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第二章
グルームダンジョン・下層
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ゴートサッカーの出没フロアである、3階層を抜けると、大きな吸血ヒルの階層だった。
そこは、すぐに全員魔法防壁を鉄壁にして、雪山の冷気の出る換気口を使いながら、わたしの生活魔法の火と風をブーストしまくって、焼き払う事で対処する。
パッと見た感じ、ヒルの大きさは30cmにはなっていた。
背筋がゾクゾクするが、焼き払ったあとは、生活魔法の風を冷やした冷風を流して、さっきよりは早めに温度を下げる。
ドロップ品を回収して、やっとこれで唾液腺が60個を超えた。
次の階層は、蝙蝠とゴートサッカーが混生しているようで、ゴートサッカーと戦っている最中に、蝙蝠が襲いかかってくるという連携技を使ってくる。
幸いにも、ここの蝙蝠は狂犬病には罹っていないようだった。
ここでようやく、ハクに大きくなって暴れていいよ、と言ったのだが、今回はここまで来るうちに、とても恐怖心を感じてしまったせいか、イヤ イヤ、と尻尾が下がってしまって、大きくなるのを拒否されてしまった。
嫌がるものを無理にさせる訳にはいかないので、ここは、わたしが頑張るしかないね。
とは言え、こちらに向かってくるヤツを、たまに叩くだけで、ほとんどフレッドの弓と、セイさんの刀で対処できているけど。
次の6階層、7階層と同じようにゴートサッカーと蝙蝠だけのフロアが続き、8階層がまたヒルのフロアだった。
だが、階段を降りてみて、絶句する。
ヒルの大きさが、いきなり1mを越えている。
これは、……焼き払うのは無理かもしれない。
涙目で、フレッドとセイさんを振り返ると、ふたりは頷いて前へと出て行く。
大きくなっても、ウゴウゴと軟らかそうな体を蠢かしながら、大きく吸盤状の口を広げて迫ってくるその巨体に、コンパウンドボウの矢が深々と突き刺さり、痛みに怒りを感じているのか、黄色い粘液状の体液をまき散らしながら、なおこちらに向かってくる。
蠢き暴れる暴走ヒルを、落ち着き払ったセイさんの刀が、袈裟懸けに切り裂いていく。
わたしはふたりのあとを、ドロップ品を回収しながら、ついて行く事しかできなかった。
同じく9階層も巨大ヒルのフロアで、ここを突破して、ようやくヒルダさんとの約束の、ヒルの唾液腺が100個集まった。
「次の10階層が、ここの最下層、ボスのいるフロアだ」
階段手前で、わたしは、ふたりに回復ブーストをかけてあげている。
「ボスは、どんな魔物なんですか?」
わたしが聞くと、ふたり共ちょっと困った顔をしていたが、仕方ないという風にフレッドが教えてくれる、
「さらに大きな吸血ヒル」
あー、もう本当にこのダンジョン嫌だぁ。
最下層に降りる前に、ココに聞いてみる、
「ココ達は、魔法バッグの中に避難しておく?」
すると、
(ううん、マナ達に、魔法ぼうへきかけてあげるのはココの役割だから、一緒にいる。 ハクもミルクも、離れるのはイヤだって)
ココが、一生懸命答えてくれる。
ひたむきな健気さに、涙が出そうになるが、ぐっと堪える。
「そっか、ありがとう。 なるべく危なくないように、敵からは離れてね」
(わかった)
魔法防壁の鉄壁ならば、かなりの攻撃にも耐えられるけれど、いちおう注意しておく。
「マナ、さっきまでと同じように、僕の弓とセイの剣技でイケると思うから。 そんなに心配しないで」
と、フレッドが声をかけてくれる。
「わたしも、小さめの火球を作って、ぶつけるくらいはできると思います」
「そう? 無理しないでね。 魔力切れの兆候の眩暈とかが出てきたら、魔法はそれ以上使わないように」
「はい、わかりました」
さぁ、階段を降りたら、ボス戦の始まりだ。
最下層に降り立つと、洞窟内の壁面が、今までと違って変にぬめぬめと、粘液のようなもので覆われているように見える。
先に進むと、途中、壁にもたれて座り込んでいる人影が見えた。
「おい! 大丈夫か?」
セイさんが、駆け寄って声をかける。
しかし返事がない。
やばい。
リアル、どうやらしかばねのようだ、を体験する事になろうとは。
血の気が引いていきながらも、その死体の横をおそるおそる通り抜ける。
どうやら、死体は3体並んでいるようだ、パーティで潜って全滅したのだろうか?
そしてチラリと見えてしまった、たぶん吸血されたのであろう、その顔はカラカラに乾いてしわが寄り、ミイラ状になっているようだった。
「マナさん、大丈夫ですか?」
セイさんが気遣ってくれるが、ここまできたら、大丈夫じゃなくても行くしかない。
「大丈夫、です」
そうして先に進むと、ひときわ広い場所に出る。
周囲に黄色いスポンジの塊のような、丸い形状の物体がいくつかある。
その真ん中で、今までのヒルとは全く違った様子の巨大な物体がぬめぬめ、うごうごと蠢いている。
薄暗くてよく見えないが、目を凝らすと、どうやら3m越えの2匹の巨大ヒルが、お互いの首の辺りを締め付け合っているようだ。
「あれは、2匹で争っているんでしょうか?」
だとしたら、同士討ちで、こちらは手を出さなくてもいいのかも、などと思っていると。
フレッドが、顔色を悪くして答える、
「いや、あれは交接だ」
「え?」
「こどもを作っているんだと思う。 周りの黄色い塊。 あれは卵が産みつけられてる」
ぞぞぞぞぞぞぞぞぞ──────。
鳥肌が立ちまくる。
寒気がひどい。
あの黄色いスポンジ、卵が入ってるの?
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
自然に、涙が頬を垂れていく。
「マナ、あの黄色い塊、火を投げつけて燃やしてくれる?」
フレッドが、青ざめた顔色のまま指示を出す。
「はい……」
もう自分の感情も自我も押し殺して、やるべき事を淡々とこなすしかない。
「セイ、あいつらに矢を打ち込んで離れたら、いっぺんにこっちに向かってくると思うんだけど」
「問題ありません。 矢が当たった瞬間に、剣技が発動するようにします」
セイさんは、あくまでも冷静だ。
「うん、頼んだ。 じゃあ、ふたりとも行くよ」
フレッドのかけ声と共に、わたしは火を掌に熾して大きく火球にすると、それを周りの黄色い塊にぶち当てる。
何度も何度も繰り返して、全部の黄色い塊に火が付くと、さらに火を煽るために風を送る。
その間に、フレッドはコンパウンドボウの矢を射って、絡み付き合ったヒル2体に連続して当てる。
首を絞めつけ合っているように見えた2体のヒルは、矢の刺さった部分から、おびただしい量の黄色い体液をまき散らし、のたうち回りながら、体を引き剥がすように離れたかと思うと、次の瞬間には、まっすぐにこちらに向かって突き進んでくる。
巨体に似合わない、俊敏な動きに息が止まりそうになるが、その真ん前にセイさんが立ち塞がると、薄暗い中でもはっきりと分かるほどの青いオーラをゆらゆらと揺らめかせながら、その剣技を放つ。
「 碧巌斬!!!」
一瞬、時が止まったかのように、全ての動きが止まって見える。
スローモーションのようにセイさんが刀を振りぬくと、巨大なヒルは2匹共、
ビッダアァァァァンッッッ!!!
と、大きな音を立てて地面に叩きつけられていた。
キラキラとしたエフェクトを残しながら、現れたのは、ふたつの美しい装飾の施された宝箱だった。
さらに卵の入っていると思われた、黄色いスポンジ状の塊の跡からも、ドロップ品がいくつか出てきた。
これでやっと終わり?
帰れるの?
あ、でもまた、この最下層から上に登って戻らなきゃいけないのかしら?
不安に思っていると、セイさんが、奥の方に手招きしてくれる。
行ってみると、奥まったところのくぼみに、丸い石のようなものがある。
「マナさん、帰還石です。 手をのせると、入り口の前まで戻れます」
あ───。
そんなシステムがあるのね、よかった、ほっとした。
わんこ達は、とりあえず魔法バッグに入って先に休んでもらって、わたしとフレッド、セイさんで帰還石に手を触れる。
すぐに景色が、ザザっと流れるように見えたと思ったら、ダンジョンの入り口の前に戻ってきていた。
まだ薄暗い森の中ではあるけれど、洞窟の中とは、明らかに違う外の空気にホッとして、また涙が自然に流れてくる。
「おつかれさま、マナ。 よく頑張ったね」
そう言って、労ってくれるフレッド。
「わたし、もう二度と、ここのダンジョンには来たくありませんー」
涙にまみれて、鼻を啜り上げながら宣言する。
「そうだよね。 僕も、もう嫌だ」
そう言いながらフレッドは、わたしの頭をよしよしと撫でる。
宝箱やドロップ品は、唾液腺を100個数えていた以外は、みんなそのまま確認せずに持ってきている。
ヒルダさんの小屋に戻って、品物を納品したら、さっさとお風呂に入りたい。
「さぁ、帰りましょう」
セイさんも少し疲れた顔で、わたしの手を取る。
ああ、グルームダンジョン、本当にとんでもない所だった。
そこは、すぐに全員魔法防壁を鉄壁にして、雪山の冷気の出る換気口を使いながら、わたしの生活魔法の火と風をブーストしまくって、焼き払う事で対処する。
パッと見た感じ、ヒルの大きさは30cmにはなっていた。
背筋がゾクゾクするが、焼き払ったあとは、生活魔法の風を冷やした冷風を流して、さっきよりは早めに温度を下げる。
ドロップ品を回収して、やっとこれで唾液腺が60個を超えた。
次の階層は、蝙蝠とゴートサッカーが混生しているようで、ゴートサッカーと戦っている最中に、蝙蝠が襲いかかってくるという連携技を使ってくる。
幸いにも、ここの蝙蝠は狂犬病には罹っていないようだった。
ここでようやく、ハクに大きくなって暴れていいよ、と言ったのだが、今回はここまで来るうちに、とても恐怖心を感じてしまったせいか、イヤ イヤ、と尻尾が下がってしまって、大きくなるのを拒否されてしまった。
嫌がるものを無理にさせる訳にはいかないので、ここは、わたしが頑張るしかないね。
とは言え、こちらに向かってくるヤツを、たまに叩くだけで、ほとんどフレッドの弓と、セイさんの刀で対処できているけど。
次の6階層、7階層と同じようにゴートサッカーと蝙蝠だけのフロアが続き、8階層がまたヒルのフロアだった。
だが、階段を降りてみて、絶句する。
ヒルの大きさが、いきなり1mを越えている。
これは、……焼き払うのは無理かもしれない。
涙目で、フレッドとセイさんを振り返ると、ふたりは頷いて前へと出て行く。
大きくなっても、ウゴウゴと軟らかそうな体を蠢かしながら、大きく吸盤状の口を広げて迫ってくるその巨体に、コンパウンドボウの矢が深々と突き刺さり、痛みに怒りを感じているのか、黄色い粘液状の体液をまき散らしながら、なおこちらに向かってくる。
蠢き暴れる暴走ヒルを、落ち着き払ったセイさんの刀が、袈裟懸けに切り裂いていく。
わたしはふたりのあとを、ドロップ品を回収しながら、ついて行く事しかできなかった。
同じく9階層も巨大ヒルのフロアで、ここを突破して、ようやくヒルダさんとの約束の、ヒルの唾液腺が100個集まった。
「次の10階層が、ここの最下層、ボスのいるフロアだ」
階段手前で、わたしは、ふたりに回復ブーストをかけてあげている。
「ボスは、どんな魔物なんですか?」
わたしが聞くと、ふたり共ちょっと困った顔をしていたが、仕方ないという風にフレッドが教えてくれる、
「さらに大きな吸血ヒル」
あー、もう本当にこのダンジョン嫌だぁ。
最下層に降りる前に、ココに聞いてみる、
「ココ達は、魔法バッグの中に避難しておく?」
すると、
(ううん、マナ達に、魔法ぼうへきかけてあげるのはココの役割だから、一緒にいる。 ハクもミルクも、離れるのはイヤだって)
ココが、一生懸命答えてくれる。
ひたむきな健気さに、涙が出そうになるが、ぐっと堪える。
「そっか、ありがとう。 なるべく危なくないように、敵からは離れてね」
(わかった)
魔法防壁の鉄壁ならば、かなりの攻撃にも耐えられるけれど、いちおう注意しておく。
「マナ、さっきまでと同じように、僕の弓とセイの剣技でイケると思うから。 そんなに心配しないで」
と、フレッドが声をかけてくれる。
「わたしも、小さめの火球を作って、ぶつけるくらいはできると思います」
「そう? 無理しないでね。 魔力切れの兆候の眩暈とかが出てきたら、魔法はそれ以上使わないように」
「はい、わかりました」
さぁ、階段を降りたら、ボス戦の始まりだ。
最下層に降り立つと、洞窟内の壁面が、今までと違って変にぬめぬめと、粘液のようなもので覆われているように見える。
先に進むと、途中、壁にもたれて座り込んでいる人影が見えた。
「おい! 大丈夫か?」
セイさんが、駆け寄って声をかける。
しかし返事がない。
やばい。
リアル、どうやらしかばねのようだ、を体験する事になろうとは。
血の気が引いていきながらも、その死体の横をおそるおそる通り抜ける。
どうやら、死体は3体並んでいるようだ、パーティで潜って全滅したのだろうか?
そしてチラリと見えてしまった、たぶん吸血されたのであろう、その顔はカラカラに乾いてしわが寄り、ミイラ状になっているようだった。
「マナさん、大丈夫ですか?」
セイさんが気遣ってくれるが、ここまできたら、大丈夫じゃなくても行くしかない。
「大丈夫、です」
そうして先に進むと、ひときわ広い場所に出る。
周囲に黄色いスポンジの塊のような、丸い形状の物体がいくつかある。
その真ん中で、今までのヒルとは全く違った様子の巨大な物体がぬめぬめ、うごうごと蠢いている。
薄暗くてよく見えないが、目を凝らすと、どうやら3m越えの2匹の巨大ヒルが、お互いの首の辺りを締め付け合っているようだ。
「あれは、2匹で争っているんでしょうか?」
だとしたら、同士討ちで、こちらは手を出さなくてもいいのかも、などと思っていると。
フレッドが、顔色を悪くして答える、
「いや、あれは交接だ」
「え?」
「こどもを作っているんだと思う。 周りの黄色い塊。 あれは卵が産みつけられてる」
ぞぞぞぞぞぞぞぞぞ──────。
鳥肌が立ちまくる。
寒気がひどい。
あの黄色いスポンジ、卵が入ってるの?
気持ち悪い、気持ち悪い、気持ち悪い。
自然に、涙が頬を垂れていく。
「マナ、あの黄色い塊、火を投げつけて燃やしてくれる?」
フレッドが、青ざめた顔色のまま指示を出す。
「はい……」
もう自分の感情も自我も押し殺して、やるべき事を淡々とこなすしかない。
「セイ、あいつらに矢を打ち込んで離れたら、いっぺんにこっちに向かってくると思うんだけど」
「問題ありません。 矢が当たった瞬間に、剣技が発動するようにします」
セイさんは、あくまでも冷静だ。
「うん、頼んだ。 じゃあ、ふたりとも行くよ」
フレッドのかけ声と共に、わたしは火を掌に熾して大きく火球にすると、それを周りの黄色い塊にぶち当てる。
何度も何度も繰り返して、全部の黄色い塊に火が付くと、さらに火を煽るために風を送る。
その間に、フレッドはコンパウンドボウの矢を射って、絡み付き合ったヒル2体に連続して当てる。
首を絞めつけ合っているように見えた2体のヒルは、矢の刺さった部分から、おびただしい量の黄色い体液をまき散らし、のたうち回りながら、体を引き剥がすように離れたかと思うと、次の瞬間には、まっすぐにこちらに向かって突き進んでくる。
巨体に似合わない、俊敏な動きに息が止まりそうになるが、その真ん前にセイさんが立ち塞がると、薄暗い中でもはっきりと分かるほどの青いオーラをゆらゆらと揺らめかせながら、その剣技を放つ。
「 碧巌斬!!!」
一瞬、時が止まったかのように、全ての動きが止まって見える。
スローモーションのようにセイさんが刀を振りぬくと、巨大なヒルは2匹共、
ビッダアァァァァンッッッ!!!
と、大きな音を立てて地面に叩きつけられていた。
キラキラとしたエフェクトを残しながら、現れたのは、ふたつの美しい装飾の施された宝箱だった。
さらに卵の入っていると思われた、黄色いスポンジ状の塊の跡からも、ドロップ品がいくつか出てきた。
これでやっと終わり?
帰れるの?
あ、でもまた、この最下層から上に登って戻らなきゃいけないのかしら?
不安に思っていると、セイさんが、奥の方に手招きしてくれる。
行ってみると、奥まったところのくぼみに、丸い石のようなものがある。
「マナさん、帰還石です。 手をのせると、入り口の前まで戻れます」
あ───。
そんなシステムがあるのね、よかった、ほっとした。
わんこ達は、とりあえず魔法バッグに入って先に休んでもらって、わたしとフレッド、セイさんで帰還石に手を触れる。
すぐに景色が、ザザっと流れるように見えたと思ったら、ダンジョンの入り口の前に戻ってきていた。
まだ薄暗い森の中ではあるけれど、洞窟の中とは、明らかに違う外の空気にホッとして、また涙が自然に流れてくる。
「おつかれさま、マナ。 よく頑張ったね」
そう言って、労ってくれるフレッド。
「わたし、もう二度と、ここのダンジョンには来たくありませんー」
涙にまみれて、鼻を啜り上げながら宣言する。
「そうだよね。 僕も、もう嫌だ」
そう言いながらフレッドは、わたしの頭をよしよしと撫でる。
宝箱やドロップ品は、唾液腺を100個数えていた以外は、みんなそのまま確認せずに持ってきている。
ヒルダさんの小屋に戻って、品物を納品したら、さっさとお風呂に入りたい。
「さぁ、帰りましょう」
セイさんも少し疲れた顔で、わたしの手を取る。
ああ、グルームダンジョン、本当にとんでもない所だった。
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