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サトリ編
007 妖を退治する者
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その日の午後。地域の学生はもう放課後、という時間帯だ。
街の人通り少ない用水路にて。用水路を覗いている、小さな女の子がいた。
「おさかなさんいるかなぁ?」
まだ五つくらいか、一人で外へ出歩くには少し早い年齢の女の子だ。
そんな女の子に迫る、動物の影があった。それは動物型の怪異…つまり妖だった。妖は人間の女の子を見ると、しめしめと笑う。
〔丁度いいところに玩具がいた。人間の子供が泣くと、どうも面白いんだよなぁ。〕
妖はどうやら喋られるようだ。更に妖は【妖力】を使った。
女の子の足元に水が生成され、水が弾けるように爆発する。その衝撃で女の子の体が持ち上がり、用水路へと真っ逆さま。妖が今か今かと泣く瞬間を待ちわびていると、そこへ走ってくる一人の青年。
その青年は髪型といい翔太郎によく似ていたが、髪色だけは金髪と翔太郎とは異なった。
青年は学生服のワイシャツ姿でショルダーバッグを肩に下げており、速い脚で走り抜ける。
「危ない!!」
そして彼の肩には、兎によく似た怪異がいた。勿論この怪異も妖である。青年は肩にいる妖に言う。
「【ポチ】、妖の方は任せた!」
〔わかったよ、【韻(ヒビキ)】。〕
ポチと呼ばれた妖は返事をし、韻の肩から降りた。そして韻はバッグを捨て、用水路に落ちる寸前の女の子に向けて飛んだ。韻は空中で女の子をキャッチし、受け身を取りながら浅い用水路へと落ちた。
「きゃあっ!」
女の子が驚くと、韻は女の子の無事を確認。一方ポチと妖だが、妖は舌打ちをして逃げ出したので追いかけようとしているところ。ポチは言う。
〔韻、急いで!逃げられてしまう!〕
「わかってら…!」
韻は身体を打ったのか少し痛そうにしていたが、すぐに女の子を抱えながら梯子を登った。韻と女の子は用水路の汚れで泥だらけ。女の子を用水路の外へ降ろすと、韻は女の子に言う。
「お前、家は?」
「すぐ目の前…」
泣きそうな女の子はそう言った。すると韻も用水路から出ると、妖を追いかけるポチを追跡し始める。そして、女の子に言った。
「ならダッシュで帰れ!」
そう言われた女の子は驚きつつも、言われた通りにダッシュで向かう。韻はポチの後を追いかけた。
路地裏まで走ると、そこに攻撃を受けた妖が倒れていた。近くにはポチがおり、ポチは韻に言う。
〔痺れさせておいたよ、後は韻の自由にしな。〕
そう言われた韻の表情は暗かった。一歩ずつその妖に近づくと、首根っこを掴んで持ち上げる。妖は気が付いたのか、韻の冷たい表情を見て毛が逆立った。
〔きっ、貴様…!『神木間寺の陰陽師』…!こ、殺される…!〕
「お前ふざけんなよ…」
韻の声には感情がこもっておらず、淡々としている。しかし次の瞬間、韻は妖に怒りをぶつけた。
「あの子が用水路に落ちてたらどうなってた!?足が折れるか頭をぶつけていたか、最悪死んでたかもしれない!!」
〔そ、そんな事わかんなくて…!殺さないで…!〕
妖は懇願したが、韻の怒りは収まらない様子だった。再び冷えた表情になると、韻は言う。
「妖に人間の考えを押し付けても仕方ないよな。…じゃあこうするか。」
そう言うと、韻の目が一瞬だけ黄色に光る。韻は妖力を使ったのだ。その能力は妖を苦しめ、妖の体が徐々に透けていく。妖の体は痙攣しつつも、掠れた声を出した。
〔しっ…ぬっ…!やめて…くれ…!!〕
身体が半分消えたところで、妖を解放した。妖はぐったりとしていると、韻は言う。
「お前がしようとしていた事は、これと同じだ。次また悪さしたら、命は無いものと思え。」
韻は冷たくそう言うと、妖は恐怖に満ちた表情をしてそのまま逃げだした。韻はそれを見送り、妖がいなくなったと知ると様子を一変させた。肩の荷が下りた様な顔をし、溜息を吐いた。
「ふぅー。疲れるな、こういうの。」
〔でも、なかなかの演技だったよ。役者になれるよ、韻。〕
「ならねぇよぉ。」
韻はさっきの冷たい様子とは正反対に表情豊かである。ポチが韻の肩の上に乗ると、韻は泥だらけの服を見て苦い顔。
「あーあー、かーちゃんにも兄貴にも怒られるなコレ。」
〔戦士の勲章だと思って、耐えるんだよ。〕
「どこが戦士の勲章!?もっとカッコイイのにして!?」
そして十数分後、韻は帰宅した。
「ただいまー…」
ヒッソリと帰る韻。誰もいないのを確認して、玄関を通過しようとした時だった。トイレから中学生くらいの少女が出てきた。
茶髪のミディアムの髪、小柄だがセーラー服を着ていた。少女は韻を見ると、指を差して笑った。
「あ!にーちゃん泥だらけ!くっさ~!」
大声で言うので、思わず韻は言った。
「ばかっ…!大声で言うなよ【海美(アミ)】!」
するとそこに、更なる登場人物が。
「なぁに~?」
と言ってやってきたのは、エプロン姿の母。母は韻を見ると、怒りの表情を浮かべた。
「コラ韻!泥んこじゃない!小学生じゃないんだからしっかりなさい!」
そう言われると、韻は涙を流して困った顔。
「かーちゃんごめんなさい…」
そのだらしない顔に、海美は声を上げて笑った。母は呆れて溜息をつくと、韻に言う。
「もう、気をつけなさいよ。さっさとお風呂に入ってきなさい。汚れた服は洗濯機に入れないで置いといて。
…あ、それと。」
「ん?」
「翔太郎を部屋まで運んでくれない?」
ここまで来て感づいた方も多いかもしれないが、韻は翔太郎の弟である。そしてここが翔太郎の家だ。
「え?兄貴を?」
韻は何の事やらと思ってリビングへ向かうと、翔太郎がソファーで眠っていた。それに驚いてしまう韻。
「兄貴がリビングで居眠り!?有り得ねぇ、明日雪でも降るのか?」
韻の横にひょっこり海美が出てくると、韻の顔を見ながら言う。
「私が帰った時にはもうこんな感じだったぞ。そんな事よりにーちゃん。」
海美はそう言うと、韻に抱き着いて無邪気に笑う。
「今日は海美が来てやったんだぞ!一緒に遊べ!」
そう言われると、韻は鬱陶しいのか引き剥がしながら言った。
「今日はって、休日はいつも来るだろ。てか、泥だらけなんだからくっつくなって。」
「今日は平日だぞ!」
「いやだからなんだよ。」
韻がそう言うと、海美は腹が立ったのか韻を睨む。韻は爆睡している翔太郎を眺めると、軽く溜息をついて安心した様子で言った。
「真面目な兄貴にしては珍しすぎるな。まあ、少しはだらしなくなってもらわないと困るな…逆に安心しちまったよ。」
すると海美は、翔太郎を睨む。
(にーちゃんはいっつも兄貴の事ばっかり!腹立つな…弱い兄貴の分際で…!)
どうやら海美は翔太郎をあまり好いていないようだ。ちなみに翔太郎の隣にはレフがおり、レフはテレビ鑑賞をしている。海美はレフが見えるのか、レフを見ながら呆れていた。
(また兄貴、変な幽霊連れて来たな。)
ちなみに韻にはレフが見えない様で、自分の服を見ると母に言う。
「兄貴を運ぶの、風呂入ってからでいい?」
「あ~、いいわよ~。」
それらを認識しない母は、夕食の準備をしながら流すように言うのだった。
街の人通り少ない用水路にて。用水路を覗いている、小さな女の子がいた。
「おさかなさんいるかなぁ?」
まだ五つくらいか、一人で外へ出歩くには少し早い年齢の女の子だ。
そんな女の子に迫る、動物の影があった。それは動物型の怪異…つまり妖だった。妖は人間の女の子を見ると、しめしめと笑う。
〔丁度いいところに玩具がいた。人間の子供が泣くと、どうも面白いんだよなぁ。〕
妖はどうやら喋られるようだ。更に妖は【妖力】を使った。
女の子の足元に水が生成され、水が弾けるように爆発する。その衝撃で女の子の体が持ち上がり、用水路へと真っ逆さま。妖が今か今かと泣く瞬間を待ちわびていると、そこへ走ってくる一人の青年。
その青年は髪型といい翔太郎によく似ていたが、髪色だけは金髪と翔太郎とは異なった。
青年は学生服のワイシャツ姿でショルダーバッグを肩に下げており、速い脚で走り抜ける。
「危ない!!」
そして彼の肩には、兎によく似た怪異がいた。勿論この怪異も妖である。青年は肩にいる妖に言う。
「【ポチ】、妖の方は任せた!」
〔わかったよ、【韻(ヒビキ)】。〕
ポチと呼ばれた妖は返事をし、韻の肩から降りた。そして韻はバッグを捨て、用水路に落ちる寸前の女の子に向けて飛んだ。韻は空中で女の子をキャッチし、受け身を取りながら浅い用水路へと落ちた。
「きゃあっ!」
女の子が驚くと、韻は女の子の無事を確認。一方ポチと妖だが、妖は舌打ちをして逃げ出したので追いかけようとしているところ。ポチは言う。
〔韻、急いで!逃げられてしまう!〕
「わかってら…!」
韻は身体を打ったのか少し痛そうにしていたが、すぐに女の子を抱えながら梯子を登った。韻と女の子は用水路の汚れで泥だらけ。女の子を用水路の外へ降ろすと、韻は女の子に言う。
「お前、家は?」
「すぐ目の前…」
泣きそうな女の子はそう言った。すると韻も用水路から出ると、妖を追いかけるポチを追跡し始める。そして、女の子に言った。
「ならダッシュで帰れ!」
そう言われた女の子は驚きつつも、言われた通りにダッシュで向かう。韻はポチの後を追いかけた。
路地裏まで走ると、そこに攻撃を受けた妖が倒れていた。近くにはポチがおり、ポチは韻に言う。
〔痺れさせておいたよ、後は韻の自由にしな。〕
そう言われた韻の表情は暗かった。一歩ずつその妖に近づくと、首根っこを掴んで持ち上げる。妖は気が付いたのか、韻の冷たい表情を見て毛が逆立った。
〔きっ、貴様…!『神木間寺の陰陽師』…!こ、殺される…!〕
「お前ふざけんなよ…」
韻の声には感情がこもっておらず、淡々としている。しかし次の瞬間、韻は妖に怒りをぶつけた。
「あの子が用水路に落ちてたらどうなってた!?足が折れるか頭をぶつけていたか、最悪死んでたかもしれない!!」
〔そ、そんな事わかんなくて…!殺さないで…!〕
妖は懇願したが、韻の怒りは収まらない様子だった。再び冷えた表情になると、韻は言う。
「妖に人間の考えを押し付けても仕方ないよな。…じゃあこうするか。」
そう言うと、韻の目が一瞬だけ黄色に光る。韻は妖力を使ったのだ。その能力は妖を苦しめ、妖の体が徐々に透けていく。妖の体は痙攣しつつも、掠れた声を出した。
〔しっ…ぬっ…!やめて…くれ…!!〕
身体が半分消えたところで、妖を解放した。妖はぐったりとしていると、韻は言う。
「お前がしようとしていた事は、これと同じだ。次また悪さしたら、命は無いものと思え。」
韻は冷たくそう言うと、妖は恐怖に満ちた表情をしてそのまま逃げだした。韻はそれを見送り、妖がいなくなったと知ると様子を一変させた。肩の荷が下りた様な顔をし、溜息を吐いた。
「ふぅー。疲れるな、こういうの。」
〔でも、なかなかの演技だったよ。役者になれるよ、韻。〕
「ならねぇよぉ。」
韻はさっきの冷たい様子とは正反対に表情豊かである。ポチが韻の肩の上に乗ると、韻は泥だらけの服を見て苦い顔。
「あーあー、かーちゃんにも兄貴にも怒られるなコレ。」
〔戦士の勲章だと思って、耐えるんだよ。〕
「どこが戦士の勲章!?もっとカッコイイのにして!?」
そして十数分後、韻は帰宅した。
「ただいまー…」
ヒッソリと帰る韻。誰もいないのを確認して、玄関を通過しようとした時だった。トイレから中学生くらいの少女が出てきた。
茶髪のミディアムの髪、小柄だがセーラー服を着ていた。少女は韻を見ると、指を差して笑った。
「あ!にーちゃん泥だらけ!くっさ~!」
大声で言うので、思わず韻は言った。
「ばかっ…!大声で言うなよ【海美(アミ)】!」
するとそこに、更なる登場人物が。
「なぁに~?」
と言ってやってきたのは、エプロン姿の母。母は韻を見ると、怒りの表情を浮かべた。
「コラ韻!泥んこじゃない!小学生じゃないんだからしっかりなさい!」
そう言われると、韻は涙を流して困った顔。
「かーちゃんごめんなさい…」
そのだらしない顔に、海美は声を上げて笑った。母は呆れて溜息をつくと、韻に言う。
「もう、気をつけなさいよ。さっさとお風呂に入ってきなさい。汚れた服は洗濯機に入れないで置いといて。
…あ、それと。」
「ん?」
「翔太郎を部屋まで運んでくれない?」
ここまで来て感づいた方も多いかもしれないが、韻は翔太郎の弟である。そしてここが翔太郎の家だ。
「え?兄貴を?」
韻は何の事やらと思ってリビングへ向かうと、翔太郎がソファーで眠っていた。それに驚いてしまう韻。
「兄貴がリビングで居眠り!?有り得ねぇ、明日雪でも降るのか?」
韻の横にひょっこり海美が出てくると、韻の顔を見ながら言う。
「私が帰った時にはもうこんな感じだったぞ。そんな事よりにーちゃん。」
海美はそう言うと、韻に抱き着いて無邪気に笑う。
「今日は海美が来てやったんだぞ!一緒に遊べ!」
そう言われると、韻は鬱陶しいのか引き剥がしながら言った。
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どうやら海美は翔太郎をあまり好いていないようだ。ちなみに翔太郎の隣にはレフがおり、レフはテレビ鑑賞をしている。海美はレフが見えるのか、レフを見ながら呆れていた。
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