異世界で生きていく。

モネ

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第ニ章の話

マリンの街を目指して

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村を出て大きな道を歩いていく。
この一本道を進むとマリンの街らしい。
馬車も通るので大きめの道らしい。
たまに広くて平らな場所がありそこで旅人たちは野営をするらしい。

歩いているとたまに馬車が通る。
歩いている人もいるがまだ早めの時間だからか少ない。
天気が良くてちょうど良い気温だ。
スックも喜んでいる。
「スック、今日は長旅になるから頑張ろうね!」
「スック」
スックは私が話してることが少しわかるのだろうか?スックとお話できるようになったらいいなぁ。
楽しそう!

ちょうど良い開けた場所があり石もあって座れそうだったのでそこでお昼休憩をとることにした。
「スック!お昼にしよう。お腹すいたね!」
「スック」

私はパンとスープ、スックには木の実をあげた。
木の実はゴダの街にいるときたくさんとって袋に入れていた。
ゆっくりと景色を眺めながら食べた。
優しい風が吹いている。
もう少ししたら森の横を通るみたい。
大きな森だな。
遠くに森が見えた。森の後ろには大きな山がある。
本当にこの道をずっと行くと海とか港があるなんて不思議な気持ちだ。

ゆっくりと水分補給もして出発した。
人もちらほら通り過ぎる。
徒歩は冒険者がほとんどらしい。
他の人は馬車が多いのかな。
確かに、なんかあったとき危ないしね!

さっき見ていた大きな森があった。
こんなに大きいとゴダにはなかったものとかもあるのかな?
でも魔物も怖いけど。
少し浅いところなら大丈夫かな?
少し森を散策してみることにした。
色々な薬草や花がある。
見たことないものもあった。
少し採取しておく。
「また薬草の種類が増えたから作れるもの増えそう。」
少し歩いていると暗くなってきた。
空を見ると曇ってきている。

「もしかして雨が降る?」
風も冷たくなってきた。
これは雨が降る前かも。
この森は大きな高さの葉っぱがたくさんの木が並んでいるので木の下で雨宿りを少ししようか。

早足で木のそばに行く。
ちょうど降り出した頃に着いた。
「あー、雨だ。濡れちゃったね。スック乾燥してあげるよ、風邪ひいちゃうから」
「スック」
スックをしてから私も乾燥した。
木の下だと確かに濡れはしないみたいだけど、すぐやむかな。

ガサガサ!!
!!
しばらく木の下にいると茂みの方から音がした。動物かな?

「ガー!!」
わぁ!!
魔物だ!
ベア 熊

「何でこんなところに、森深くないのに。食べ物を求めてここら辺まできたのかな。」
「スック!」

とりあえず戦闘開始だ。
「ファイヤーボール!」

ボン!!
よし!当たった!

「グワァー!」
当たってるけどまだ倒せない。

もう一度だ!!
「ファイヤーボール!!」

ボン!!
んー、弱って入るけれど。
雨も降っていて強くなってきた。
私も雨のせいか疲れてきた。
「スック!」

その時スッと人が通り抜けてベア目掛けて走っていった。
ザシュッ!!
剣で一発命中!
ドサッ!!
ベアが倒れた。

すごい速さと剣捌き。
ザッ!!
剣をふるいしまった。

黒髪の背の高い男性の後ろ姿だった。
私は見てることしかできなかった。

「大丈夫か?」
雨に濡れた髪から水滴が流れてる。
ハッ!として返事をした。
「あっ、はい!ありがとうございます!!」
「スック!」

スックも続けて声を出す。

「いや、礼を言われるほどではない。怪我はないか?」
「はい!大丈夫です。ベアは初めてで。こんなところまでくるなんて思わなくてびっくりしました。」
「この森は大きいからな、いろんな魔物がいる。食べ物探してこっちらへんまできたんだろ。そいつはリスか?リスを連れてるのは初めて見る。」
「はい、スックという名前です。ゴダの街の近くで出会って一緒に旅をしてます。」
「スックか。雨が激しいな。とりあえずベアの処理をして木の下で雨宿りでもしよう、そのうちやむはずだ。」
そう言って魔物のところへ向かった。
とても綺麗な顔立ちの男性だ。
背が高くてシュッとしていて綺麗な立ち振る舞い。
そして強い。

「ベアは全部使えるものだ。冒険者だよな?ギルドに持っていけるか?」
「そうなんですね!冒険者になったばかりです。いえ、これはあなたが倒した魔物です。私がもらうわけにはいきません。」
「フッ!欲がないな。いや、最初に戦闘してたのはお前だ。」
「んー、でもとどめをさしたのはあなたです。」
「なら、半分にしよう。ギルドで半分にしてもらえばいい。どこに向かうところだ?ここら辺だとマリンの街か?」
「はい、ゴダの街からマリンの街へ。」
「そうか、俺もマリンの街へ向かってるからマリンのギルドで頼もう。そこまで一緒でもいいか?」
「もちろんです!あの、私はモエといいます。あなたのお名前は?」
「俺はレン。よろしくな!」
「レンさんですね!よろしくお願いします。」
「ベアは保管できるか?」
「もちろんです!バックにしまっておきますね!」
バックにスッと収納した。

「その小さなバックで。すごいな。」
「大きさは小さいけどたくさんのものが入ってるんですよ!」
「そりゃすごい!よし木の下に行こう。」
「はい!」
2人とスックとで木の下に向かった。

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