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01 賞金狩り
006 目覚めの大魔導師。
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フューレンは朝、目覚める。
温かい陽の光を浴びて目を開けると、目の前には大魔導師が。
大魔導師はニコニコしてこちらを見ていた。
「おはようフューレン」
フューレンは寝起きで黙っていると、大魔導師はフューレンの頭を両手で掴んで軽く揺すった。
「しゃんしゃん」
と言いながら。
フューレンはイラついたのか拳を振りかぶると、大魔導師は素直に当たってくれる。
しかし殴られたのにも関わらず、ニコニコ。
「なんだお前はッ!」
「ねえねえ今日は何をするの?」
「俺を天界に帰す気がないなら帰れ。」
フューレンは着替えて廊下に出るが、大魔導師は追いかけてくる。
しかも異様に距離が近い。
「来んな。」
フューレンの言葉をスルーして大魔導師は言った。
「リビングはあっちだよ。」
その言葉にフューレンはリビングに向かいつつも考える。
(ワレリーの奴、一体何を考えて悪魔を増やしてんだ?
あまり干渉すべきではないのか、…でも殺生するのを見逃すわけにもいかないしな…。
まずは様子見だな。)
リビングにフューレンは顔を出すと、ワレリーがリビングの掃除をしていた。
ワレリーはいつもの穏やかな微笑みで挨拶をしてくれる。
「おはようございますフューレン。すいません、もう少しで掃除が終わりますので。
朝食はもうすぐ来ると思いますよ。」
「来る?…そう言や昨日の夕飯も、ワレリーは俺と戦ってたのにいつ作ったんだろ…」
フューレンは眉を潜めると、後ろから女の子の声が聞こえてきた。
「ちょっとちょっと!」
後ろを振り返ると、そこにはククルスを着た、ピンクの髪と真っ赤な目を持つ少女。
しかもそのピンクの髪は、神話のメドゥーサの様な蛇であった。
少女は鍋を抱えており、リビングに入りたがっていた。
フューレンは退くと、ワレリーは少女に言う。
「できましたか【スピム】、掃除が終わったのでコンロに置いてもらえますか?」
「はい!」
少女はコンロに鍋を置くと、ワレリーは手を合わせた。
「ありがとうございます。さて、朝ご飯にしましょうか。
フューレン、この子は信徒のスピムです。毎日ご飯を作ってくれるんですよ。」
「なるほど。てか、他の信者は?」
「ここに住む信徒は皆悪魔なので、陽が苦手なのです。
いつもは地下で食事をしますが、流石にフューレンを地下で食事させるわけには。
陽のある部屋で食べたいでしょう?」
「まあ。」
(なるほど。俺の部屋の電気がつかなかったのは、普段は地下しか利用しないからか。)
フューレンが答えると、スピムはフューレンを無愛想にジロジロと見ながら帰っていった。
ワレリーは皿にスープを盛り、食事を用意する。
すると、大魔導師は笑顔でワレリーに聞いた。
「私の分はないのかな?」
「犬皿にでも注ぎましょうか?」
ワレリーは穏やかなまま答え、食器棚から犬用の皿を取り出す。
そしてスープを盛ると、床に置いた。
大魔導師の待遇とは逆に、席に着いたフューレンのテーブルにスープとバターパンを置くワレリー。
ワレリーは向かい側に同じようにもうひとセット置くと、背に抱いていたフェオドラを抱えて席に着いた。
大魔導師はと言うと、床に置いてあった皿をテーブルに置き、自分でスプーンを食器棚から取って席に着く。
「いただきます。」
ワレリーが言うと、フューレンも手を合わせた。
「いただきます。」
「いただきま~す」
大魔導師は食事を始めると、美味しかったのか頬に手を当てている。
フューレンも朝食を食べていると、ワレリーはあやすようにフェオドラを起こした。
「起きなさい、朝ご飯ですよ。」
ワレリーは窓に背を向けて座っていた為、フェオドラは自身に陽が当たらずすんなり顔を出した。
ワレリーはスプーンでスープをすくうと、スープをフェオドラの口に持っていく。
フェオドラは吸うようにスープを飲むと、もっと欲しいのか手を伸ばした。
それを見ていたフューレン。
(ワレリーにカオスリートの事聞いてみるかな。)
フューレンはワレリーを見ると、ワレリーはフェオドラを見下ろしながら食事を与えている。
実に淡々としていた。
ワレリーの様子からして、やはり二人が親子には見えない。
(いや、やっぱり暫く様子を見よう。)
フューレンはそう思いつつも、ワレリーに言った。
「赤子の世話も大変そうだな。」
「ええ。今年で六歳になる娘なんですがね。」
「あぁ…悪魔は人間と違って成長遅いんだな。」
フューレンが言うと、ワレリーはクスリと笑って顔を上げた。
「天使さんは成長遅いんですか?」
「個人差あるっていうか…俺は遅い方だった。」
それを聞いたワレリーは口をポカンと開けてから言う。
「フューレン、歳は?」
「千は超えてる。」
フューレンが答えると、ワレリーは手を止めてしまった。
「ぱーぱ!」
フェオドラはスープを求めるので、ワレリーは慌ててスープを与えた。
それからワレリーは笑ってしまう。
「年上でしたか…。昨夜は子供などと言って申し訳ございませんでした。」
「気にするな。」
フューレンはそう言ってパンを口にすると、ご飯も食べずにフェオドラにご飯を与えているワレリーが気になった。
「…代わるぞ?ワレリー、朝から掃除もしてたんだろ?腹空いてないか?」
「平気ですよ。」
フューレンはそれを聞いて自分の食事を続けていると、フェオドラはお腹いっぱいになったのか口を開けなくなる。
ワレリーは残ったスープを見ると、次に大魔導師の皿を見た。
殆どなくなりかけている犬用の皿の上、ワレリーは大魔導師の皿にフェオドラの残したスープを与えた。
「ありがとね~」
大魔導師はそう言う。
ワレリーはフェオドラの噫気の為に背中をポンポンと叩いていた。
フェオドラはすぐに噫気を出すと、ワレリーは優しく抱えてからバターパンを手に取る。
そしてワレリーも食事を始め、口に入ったバターパンを一度飲むと言った。
「そうですフューレン、今日はフューレンの入学準備に街へ買い物に行きましょう。」
「ああ、ありがとな。大魔導師に会う為に入学したのに、今普通に大魔導師がここにいるけど。」
大魔導師を見つめるフューレン。
大魔導師はフューレンを見つめて満面の笑みを返し、それに対してフューレンは舌打ちをしてしまう。
ワレリーは再びクスリと笑った。
「あなたが入学を決めていなければ、彼は今ここにいないでしょう。入学は無駄になっていませんよ。」
「そうか?
大魔導師に会えても捕獲対象の特徴を教えてくれない上に、天界に帰してくれるわけでもない、ただの入学損な気がする。」
「理事長である彼に会える事は損でしかなくても、魔術科学園自体は歴史ある学園です。
もしかしたら学園内で、思わぬものが見つかるかもしれません。」
「と、言われてもな。」
フューレンが頬杖をついていると、モルビスがリビングを覗いてくる。
それに気づいたワレリーは言った。
「おやモルビス、何用ですか?」
「いや…ギルドの奴が心配するかなって…」
フューレンは何の事かと思っていると、大魔導師が言った。
「この世界では、賞金首を狩る者がいると言ったろう?彼もその一人で、ギルドの人間と一緒になって賞金首を狩るんだ。」
ワレリーはモルビスに即答する。
「行かなくて結構です。」
「でも…!」
「ギルドに戻されるだけです。
悪魔となった信徒は皆、私の元から離れるのを禁じています。
言う事の聞けない羊は…死、あるのみです。」
モルビスは息を飲むと、そのまま地下の部屋へ帰っていった。
「仲間に会うだけだろ?」
フューレンが言うと、ワレリーは首を横に振る。
「関係ありません。彼には私の言う事に従ってもらいます。」
「俺は?」
フューレンは聞いてみると、ワレリーは穏やかな笑顔を向けた。
「あなたは私の羊じゃないですから。」
「あーそっか、お前によって悪魔になった奴等はお前に逆らえないんだな。」
と、フューレンは納得するのであった。
温かい陽の光を浴びて目を開けると、目の前には大魔導師が。
大魔導師はニコニコしてこちらを見ていた。
「おはようフューレン」
フューレンは寝起きで黙っていると、大魔導師はフューレンの頭を両手で掴んで軽く揺すった。
「しゃんしゃん」
と言いながら。
フューレンはイラついたのか拳を振りかぶると、大魔導師は素直に当たってくれる。
しかし殴られたのにも関わらず、ニコニコ。
「なんだお前はッ!」
「ねえねえ今日は何をするの?」
「俺を天界に帰す気がないなら帰れ。」
フューレンは着替えて廊下に出るが、大魔導師は追いかけてくる。
しかも異様に距離が近い。
「来んな。」
フューレンの言葉をスルーして大魔導師は言った。
「リビングはあっちだよ。」
その言葉にフューレンはリビングに向かいつつも考える。
(ワレリーの奴、一体何を考えて悪魔を増やしてんだ?
あまり干渉すべきではないのか、…でも殺生するのを見逃すわけにもいかないしな…。
まずは様子見だな。)
リビングにフューレンは顔を出すと、ワレリーがリビングの掃除をしていた。
ワレリーはいつもの穏やかな微笑みで挨拶をしてくれる。
「おはようございますフューレン。すいません、もう少しで掃除が終わりますので。
朝食はもうすぐ来ると思いますよ。」
「来る?…そう言や昨日の夕飯も、ワレリーは俺と戦ってたのにいつ作ったんだろ…」
フューレンは眉を潜めると、後ろから女の子の声が聞こえてきた。
「ちょっとちょっと!」
後ろを振り返ると、そこにはククルスを着た、ピンクの髪と真っ赤な目を持つ少女。
しかもそのピンクの髪は、神話のメドゥーサの様な蛇であった。
少女は鍋を抱えており、リビングに入りたがっていた。
フューレンは退くと、ワレリーは少女に言う。
「できましたか【スピム】、掃除が終わったのでコンロに置いてもらえますか?」
「はい!」
少女はコンロに鍋を置くと、ワレリーは手を合わせた。
「ありがとうございます。さて、朝ご飯にしましょうか。
フューレン、この子は信徒のスピムです。毎日ご飯を作ってくれるんですよ。」
「なるほど。てか、他の信者は?」
「ここに住む信徒は皆悪魔なので、陽が苦手なのです。
いつもは地下で食事をしますが、流石にフューレンを地下で食事させるわけには。
陽のある部屋で食べたいでしょう?」
「まあ。」
(なるほど。俺の部屋の電気がつかなかったのは、普段は地下しか利用しないからか。)
フューレンが答えると、スピムはフューレンを無愛想にジロジロと見ながら帰っていった。
ワレリーは皿にスープを盛り、食事を用意する。
すると、大魔導師は笑顔でワレリーに聞いた。
「私の分はないのかな?」
「犬皿にでも注ぎましょうか?」
ワレリーは穏やかなまま答え、食器棚から犬用の皿を取り出す。
そしてスープを盛ると、床に置いた。
大魔導師の待遇とは逆に、席に着いたフューレンのテーブルにスープとバターパンを置くワレリー。
ワレリーは向かい側に同じようにもうひとセット置くと、背に抱いていたフェオドラを抱えて席に着いた。
大魔導師はと言うと、床に置いてあった皿をテーブルに置き、自分でスプーンを食器棚から取って席に着く。
「いただきます。」
ワレリーが言うと、フューレンも手を合わせた。
「いただきます。」
「いただきま~す」
大魔導師は食事を始めると、美味しかったのか頬に手を当てている。
フューレンも朝食を食べていると、ワレリーはあやすようにフェオドラを起こした。
「起きなさい、朝ご飯ですよ。」
ワレリーは窓に背を向けて座っていた為、フェオドラは自身に陽が当たらずすんなり顔を出した。
ワレリーはスプーンでスープをすくうと、スープをフェオドラの口に持っていく。
フェオドラは吸うようにスープを飲むと、もっと欲しいのか手を伸ばした。
それを見ていたフューレン。
(ワレリーにカオスリートの事聞いてみるかな。)
フューレンはワレリーを見ると、ワレリーはフェオドラを見下ろしながら食事を与えている。
実に淡々としていた。
ワレリーの様子からして、やはり二人が親子には見えない。
(いや、やっぱり暫く様子を見よう。)
フューレンはそう思いつつも、ワレリーに言った。
「赤子の世話も大変そうだな。」
「ええ。今年で六歳になる娘なんですがね。」
「あぁ…悪魔は人間と違って成長遅いんだな。」
フューレンが言うと、ワレリーはクスリと笑って顔を上げた。
「天使さんは成長遅いんですか?」
「個人差あるっていうか…俺は遅い方だった。」
それを聞いたワレリーは口をポカンと開けてから言う。
「フューレン、歳は?」
「千は超えてる。」
フューレンが答えると、ワレリーは手を止めてしまった。
「ぱーぱ!」
フェオドラはスープを求めるので、ワレリーは慌ててスープを与えた。
それからワレリーは笑ってしまう。
「年上でしたか…。昨夜は子供などと言って申し訳ございませんでした。」
「気にするな。」
フューレンはそう言ってパンを口にすると、ご飯も食べずにフェオドラにご飯を与えているワレリーが気になった。
「…代わるぞ?ワレリー、朝から掃除もしてたんだろ?腹空いてないか?」
「平気ですよ。」
フューレンはそれを聞いて自分の食事を続けていると、フェオドラはお腹いっぱいになったのか口を開けなくなる。
ワレリーは残ったスープを見ると、次に大魔導師の皿を見た。
殆どなくなりかけている犬用の皿の上、ワレリーは大魔導師の皿にフェオドラの残したスープを与えた。
「ありがとね~」
大魔導師はそう言う。
ワレリーはフェオドラの噫気の為に背中をポンポンと叩いていた。
フェオドラはすぐに噫気を出すと、ワレリーは優しく抱えてからバターパンを手に取る。
そしてワレリーも食事を始め、口に入ったバターパンを一度飲むと言った。
「そうですフューレン、今日はフューレンの入学準備に街へ買い物に行きましょう。」
「ああ、ありがとな。大魔導師に会う為に入学したのに、今普通に大魔導師がここにいるけど。」
大魔導師を見つめるフューレン。
大魔導師はフューレンを見つめて満面の笑みを返し、それに対してフューレンは舌打ちをしてしまう。
ワレリーは再びクスリと笑った。
「あなたが入学を決めていなければ、彼は今ここにいないでしょう。入学は無駄になっていませんよ。」
「そうか?
大魔導師に会えても捕獲対象の特徴を教えてくれない上に、天界に帰してくれるわけでもない、ただの入学損な気がする。」
「理事長である彼に会える事は損でしかなくても、魔術科学園自体は歴史ある学園です。
もしかしたら学園内で、思わぬものが見つかるかもしれません。」
「と、言われてもな。」
フューレンが頬杖をついていると、モルビスがリビングを覗いてくる。
それに気づいたワレリーは言った。
「おやモルビス、何用ですか?」
「いや…ギルドの奴が心配するかなって…」
フューレンは何の事かと思っていると、大魔導師が言った。
「この世界では、賞金首を狩る者がいると言ったろう?彼もその一人で、ギルドの人間と一緒になって賞金首を狩るんだ。」
ワレリーはモルビスに即答する。
「行かなくて結構です。」
「でも…!」
「ギルドに戻されるだけです。
悪魔となった信徒は皆、私の元から離れるのを禁じています。
言う事の聞けない羊は…死、あるのみです。」
モルビスは息を飲むと、そのまま地下の部屋へ帰っていった。
「仲間に会うだけだろ?」
フューレンが言うと、ワレリーは首を横に振る。
「関係ありません。彼には私の言う事に従ってもらいます。」
「俺は?」
フューレンは聞いてみると、ワレリーは穏やかな笑顔を向けた。
「あなたは私の羊じゃないですから。」
「あーそっか、お前によって悪魔になった奴等はお前に逆らえないんだな。」
と、フューレンは納得するのであった。
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