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5章 諧謔叙唱
第68音 悪逆無道
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【悪逆無道】あくぎゃくむどう
人の道にはずれた、はなはだしい悪事。
===========
一方ツウの方では。
ツウはユネイと北の氷道を歩いていた。
ツウは膨れた様子。
「本当にここを歩けばルカ兄に会えるの?」
「プレティルナは氷膜を突き破ってはくるがあのルカはしないはず
ならば海岸でルカを待つしかない」
「海岸で待つんじゃなくて、海の中を探せばいいじゃん?」
「マスターは泳げないから待っていて
僕がルカを探しに行く」
そう言われると、ツウは眉を潜めて溜息。
「例え泳げても海には入れてくれないくせに。」
「勿論
マスターの種族は海に入れるべきではないからね」
それにツウが黙り込むと、ユネイは言った。
「なぜプレティルナであるルカと共にいたがるの
危険しかないのに」
そう言われると、ツウは笑って空を見上げた。
「ルカ兄と仲良くなっちゃったからだよ。
近い歳の子と遊ぶとか、過ごすとか、小さい頃は必要じゃないと思ってたから。
しかも僕を美味しそうだって、全部初めてだから嬉しかった。」
「そう」
「それにルカ兄、プレティルナだから僕の『毒』も効かないし。
必然的に一緒になっちゃったな。」
「…そう なんとなく理解ができた
失礼な質問をして申し訳ない」
「失礼じゃないよ別に。」
そう言って歩いていると、ツウは遠くに建物を発見。
「何、あの建物。」
ユネイもツウと同じ方向を見ると、そこには大きな工場のような建物があった。
そこから、人の悲鳴やら泣き声やらが聞こえる。
ゾッとしたのかツウは口を噤むと、ユネイは言った。
「建物にサグズィの西軍のシンボルがある
軍基地?にしては基地らしくない設計だ」
「聞こえない?人の声が。」
ツウが言うと、二人は小走りしてその建物へ向かった。
途中で防犯カメラがあるのに気づき、二人はコッソリ建物へ近づいた。
すると建物から、防寒服を来た人が数名出てきた。
その数名は、真っ白な貝殻を乗せた台車を運んで海へ向かっている。
ツウは言った。
「間違いない、パシア族だ。
貝殻になったパシア族をどうする気?」
海の前まで来ると、その貝殻を海へ捨てた。
貝殻の様子を見て、ツウは呆然として驚いた。
「嘘…みんな死んでた…?」
「その様だね」
ユネイが言うと、二人は工場を見上げた。
「もしかしたらだけどさ、お母さんが書いてた敵って西軍の事だったりしないよね…?」
それを聞くと、ユネイは納得した表情を見せる。
「有り得るね
この建物は随分年季が入っているし かなり前からあるものと断言できる
でも中で一体何を」
ユネイは深く考えている様子だった。
それからユネイは言う。
「中へ入ろう
敵の服をどうにか調達して 紛れて入るんだ」
ユネイにそう言われ、ツウは頷くのであった。
一方、海の中。
ルカは海底に沈んでいるパシア族の遺体を見て、蒼白していた。
イルナは言う。
「パシアには二種類いて、海を豊かにしてくれるパシアと、海に悪影響を及ぼすパシアがいるんだ。」
「え?」
ルカは目を丸くすると、イルナは続けた。
「前者のパシアの魔力は生物には無影響だが、後者のパシアの魔力は生物には大変危険な毒なんだ。
ここに沈んでいるパシアは後者の方が多い。だから海は毒に侵された状態なんだ。
その毒に耐えられるのは、私達プレティルナだけ。だから私達だけがこの海に生きてられる。」
ルカは呆然としていると、海に何かが放り込まれる。
ルカは新たに海に沈んできたパシア族を見て、震え上がった。
「なんで死体が空から降ってくるん!?」
「違う、人間が落としてきてるんだ。」
「なんで人間!?」
「人間は綺麗な物が好きだろう?パシアの涙だったり、そういうのを売って金にするんだよ。
ここらのパシアはみんな人間に誘拐された。
きっと使えなくなったパシアを捨てているんだろう。」
ルカはそれにショックを受けた。
すると、ルカの脳裏にツウが過ぎった。
「ツウが捕まる…!」
ルカはそう言って向かおうとすると、イルナは道を遮った。
「行くな!我々も人間から狙われている身なんだ!
プレティルナの牙は武器に使えるし、肉だって貴重な食料になる!」
「でもツウが!俺の弟がぁっ!」
「安心しろ!いくらパシアを使っているって言っても、優先順位がある!
海を毒にするパシアじゃないと、人間は捕らえないさ!」
それにルカが反応すると、イルナは一つの遺体に近づいた。
ルカも恐る恐る近づくと、イルナは言う。
「このパシアを見てみろ、髪の色がかなりくすんでるだろ?
パシアは自分の髪色に似た真珠を作り出すから、こういうくすんだ色は人間は好まない。
人間達が気に入るのはこっちの…」
と言って見せてきたのは、ツウと殆ど似た髪色をしたパシア族の遺体だった。
それにルカは震え上がった。
「こんな透明感ある髪をしてないと狙われない。
この見た目を持ったパシアは皆、海を汚染してしまうパシアだ。
お前の知り合いのパシアはどんな感じだ?」
するとルカは震えながら言う。
「その…後者のパシア族とほぼほぼ同じです…」
それを聞くと、イルナは驚いた。
「嘘っ…じゃあそんままにしてると危険だ。」
「俺!ツウを探しに行く!」
ルカは先に向かおうとすると、イルナは仕方なく言う。
「わかった!私も手伝うから一緒に行こう!」
イルナが言うと、ルカはイルナの方を見て呟く。
「ありがとう…」
一方ツウの方では。
ツウとユネイは外にいた見張りの服を手に入れ、中の侵入に成功していた。
中はそれほどセキュリティの高いシステムはない。
それを見たユネイは言う。
「守りは固くないね
外まで声が漏れる訳だ」
すると、一番声が聞こえる場所までやってくる。
扉は半開きにされているので、二人は意を決して入った。
そこは、どうやら地下一階を見下ろす為の場所だった。
地下一階には、多くの子供パシア族が人間から虐待を食らっていた。
パシア族が涙を流し、その真珠をかき集める人間。
心が限界になると、自分の貝に閉じこもってしまう者もいた。
人間達は笑っていた。
「こっちは貝になったぞ!今日は俺が一番だ!」
「ちぇ!」
そんな会話を聞き、ツウは呆然としていた。
ユネイはそんなツウを支えていると、部屋にいた人間が話しかけてきた。
「どうした?具合悪いのか?」
するとユネイは答える。
「さっき躓いたせいで歩きにくいだけだよ
僕達最近来たばかりで道もあまりわからなくて」
「そっか。
ここら辺、変な地形してんもんな。」
人間はそう言うと、ユネイ達の近くでその様子を見ていた。
人間は続いて話す。
「にしても酷い有様だよな…。
コイツらパシア族を傷つけて遊んでんだ。
殻に篭れば、殻の中で大きな真珠を作るからってそんな理由で…。
パシア族は例え人間じゃなくても、姿形は人間じゃねぇか。
例え涙が真珠になったとしても、例え殻に篭る習性があっても、生き物は生き物だよな。」
「本当にそう。」
と言ったのはツウだった。
人間はツウの言葉を聞くと、パシア族を眺めた。
「俺、この施設ができた頃からいるんだけどよ。
あんな綺麗な種族を殺めて、バチ当たらねぇのかって思ったりする。
ここいらのくすんだ色のパシア族は殆ど殺しちまって…
綺麗だったり珍しい色を持つパシア族だけを残して、交配させたりしてる。
酷いだろ。人間って、こんなにも酷い生き物なんだ。」
するとユネイは眉を潜めた。
そして人間に言う。
「なぜ僕達にそれを」
人間はその言葉に反応した。
ユネイ達の方を見ると、溜息をついてから言った。
「伊達に十五年ここに居た訳じゃない。
その子がパシア族だって事、君がパシア族の作るロボだってひと目でわかる。」
そう言われると、ユネイとツウはその場で構えた。
しかし人間は続ける。
「仲間を救いに来たんだろう?
直接手助けはできないが、協力くらいならできる。
と言うか…してあげたい。」
そう言って人間はしゃがむと、フードを深く被ったツウの髪を見つめた。
ツウと目が合うと、人間は虚ろな表情を見せて言う。
「君、あのパシア族のお嬢さんにそっくりだ。」
「誰の事?」
ツウが聞くと、人間は虚しい表情のまま続けた。
「この工場じゃ一番重宝されてるパシア族だ。
彼女の子供はみんな奴等に虐待され、幼い内に命を失ってる…。
みんな救えるもんなら救いたいが、一人じゃ何もできなくてよ。」
「もしかしたらお母さんかな…」
ツウが言うと、人間は立ち上がる。
すると、その人間に他の人間達がやってきて言った。
「大変だポメック、海岸で人型のプレティルナが現れた。
俺達はパシアの真珠を持ってくるから、お前は襲撃の用意をしてくれ。」
「わかった。」
ポメックと呼ばれた人間は、その人間達について行ってしまう。
ツウはそれを聞くと、目を剥いた。
「人型のプレティルナってまさか…!」
ユネイはツウに「ルカだね」と言ったが、言っている途中でツウが走り出してしまう。
ユネイも思わずツウを追いかけた。
「マスター!」
二人は走って外へ向かう。
幸いプレティルナ襲撃隊も同じく走って向かっていたので、紛れる事ができた。
すると、銃声が聞こえた。
かなり大きな音で、ツウの表情は呆然とした。
ユネイも眉を潜めている。
ツウは思わず目を閉じ、祈っていた。
(お願いルカ兄…!無事でいて…!)
人の道にはずれた、はなはだしい悪事。
===========
一方ツウの方では。
ツウはユネイと北の氷道を歩いていた。
ツウは膨れた様子。
「本当にここを歩けばルカ兄に会えるの?」
「プレティルナは氷膜を突き破ってはくるがあのルカはしないはず
ならば海岸でルカを待つしかない」
「海岸で待つんじゃなくて、海の中を探せばいいじゃん?」
「マスターは泳げないから待っていて
僕がルカを探しに行く」
そう言われると、ツウは眉を潜めて溜息。
「例え泳げても海には入れてくれないくせに。」
「勿論
マスターの種族は海に入れるべきではないからね」
それにツウが黙り込むと、ユネイは言った。
「なぜプレティルナであるルカと共にいたがるの
危険しかないのに」
そう言われると、ツウは笑って空を見上げた。
「ルカ兄と仲良くなっちゃったからだよ。
近い歳の子と遊ぶとか、過ごすとか、小さい頃は必要じゃないと思ってたから。
しかも僕を美味しそうだって、全部初めてだから嬉しかった。」
「そう」
「それにルカ兄、プレティルナだから僕の『毒』も効かないし。
必然的に一緒になっちゃったな。」
「…そう なんとなく理解ができた
失礼な質問をして申し訳ない」
「失礼じゃないよ別に。」
そう言って歩いていると、ツウは遠くに建物を発見。
「何、あの建物。」
ユネイもツウと同じ方向を見ると、そこには大きな工場のような建物があった。
そこから、人の悲鳴やら泣き声やらが聞こえる。
ゾッとしたのかツウは口を噤むと、ユネイは言った。
「建物にサグズィの西軍のシンボルがある
軍基地?にしては基地らしくない設計だ」
「聞こえない?人の声が。」
ツウが言うと、二人は小走りしてその建物へ向かった。
途中で防犯カメラがあるのに気づき、二人はコッソリ建物へ近づいた。
すると建物から、防寒服を来た人が数名出てきた。
その数名は、真っ白な貝殻を乗せた台車を運んで海へ向かっている。
ツウは言った。
「間違いない、パシア族だ。
貝殻になったパシア族をどうする気?」
海の前まで来ると、その貝殻を海へ捨てた。
貝殻の様子を見て、ツウは呆然として驚いた。
「嘘…みんな死んでた…?」
「その様だね」
ユネイが言うと、二人は工場を見上げた。
「もしかしたらだけどさ、お母さんが書いてた敵って西軍の事だったりしないよね…?」
それを聞くと、ユネイは納得した表情を見せる。
「有り得るね
この建物は随分年季が入っているし かなり前からあるものと断言できる
でも中で一体何を」
ユネイは深く考えている様子だった。
それからユネイは言う。
「中へ入ろう
敵の服をどうにか調達して 紛れて入るんだ」
ユネイにそう言われ、ツウは頷くのであった。
一方、海の中。
ルカは海底に沈んでいるパシア族の遺体を見て、蒼白していた。
イルナは言う。
「パシアには二種類いて、海を豊かにしてくれるパシアと、海に悪影響を及ぼすパシアがいるんだ。」
「え?」
ルカは目を丸くすると、イルナは続けた。
「前者のパシアの魔力は生物には無影響だが、後者のパシアの魔力は生物には大変危険な毒なんだ。
ここに沈んでいるパシアは後者の方が多い。だから海は毒に侵された状態なんだ。
その毒に耐えられるのは、私達プレティルナだけ。だから私達だけがこの海に生きてられる。」
ルカは呆然としていると、海に何かが放り込まれる。
ルカは新たに海に沈んできたパシア族を見て、震え上がった。
「なんで死体が空から降ってくるん!?」
「違う、人間が落としてきてるんだ。」
「なんで人間!?」
「人間は綺麗な物が好きだろう?パシアの涙だったり、そういうのを売って金にするんだよ。
ここらのパシアはみんな人間に誘拐された。
きっと使えなくなったパシアを捨てているんだろう。」
ルカはそれにショックを受けた。
すると、ルカの脳裏にツウが過ぎった。
「ツウが捕まる…!」
ルカはそう言って向かおうとすると、イルナは道を遮った。
「行くな!我々も人間から狙われている身なんだ!
プレティルナの牙は武器に使えるし、肉だって貴重な食料になる!」
「でもツウが!俺の弟がぁっ!」
「安心しろ!いくらパシアを使っているって言っても、優先順位がある!
海を毒にするパシアじゃないと、人間は捕らえないさ!」
それにルカが反応すると、イルナは一つの遺体に近づいた。
ルカも恐る恐る近づくと、イルナは言う。
「このパシアを見てみろ、髪の色がかなりくすんでるだろ?
パシアは自分の髪色に似た真珠を作り出すから、こういうくすんだ色は人間は好まない。
人間達が気に入るのはこっちの…」
と言って見せてきたのは、ツウと殆ど似た髪色をしたパシア族の遺体だった。
それにルカは震え上がった。
「こんな透明感ある髪をしてないと狙われない。
この見た目を持ったパシアは皆、海を汚染してしまうパシアだ。
お前の知り合いのパシアはどんな感じだ?」
するとルカは震えながら言う。
「その…後者のパシア族とほぼほぼ同じです…」
それを聞くと、イルナは驚いた。
「嘘っ…じゃあそんままにしてると危険だ。」
「俺!ツウを探しに行く!」
ルカは先に向かおうとすると、イルナは仕方なく言う。
「わかった!私も手伝うから一緒に行こう!」
イルナが言うと、ルカはイルナの方を見て呟く。
「ありがとう…」
一方ツウの方では。
ツウとユネイは外にいた見張りの服を手に入れ、中の侵入に成功していた。
中はそれほどセキュリティの高いシステムはない。
それを見たユネイは言う。
「守りは固くないね
外まで声が漏れる訳だ」
すると、一番声が聞こえる場所までやってくる。
扉は半開きにされているので、二人は意を決して入った。
そこは、どうやら地下一階を見下ろす為の場所だった。
地下一階には、多くの子供パシア族が人間から虐待を食らっていた。
パシア族が涙を流し、その真珠をかき集める人間。
心が限界になると、自分の貝に閉じこもってしまう者もいた。
人間達は笑っていた。
「こっちは貝になったぞ!今日は俺が一番だ!」
「ちぇ!」
そんな会話を聞き、ツウは呆然としていた。
ユネイはそんなツウを支えていると、部屋にいた人間が話しかけてきた。
「どうした?具合悪いのか?」
するとユネイは答える。
「さっき躓いたせいで歩きにくいだけだよ
僕達最近来たばかりで道もあまりわからなくて」
「そっか。
ここら辺、変な地形してんもんな。」
人間はそう言うと、ユネイ達の近くでその様子を見ていた。
人間は続いて話す。
「にしても酷い有様だよな…。
コイツらパシア族を傷つけて遊んでんだ。
殻に篭れば、殻の中で大きな真珠を作るからってそんな理由で…。
パシア族は例え人間じゃなくても、姿形は人間じゃねぇか。
例え涙が真珠になったとしても、例え殻に篭る習性があっても、生き物は生き物だよな。」
「本当にそう。」
と言ったのはツウだった。
人間はツウの言葉を聞くと、パシア族を眺めた。
「俺、この施設ができた頃からいるんだけどよ。
あんな綺麗な種族を殺めて、バチ当たらねぇのかって思ったりする。
ここいらのくすんだ色のパシア族は殆ど殺しちまって…
綺麗だったり珍しい色を持つパシア族だけを残して、交配させたりしてる。
酷いだろ。人間って、こんなにも酷い生き物なんだ。」
するとユネイは眉を潜めた。
そして人間に言う。
「なぜ僕達にそれを」
人間はその言葉に反応した。
ユネイ達の方を見ると、溜息をついてから言った。
「伊達に十五年ここに居た訳じゃない。
その子がパシア族だって事、君がパシア族の作るロボだってひと目でわかる。」
そう言われると、ユネイとツウはその場で構えた。
しかし人間は続ける。
「仲間を救いに来たんだろう?
直接手助けはできないが、協力くらいならできる。
と言うか…してあげたい。」
そう言って人間はしゃがむと、フードを深く被ったツウの髪を見つめた。
ツウと目が合うと、人間は虚ろな表情を見せて言う。
「君、あのパシア族のお嬢さんにそっくりだ。」
「誰の事?」
ツウが聞くと、人間は虚しい表情のまま続けた。
「この工場じゃ一番重宝されてるパシア族だ。
彼女の子供はみんな奴等に虐待され、幼い内に命を失ってる…。
みんな救えるもんなら救いたいが、一人じゃ何もできなくてよ。」
「もしかしたらお母さんかな…」
ツウが言うと、人間は立ち上がる。
すると、その人間に他の人間達がやってきて言った。
「大変だポメック、海岸で人型のプレティルナが現れた。
俺達はパシアの真珠を持ってくるから、お前は襲撃の用意をしてくれ。」
「わかった。」
ポメックと呼ばれた人間は、その人間達について行ってしまう。
ツウはそれを聞くと、目を剥いた。
「人型のプレティルナってまさか…!」
ユネイはツウに「ルカだね」と言ったが、言っている途中でツウが走り出してしまう。
ユネイも思わずツウを追いかけた。
「マスター!」
二人は走って外へ向かう。
幸いプレティルナ襲撃隊も同じく走って向かっていたので、紛れる事ができた。
すると、銃声が聞こえた。
かなり大きな音で、ツウの表情は呆然とした。
ユネイも眉を潜めている。
ツウは思わず目を閉じ、祈っていた。
(お願いルカ兄…!無事でいて…!)
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