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サトリ編
027 圧倒的な力を奮う
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サトリはニヤリと笑う。
「…黄泉様から頂いた力よ…」
「黄泉…」
星夜は眉を潜めて呟くと、サトリは走って星夜に殴りかかろうとする。星夜はサトリの拳を物ともせず、片手で受け止めた。サトリの拳は熱を帯びており、それを受け止めた星夜の手はジュウジュウ音を立てて焼けている。普通なら苦痛で声を上げてしまうほどの痛みだが、それでも星夜は真顔だった。
「その熱の力は、私の知人が持っている力に非常に酷似しているが…何と言えばいいのだろうな…貴様のは中途半端だ。」
「なんだって…?」
サトリは歯を食いしばって悔しがった表情を見せる。星夜は受け止めった片手でサトリの拳を掴み、別方向へとサトリの体を投げてしまった。サトリが着地をすると、星夜は首を傾げる。
「にしても貴様、ただの人間にしては丈夫だな。…翔太郎も…」
星夜の視線が翔太郎に向くと、翔太郎は屍人である事がバレそうになり身の毛がよ立つ。そこでレフが、翔太郎の耳元でヒソヒソと言った。
「彼は人間ではない様ですし、正体を明かしても平気なのでは?」
「え…でも…」
するとサトリは言う。
「私達は屍人なの。死んでも尚、人の体を得る事が出来ている。私達はトクベツなのよ!」
「ほう。」
納得している星夜を見て、翔太郎は薄ら涙を浮かべて悔しそうな表情をした。
(秒でバレちゃうし…!)
すると星夜は人差し指の先をサトリに向ける。その指先に一点の光が集まると、サトリに放った。サトリはその光線を避けられずに当たってしまうと、爆発を起こして巻き込まれてしまう。サトリの全身が見えなくなるほどの炎がもくもくと激しく燃え上がるので、翔太郎は愕然として震えた。
(いくらなんでも酷すぎる…!!)
そして星夜は冷たく言う。
「屍人が生き返るな。大人しく死んでおけ。」
サトリは跡形もなく消えており、翔太郎は動悸を覚えて一歩下がった。星夜は翔太郎に振り返る。翔太郎はその視線に、心臓が跳ね上がった。
(どうしよう、次は僕が同じ目に…!)
「無事か。」
星夜はそう言った。翔太郎は拍子抜けして、力が抜けたような表情をする。星夜は続けた。
「貴様、あの女に一方的に襲われていたろう。何があったのだ。」
翔太郎はまだ星夜への恐怖が消えなかったが、微妙に震えた唇を開いた。
「え、えっと…。僕も屍人で…」
そこまで言うと、翔太郎は恐怖で目を瞑った。サトリの様に消し飛ばされる気がしていた翔太郎だったが、一向に何も起きない。
「屍人同士は争うものなのか?」
星夜に言われ、やっと目を開いて今の状況を理解する。
(琴爪さん…単に僕を守ろうとしてくれただけ…?)
「えっと…ちょっと話が長くなるんだけど…」
その時だ。サトリの笑い声が木霊のように周囲に響き渡る。二人は周囲を見渡したが、姿が見えない。翔太郎はその瞬間、気づいた顔をする。
「そうか…!身体は無くなっても魂はある…!サトリさんは霊体となって僕達を攻撃する気なんだ…!」
それを聞いても星夜は動じない。
「霊体を消し飛ばした事はないな。」
「なんで消し飛ばす事しか考えてないんですか…!」
翔太郎が思わず言い、星夜は難しい顔を見せて言った。
「加減がたまにわからなくなるのでな。本当は女を消し飛ばすつもりはなかった。」
どうやら星夜の力は本人でも制御しきれるものではないようで、翔太郎は思わず身を震わせた。
(ひぃ怖い…!絶対に怒らせないでおこう…!)
翔太郎は肝に銘じた。するとサトリの声が響く。
「私達屍人は決して死なない…!『制約』を破らなければ、絶対に消える事はないのよ!」
「制約?」
星夜がそう呟くと、翔太郎は眉を潜めた。
「屍人にはそれぞれ、破ってしまうと消滅してしまう制約があるんです。でも相手の制約なんて…どう知れば…」
「相手の頭の中でも覗ければいいのだがな。」
星夜が小言を吐くと、翔太郎はその言葉に反応する。そして俯くと考えた。
(確かにその方法が、一番確実だ。でも、そんな都合良く行くだろうか…?)
翔太郎はそう考えたが、やがて首を横に振ってから真摯な表情を浮かべる。
(いや、やってみよう。守られてばかりじゃ、役に立たないって理由で琴爪くんに消し飛ばされそうだし…!)
と、若干妄想が入っている翔太郎だった。翔太郎は集中すると、翔太郎の目が青く光る。それを星夜は黙って見ていた。翔太郎が力を使うと、近くの木から霊体のサトリが引っ張り出される。星夜は感心した。
「ほう、霊体を引っ張り出せるのだな。屍人とは便利だな。」
「いや…屍人だから使えるって訳ではないです…」
翔太郎が苦笑して答えると、サトリは翔太郎の前に出される。サトリは翔太郎を睨むと言った。
「なんだよユリアみたいな力使いやがって…!」
翔太郎はサトリを見つめると、手を伸ばす。そしてサトリに触れ、思考を読んだ。
『このままじゃ負ける…!駄目だ、戦えない私なんて…昔の何もできない私と変わりないじゃないか…!』
その言葉に、翔太郎は目を丸くした。
(表面は気丈なのに、内面はどこか…怯えている…?)
更に翔太郎は、急に目眩がして気を失いそうになる。それと同時に、翔太郎は理解した。
(大変…気張って力を使ったせいか…心象世界に飛ばされてしまう…。)
こうして翔太郎は、サトリの心象世界へと飛ばされてしまったのだった。
「…黄泉様から頂いた力よ…」
「黄泉…」
星夜は眉を潜めて呟くと、サトリは走って星夜に殴りかかろうとする。星夜はサトリの拳を物ともせず、片手で受け止めた。サトリの拳は熱を帯びており、それを受け止めた星夜の手はジュウジュウ音を立てて焼けている。普通なら苦痛で声を上げてしまうほどの痛みだが、それでも星夜は真顔だった。
「その熱の力は、私の知人が持っている力に非常に酷似しているが…何と言えばいいのだろうな…貴様のは中途半端だ。」
「なんだって…?」
サトリは歯を食いしばって悔しがった表情を見せる。星夜は受け止めった片手でサトリの拳を掴み、別方向へとサトリの体を投げてしまった。サトリが着地をすると、星夜は首を傾げる。
「にしても貴様、ただの人間にしては丈夫だな。…翔太郎も…」
星夜の視線が翔太郎に向くと、翔太郎は屍人である事がバレそうになり身の毛がよ立つ。そこでレフが、翔太郎の耳元でヒソヒソと言った。
「彼は人間ではない様ですし、正体を明かしても平気なのでは?」
「え…でも…」
するとサトリは言う。
「私達は屍人なの。死んでも尚、人の体を得る事が出来ている。私達はトクベツなのよ!」
「ほう。」
納得している星夜を見て、翔太郎は薄ら涙を浮かべて悔しそうな表情をした。
(秒でバレちゃうし…!)
すると星夜は人差し指の先をサトリに向ける。その指先に一点の光が集まると、サトリに放った。サトリはその光線を避けられずに当たってしまうと、爆発を起こして巻き込まれてしまう。サトリの全身が見えなくなるほどの炎がもくもくと激しく燃え上がるので、翔太郎は愕然として震えた。
(いくらなんでも酷すぎる…!!)
そして星夜は冷たく言う。
「屍人が生き返るな。大人しく死んでおけ。」
サトリは跡形もなく消えており、翔太郎は動悸を覚えて一歩下がった。星夜は翔太郎に振り返る。翔太郎はその視線に、心臓が跳ね上がった。
(どうしよう、次は僕が同じ目に…!)
「無事か。」
星夜はそう言った。翔太郎は拍子抜けして、力が抜けたような表情をする。星夜は続けた。
「貴様、あの女に一方的に襲われていたろう。何があったのだ。」
翔太郎はまだ星夜への恐怖が消えなかったが、微妙に震えた唇を開いた。
「え、えっと…。僕も屍人で…」
そこまで言うと、翔太郎は恐怖で目を瞑った。サトリの様に消し飛ばされる気がしていた翔太郎だったが、一向に何も起きない。
「屍人同士は争うものなのか?」
星夜に言われ、やっと目を開いて今の状況を理解する。
(琴爪さん…単に僕を守ろうとしてくれただけ…?)
「えっと…ちょっと話が長くなるんだけど…」
その時だ。サトリの笑い声が木霊のように周囲に響き渡る。二人は周囲を見渡したが、姿が見えない。翔太郎はその瞬間、気づいた顔をする。
「そうか…!身体は無くなっても魂はある…!サトリさんは霊体となって僕達を攻撃する気なんだ…!」
それを聞いても星夜は動じない。
「霊体を消し飛ばした事はないな。」
「なんで消し飛ばす事しか考えてないんですか…!」
翔太郎が思わず言い、星夜は難しい顔を見せて言った。
「加減がたまにわからなくなるのでな。本当は女を消し飛ばすつもりはなかった。」
どうやら星夜の力は本人でも制御しきれるものではないようで、翔太郎は思わず身を震わせた。
(ひぃ怖い…!絶対に怒らせないでおこう…!)
翔太郎は肝に銘じた。するとサトリの声が響く。
「私達屍人は決して死なない…!『制約』を破らなければ、絶対に消える事はないのよ!」
「制約?」
星夜がそう呟くと、翔太郎は眉を潜めた。
「屍人にはそれぞれ、破ってしまうと消滅してしまう制約があるんです。でも相手の制約なんて…どう知れば…」
「相手の頭の中でも覗ければいいのだがな。」
星夜が小言を吐くと、翔太郎はその言葉に反応する。そして俯くと考えた。
(確かにその方法が、一番確実だ。でも、そんな都合良く行くだろうか…?)
翔太郎はそう考えたが、やがて首を横に振ってから真摯な表情を浮かべる。
(いや、やってみよう。守られてばかりじゃ、役に立たないって理由で琴爪くんに消し飛ばされそうだし…!)
と、若干妄想が入っている翔太郎だった。翔太郎は集中すると、翔太郎の目が青く光る。それを星夜は黙って見ていた。翔太郎が力を使うと、近くの木から霊体のサトリが引っ張り出される。星夜は感心した。
「ほう、霊体を引っ張り出せるのだな。屍人とは便利だな。」
「いや…屍人だから使えるって訳ではないです…」
翔太郎が苦笑して答えると、サトリは翔太郎の前に出される。サトリは翔太郎を睨むと言った。
「なんだよユリアみたいな力使いやがって…!」
翔太郎はサトリを見つめると、手を伸ばす。そしてサトリに触れ、思考を読んだ。
『このままじゃ負ける…!駄目だ、戦えない私なんて…昔の何もできない私と変わりないじゃないか…!』
その言葉に、翔太郎は目を丸くした。
(表面は気丈なのに、内面はどこか…怯えている…?)
更に翔太郎は、急に目眩がして気を失いそうになる。それと同時に、翔太郎は理解した。
(大変…気張って力を使ったせいか…心象世界に飛ばされてしまう…。)
こうして翔太郎は、サトリの心象世界へと飛ばされてしまったのだった。
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