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01 賞金狩り
001 天使フューレン、不審な男に攫われて。
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ここは【天界(テンカイ)】という惑星。
天界には天使や神が住み、平和に暮らしているとの事。
一口で天界と言っても、人間界とあまり変わらない場所だ。
人間と違う所と言えば、神や天使は【神力(シンリョク)】という特殊な力を原動力に生きているところ。
この天界には将来有望な、一人の天使がいた。
緑の髪を持ち、古臭い洋服を着た青年。
古臭い洋服の上には、首元に毛のある青い上着を着ている。
彼は鋭い目を持ち、無愛想な表情が崩れない。
見るからに不良に見えてしまう彼は、将来有望な【召喚術師(ショウカンジュツシ)】である【フューレン】。
彼は朝から、出かけるところだった。
静かな平原、小鳥の鳴き声、辺は古く小さい一軒の家以外何も見当たらなかった。
すると、その古く小さい家の扉が開く。
「母さん、行ってきます。」
「行ってらっしゃい、フューレン。今日から数日、頑張ってね。」
「おう。」
優しい顔をしたフューレンの母親が見送り、フューレンは家を出る。
フューレンは家を出ると、人気のない森に入った。
ジメジメとした森に入ると、泣いている少年をフューレンは発見。
少年は足に怪我をしており、歩けない様子だった。
「動けないのか?」
フューレンは足を止めて少年に聞くと、少年は頷く。
それを聞くと、フューレンは腕時計を確認してから言った。
「ちょっと待ってろ。」
フューレンは腰の左にある小さな小さなバッグから白紙のメモ帳、更に右にあるペン入れからシャーペンを取り出す。
彼はメモ帳にシャーペンを滑らせると、縁を描き【陣(ジン)】を描く。
彼の描く陣は精霊や魔物、その他様々な生物を召喚する為のもの。
描く陣に自身の力を込め、自分の知っている生物を、その生物が住んでいる星から連れてくるのだ。
フューレンは陣を描いた紙を切り取ると呼ぶ。
「力を貸してくれ!【セイレーン】!」
すると陣は光輝き、魚の尻尾を持った人魚セイレーンが現れる。
少年は急に現れたセイレーンを見ると驚いた。
セイレーンは宙を泳ぎ、フューレンの周りを泳ぎつつも歌い始めた。
セイレーンの歌声には、活性と再生の力が宿っているという。
セイレーンの歌声で少年の傷が癒えると、少年は笑顔を見せる。
「珍しい…!召喚術師だ!」
セイレーンは歌を終えると、フューレンの近くで漂う。
フューレンはセイレーンの視線に気づくと、陣の力を解く。
フューレンは始終涼しい顔をしていた。
「気をつけるんだぞ。」
陣の力が解かれると、セイレーンは消えて自分の世界に帰ってしまった。
フューレンはまた走って森を駆けていくと、少年は慌ててお礼を言う。
「あ!ありがとねお兄さん!」
フューレンは森を駆けながらも、ポケットから綺麗に折りたたまれた一枚のビラを出した。
そのビラを見て、フューレンは思う。
(たまに話で聞く『賞金狩りツアー』!集合場所に着くまでまだ余裕はあるが、早い内に着いて色々確認しておかないとな。
…他惑星を巡りながら捕獲対象を誰よりも早く捕獲するこのツアー、そして優勝者には大金が送られる…。絶対に優勝するぞ!)
フューレンの目は燃えていた。
そう、フューレンは家が貧しい為か金に目がないのだ。
フューレンは集合場所に向かっていると、一人の天使に声をかけられた。
「あ、そのビラ!ここだよ少年!」
「え?」
フューレンは天使の方を見ると、その天使の他にも十数人天使がその場所に集っていた。
しかしそこは、森のど真ん中。
集合場所とは違うのだ。
「集合場所が明らかに違うだろう。ビラにはこの先の…」
とフューレンが言ったところで天使は言う。
「どうやら変わったんだと。もう出発みたいだから、間に合って良かったね。」
しかしフューレンは煮え切らない様子。
「は?集合時間ももう少し先だろ!」
「ビラ自体は一ヶ月以上前のものだし、予定変更しててもおかしくはない。」
そこに、一人の男性が割って入ってきた。
橙色の髪を持ったマントを羽織った男性。
「まあ落ち着いて。あ、私はガイドだよ。
みんなに簡単にツアーの内容を言ってからすぐご案内するね。」
フューレンは落ち着いて男性の話を聞く事にすると、男性は天使達に言う。
「これから他惑星に五泊六日で行くんだけど、その惑星にはヒトだけでなく悪魔が沢山住み着いているんだ。
その悪魔の巣窟から、天使の力を持つ悪魔『カオスリート』を探し出して欲しいんだ。」
「具体的な特徴はないのか?」
フューレンが言うと、男性は笑った。
「答えを教えてしまったら探す意味がないだろう?
さあ、説明は面倒だから後は現地でお勉強しよう。じゃあ行くよ~」
男性は適当に進めているので、フューレンは言う。
「おい、もっと詳しく…!」
と言ったところで、男性は唱えた。
「ちょちょいのちょい!」
その掛け声と共に、一瞬にしてフューレン達の姿は森から消えてしまった。
フューレンは気づくと、天界ではない場所に来ていた。
「ここは!?」
さっきの橙色の頭の男性は近くにいない上に、天使達もいなかった。
「騙された!?チッ、早く帰らねぇと!」
フューレンは暫くそこらを走るが、同じ木々が並んでいるだけで見知った場所に着く事はなかった。
「ホントにどこだよここ…!誰かに聞いてみるか…?」
フューレンは周囲を見渡し、人がないか探し回る。
すると近くの木の枝に寝転ぶ一人の男性を発見。
男性は漆黒の髪を持っていて、執事服を着ている。
「おい、ここらで橙色の髪をした男を見たか?おかしな魔法使う奴なんだ。」
すると男性はとある方向を見て言った。
「知らね。でもあっちの教会にいる若牧師なら…何か知ってるかもよ?物知りだからさ。」
それを聞いたフューレンは男性の見た方向を見る。
先には何も見えないが、何も知らないフューレンにとって今は彼の言葉だけが頼りだ。
「ありがと、行ってみる。」
男性は、立ち去るフューレンを横目で流して見ていた。
フューレンは歩いていると、屋根の高い建物を発見した。
走って建物に向かうと、そこは教会。
比較的新しい建物で、教会の周囲の草や木は綺麗に整備されていた。
フューレンは教会の前にいる、聖職服を着た男性に近づく。
暗緑色の髪を持つ男性は赤い聖職服を着て、背中にはおんぶ紐で背負った赤子。
右耳に付けた特徴的な赤いピアス。
手には箒を持っており、どうやら教会の前の掃除をしている様子だった。
「お前ここの牧師か?」
男性はフューレンに気づく。
男性は常に目を閉じていて、フューレンを前にしてもその目を開く事はない。
フューレンは続けた。
「聞きたい事あるんだけど、ここらで橙色の髪をした男見なかったか?
強力な魔法を使って…多分只者じゃない。」
その男性はクスッと笑うと言った。
「たまにこの教会にやってきますよ。
そういうあなたは?どこからいらしたんですか?」
「…天界。」
その言葉を聞くと、男性は口をぽかんと開ける。
「ああ…天使さんですね。
あの方は、度々天使をさらってはこの星に連れてきます。」
「…やっぱ違う星だったか…。ここはどこなんだ?ツアーに参加しようとしたらあの男に連れてかれて。」
それを聞いた男性は微笑む。
「賞金目的でしたか。可哀想に…ツアーは片道切符ですよ。」
「片道切符…?」
フューレンが言うと、男性はクスリと笑った。
「詳しい事は中で話しましょう。
私は牧師の【ワレリー・ポポフ】と申します、あなたは?」
「…フューレン。」
「ではどうぞ、フューレン。」
ワレリーの案内で、フューレンは教会の中に入るのであった。
天界には天使や神が住み、平和に暮らしているとの事。
一口で天界と言っても、人間界とあまり変わらない場所だ。
人間と違う所と言えば、神や天使は【神力(シンリョク)】という特殊な力を原動力に生きているところ。
この天界には将来有望な、一人の天使がいた。
緑の髪を持ち、古臭い洋服を着た青年。
古臭い洋服の上には、首元に毛のある青い上着を着ている。
彼は鋭い目を持ち、無愛想な表情が崩れない。
見るからに不良に見えてしまう彼は、将来有望な【召喚術師(ショウカンジュツシ)】である【フューレン】。
彼は朝から、出かけるところだった。
静かな平原、小鳥の鳴き声、辺は古く小さい一軒の家以外何も見当たらなかった。
すると、その古く小さい家の扉が開く。
「母さん、行ってきます。」
「行ってらっしゃい、フューレン。今日から数日、頑張ってね。」
「おう。」
優しい顔をしたフューレンの母親が見送り、フューレンは家を出る。
フューレンは家を出ると、人気のない森に入った。
ジメジメとした森に入ると、泣いている少年をフューレンは発見。
少年は足に怪我をしており、歩けない様子だった。
「動けないのか?」
フューレンは足を止めて少年に聞くと、少年は頷く。
それを聞くと、フューレンは腕時計を確認してから言った。
「ちょっと待ってろ。」
フューレンは腰の左にある小さな小さなバッグから白紙のメモ帳、更に右にあるペン入れからシャーペンを取り出す。
彼はメモ帳にシャーペンを滑らせると、縁を描き【陣(ジン)】を描く。
彼の描く陣は精霊や魔物、その他様々な生物を召喚する為のもの。
描く陣に自身の力を込め、自分の知っている生物を、その生物が住んでいる星から連れてくるのだ。
フューレンは陣を描いた紙を切り取ると呼ぶ。
「力を貸してくれ!【セイレーン】!」
すると陣は光輝き、魚の尻尾を持った人魚セイレーンが現れる。
少年は急に現れたセイレーンを見ると驚いた。
セイレーンは宙を泳ぎ、フューレンの周りを泳ぎつつも歌い始めた。
セイレーンの歌声には、活性と再生の力が宿っているという。
セイレーンの歌声で少年の傷が癒えると、少年は笑顔を見せる。
「珍しい…!召喚術師だ!」
セイレーンは歌を終えると、フューレンの近くで漂う。
フューレンはセイレーンの視線に気づくと、陣の力を解く。
フューレンは始終涼しい顔をしていた。
「気をつけるんだぞ。」
陣の力が解かれると、セイレーンは消えて自分の世界に帰ってしまった。
フューレンはまた走って森を駆けていくと、少年は慌ててお礼を言う。
「あ!ありがとねお兄さん!」
フューレンは森を駆けながらも、ポケットから綺麗に折りたたまれた一枚のビラを出した。
そのビラを見て、フューレンは思う。
(たまに話で聞く『賞金狩りツアー』!集合場所に着くまでまだ余裕はあるが、早い内に着いて色々確認しておかないとな。
…他惑星を巡りながら捕獲対象を誰よりも早く捕獲するこのツアー、そして優勝者には大金が送られる…。絶対に優勝するぞ!)
フューレンの目は燃えていた。
そう、フューレンは家が貧しい為か金に目がないのだ。
フューレンは集合場所に向かっていると、一人の天使に声をかけられた。
「あ、そのビラ!ここだよ少年!」
「え?」
フューレンは天使の方を見ると、その天使の他にも十数人天使がその場所に集っていた。
しかしそこは、森のど真ん中。
集合場所とは違うのだ。
「集合場所が明らかに違うだろう。ビラにはこの先の…」
とフューレンが言ったところで天使は言う。
「どうやら変わったんだと。もう出発みたいだから、間に合って良かったね。」
しかしフューレンは煮え切らない様子。
「は?集合時間ももう少し先だろ!」
「ビラ自体は一ヶ月以上前のものだし、予定変更しててもおかしくはない。」
そこに、一人の男性が割って入ってきた。
橙色の髪を持ったマントを羽織った男性。
「まあ落ち着いて。あ、私はガイドだよ。
みんなに簡単にツアーの内容を言ってからすぐご案内するね。」
フューレンは落ち着いて男性の話を聞く事にすると、男性は天使達に言う。
「これから他惑星に五泊六日で行くんだけど、その惑星にはヒトだけでなく悪魔が沢山住み着いているんだ。
その悪魔の巣窟から、天使の力を持つ悪魔『カオスリート』を探し出して欲しいんだ。」
「具体的な特徴はないのか?」
フューレンが言うと、男性は笑った。
「答えを教えてしまったら探す意味がないだろう?
さあ、説明は面倒だから後は現地でお勉強しよう。じゃあ行くよ~」
男性は適当に進めているので、フューレンは言う。
「おい、もっと詳しく…!」
と言ったところで、男性は唱えた。
「ちょちょいのちょい!」
その掛け声と共に、一瞬にしてフューレン達の姿は森から消えてしまった。
フューレンは気づくと、天界ではない場所に来ていた。
「ここは!?」
さっきの橙色の頭の男性は近くにいない上に、天使達もいなかった。
「騙された!?チッ、早く帰らねぇと!」
フューレンは暫くそこらを走るが、同じ木々が並んでいるだけで見知った場所に着く事はなかった。
「ホントにどこだよここ…!誰かに聞いてみるか…?」
フューレンは周囲を見渡し、人がないか探し回る。
すると近くの木の枝に寝転ぶ一人の男性を発見。
男性は漆黒の髪を持っていて、執事服を着ている。
「おい、ここらで橙色の髪をした男を見たか?おかしな魔法使う奴なんだ。」
すると男性はとある方向を見て言った。
「知らね。でもあっちの教会にいる若牧師なら…何か知ってるかもよ?物知りだからさ。」
それを聞いたフューレンは男性の見た方向を見る。
先には何も見えないが、何も知らないフューレンにとって今は彼の言葉だけが頼りだ。
「ありがと、行ってみる。」
男性は、立ち去るフューレンを横目で流して見ていた。
フューレンは歩いていると、屋根の高い建物を発見した。
走って建物に向かうと、そこは教会。
比較的新しい建物で、教会の周囲の草や木は綺麗に整備されていた。
フューレンは教会の前にいる、聖職服を着た男性に近づく。
暗緑色の髪を持つ男性は赤い聖職服を着て、背中にはおんぶ紐で背負った赤子。
右耳に付けた特徴的な赤いピアス。
手には箒を持っており、どうやら教会の前の掃除をしている様子だった。
「お前ここの牧師か?」
男性はフューレンに気づく。
男性は常に目を閉じていて、フューレンを前にしてもその目を開く事はない。
フューレンは続けた。
「聞きたい事あるんだけど、ここらで橙色の髪をした男見なかったか?
強力な魔法を使って…多分只者じゃない。」
その男性はクスッと笑うと言った。
「たまにこの教会にやってきますよ。
そういうあなたは?どこからいらしたんですか?」
「…天界。」
その言葉を聞くと、男性は口をぽかんと開ける。
「ああ…天使さんですね。
あの方は、度々天使をさらってはこの星に連れてきます。」
「…やっぱ違う星だったか…。ここはどこなんだ?ツアーに参加しようとしたらあの男に連れてかれて。」
それを聞いた男性は微笑む。
「賞金目的でしたか。可哀想に…ツアーは片道切符ですよ。」
「片道切符…?」
フューレンが言うと、男性はクスリと笑った。
「詳しい事は中で話しましょう。
私は牧師の【ワレリー・ポポフ】と申します、あなたは?」
「…フューレン。」
「ではどうぞ、フューレン。」
ワレリーの案内で、フューレンは教会の中に入るのであった。
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