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ヨスガ編
049 望みの為に
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姿見えぬ、要の兄は言った。
〔ヨスガの場所は教えてやってもいい。だが…、奴を説得しようものなら…ヨスガは消滅する事になる。〕
「それはどういう…!?いやそれ以前に、なんで説得したら消滅してしまうんですか!?」
翔太郎は腑に落ちない表情で言ったが、要の兄はどこか哀愁のある声で言う。
〔そういう風にできているんだ。…どうだ、自分の目で確かめる覚悟はあるか?〕
そう言われ、翔太郎は口を思わず噤んだ。沈黙の広がる、真っ白な心象世界。ヨスガを消滅させなければ、要の兄を開放する事は出来ないだろう。それだけではない、翔太郎の願いの為にもヨスガの制約を解かなければならない。どれほど気が進まなくてもやらなければならない。やがて翔太郎は決心した表情を浮かべ、口を開いた。
「この目で確かめます。…そうしないと、今…本能で苦しめられているであろうヨスガくんを開放できない。あなたの精神も、開放できないですから。」
〔お利口なんだな、反吐が出る。〕
落ち着いた声でそう毒を吐かれ、思わず苦笑する翔太郎。
〔こっちだ。〕
要の兄にそう言われると、翔太郎は背を押される感覚がする。しかし後ろを振り返っても、そこには誰もいない。翔太郎はその案内に任せて歩いていたが、やがて口を開いた。
「あの…。なぜ要くんのお兄さんは、姿形が見当たらないんですか?心象世界って、本人の姿があるものなんですけど…。」
〔それは、私の姿形が元から無いからだろうな。〕
「え?」
〔私は様々な姿に変異できるが、実際の姿は存在しない。だから形にならないのだ。〕
「そう…ですか?声はハッキリしているのに…。」
翔太郎が言うと、再び黙ってしまう要の兄。それを変に思っていると、気づけば目の前に一枚の白い扉があった。足を止めると、要の兄は言う。
〔この先にいる。〕
「…はい。」
翔太郎はノックしてみた。すると部屋の奥から、怯えたような声が聞こえてきた。今まで聞いた事のない声だった。
「入りますよ…?」
そう言って入った先も、ただ真っ白な世界。しかしそこには、確かに人がいた。翔太郎が見た事のない、初めて会う人だ。
着物を着た小太りの、前髪で目を隠してしまっている男性。
しかし男性は翔太郎に会った瞬間、身体が薄光りを放ち始める。まるで消滅する時の様に。翔太郎は目を丸くしたが、やがて呟いた。
「あなたが…ヨスガくん。」
男性は躊躇った様子で俯いたが、少しして頷いた。ヨスガは呟く。
「…驚いたか。俺がこんな…姿でよ。」
声は掠れてガサガサだった。しかし翔太郎は首を横に振った。ヨスガは薄光りを放つ自身の身体を見て終わりを悟っているのか、目に涙を浮かべて鼻で笑う。
「俺の消滅を見届けに来たのか?」
「消滅って…ヨスガくんは本当に屍人なの…?」
翔太郎は信じ難い気持ちになる。新しいサークルメンバーであるヨスガを消滅させなければいけない現実に嫌気が差した。
「他に何があるってんだよ。」
ヨスガの言葉に翔太郎が口を噤んでしまうが、気持ちを入れ替えて言う。
「あの、僕はヨスガくんを開放してあげたくて…。人を襲ったのも、この身体の本能ってだけなんだよね?」
「さあな。」
ヨスガはそう撥ね退け、溜息をつく。翔太郎はそれを悲しく思ったのか言った。
「ヨスガくんは確かに残忍な事をしてしまったけれど…。僕の夢を聞いてくれた時と、自分の夢を語った時のヨスガくんは嘘じゃないと思ってる。ヨスガくんのありのままの姿だと思うよ。」
その言葉にヨスガは反応を見せた。泣き寸前なのか、鼻をすするヨスガ。それからヨスガは鼻で笑った。
「アレ、事実なんだぜ。」
「俳優になるって夢だよね。素敵な夢だし、きっと叶えられたはずだよ。」
「サンキュー。…お世辞は受け取っておくぜ。」
「お世辞じゃないよ。」
翔太郎はそう言ったが、ヨスガからの返答は一切なかった。それを見兼ねて翔太郎は話題を変える。
「…話変えよっか。ねえ、ヨスガくんの能力って、身体を乗っ取る力?」
それ以外の話ならする気はあるのか、ヨスガは口を開いた。
「ああ、この姿が嫌だった。何十年前に捨てたはずの身体だし、今じゃ既に朽ちてる。俺は自分の能力を使って、ただ生き残る為の方法を考え続けた。より使える者の身体を乗っ取って、俺の存在を脅かす霊能者を全員始末する。全てが終わったら、この身体で夢叶えようとか思ってた。」
屍人のヨスガが思い描いていた未来だった。そんな未来を聞くと、翔太郎にも感じるものがある。すると二人の間に沈黙が流れるので、ヨスガが話し始めた。
「この身体の主、この世界で見つけたか?」
「え?いや…姿形はなくて…」
「だよな。俺も相当探したんだが、見つかんなかった。…初めて会った時、姿が憧れの役者さんにソックリでよ。欲しくて思わず身体乗っ取っちまったが、この妖は一体何者なんだろうな。」
それを聞いて、翔太郎は首を傾げる。
(要くんのお兄さん、なぜヨスガさんに声をかけないんだろう…?)
「もう消えるのか…。」
ヨスガが言うので、翔太郎は眉を困らせる。
「同じサークルに入って、仲良くできると思ってたんだけど…残念だよ。」
そう言われると、ヨスガは薄く笑った。
「本当にお人好しだな神木間は。なんで敵と別れるのに、悲しくなっちまってんだよ。」
翔太郎はヨスガにそう言われると、目を丸くする。
(確かに、彼は多くの人を殺害して…僕達を襲って…怪我させた人だ。それでも僕は、彼に情を抱いているんだろうか…?)
翔太郎が自問しつつ呆然としていると、ヨスガは鼻で笑った。
「でも、わかるわ。俺、お前が嫌いんじゃないんだ。なんつーかな…初めて会った気しないんだ。」
「え?」
「だからかな。お前の事、少し知りたくなった。あ、これ、お前の夢を聴きたくなった理由な。」
その言葉に翔太郎は首を傾げる。
「僕とヨスガくん、前に会った事あるかな…?」
「仮に会っててもお前はわかんねぇよ。だって俺は頻繁に身体取り替えてんだからよ。」
「そ、そっか…。」
翔太郎がそう言いつつも解せないような納得しているような表情を見せている。それを見兼ねてヨスガは言った。
「…そうだな、お前にいい事教えてやる。」
「いい事?」
「黄泉の居場所だ。そこにお前が狩らなきゃいけない屍人も全員いる。」
思わぬ話に翔太郎は目を丸くする。
「え、いいの?」
「お前になら協力してもいいかなって、思っただけだぜ。」
そう言ってヨスガは耳元で翔太郎に話す。伝え終えると、ヨスガは笑顔で手を伸ばして握手を求めた。
「俺の制約は『本当の姿を知られる事』。でも…現実の俺を見て幻滅しなかった奴は、お前が初めてかも。」
その伸ばされた手を、翔太郎は掴む。殆ど透けていたが、まだ触れる事ができた。翔太郎は別れが惜しいのか眉を困らせる。
「ヨスガくん…」
ヨスガは光に包まれる。すると掴んでいた手は透け、ヨスガは消えた。消えた光の中で、ヨスガは言葉を遺す。
「力があるなら、目一杯使わなきゃ損だ。だから俺の能力は、お前の望みの為に使え…」
翔太郎は一人取り残されると、世界に沈黙が広がった。
「そんな…ヨスガくん…」
悲しみに満ちた、翔太郎の表情。そして周囲を見渡すが、ただただ白い世界。
(あれ、要くんのお兄さんの声も聞こえない…。)
翔太郎が溜息を吐いた途端、翔太郎は謎の悪寒を感じ取った。
後ろを振り返って見たものは、白い世界に黒が徐々に広がっている光景。その漆黒は広がるように襲いかかってくる。所々、転々と赤い目の様なものが見えた。
翔太郎は緊迫した表情を見せる。
(何…?あの黒から、強い霊力を感じる…!)
耳に怨念の様なものが聞こえ、翔太郎はそれに圧倒される。耳の中を雑にかき乱され、視界が白と黒とで揺らいでいく。黒は白の世界を包み込み、やがて目の前が真っ暗になった。
〔ヨスガの場所は教えてやってもいい。だが…、奴を説得しようものなら…ヨスガは消滅する事になる。〕
「それはどういう…!?いやそれ以前に、なんで説得したら消滅してしまうんですか!?」
翔太郎は腑に落ちない表情で言ったが、要の兄はどこか哀愁のある声で言う。
〔そういう風にできているんだ。…どうだ、自分の目で確かめる覚悟はあるか?〕
そう言われ、翔太郎は口を思わず噤んだ。沈黙の広がる、真っ白な心象世界。ヨスガを消滅させなければ、要の兄を開放する事は出来ないだろう。それだけではない、翔太郎の願いの為にもヨスガの制約を解かなければならない。どれほど気が進まなくてもやらなければならない。やがて翔太郎は決心した表情を浮かべ、口を開いた。
「この目で確かめます。…そうしないと、今…本能で苦しめられているであろうヨスガくんを開放できない。あなたの精神も、開放できないですから。」
〔お利口なんだな、反吐が出る。〕
落ち着いた声でそう毒を吐かれ、思わず苦笑する翔太郎。
〔こっちだ。〕
要の兄にそう言われると、翔太郎は背を押される感覚がする。しかし後ろを振り返っても、そこには誰もいない。翔太郎はその案内に任せて歩いていたが、やがて口を開いた。
「あの…。なぜ要くんのお兄さんは、姿形が見当たらないんですか?心象世界って、本人の姿があるものなんですけど…。」
〔それは、私の姿形が元から無いからだろうな。〕
「え?」
〔私は様々な姿に変異できるが、実際の姿は存在しない。だから形にならないのだ。〕
「そう…ですか?声はハッキリしているのに…。」
翔太郎が言うと、再び黙ってしまう要の兄。それを変に思っていると、気づけば目の前に一枚の白い扉があった。足を止めると、要の兄は言う。
〔この先にいる。〕
「…はい。」
翔太郎はノックしてみた。すると部屋の奥から、怯えたような声が聞こえてきた。今まで聞いた事のない声だった。
「入りますよ…?」
そう言って入った先も、ただ真っ白な世界。しかしそこには、確かに人がいた。翔太郎が見た事のない、初めて会う人だ。
着物を着た小太りの、前髪で目を隠してしまっている男性。
しかし男性は翔太郎に会った瞬間、身体が薄光りを放ち始める。まるで消滅する時の様に。翔太郎は目を丸くしたが、やがて呟いた。
「あなたが…ヨスガくん。」
男性は躊躇った様子で俯いたが、少しして頷いた。ヨスガは呟く。
「…驚いたか。俺がこんな…姿でよ。」
声は掠れてガサガサだった。しかし翔太郎は首を横に振った。ヨスガは薄光りを放つ自身の身体を見て終わりを悟っているのか、目に涙を浮かべて鼻で笑う。
「俺の消滅を見届けに来たのか?」
「消滅って…ヨスガくんは本当に屍人なの…?」
翔太郎は信じ難い気持ちになる。新しいサークルメンバーであるヨスガを消滅させなければいけない現実に嫌気が差した。
「他に何があるってんだよ。」
ヨスガの言葉に翔太郎が口を噤んでしまうが、気持ちを入れ替えて言う。
「あの、僕はヨスガくんを開放してあげたくて…。人を襲ったのも、この身体の本能ってだけなんだよね?」
「さあな。」
ヨスガはそう撥ね退け、溜息をつく。翔太郎はそれを悲しく思ったのか言った。
「ヨスガくんは確かに残忍な事をしてしまったけれど…。僕の夢を聞いてくれた時と、自分の夢を語った時のヨスガくんは嘘じゃないと思ってる。ヨスガくんのありのままの姿だと思うよ。」
その言葉にヨスガは反応を見せた。泣き寸前なのか、鼻をすするヨスガ。それからヨスガは鼻で笑った。
「アレ、事実なんだぜ。」
「俳優になるって夢だよね。素敵な夢だし、きっと叶えられたはずだよ。」
「サンキュー。…お世辞は受け取っておくぜ。」
「お世辞じゃないよ。」
翔太郎はそう言ったが、ヨスガからの返答は一切なかった。それを見兼ねて翔太郎は話題を変える。
「…話変えよっか。ねえ、ヨスガくんの能力って、身体を乗っ取る力?」
それ以外の話ならする気はあるのか、ヨスガは口を開いた。
「ああ、この姿が嫌だった。何十年前に捨てたはずの身体だし、今じゃ既に朽ちてる。俺は自分の能力を使って、ただ生き残る為の方法を考え続けた。より使える者の身体を乗っ取って、俺の存在を脅かす霊能者を全員始末する。全てが終わったら、この身体で夢叶えようとか思ってた。」
屍人のヨスガが思い描いていた未来だった。そんな未来を聞くと、翔太郎にも感じるものがある。すると二人の間に沈黙が流れるので、ヨスガが話し始めた。
「この身体の主、この世界で見つけたか?」
「え?いや…姿形はなくて…」
「だよな。俺も相当探したんだが、見つかんなかった。…初めて会った時、姿が憧れの役者さんにソックリでよ。欲しくて思わず身体乗っ取っちまったが、この妖は一体何者なんだろうな。」
それを聞いて、翔太郎は首を傾げる。
(要くんのお兄さん、なぜヨスガさんに声をかけないんだろう…?)
「もう消えるのか…。」
ヨスガが言うので、翔太郎は眉を困らせる。
「同じサークルに入って、仲良くできると思ってたんだけど…残念だよ。」
そう言われると、ヨスガは薄く笑った。
「本当にお人好しだな神木間は。なんで敵と別れるのに、悲しくなっちまってんだよ。」
翔太郎はヨスガにそう言われると、目を丸くする。
(確かに、彼は多くの人を殺害して…僕達を襲って…怪我させた人だ。それでも僕は、彼に情を抱いているんだろうか…?)
翔太郎が自問しつつ呆然としていると、ヨスガは鼻で笑った。
「でも、わかるわ。俺、お前が嫌いんじゃないんだ。なんつーかな…初めて会った気しないんだ。」
「え?」
「だからかな。お前の事、少し知りたくなった。あ、これ、お前の夢を聴きたくなった理由な。」
その言葉に翔太郎は首を傾げる。
「僕とヨスガくん、前に会った事あるかな…?」
「仮に会っててもお前はわかんねぇよ。だって俺は頻繁に身体取り替えてんだからよ。」
「そ、そっか…。」
翔太郎がそう言いつつも解せないような納得しているような表情を見せている。それを見兼ねてヨスガは言った。
「…そうだな、お前にいい事教えてやる。」
「いい事?」
「黄泉の居場所だ。そこにお前が狩らなきゃいけない屍人も全員いる。」
思わぬ話に翔太郎は目を丸くする。
「え、いいの?」
「お前になら協力してもいいかなって、思っただけだぜ。」
そう言ってヨスガは耳元で翔太郎に話す。伝え終えると、ヨスガは笑顔で手を伸ばして握手を求めた。
「俺の制約は『本当の姿を知られる事』。でも…現実の俺を見て幻滅しなかった奴は、お前が初めてかも。」
その伸ばされた手を、翔太郎は掴む。殆ど透けていたが、まだ触れる事ができた。翔太郎は別れが惜しいのか眉を困らせる。
「ヨスガくん…」
ヨスガは光に包まれる。すると掴んでいた手は透け、ヨスガは消えた。消えた光の中で、ヨスガは言葉を遺す。
「力があるなら、目一杯使わなきゃ損だ。だから俺の能力は、お前の望みの為に使え…」
翔太郎は一人取り残されると、世界に沈黙が広がった。
「そんな…ヨスガくん…」
悲しみに満ちた、翔太郎の表情。そして周囲を見渡すが、ただただ白い世界。
(あれ、要くんのお兄さんの声も聞こえない…。)
翔太郎が溜息を吐いた途端、翔太郎は謎の悪寒を感じ取った。
後ろを振り返って見たものは、白い世界に黒が徐々に広がっている光景。その漆黒は広がるように襲いかかってくる。所々、転々と赤い目の様なものが見えた。
翔太郎は緊迫した表情を見せる。
(何…?あの黒から、強い霊力を感じる…!)
耳に怨念の様なものが聞こえ、翔太郎はそれに圧倒される。耳の中を雑にかき乱され、視界が白と黒とで揺らいでいく。黒は白の世界を包み込み、やがて目の前が真っ暗になった。
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