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01 賞金狩り
002 ヘグリスメオン教会の若牧師。
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教会の中は広く、一般的な式場の教会と殆ど似た作りになっている。
一番の違いと言えば、正面の奥にある机の後ろには大きな鏡がある事。
ワレリーはフューレンに振り返ると言った。
「ここは私が管理している【ヘグリスメオン教会】です。
さて、何から話しますか…」
ワレリーはそう言って教会の奥へと歩くと、高い高い天井を見上げて言った。
「この惑星には、人間と悪魔が暮らしています。
ここに来た天使は全員、この世界に住む悪魔に惨殺されてしまうのです。
生きて帰った天使を、私は知りません。天使にとってこの場所は、とても危険な場所なのです。」
フューレンは眉を潜める。
「でも五泊六日だから、六日目になったら帰れるんじゃないのか?」
「おや、どこに宿泊施設があるのですか?あなたがワープしてきた場所は森のど真ん中でしょう。
最初から帰す気などない、と考えるのが自然ではありませんか?」
フューレンはそれを聞いて一瞬悔しそうな顔を見せたが、すぐに冷静を取り戻した。
「帰る方法はないのか?」
「ありません。
ですがあなたを連れてきたあの方は、この星にある魔術科学園の理事長なので会いに行く事ならできると思います。」
「本当か!?」
「はい、魔術科学園に入学する必要がありますが。」
「入学…」
フューレンは黙り込んでしまうと、心に決めたのか言う。
「じゃあそうする。その魔術科学園ってどこだ?」
ワレリーは首を軽く傾げて微笑むと言った。
「ですが、魔術科学園に入るにはお金を管理する口座が必要なのです。
そしてその口座を作る為には…住所が必要です。」
フューレンはショックを受ける。
「確かに、今の俺は家がないどころか一文無し…」
フューレンは頭を抱えると、ワレリーは正面の鏡を見つめてから言う。
「フューレン、鏡の前に来ていただいてもいいですか?」
「え、いいけど。」
フューレンは鏡の前に立つと、とある事に気づく。
鏡にはフューレンが映っているが、フューレンの周りから白色のオーラが見えた。
ワレリーはそれを見て言う。
「なるほど…強い力の持ち主なのですね、フューレンは。」
「この白いのはなんだ?」
フューレンの問いにワレリーは答えた。
「この星では、魔術を扱う者には必ず階級が定められます。
その階級を示すのがこの鏡で、階級は全部で四つです。
フューレンの色は上から二番目の階級、強力な魔術を操れる階級。
学園に通っていない生徒にしては、かなり高い階級と言えるでしょう。」
「これを見たところでどうなるんだ?」
「口座を作るのでしょう、ついでに稼いだらどうですか?ツアーで賞金は貰えないのですから。
お金を稼ぐには、それ層の力が必要なのです。」
「でも、すぐに帰るつもりだしな。」
「やすやすと帰してもらえるとは思いませんがね。」
ワレリーはそう言って教会の部屋の隅まで行くと、角にあった引き出しの前に立った。
ワレリーは自身のポケットに手を入れるが、ポケットを探りながら首を傾げる。
それから引き出しを引くが、引き出しは開かない。
ワレリーはフューレンの方を見て笑う。
「この引き出しに用があるのですが、鍵を失くしてしまいました。」
「大事な物が入ってるのか?誰かに盗まれてたりしないか?」
するとワレリーはふと、引き出しの上に乗っている鍵を手に取った。
「おやおやこんなところに隠れていましたか。」
「それ隠れてねぇだろッ!」
フューレンは咄嗟にツッコミを入れると、ワレリーは鍵を開けて紙を取り出す。
「住む場所がないのでしたら、見つかるまでここで泊まるといいでしょう。
部屋は沢山空いています、よろしければ。」
「え、いいのか?」
フューレンは聞くと、ワレリーは取り出した紙をフューレンに渡した。
「はい。こちらに口座開設申込用紙と、学園入学の書類もありますので記載していただければ私もお手伝いしますよ。」
フューレンはそれを受け取ると聞く。
「なんでこんなものをワレリーが?」
「学園に入ろうと思っていた時期がありまして。」
「ふーん。」
フューレンは書類を読みながら記載を始めると、ワレリーは地図を出した。
書類の記載が一通り終わると、ワレリーはフューレンの口座の紙に教会の住所を記す。
フューレンはふと、ワレリーがおんぶ紐で背負っている赤子が目に付く。
白金の髪を持ち、褐色肌の赤子。
逆にワレリーは黒髪で黄色肌の為、親子といった印象は受けない。
「教会を出て真っ直ぐ歩くと、魔術科学園に着きます。
その受付で口座の用紙ごと渡してください、すぐに手続きが終わるはずです。」
フューレンは地図を見て納得すると、住所を書き終えたワレリーはフューレンに紙を返した。
「どうぞ。
入学はいつになるかはわかりませんが、必要な物があれば私に言ってください。」
ワレリーが言うと、フューレンは何か引っかかるのか聞く。
「なあ、なんでそこまでするんだ?」
それを聞いたワレリーはクスッと笑うと、教会を見上げて言った。
「あなたみたいな天使が数ヶ月に数人は来るのですよ。
この教会は、そういった天使を導く為の教会でもあるので…。
ですが皆、すぐに出て行ってしまうんですがね。」
「そっか。」
フューレンは納得したのかそう言うと、教会を出る。
「行ってくる。ありがとな。」
フューレンはそう言って走り出す。
ワレリーは穏やかな笑顔で、見えなくなるまでフューレンを見守っていた。
フューレンは木々の茂った道を進んでいた。
(結構長いな…て言うか道は本当に合ってんのか…?あ、そうだ。)
紙とペンを取り出したフューレンは陣を描く。
「いでよ【ファルケ】!」
陣から出てきたのは大きな鷹。
フューレンはファルケの足に捕まると、空を飛んだ。
生い茂った木々の上を飛び、遠くに街が見える。
「これならわかるな。…お?」
フューレンはその街の近くに、街と同等の大きさの施設を発見。
街はそこそこ広いのだが、その施設は広すぎるくらい。
「なんだあれ。と、その前に学園を見つけないと。」
街を見渡すフューレンだが、学園らしき建物は一切見つからない。
変に思ってあの広い施設を見ると、門にある文字が目に付いた。
「【魔術科学園】…!?嘘だろ、あんな金持ちの家みたいな建物が学校なのか…!?」
フューレンは衝撃を受けた顔で呆然。
ファルケはそこを目的地としたのか、一直線に学園へと飛んでいくのであった。
学園前でファルケから降りると、学園に登校してきた生徒達はフューレンやファルケを見て唖然。
フューレンは視線を気にしながらもファルケを返すと、学園内に入って受付を探した。
学園に入ると、入口傍で受付を発見。
フューレンは受付に紙を渡すと、手続きが終わるまで近くの座席についていた。
すると、フューレンの隣に座っていた男性が話しかけてくる。
「や、また会ったね。」
聞き覚えのある声にフューレンは振り向くと、そこには自分をさらった男性が。
「お前!俺を天界に帰せ!」
「確かに五泊六日は嘘だけど、ツアー内容は本当だから安心してー。
他の天使さんもそれぞれ『カオスリート』を探し始めてることだしね!
あ、勘違いしないでね、『カオスリート』は人名じゃないから。」
「嘘の内容をビラに書くな!俺は降りる、帰せ!」
フューレンはきっぱり言うが、相手は懲りずに言う。
「ツアーが終わったら君達を帰すからさぁ。
あ、それとー。学園に入ったら私と毎日会えちゃうよ。」
「お前耳悪いのか!?てかお前名前は…」
フューレンは聞いたが、男性は席を立ちスキップしながら立ち去った。
「ちょちょいーのーちょ~い ちょちょいーのーちょ~い」
と歌いながら。
フューレンは男性の後を追いかけようとすると、男性の行動を見て足を止めてしまう。
男性は近くの生徒に近づき、頭を両手で持って「しゃんしゃん!」と言いながら軽く揺さぶる。
意味のわからない光景だった。
(ふざけた野郎だなコイツ…!)
フューレンは呆れて声も出なかった。
生徒は嫌がってはいたが、それ以上は関わろうとしていない。
そこで受付に呼ばれる。
「フューレン・シュテルさん」
「あ、はい!」
フューレンは受付に呼ばれた為、惜しくもこの場を後にするのであった。
一番の違いと言えば、正面の奥にある机の後ろには大きな鏡がある事。
ワレリーはフューレンに振り返ると言った。
「ここは私が管理している【ヘグリスメオン教会】です。
さて、何から話しますか…」
ワレリーはそう言って教会の奥へと歩くと、高い高い天井を見上げて言った。
「この惑星には、人間と悪魔が暮らしています。
ここに来た天使は全員、この世界に住む悪魔に惨殺されてしまうのです。
生きて帰った天使を、私は知りません。天使にとってこの場所は、とても危険な場所なのです。」
フューレンは眉を潜める。
「でも五泊六日だから、六日目になったら帰れるんじゃないのか?」
「おや、どこに宿泊施設があるのですか?あなたがワープしてきた場所は森のど真ん中でしょう。
最初から帰す気などない、と考えるのが自然ではありませんか?」
フューレンはそれを聞いて一瞬悔しそうな顔を見せたが、すぐに冷静を取り戻した。
「帰る方法はないのか?」
「ありません。
ですがあなたを連れてきたあの方は、この星にある魔術科学園の理事長なので会いに行く事ならできると思います。」
「本当か!?」
「はい、魔術科学園に入学する必要がありますが。」
「入学…」
フューレンは黙り込んでしまうと、心に決めたのか言う。
「じゃあそうする。その魔術科学園ってどこだ?」
ワレリーは首を軽く傾げて微笑むと言った。
「ですが、魔術科学園に入るにはお金を管理する口座が必要なのです。
そしてその口座を作る為には…住所が必要です。」
フューレンはショックを受ける。
「確かに、今の俺は家がないどころか一文無し…」
フューレンは頭を抱えると、ワレリーは正面の鏡を見つめてから言う。
「フューレン、鏡の前に来ていただいてもいいですか?」
「え、いいけど。」
フューレンは鏡の前に立つと、とある事に気づく。
鏡にはフューレンが映っているが、フューレンの周りから白色のオーラが見えた。
ワレリーはそれを見て言う。
「なるほど…強い力の持ち主なのですね、フューレンは。」
「この白いのはなんだ?」
フューレンの問いにワレリーは答えた。
「この星では、魔術を扱う者には必ず階級が定められます。
その階級を示すのがこの鏡で、階級は全部で四つです。
フューレンの色は上から二番目の階級、強力な魔術を操れる階級。
学園に通っていない生徒にしては、かなり高い階級と言えるでしょう。」
「これを見たところでどうなるんだ?」
「口座を作るのでしょう、ついでに稼いだらどうですか?ツアーで賞金は貰えないのですから。
お金を稼ぐには、それ層の力が必要なのです。」
「でも、すぐに帰るつもりだしな。」
「やすやすと帰してもらえるとは思いませんがね。」
ワレリーはそう言って教会の部屋の隅まで行くと、角にあった引き出しの前に立った。
ワレリーは自身のポケットに手を入れるが、ポケットを探りながら首を傾げる。
それから引き出しを引くが、引き出しは開かない。
ワレリーはフューレンの方を見て笑う。
「この引き出しに用があるのですが、鍵を失くしてしまいました。」
「大事な物が入ってるのか?誰かに盗まれてたりしないか?」
するとワレリーはふと、引き出しの上に乗っている鍵を手に取った。
「おやおやこんなところに隠れていましたか。」
「それ隠れてねぇだろッ!」
フューレンは咄嗟にツッコミを入れると、ワレリーは鍵を開けて紙を取り出す。
「住む場所がないのでしたら、見つかるまでここで泊まるといいでしょう。
部屋は沢山空いています、よろしければ。」
「え、いいのか?」
フューレンは聞くと、ワレリーは取り出した紙をフューレンに渡した。
「はい。こちらに口座開設申込用紙と、学園入学の書類もありますので記載していただければ私もお手伝いしますよ。」
フューレンはそれを受け取ると聞く。
「なんでこんなものをワレリーが?」
「学園に入ろうと思っていた時期がありまして。」
「ふーん。」
フューレンは書類を読みながら記載を始めると、ワレリーは地図を出した。
書類の記載が一通り終わると、ワレリーはフューレンの口座の紙に教会の住所を記す。
フューレンはふと、ワレリーがおんぶ紐で背負っている赤子が目に付く。
白金の髪を持ち、褐色肌の赤子。
逆にワレリーは黒髪で黄色肌の為、親子といった印象は受けない。
「教会を出て真っ直ぐ歩くと、魔術科学園に着きます。
その受付で口座の用紙ごと渡してください、すぐに手続きが終わるはずです。」
フューレンは地図を見て納得すると、住所を書き終えたワレリーはフューレンに紙を返した。
「どうぞ。
入学はいつになるかはわかりませんが、必要な物があれば私に言ってください。」
ワレリーが言うと、フューレンは何か引っかかるのか聞く。
「なあ、なんでそこまでするんだ?」
それを聞いたワレリーはクスッと笑うと、教会を見上げて言った。
「あなたみたいな天使が数ヶ月に数人は来るのですよ。
この教会は、そういった天使を導く為の教会でもあるので…。
ですが皆、すぐに出て行ってしまうんですがね。」
「そっか。」
フューレンは納得したのかそう言うと、教会を出る。
「行ってくる。ありがとな。」
フューレンはそう言って走り出す。
ワレリーは穏やかな笑顔で、見えなくなるまでフューレンを見守っていた。
フューレンは木々の茂った道を進んでいた。
(結構長いな…て言うか道は本当に合ってんのか…?あ、そうだ。)
紙とペンを取り出したフューレンは陣を描く。
「いでよ【ファルケ】!」
陣から出てきたのは大きな鷹。
フューレンはファルケの足に捕まると、空を飛んだ。
生い茂った木々の上を飛び、遠くに街が見える。
「これならわかるな。…お?」
フューレンはその街の近くに、街と同等の大きさの施設を発見。
街はそこそこ広いのだが、その施設は広すぎるくらい。
「なんだあれ。と、その前に学園を見つけないと。」
街を見渡すフューレンだが、学園らしき建物は一切見つからない。
変に思ってあの広い施設を見ると、門にある文字が目に付いた。
「【魔術科学園】…!?嘘だろ、あんな金持ちの家みたいな建物が学校なのか…!?」
フューレンは衝撃を受けた顔で呆然。
ファルケはそこを目的地としたのか、一直線に学園へと飛んでいくのであった。
学園前でファルケから降りると、学園に登校してきた生徒達はフューレンやファルケを見て唖然。
フューレンは視線を気にしながらもファルケを返すと、学園内に入って受付を探した。
学園に入ると、入口傍で受付を発見。
フューレンは受付に紙を渡すと、手続きが終わるまで近くの座席についていた。
すると、フューレンの隣に座っていた男性が話しかけてくる。
「や、また会ったね。」
聞き覚えのある声にフューレンは振り向くと、そこには自分をさらった男性が。
「お前!俺を天界に帰せ!」
「確かに五泊六日は嘘だけど、ツアー内容は本当だから安心してー。
他の天使さんもそれぞれ『カオスリート』を探し始めてることだしね!
あ、勘違いしないでね、『カオスリート』は人名じゃないから。」
「嘘の内容をビラに書くな!俺は降りる、帰せ!」
フューレンはきっぱり言うが、相手は懲りずに言う。
「ツアーが終わったら君達を帰すからさぁ。
あ、それとー。学園に入ったら私と毎日会えちゃうよ。」
「お前耳悪いのか!?てかお前名前は…」
フューレンは聞いたが、男性は席を立ちスキップしながら立ち去った。
「ちょちょいーのーちょ~い ちょちょいーのーちょ~い」
と歌いながら。
フューレンは男性の後を追いかけようとすると、男性の行動を見て足を止めてしまう。
男性は近くの生徒に近づき、頭を両手で持って「しゃんしゃん!」と言いながら軽く揺さぶる。
意味のわからない光景だった。
(ふざけた野郎だなコイツ…!)
フューレンは呆れて声も出なかった。
生徒は嫌がってはいたが、それ以上は関わろうとしていない。
そこで受付に呼ばれる。
「フューレン・シュテルさん」
「あ、はい!」
フューレンは受付に呼ばれた為、惜しくもこの場を後にするのであった。
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