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70.Le rouge alevres④
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そのとんでもない要求に躊躇いはしたものの、どういうわけだか勇気を出して実行する。えいっと触れると、勢い余って額もコツン。時間にしてほんの数秒の出来事で、唇を離すと、彼の滑らかな肌に初めて私の痕跡が残った。
その微かに残る赤さが私のした事を恥じらわせ、目を伏せてしまうと無意識にため息が一つ漏れでる。
藤澤さんは私が触れた場所に見ながら「なるほど...」とつぶやき、私の顔を見たかと思うと、自分の肌に付着したものを親指で拭って落とした。その親指の何かを確認すると「こっちにおいで」と私に手招きをする。
言われて近づくと、彼は上半身裸のままベッドに腰掛け、私を自分の目の前に立たせた。その時に私の両肘は軽く彼に掴まれており、彼の眼差しからは逃げられない。
じっと見上げられるその上目遣いはいつもは可愛く思えていたけれど、今は熱っぽく見える。
「優里は知ってる?男が女性に口紅を送る意味」
「...いえ。知りません」
そんな事、初めて聞いた。何か深い意味があるのかと小首を傾げると彼の口元が綻ぶ。
「少しずつ返してねって意味らしいよ」
「...少しずつですか?でも、どうやって?」
禅問答のような会話に私の頭がこんがらがっていると、彼は目を細める。
「なら、今から実践してみようか?」
いい終わらないうちに、持たれていた肘が引っ張られた。油断していた私の身体は咄嗟のことでよろけてしまう。ただ、すんでのところで脚が踏ん張れたので彼に倒れることはなかった。そのおかげで顔だけがやけに近くなる。彼はその至近距離で私の肘から手をはなし、代わりに私の手を自分の肩に置かせた。
私はされるがままの操り人形。彼の口から発せられる言葉は甘い毒のように私を支配する。
「キスで返してって事だよ。だから、今日は優里の方からキスして?」
その言葉に小さく息を飲む。でも、甘い毒に侵された私は今度は躊躇うことなく自ら彼に自分の顔を寄せてゆく。彼はいつも私がするようにゆっくりと目を閉じ、私の髪が彼の肌に触れると同時に唇が重なりあう。
ただ、勇気を振り絞ったわりには軽く触れるだけしかできず、私がはなれると彼はすぐに目を開け私の顔を見つめる。私は彼の射るような視線に堪えきれず、視線をそらすと藤澤さんは追い打ちをかけた。
「...ごめん。まだ、足りない。今度は俺がいつもしているみたいに頰に手を添えてもう一度できる?」
「...は、はい」
足りないと言われた事に戸惑いはしたものの、妖艶な笑みを浮かべる彼には逆らえない。言われた通りに彼の頰に手を添えると彼は再び目を閉じた。その端整な顔の造形に見惚れると、頰にかけた手に彼の手が重なって固定される。重なりあった場所から伝わってくる体温が、私に何かを催促していた。
「...んっ」
浅く口付けているはずの私の唇から甘い声が漏れる。受け身だったはずの藤澤さんの唇が能動的に動き、上唇を舐め軽く下唇を食んできたものだから堪らない。驚いて開けてしまった唇にはいとも容易く侵入されてしまい、彼の舌が私を求めてくる。それにはぎこちないながらも応じた。
「ん....っ......ん」
触れ合うようなキスが、次第にクチュリと水音の混じるようなものに変化していき、私はくぐもった声を発する。それでも唇ははなしてもらえず、いつしか求め合うようなキスに意識が集中して夢中になっていた。
だから、彼の手が私からはなれたのにも気がつかず。
息苦しくなって私からようやく唇をはなす事が出来ると、やたらと前の部分が涼しく薄く目を開ける。すると藤澤さんもその部分を凝視しており、自分の身体を見下ろすと。
「...どうかしま..........きゃあっ!?」
パジャマのボタンの部分が全て外されており、キャミソールが丸見え状態。咄嗟に彼から手をはなし、自分の胸の前で腕をクロスにしてその露わになった部分を必死で隠した。そして、動揺しているあまり、至極、当たり前の事をわざわざ確認してしまう有り様で。
「うぅ、見ました...?」
「当然。まぁ、それはお互い様だから」
彼は私のあられもない姿に動揺することなく、腕で前を隠して縮こまっている私の身体を抱き締めると難なくベッドに縺れ込む。ただ、その時に私が上という奇妙な体勢になってしまい、プロレスの技のようにクルリと反転。男の人の力で、私の身体は容易にベッドの上に組み伏せられた。
ここでこんな風になるのは二度目で、これからのことは充分すぎるほど分かっている。けれども緊張は収まらず瞬きが止まらなくて、それを察した藤澤さんは灯りを少し落としてくれた。
「せっかく綺麗なのに、隠すなんて勿体無い。もっとよく見せてごらん?」
彼の優しい口調に力が自然と抜ける。スルスルっとパジャマのシャツが身体から取りさらわれると、彼の前で肌はあらわに。それでも彼と目が合うと安心して笑みがこぼれた。
「藤澤さん、好き...です」
そう拙く伝えると、私につられるように彼も顔をクシャっと崩して微笑んでくれる。
「...優里はやっぱり可愛いわ」
「や、そんなこと...」
言わないでと顔を背けようとすると阻止するかのごとく唇は塞がれ、背にまわされた指さきでブラのホックをパチンと器用に外された。そのうえ、ブラとキャミソールはたくし上げられ、私の肌が空気に触れると膨らみが彼の手によって形をかえてゆく。
「あ...んっ...」
前回に泊まった時と違い、今はお互いの上半身は裸のまま。触れ合う素肌の感触は気持ちよくて、彼の指先により自分の意思とは関係なく翻弄されてゆく。
そのおかげで甘い吐息と普段からは想像もつかないような艶かしい声が発せられ、止められない。藤澤さんは私が声を上げると余計に指先で敏感になった甘い実を弄び、反対の方は唇に含み舌先でその感度を執拗に確かめる。
「それ、ダメ...、んっ...」
口では拒絶しつつも、何度となくピクンと跳ねる身体。内側からせり上がってくる熱みたいなものに私は息も絶え絶えになりながら堪えていた。
...今日は最後までしないんじゃ...ないの?
途中まではそんな理性が働いていたと思う。
けれども、彼の男性としての欲望を受け止めているうちにそんなのはどうでもよくなって、頭の中は違う感情だけになる。
『もっと私を求めて』
それは私の女としての本能かもしれない。
だから、私の身体は好きな人に求められてこんなにも喜んでいる。
その微かに残る赤さが私のした事を恥じらわせ、目を伏せてしまうと無意識にため息が一つ漏れでる。
藤澤さんは私が触れた場所に見ながら「なるほど...」とつぶやき、私の顔を見たかと思うと、自分の肌に付着したものを親指で拭って落とした。その親指の何かを確認すると「こっちにおいで」と私に手招きをする。
言われて近づくと、彼は上半身裸のままベッドに腰掛け、私を自分の目の前に立たせた。その時に私の両肘は軽く彼に掴まれており、彼の眼差しからは逃げられない。
じっと見上げられるその上目遣いはいつもは可愛く思えていたけれど、今は熱っぽく見える。
「優里は知ってる?男が女性に口紅を送る意味」
「...いえ。知りません」
そんな事、初めて聞いた。何か深い意味があるのかと小首を傾げると彼の口元が綻ぶ。
「少しずつ返してねって意味らしいよ」
「...少しずつですか?でも、どうやって?」
禅問答のような会話に私の頭がこんがらがっていると、彼は目を細める。
「なら、今から実践してみようか?」
いい終わらないうちに、持たれていた肘が引っ張られた。油断していた私の身体は咄嗟のことでよろけてしまう。ただ、すんでのところで脚が踏ん張れたので彼に倒れることはなかった。そのおかげで顔だけがやけに近くなる。彼はその至近距離で私の肘から手をはなし、代わりに私の手を自分の肩に置かせた。
私はされるがままの操り人形。彼の口から発せられる言葉は甘い毒のように私を支配する。
「キスで返してって事だよ。だから、今日は優里の方からキスして?」
その言葉に小さく息を飲む。でも、甘い毒に侵された私は今度は躊躇うことなく自ら彼に自分の顔を寄せてゆく。彼はいつも私がするようにゆっくりと目を閉じ、私の髪が彼の肌に触れると同時に唇が重なりあう。
ただ、勇気を振り絞ったわりには軽く触れるだけしかできず、私がはなれると彼はすぐに目を開け私の顔を見つめる。私は彼の射るような視線に堪えきれず、視線をそらすと藤澤さんは追い打ちをかけた。
「...ごめん。まだ、足りない。今度は俺がいつもしているみたいに頰に手を添えてもう一度できる?」
「...は、はい」
足りないと言われた事に戸惑いはしたものの、妖艶な笑みを浮かべる彼には逆らえない。言われた通りに彼の頰に手を添えると彼は再び目を閉じた。その端整な顔の造形に見惚れると、頰にかけた手に彼の手が重なって固定される。重なりあった場所から伝わってくる体温が、私に何かを催促していた。
「...んっ」
浅く口付けているはずの私の唇から甘い声が漏れる。受け身だったはずの藤澤さんの唇が能動的に動き、上唇を舐め軽く下唇を食んできたものだから堪らない。驚いて開けてしまった唇にはいとも容易く侵入されてしまい、彼の舌が私を求めてくる。それにはぎこちないながらも応じた。
「ん....っ......ん」
触れ合うようなキスが、次第にクチュリと水音の混じるようなものに変化していき、私はくぐもった声を発する。それでも唇ははなしてもらえず、いつしか求め合うようなキスに意識が集中して夢中になっていた。
だから、彼の手が私からはなれたのにも気がつかず。
息苦しくなって私からようやく唇をはなす事が出来ると、やたらと前の部分が涼しく薄く目を開ける。すると藤澤さんもその部分を凝視しており、自分の身体を見下ろすと。
「...どうかしま..........きゃあっ!?」
パジャマのボタンの部分が全て外されており、キャミソールが丸見え状態。咄嗟に彼から手をはなし、自分の胸の前で腕をクロスにしてその露わになった部分を必死で隠した。そして、動揺しているあまり、至極、当たり前の事をわざわざ確認してしまう有り様で。
「うぅ、見ました...?」
「当然。まぁ、それはお互い様だから」
彼は私のあられもない姿に動揺することなく、腕で前を隠して縮こまっている私の身体を抱き締めると難なくベッドに縺れ込む。ただ、その時に私が上という奇妙な体勢になってしまい、プロレスの技のようにクルリと反転。男の人の力で、私の身体は容易にベッドの上に組み伏せられた。
ここでこんな風になるのは二度目で、これからのことは充分すぎるほど分かっている。けれども緊張は収まらず瞬きが止まらなくて、それを察した藤澤さんは灯りを少し落としてくれた。
「せっかく綺麗なのに、隠すなんて勿体無い。もっとよく見せてごらん?」
彼の優しい口調に力が自然と抜ける。スルスルっとパジャマのシャツが身体から取りさらわれると、彼の前で肌はあらわに。それでも彼と目が合うと安心して笑みがこぼれた。
「藤澤さん、好き...です」
そう拙く伝えると、私につられるように彼も顔をクシャっと崩して微笑んでくれる。
「...優里はやっぱり可愛いわ」
「や、そんなこと...」
言わないでと顔を背けようとすると阻止するかのごとく唇は塞がれ、背にまわされた指さきでブラのホックをパチンと器用に外された。そのうえ、ブラとキャミソールはたくし上げられ、私の肌が空気に触れると膨らみが彼の手によって形をかえてゆく。
「あ...んっ...」
前回に泊まった時と違い、今はお互いの上半身は裸のまま。触れ合う素肌の感触は気持ちよくて、彼の指先により自分の意思とは関係なく翻弄されてゆく。
そのおかげで甘い吐息と普段からは想像もつかないような艶かしい声が発せられ、止められない。藤澤さんは私が声を上げると余計に指先で敏感になった甘い実を弄び、反対の方は唇に含み舌先でその感度を執拗に確かめる。
「それ、ダメ...、んっ...」
口では拒絶しつつも、何度となくピクンと跳ねる身体。内側からせり上がってくる熱みたいなものに私は息も絶え絶えになりながら堪えていた。
...今日は最後までしないんじゃ...ないの?
途中まではそんな理性が働いていたと思う。
けれども、彼の男性としての欲望を受け止めているうちにそんなのはどうでもよくなって、頭の中は違う感情だけになる。
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