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ヨミ編
054 超えたいのに
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場面は変わって、放課後の時間帯。
とある中高女子学園。そこに存在する女子寮から、海美が一人で出てきた。海美は女子寮のある偏差値の高い私立の女学園に通っているようだ。
海美は深い溜息を吐く。
「あー、まさか配管ぶっ壊れて水使えねーとか。実家帰るしかないだろ。」
海美はそう言ったが、SNSの記事を見漁る。どこもかしこも歪などの事件。海美は非常に不快なのか難しい顔を見せた。
(あの弱兄貴が解決したって話じゃねぇか…!海美を差し置いてだ!!)
そう海美は思ったが、急に気力を失ったように暗くなる。
(だけど、私が弱いのも事実…。あの龍相手に、手も足も出なかった。それは私が、式神しか使えないから…。)
海美は式神召喚用の紙を出すと、侘しい様子になった。
(式神の中じゃトップクラスの力を誇る十二神将を召喚できても、十二神将は時間によって出てこれる奴が変わっちまう。もっと霊力があれば、十二神将だって本当は自由な時間に出せるらしいが…海美じゃ無理だった。私はにーちゃん以上に強くなりてぇのに、こんなんじゃダメだ。)
海美はトホホとした様子で歩いていると、丁度バイクを乗り回して休憩している星夜の前を横切る。海美は気付かなかったのだが、星夜が気づいて言った。
「ん、あれはちんちくりん。」
星夜の一言に、海美は食いつくように怒りの形相を見せて言う。
「誰がちんちくりんじゃボケェ…!!」
そう暴言を吐かれても、一切表情を変えずに星夜は言った。
「後々聞いたが、貴様は翔太郎の妹君だったのだな。実家にでも帰るのか。」
「そーだよ!だってにーちゃんが待ってるからなぁ!」
喧嘩腰の海美に対し、やっと星夜は眉を潜める。
「相変わらずブラコンなのだな。いや待て…マザコンと呼ばれた私が言っていい言葉ではないか。」
星夜はどこか反省モード。そんな事はお構いなしに、海美は笑いをこらえられない様子で言う。
「ププッ、だっせ!マザコンかよ!」
「ブラコンも然程変わらないのではないか?貴様ほどこじらせていない自信はある。」
「うっぜー!!」
海美はそこまで言うと、ある事に気づく。海美は素早く星夜の近くまで来ると言った。
「そう言えばよ、最近また龍を倒したって聞いたが。あれはマジで弱兄貴がやったの?」
「ああ。倒したと言うより、怨念を浄化したと言った方が正しいか。龍は生きておるぞ、今は小さくなって翔太郎の家のペットに成り下がっている。」
それを聞くと、海美は悔しそうな表情を浮かべる。
「くっそ…!あんな弱兄貴でもどうにかできちまうのかよ…!!私は何も出来てないってのに…!」
「なぜ悔しがる。第一翔太郎と貴様では、霊力の差も歴然と聞くが。」
「それが嫌なんだよ!海美にも力が欲しいんだ!!」
それを聞いた星夜は、無表情だが心は呆れているのか呟いた。
「我儘なちんちくりんだな。」
「ちんちくりん言うなッ!この怪力チビゴリラ!」
海美に言われると、星夜は今度は表情に出して呆れて溜息を吐いた。すると海美は怒りを鎮めて真摯な様子を見せる。
「お前はあの龍を一発で倒した…。海美も…あのくらい強いの欲しい!」
「無理だ。」
星夜に即答され、海美は怒り心頭。すると海美は泣きそうな顔(結構だらしない)になり、ポケットから一つの石を取り出す。
忘れられているかと思うので説明しよう。
それは手のひらサイズの欠けた石。石は宝石の様に紫色に光り輝き、もう半片が有りそうな形をしている。海美曰くこの石があると持っているだけで霊力が増幅する代物。ちなみに星夜も同じ欠片を持っており、星夜はそれを見て目を剥いた。海美はブツブツと言う。
「この石に頼って十二神将が召喚出来るようになっても…私は無力なまま…。」
「おい貴様。」
星夜はそう言うと、海美の腕を掴んだ。
「は?」
海美が目を丸くして言うと、星夜は海美をバイクに乗せた。そして星夜自身はバイクに乗る事無く、海美を乗せたバイクを人力で押しながら言う。
「ちょっと私の家へ来い。」
急なお誘いに海美は怒りを通り越して嫌悪を示した。
「ハァ!?不同意性交罪で訴えんぞ!!」
「いいから来い、大事な話だ。」
そう言われ、海美は抵抗をするのをやめて黙り込む。
(何されっかわかんないけど、あの弱兄貴の友達だし変な事はしないだろ。それにコイツはあの龍を一発で倒したヤツだし、序でに強くなれる秘訣とか聞けるかも。)
こうして、海美は星夜に半無理矢理に家へ連れ込まれたのだった。
とある中高女子学園。そこに存在する女子寮から、海美が一人で出てきた。海美は女子寮のある偏差値の高い私立の女学園に通っているようだ。
海美は深い溜息を吐く。
「あー、まさか配管ぶっ壊れて水使えねーとか。実家帰るしかないだろ。」
海美はそう言ったが、SNSの記事を見漁る。どこもかしこも歪などの事件。海美は非常に不快なのか難しい顔を見せた。
(あの弱兄貴が解決したって話じゃねぇか…!海美を差し置いてだ!!)
そう海美は思ったが、急に気力を失ったように暗くなる。
(だけど、私が弱いのも事実…。あの龍相手に、手も足も出なかった。それは私が、式神しか使えないから…。)
海美は式神召喚用の紙を出すと、侘しい様子になった。
(式神の中じゃトップクラスの力を誇る十二神将を召喚できても、十二神将は時間によって出てこれる奴が変わっちまう。もっと霊力があれば、十二神将だって本当は自由な時間に出せるらしいが…海美じゃ無理だった。私はにーちゃん以上に強くなりてぇのに、こんなんじゃダメだ。)
海美はトホホとした様子で歩いていると、丁度バイクを乗り回して休憩している星夜の前を横切る。海美は気付かなかったのだが、星夜が気づいて言った。
「ん、あれはちんちくりん。」
星夜の一言に、海美は食いつくように怒りの形相を見せて言う。
「誰がちんちくりんじゃボケェ…!!」
そう暴言を吐かれても、一切表情を変えずに星夜は言った。
「後々聞いたが、貴様は翔太郎の妹君だったのだな。実家にでも帰るのか。」
「そーだよ!だってにーちゃんが待ってるからなぁ!」
喧嘩腰の海美に対し、やっと星夜は眉を潜める。
「相変わらずブラコンなのだな。いや待て…マザコンと呼ばれた私が言っていい言葉ではないか。」
星夜はどこか反省モード。そんな事はお構いなしに、海美は笑いをこらえられない様子で言う。
「ププッ、だっせ!マザコンかよ!」
「ブラコンも然程変わらないのではないか?貴様ほどこじらせていない自信はある。」
「うっぜー!!」
海美はそこまで言うと、ある事に気づく。海美は素早く星夜の近くまで来ると言った。
「そう言えばよ、最近また龍を倒したって聞いたが。あれはマジで弱兄貴がやったの?」
「ああ。倒したと言うより、怨念を浄化したと言った方が正しいか。龍は生きておるぞ、今は小さくなって翔太郎の家のペットに成り下がっている。」
それを聞くと、海美は悔しそうな表情を浮かべる。
「くっそ…!あんな弱兄貴でもどうにかできちまうのかよ…!!私は何も出来てないってのに…!」
「なぜ悔しがる。第一翔太郎と貴様では、霊力の差も歴然と聞くが。」
「それが嫌なんだよ!海美にも力が欲しいんだ!!」
それを聞いた星夜は、無表情だが心は呆れているのか呟いた。
「我儘なちんちくりんだな。」
「ちんちくりん言うなッ!この怪力チビゴリラ!」
海美に言われると、星夜は今度は表情に出して呆れて溜息を吐いた。すると海美は怒りを鎮めて真摯な様子を見せる。
「お前はあの龍を一発で倒した…。海美も…あのくらい強いの欲しい!」
「無理だ。」
星夜に即答され、海美は怒り心頭。すると海美は泣きそうな顔(結構だらしない)になり、ポケットから一つの石を取り出す。
忘れられているかと思うので説明しよう。
それは手のひらサイズの欠けた石。石は宝石の様に紫色に光り輝き、もう半片が有りそうな形をしている。海美曰くこの石があると持っているだけで霊力が増幅する代物。ちなみに星夜も同じ欠片を持っており、星夜はそれを見て目を剥いた。海美はブツブツと言う。
「この石に頼って十二神将が召喚出来るようになっても…私は無力なまま…。」
「おい貴様。」
星夜はそう言うと、海美の腕を掴んだ。
「は?」
海美が目を丸くして言うと、星夜は海美をバイクに乗せた。そして星夜自身はバイクに乗る事無く、海美を乗せたバイクを人力で押しながら言う。
「ちょっと私の家へ来い。」
急なお誘いに海美は怒りを通り越して嫌悪を示した。
「ハァ!?不同意性交罪で訴えんぞ!!」
「いいから来い、大事な話だ。」
そう言われ、海美は抵抗をするのをやめて黙り込む。
(何されっかわかんないけど、あの弱兄貴の友達だし変な事はしないだろ。それにコイツはあの龍を一発で倒したヤツだし、序でに強くなれる秘訣とか聞けるかも。)
こうして、海美は星夜に半無理矢理に家へ連れ込まれたのだった。
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