顔やスタイルや若さなどの見た目ばかりでなく、もっと女性の中身を見てください。
一緒に生涯年を重ねていきたいと思える女性を見つけてください。
ドキドキ興奮する人ではなく、心穏やかに過ごせる人、気が合う人です。
踊り子さんはたまに見に行くぐらいにしましょう」
「う……そ、そうだな…」
いつも人当たりの良いアリサが、急に厳しい表情になり、現実を説き伏せてきたのでジョンはしどろもどろに汗をかいている。
大男に懇々と説教をしているアリサを、隣のカウンターから横目で見ていたケビンが苦笑いしている。
「ふふ、少し言い過ぎてしまいましたかね。
ごめんなさい。
でも、そんなジョンさんにもピッタリな女性を見つけます」
わざと厳しいことを言い、気を引き締めさせたあと、相手を提示するという常套手段だ。
プロフィールカードに改めて目を落とすと、趣味の欄に「うまい店でうまい料理を食う」と書かれていた。
「ジョンさんは美味しいご飯屋さんで食事するのが好きなんですね」
アリサが尋ねると、落ち込んでいたジョンは顔を上げ、パッと表情を輝かせた。
「ああ。休みの日は、街で評判の料理屋に行って、うまいものを食うかな。バトルは体が資本だしな!」
(好きなものを語るときの人は、目が輝いて楽しそう。
そんなジョンさんに、同じく食べることが好きな相手を見つけてみせるわ!
相性ぴったりな人を紹介して、成婚成功よ!)
数日のうちに訪れてくれた会員のプロフィールの中から、何人か目星をつけて、人となりを思い出していく。
紹介する女性に悩んでいるアリサに、ギルドの書類を片手に近くを通りかかったケビンが、ふと目に入ったのか、プロフィールカードの中から一人の女性を指差す。
「彼女なんていいんじゃないか。
3番街のレストランのキッチンをやっている」
眼帯をしていない右目を細めて、ケビンが助言をした。
ギルドマスターをしている彼は、町の住人に顔が広いのだろう。
その人はケイトという、料理人の女性だ。
長い髪をポニーテールにし、少し気が強そうだが健康的でハツラツとした人だった。
(確かに、ケイトさんは作るだけじゃなく、食べに行くのも好きって言ってたな。
趣味は合う方が良いものね!)
「3番街のレストランか。
俺はまだ行ったこと無いが、人気みたいだよな」
「ああ、何を食べても美味いぞ。
俺はここのポークジンジャーが好きで良く行く」
友人同士楽しそうに、ジョンとケビンが話している。
「明るく感じの良い子だったから、ジョンも気にいると思うが」
「へえ、そりゃあ気になるな。会ってみたい」
「それではケイトさんに連絡とってみますね!」
ケビンもおすすめするその女性に興味を持ったのか、ジョンは乗り気になった。
(見つけたわ、彼にぴったりなお相手!
善は急げね!)
踊り子などという高嶺の花を望んでいたジョンの気が変わったのはチャンスだ。
ケイトへ会いに行き伝えると、問題ないと承諾してくれた。
早速、彼女の次の休みに合わせて、二人の初回デートの予定を立てることに成功した。
* * *
ジョンとケイトの初回デートの当日。
アリサは足りなくなったチラシの補充をしながら、二人がうまくいったか考えていた。
(ジョンさんは竹を割ったように明るくて感じの良い人だけど、踊り子さんが好きなように、女性にデリカシーないことを言わないか心配だった。
なので、まずは元気に挨拶をして、デートをOKしてくれた彼女に感謝しお礼を言う。
そして自分の話ばかりせず、相手の話を聞くようにアドバイスしたわ)
前世で言うところの、いわゆる体育会系の陽キャなジョンの良さを伸ばしつつ、男子会のノリになりすぎないよう、あくまでもデートなのだと伝えたのだ。
閉店時間になったので店を閉め、今日来た会員の書類の整理をする。
すると、コンコン、と店の窓が叩かれる音がして顔を上げると、ジョンが外から店の中を覗き込んでいた。隣には、ケイトの姿も見える。
アリサが立ち上がり、店じまいをし始めているギルドの中へと促す。
「よ、ごめんな。閉店してるのに」
「いえいえ。お二人とも、デートはどうでしたか?」
ジョンとケイトは目を合わせ、どちらかともなく笑い合った。
二人の間に流れる温かい空気感に、ああ、うまくいったんだな、というのがわかった。
ケイトの働いている店の休日にデートの予定を立てたのに、待ち合わせ場所は、彼女の働いているレストランだった。
それは、食べるのが好きというジョンのために、休日のレストランを使い、貸切で彼の好物を作ってあげたというのだ。
温かい料理をテーブル一杯に並べ、二人で楽しく食べたのだという。
「いやあ、美味かった。
完璧に胃袋を掴まれちまったよ」
「食べっぷりの良い男は好きだよ。
作りがいがあるからね」
食べるのが好きな男性と、作るのが好きな女性は、初対面だがすぐに打ち解けたようだ。
「俺はデートといえば、公園散歩したり夜景を見に行くもんだと思ってて、それが苦手だったんだけどよ。
美味い飯を一緒に食べるだけっての、考えたことなかったぜ」
「お互い好きなことを共有するってのがいいんだろうね。
アリサのアイディア、さすがだよ!」
この世界では、デートといえばおしゃれをしてお出かけするもの、というイメージがあるらしい。
好きなことを一緒にやる方がその後の成婚率が高い。
スポーツ好きは一緒に体を動かしたり、映画好きは好きな映画を見に行ったり。食事が好きなら、一緒に食卓を囲むのだ。
自分の経験が生きたことに、アリサは達成感を感じた。
できたばかりの相談所にわざわざ足を向けてくれたお客様に対して申し訳ないが、心を鬼にして言わねば、とアリサが気を引き締める。
「でも、顔やスタイルや若さなどの見た目ばかりでなく、もっと女性の中身を見てください。
一緒に生涯年を重ねていきたいと思える女性を見つけてください。
ドキドキ興奮する人ではなく、心穏やかに過ごせる人、気が合う人です。
踊り子さんはたまに見に行くぐらいにしましょう」
「う……そ、そうだな…」
いつも人当たりの良いアリサが、急に厳しい表情になり、現実を説き伏せてきたのでジョンはしどろもどろに汗をかいている。
大男に懇々と説教をしているアリサを、隣のカウンターから横目で見ていたケビンが苦笑いしている。
「ふふ、少し言い過ぎてしまいましたかね。
ごめんなさい。
でも、そんなジョンさんにもピッタリな女性を見つけます」
わざと厳しいことを言い、気を引き締めさせたあと、相手を提示するという常套手段だ。
プロフィールカードに改めて目を落とすと、趣味の欄に「うまい店でうまい料理を食う」と書かれていた。
「ジョンさんは美味しいご飯屋さんで食事するのが好きなんですね」
アリサが尋ねると、落ち込んでいたジョンは顔を上げ、パッと表情を輝かせた。
「ああ。休みの日は、街で評判の料理屋に行って、うまいものを食うかな。バトルは体が資本だしな!」
(好きなものを語るときの人は、目が輝いて楽しそう。
そんなジョンさんに、同じく食べることが好きな相手を見つけてみせるわ!
相性ぴったりな人を紹介して、成婚成功よ!)
数日のうちに訪れてくれた会員のプロフィールの中から、何人か目星をつけて、人となりを思い出していく。
紹介する女性に悩んでいるアリサに、ギルドの書類を片手に近くを通りかかったケビンが、ふと目に入ったのか、プロフィールカードの中から一人の女性を指差す。
「彼女なんていいんじゃないか。
3番街のレストランのキッチンをやっている」
眼帯をしていない右目を細めて、ケビンが助言をした。
ギルドマスターをしている彼は、町の住人に顔が広いのだろう。
その人はケイトという、料理人の女性だ。
長い髪をポニーテールにし、少し気が強そうだが健康的でハツラツとした人だった。
(確かに、ケイトさんは作るだけじゃなく、食べに行くのも好きって言ってたな。
趣味は合う方が良いものね!)
「3番街のレストランか。
俺はまだ行ったこと無いが、人気みたいだよな」
「ああ、何を食べても美味いぞ。
俺はここのポークジンジャーが好きで良く行く」
友人同士楽しそうに、ジョンとケビンが話している。
「明るく感じの良い子だったから、ジョンも気にいると思うが」
「へえ、そりゃあ気になるな。会ってみたい」
「それではケイトさんに連絡とってみますね!」
ケビンもおすすめするその女性に興味を持ったのか、ジョンは乗り気になった。
(見つけたわ、彼にぴったりなお相手!
善は急げね!)
踊り子などという高嶺の花を望んでいたジョンの気が変わったのはチャンスだ。
ケイトへ会いに行き伝えると、問題ないと承諾してくれた。
早速、彼女の次の休みに合わせて、二人の初回デートの予定を立てることに成功した。
* * *
ジョンとケイトの初回デートの当日。
アリサは足りなくなったチラシの補充をしながら、二人がうまくいったか考えていた。
(ジョンさんは竹を割ったように明るくて感じの良い人だけど、踊り子さんが好きなように、女性にデリカシーないことを言わないか心配だった。
なので、まずは元気に挨拶をして、デートをOKしてくれた彼女に感謝しお礼を言う。
そして自分の話ばかりせず、相手の話を聞くようにアドバイスしたわ)
前世で言うところの、いわゆる体育会系の陽キャなジョンの良さを伸ばしつつ、男子会のノリになりすぎないよう、あくまでもデートなのだと伝えたのだ。
閉店時間になったので店を閉め、今日来た会員の書類の整理をする。
すると、コンコン、と店の窓が叩かれる音がして顔を上げると、ジョンが外から店の中を覗き込んでいた。隣には、ケイトの姿も見える。
アリサが立ち上がり、店じまいをし始めているギルドの中へと促す。
「よ、ごめんな。閉店してるのに」
「いえいえ。お二人とも、デートはどうでしたか?」
ジョンとケイトは目を合わせ、どちらかともなく笑い合った。
二人の間に流れる温かい空気感に、ああ、うまくいったんだな、というのがわかった。
ケイトの働いている店の休日にデートの予定を立てたのに、待ち合わせ場所は、彼女の働いているレストランだった。
それは、食べるのが好きというジョンのために、休日のレストランを使い、貸切で彼の好物を作ってあげたというのだ。
温かい料理をテーブル一杯に並べ、二人で楽しく食べたのだという。
「いやあ、美味かった。
完璧に胃袋を掴まれちまったよ」
「食べっぷりの良い男は好きだよ。
作りがいがあるからね」
食べるのが好きな男性と、作るのが好きな女性は、初対面だがすぐに打ち解けたようだ。
「俺はデートといえば、公園散歩したり夜景を見に行くもんだと思ってて、それが苦手だったんだけどよ。
美味い飯を一緒に食べるだけっての、考えたことなかったぜ」
「お互い好きなことを共有するってのがいいんだろうね。
アリサのアイディア、さすがだよ!」
この世界では、デートといえばおしゃれをしてお出かけするもの、というイメージがあるらしい。
好きなことを一緒にやる方がその後の成婚率が高い。
スポーツ好きは一緒に体を動かしたり、映画好きは好きな映画を見に行ったり。食事が好きなら、一緒に食卓を囲むのだ。
自分の経験が生きたことに、アリサは達成感を感じた。
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