29 / 35
4
しおりを挟む
察するに、ローズさんがレオンハルト様にかけた言葉なのでしょう。
「まぁ、それは随分とレオの事を理解しているのですね」
ふふふと笑って見せると、唇を少し尖らせましたわね。可愛い。
「分かっているくせに。リリは時々意地悪をする」
「レオも時々意地悪をするからですわ。レオのお顔が優れないのはローズさん自身が原因なのによくもまあと。厚顔無恥で有らせられるのね。重責ねぇ、貴族である以上責任を負うものですけれど、ローズさんはどう癒すのでしょう?」
「実のない甘言だな。あの三人にかける言葉は実に軽い。頑張ってます。凄いです。頼りになる。あれでよく靡くと感心できた程だ。それと何かにつれ触れて来ようとするから、そちらで堕ちたのだろう」
「まぁ!婚約者のいる男性にですか?なんてはしたない」
触る方も触らせる方もどうかしておりますわ。
しかも、レオンハルト様の見ている前でですか?正気ですの?
「わたしにも触れてこようとするから躱し、一定の距離離れるよう伝えたがシルヴェスト等が連れてくる。彼奴らにも婚約者のいる身であるのだから行動を慎めと咎めても何かとローズ嬢を庇い言い訳をする。あれで将来国を担うつもりか」
「流石に見過ごせなくなりますわね。男爵令嬢程度の誘惑に負けられても困りますわ。手練手管に長けてもいない女性に堕ちるような者にレオの補佐をさせる訳にはいけません」
「・・・手練手管と違うが、ローズ嬢だが不思議な事にわたし達の趣味嗜好に精通している。わたしの好物が甘い物と何故か知っていた。甘い物が好きだからクッキーを焼いたと持って来たことがある。何が入っているかわからないので受け取らなかったが。暗殺するとしても普通手作りを受け取る訳がないのにな。わたしの訪れる場所など情報収集に長けているのに行動がそぐわな過ぎて何が目的なのか理解出来ない。一層の事、暗殺目的の方がまだ楽だ」
「その方が始末が楽ですものね」
暗部に処分させて終わるだけですもの。
国を背負う以上、清濁併せ呑まないといけませんもの。個より国を取らなくてはならないの。
レオンハルト様に何かあってからでは遅いのだから。
「ああ。諜報部に探ってもらっているが背後に付いている者も洗い出せずお手上げだ。わざと泳がせているのだが行動が異常なだけで指示を受けている様子も全くないらしい」
「では、わたくしがローズさんと話をしてみますわ」
「リリ。駄目だ」
ローズさんの真意が見えない以上、わたくしにも危険が及ぶかもしれないと止められます。
ですが、婚約者のわたくしは最悪替えがききます。他のご令嬢でも他国の姫でも優秀な方はおりますもの。
「レオならわたくしに危険が及ばないようにしてくださるでしょう?」
「・・・勿論だ。しかし分かっていてもリリが心配なんだ」
「わたくし、レオが好きよ。好きな人が可能性が僅かでも奪われるかもしれないと思うと黙っていられない。だからレオが止めても行動するわ」
「それはない。あれは無い。でもリリから好きと言われるのは凄く嬉しいな」
・・・あら、心変わりの可能性は無さそうですわね。
表情の変化を見て大丈夫そうと安心いたしました。
お噂で聞いたローズさんって容姿はレオの好みそうでしたのでほんの少しだけ心配でしたのに。
「レオ好みの容姿ではありませんの?」
「リリ?・・・可愛い。リリの夜空色の髪も紫水晶の瞳も好きだ。綺麗な顔を赤く染めて恥じらう目の前にいる婚約者が好みだよ」
「真っ赤なのは自覚があります。これ以上言わないでくださいまし」
未だに直接褒められ慣れていませんから仕方ないでしょう。
レオンハルト様ってわたくしが照れるのをご存知ですから、こうやって直接口に出されるのだもの。
しかも慣れなくていいと仰らないでください。
「まぁ、それは随分とレオの事を理解しているのですね」
ふふふと笑って見せると、唇を少し尖らせましたわね。可愛い。
「分かっているくせに。リリは時々意地悪をする」
「レオも時々意地悪をするからですわ。レオのお顔が優れないのはローズさん自身が原因なのによくもまあと。厚顔無恥で有らせられるのね。重責ねぇ、貴族である以上責任を負うものですけれど、ローズさんはどう癒すのでしょう?」
「実のない甘言だな。あの三人にかける言葉は実に軽い。頑張ってます。凄いです。頼りになる。あれでよく靡くと感心できた程だ。それと何かにつれ触れて来ようとするから、そちらで堕ちたのだろう」
「まぁ!婚約者のいる男性にですか?なんてはしたない」
触る方も触らせる方もどうかしておりますわ。
しかも、レオンハルト様の見ている前でですか?正気ですの?
「わたしにも触れてこようとするから躱し、一定の距離離れるよう伝えたがシルヴェスト等が連れてくる。彼奴らにも婚約者のいる身であるのだから行動を慎めと咎めても何かとローズ嬢を庇い言い訳をする。あれで将来国を担うつもりか」
「流石に見過ごせなくなりますわね。男爵令嬢程度の誘惑に負けられても困りますわ。手練手管に長けてもいない女性に堕ちるような者にレオの補佐をさせる訳にはいけません」
「・・・手練手管と違うが、ローズ嬢だが不思議な事にわたし達の趣味嗜好に精通している。わたしの好物が甘い物と何故か知っていた。甘い物が好きだからクッキーを焼いたと持って来たことがある。何が入っているかわからないので受け取らなかったが。暗殺するとしても普通手作りを受け取る訳がないのにな。わたしの訪れる場所など情報収集に長けているのに行動がそぐわな過ぎて何が目的なのか理解出来ない。一層の事、暗殺目的の方がまだ楽だ」
「その方が始末が楽ですものね」
暗部に処分させて終わるだけですもの。
国を背負う以上、清濁併せ呑まないといけませんもの。個より国を取らなくてはならないの。
レオンハルト様に何かあってからでは遅いのだから。
「ああ。諜報部に探ってもらっているが背後に付いている者も洗い出せずお手上げだ。わざと泳がせているのだが行動が異常なだけで指示を受けている様子も全くないらしい」
「では、わたくしがローズさんと話をしてみますわ」
「リリ。駄目だ」
ローズさんの真意が見えない以上、わたくしにも危険が及ぶかもしれないと止められます。
ですが、婚約者のわたくしは最悪替えがききます。他のご令嬢でも他国の姫でも優秀な方はおりますもの。
「レオならわたくしに危険が及ばないようにしてくださるでしょう?」
「・・・勿論だ。しかし分かっていてもリリが心配なんだ」
「わたくし、レオが好きよ。好きな人が可能性が僅かでも奪われるかもしれないと思うと黙っていられない。だからレオが止めても行動するわ」
「それはない。あれは無い。でもリリから好きと言われるのは凄く嬉しいな」
・・・あら、心変わりの可能性は無さそうですわね。
表情の変化を見て大丈夫そうと安心いたしました。
お噂で聞いたローズさんって容姿はレオの好みそうでしたのでほんの少しだけ心配でしたのに。
「レオ好みの容姿ではありませんの?」
「リリ?・・・可愛い。リリの夜空色の髪も紫水晶の瞳も好きだ。綺麗な顔を赤く染めて恥じらう目の前にいる婚約者が好みだよ」
「真っ赤なのは自覚があります。これ以上言わないでくださいまし」
未だに直接褒められ慣れていませんから仕方ないでしょう。
レオンハルト様ってわたくしが照れるのをご存知ですから、こうやって直接口に出されるのだもの。
しかも慣れなくていいと仰らないでください。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】悪役令嬢は断罪後、物語の外で微笑む
あめとおと
恋愛
断罪され、国外追放となった悪役令嬢エレノア。
けれど彼女は、泣かなかった。
すべてを失ったはずのその瞬間、彼女を迎えに来たのは、
隣国最大商会の会頭であり、“共犯者”の青年だった。
これは、物語の舞台を降りた悪役令嬢が、
自由と恋、そして本当の幸せを手に入れるまでの、
ざまぁと甘さを少しだけ含んだショートショート。
私を選ばなかったくせに~推しの悪役令嬢になってしまったので、本物以上に悪役らしい振る舞いをして婚約破棄してやりますわ、ザマア~
あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
乙女ゲーム《時の思い出(クロノス・メモリー)》の世界、しかも推しである悪役令嬢ルーシャに転生してしまったクレハ。
「貴方は一度だって私の話に耳を傾けたことがなかった。誤魔化して、逃げて、時より甘い言葉や、贈り物を贈れば満足だと思っていたのでしょう。――どんな時だって、私を選ばなかったくせに」と言って化物になる悪役令嬢ルーシャの未来を変えるため、いちルーシャファンとして、婚約者であり全ての元凶とである第五王子ベルンハルト(放蕩者)に婚約破棄を求めるのだが――?
記憶を失くして転生しました…転生先は悪役令嬢?
ねこママ
恋愛
「いいかげんにしないかっ!」
バシッ!!
わたくしは咄嗟に、フリード様の腕に抱き付くメリンダ様を引き離さなければと手を伸ばしてしまい…頬を叩かれてバランスを崩し倒れこみ、壁に頭を強く打ち付け意識を失いました。
目が覚めると知らない部屋、豪華な寝台に…近付いてくるのはメイド? 何故髪が緑なの?
最後の記憶は私に向かって来る車のライト…交通事故?
ここは何処? 家族? 友人? 誰も思い出せない……
前世を思い出したセレンディアだが、事故の衝撃で記憶を失くしていた……
前世の自分を含む人物の記憶だけが消えているようです。
転生した先の記憶すら全く無く、頭に浮かぶものと違い過ぎる世界観に戸惑っていると……?
婚約破棄してくださって結構です
二位関りをん
恋愛
伯爵家の令嬢イヴには同じく伯爵家令息のバトラーという婚約者がいる。しかしバトラーにはユミアという子爵令嬢がいつもべったりくっついており、イヴよりもユミアを優先している。そんなイヴを公爵家次期当主のコーディが優しく包み込む……。
※表紙にはAIピクターズで生成した画像を使用しています
婚約破棄すると言われたので、これ幸いとダッシュで逃げました。殿下、すみませんが追いかけてこないでください。
桜乃
恋愛
ハイネシック王国王太子、セルビオ・エドイン・ハイネシックが舞踏会で高らかに言い放つ。
「ミュリア・メリッジ、お前とは婚約を破棄する!」
「はい、喜んで!」
……えっ? 喜んじゃうの?
※約8000文字程度の短編です。6/17に完結いたします。
※1ページの文字数は少な目です。
☆番外編「出会って10秒でひっぱたかれた王太子のお話」
セルビオとミュリアの出会いの物語。
※10/1から連載し、10/7に完結します。
※1日おきの更新です。
※1ページの文字数は少な目です。
❇❇❇❇❇❇❇❇❇
2024年12月追記
お読みいただき、ありがとうございます。
こちらの作品は完結しておりますが、番外編を追加投稿する際に、一旦、表記が連載中になります。ご了承ください。
※番外編投稿後は完結表記に致します。再び、番外編等を投稿する際には連載表記となりますこと、ご容赦いただけますと幸いです。
悪役令嬢のビフォーアフター
すけさん
恋愛
婚約者に断罪され修道院に行く途中に山賊に襲われた悪役令嬢だが、何故か死ぬことはなく、気がつくと断罪から3年前の自分に逆行していた。
腹黒ヒロインと戦う逆行の転生悪役令嬢カナ!
とりあえずダイエットしなきゃ!
そんな中、
あれ?婚約者も何か昔と態度が違う気がするんだけど・・・
そんな私に新たに出会いが!!
婚約者さん何気に嫉妬してない?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる