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05 魔導書の秘密
045 フェオドラの会いたい人。
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墓に記された名前、ガリーナ。
この名の女性が、ワレリーの最愛の人間、そしてフェオドラの母親である事を明かされた。
しかし、フューレンはその違和感に気づいた。
「なんで人から悪魔が産まれるんだ?
それに聞いた話だが、お前がそのガリーナって女を殺したって聞いた。」
ワレリーは動じる事もなく言う。
「さて、なぜでしょうか。」
ワレリーは家に戻ろうとするので、その道をアシュターが塞いだ。
アシュターはワレリーを睨んで言う。
「おい、まだ何か隠してんだろ。」
ワレリーは黙り込むと、フェオドラに視線を落とした。
フェオドラはただワレリーを見つめるだけ。
ワレリーは呟く。
「フェオドラはもう六歳ですからね。言ってもいいでしょう。」
ワレリーはそう言うと、数歩下がった。
「悪魔であるフェオドラを産むには、ガリーナの命が犠牲にならなければならなかったのです。
そして、ガリーナを救うのならフェオドラが死ぬ事になる。ガリーナは、フェオドラの命を望んだのです。」
すると、アシュターは反論。
「でもガリーナって女、大して腹なんて大きくなかったぞ。フェオドラちゃんが産まれたのなら、もっと腹はでかいだろ。」
「フェオドラは契約した者の命を奪い、成長する悪魔です。
フェオドラはガリーナの命を犠牲に、産まれる前の子供から今の姿へと成長したのです。」
フェオドラはショックを受けた顔をし、アシュターは納得したのか黙った。
フューレンは呟く。
「だから六歳になっても赤子の姿なんだな。」
ワレリーは頷いた。
それからワレリーはいつも使用している魔導書を手に取り、書を見つめながらも言う。
「それはもう、この世界に来る前の話です。
若い頃の私は神か悪魔にどうしても話がしたく、この書の儀式をしてしまいました。
悪魔は私の前に現れません。それもそのはず、私の子供が悪魔として産まれるから悪魔には会えませんでした。
まさかあんな形で最愛の人を殺めねばならなくなるとは…」
ワレリーは淡々と話す。
するとフューレンは一つ思い出し、ワレリーに聞いた。
「そう言えばケリスにガリーナの事を聞いた時、ケリスはとんでもなく怯えた様子だったけど。何かあったのか?」
「知りませんよ。」
ワレリーはそう言うと、三人から視線を逸らす。
「これ以上話す事はありません。失礼します。」
ワレリーはアシュターの横を通って家に戻ろうとするが、アシュターはワレリーの腕を掴んだ。
ワレリーは足を止め、アシュターを見る。
「若牧師、本当に変わったな。ガリーナって女がこの世に生きていた頃は、もっと穏やかな人間だった。」
その言葉を聞き、ワレリーは目を開く。
恐ろしい四白眼が教会の床を見つめていた。
ワレリーはそのまま振り払うと、アシュターにいつもの穏やかな笑みを向ける。
「これだからあなたは単純と言われるのですよ。」
「はぁ!?」
アシュターはワレリーを睨むと、ワレリーは笑いながら家に戻っていった。
フェオドラは悲しそうな表情で呟く。
「マーマ…フェオドラのせいで…しんだの?」
「違うよフェオドラちゃん。」
アシュターはそう言うので、フェオドラはアシュターを見上げた。
アシュターはフェオドラの頭を優しく撫でて言う。
「お母さんがフェオドラちゃんの命を救ったんだ。フェオドラちゃんはそのくらい大事にされてんのさ。」
フェオドラは泣きそうになっていた。
「…マーマにあいたい!」
フェオドラはアシュターの服を握ってそう言うが、アシュターは困った顔。
そこでフューレンは言う。
「フェオドラ、これで気は済んだか?」
「やーだ!マーマにあいたい!」
フューレンは呆れて溜息。
それからフューレンは言った。
「母さんの事、もう少し大きくなったらわかるようになる。会えない理由とかもな。
今のフェオドラには早すぎる。」
その言葉を聞いたフェオドラは涙を目に溜めて膨れるだけ。
しかしアシュターはその言葉の意味を理解しているのか、フェオドラを見つめたままだった。
フェオドラは我慢できなくなったのか、アシュターの腕から飛び立った。
「フェオドラちゃん!」
フェオドラは二人に対して、舌を出して「べ~っ」と言った。
「マーマ、みつけられるもん!」
そう言ってフェオドラは大空に飛び立っていくので、フューレンは慌てて言う。
「会えない理由って、そういう意味じゃねぇよ!」
しかし、フェオドラはもう遠く。
慌ててアシュターはフェオドラを追いかけた。
「待ってフェオドラちゃん!」
「クッソ…。まずはワレリーに知らせるか…」
フューレンはそう呟くと、一度教会に戻る。
アシュターは言った。
「俺は先にフェオドラちゃんを探しに行く!」
「ああ、任せた!」
こうして、二人はフェオドラを探す事になった。
ここは悪魔使いのタイミがいる屋敷。
屋敷には心臓を負傷したヴァレリカが帰ってきており、アイナが治療魔法をかけていた。
「もう、人間如きに心臓を負傷するだなんてありえない!普通の天使だったらとっくに死んでるわ!」
アイナが言うと、ヴァレリカは黙ってアイナから視線を逸らすだけ。
その無愛想さにアイナは怒り心頭。
そこにタイミがやってきた。
「あのフューレンとかいう男の正体はわかったか?ヴァレリカ。」
「いいえ。」
アイナはフューレンの名前を聞いて驚く。
驚いたまま声の出ないアイナを傍に、タイミは溜息をついた。
「お前は本当に使えないな。ま、正体が掴めないならいっそ殺してしまってもいい。どうせ邪魔だ。」
「はい。」
アイナは何か言いたげだったが、なぜかタイミを前にすると何も言わない。
ヴァレリカは傷が癒えると部屋の窓を開けた。
そこから外出しようとするので、タイミは言う。
「暴れてこい、ヴァレリカ。」
その言葉と同時に、タイミが付ける指輪が光った。
そしてヴァレリカは窓から飛び立ち、フューレンを探しに飛ぶのであった。
屋敷には沈黙が走る。
そこでタイミは、アイナに聞いた。
「何か言いたい事があるんだろう?」
アイナはビクッと反応すると、アイナは小声で言う。
「ふゅ、フューレンって男、魔術科学園にいるの。」
「ほぉ~!」
大変興味深そうに返事をするタイミ。
アイナはタイミを見ると、タイミは笑いながら言った。
「じゃあ次ヴァレリカが失態したら、アイナがそいつを殺せ。」
その言葉を聞くとアイナは一瞬嫌そうな顔を見せたが、すぐに改めて言った。
「勿論。私が狙っていた男なので。」
「ふふ、そうかい。頼もしいねアイナは。」
タイミはそう言ったが、アイナはタイミに例をして早々と部屋を出て行った。
アイナは屋敷の廊下を早歩きしながらも、不機嫌そうにしている。
(何よ。ヴァレリカに狙われたら絶対に死んじゃうじゃない。
…あーあ、もっとフューレンと遊んでいたかった。)
アイナは不機嫌な顔に若干残念そうな表情を浮かべ、立ち止まる。
それから深く溜息をつくと、再び歩き出すのであった。
この名の女性が、ワレリーの最愛の人間、そしてフェオドラの母親である事を明かされた。
しかし、フューレンはその違和感に気づいた。
「なんで人から悪魔が産まれるんだ?
それに聞いた話だが、お前がそのガリーナって女を殺したって聞いた。」
ワレリーは動じる事もなく言う。
「さて、なぜでしょうか。」
ワレリーは家に戻ろうとするので、その道をアシュターが塞いだ。
アシュターはワレリーを睨んで言う。
「おい、まだ何か隠してんだろ。」
ワレリーは黙り込むと、フェオドラに視線を落とした。
フェオドラはただワレリーを見つめるだけ。
ワレリーは呟く。
「フェオドラはもう六歳ですからね。言ってもいいでしょう。」
ワレリーはそう言うと、数歩下がった。
「悪魔であるフェオドラを産むには、ガリーナの命が犠牲にならなければならなかったのです。
そして、ガリーナを救うのならフェオドラが死ぬ事になる。ガリーナは、フェオドラの命を望んだのです。」
すると、アシュターは反論。
「でもガリーナって女、大して腹なんて大きくなかったぞ。フェオドラちゃんが産まれたのなら、もっと腹はでかいだろ。」
「フェオドラは契約した者の命を奪い、成長する悪魔です。
フェオドラはガリーナの命を犠牲に、産まれる前の子供から今の姿へと成長したのです。」
フェオドラはショックを受けた顔をし、アシュターは納得したのか黙った。
フューレンは呟く。
「だから六歳になっても赤子の姿なんだな。」
ワレリーは頷いた。
それからワレリーはいつも使用している魔導書を手に取り、書を見つめながらも言う。
「それはもう、この世界に来る前の話です。
若い頃の私は神か悪魔にどうしても話がしたく、この書の儀式をしてしまいました。
悪魔は私の前に現れません。それもそのはず、私の子供が悪魔として産まれるから悪魔には会えませんでした。
まさかあんな形で最愛の人を殺めねばならなくなるとは…」
ワレリーは淡々と話す。
するとフューレンは一つ思い出し、ワレリーに聞いた。
「そう言えばケリスにガリーナの事を聞いた時、ケリスはとんでもなく怯えた様子だったけど。何かあったのか?」
「知りませんよ。」
ワレリーはそう言うと、三人から視線を逸らす。
「これ以上話す事はありません。失礼します。」
ワレリーはアシュターの横を通って家に戻ろうとするが、アシュターはワレリーの腕を掴んだ。
ワレリーは足を止め、アシュターを見る。
「若牧師、本当に変わったな。ガリーナって女がこの世に生きていた頃は、もっと穏やかな人間だった。」
その言葉を聞き、ワレリーは目を開く。
恐ろしい四白眼が教会の床を見つめていた。
ワレリーはそのまま振り払うと、アシュターにいつもの穏やかな笑みを向ける。
「これだからあなたは単純と言われるのですよ。」
「はぁ!?」
アシュターはワレリーを睨むと、ワレリーは笑いながら家に戻っていった。
フェオドラは悲しそうな表情で呟く。
「マーマ…フェオドラのせいで…しんだの?」
「違うよフェオドラちゃん。」
アシュターはそう言うので、フェオドラはアシュターを見上げた。
アシュターはフェオドラの頭を優しく撫でて言う。
「お母さんがフェオドラちゃんの命を救ったんだ。フェオドラちゃんはそのくらい大事にされてんのさ。」
フェオドラは泣きそうになっていた。
「…マーマにあいたい!」
フェオドラはアシュターの服を握ってそう言うが、アシュターは困った顔。
そこでフューレンは言う。
「フェオドラ、これで気は済んだか?」
「やーだ!マーマにあいたい!」
フューレンは呆れて溜息。
それからフューレンは言った。
「母さんの事、もう少し大きくなったらわかるようになる。会えない理由とかもな。
今のフェオドラには早すぎる。」
その言葉を聞いたフェオドラは涙を目に溜めて膨れるだけ。
しかしアシュターはその言葉の意味を理解しているのか、フェオドラを見つめたままだった。
フェオドラは我慢できなくなったのか、アシュターの腕から飛び立った。
「フェオドラちゃん!」
フェオドラは二人に対して、舌を出して「べ~っ」と言った。
「マーマ、みつけられるもん!」
そう言ってフェオドラは大空に飛び立っていくので、フューレンは慌てて言う。
「会えない理由って、そういう意味じゃねぇよ!」
しかし、フェオドラはもう遠く。
慌ててアシュターはフェオドラを追いかけた。
「待ってフェオドラちゃん!」
「クッソ…。まずはワレリーに知らせるか…」
フューレンはそう呟くと、一度教会に戻る。
アシュターは言った。
「俺は先にフェオドラちゃんを探しに行く!」
「ああ、任せた!」
こうして、二人はフェオドラを探す事になった。
ここは悪魔使いのタイミがいる屋敷。
屋敷には心臓を負傷したヴァレリカが帰ってきており、アイナが治療魔法をかけていた。
「もう、人間如きに心臓を負傷するだなんてありえない!普通の天使だったらとっくに死んでるわ!」
アイナが言うと、ヴァレリカは黙ってアイナから視線を逸らすだけ。
その無愛想さにアイナは怒り心頭。
そこにタイミがやってきた。
「あのフューレンとかいう男の正体はわかったか?ヴァレリカ。」
「いいえ。」
アイナはフューレンの名前を聞いて驚く。
驚いたまま声の出ないアイナを傍に、タイミは溜息をついた。
「お前は本当に使えないな。ま、正体が掴めないならいっそ殺してしまってもいい。どうせ邪魔だ。」
「はい。」
アイナは何か言いたげだったが、なぜかタイミを前にすると何も言わない。
ヴァレリカは傷が癒えると部屋の窓を開けた。
そこから外出しようとするので、タイミは言う。
「暴れてこい、ヴァレリカ。」
その言葉と同時に、タイミが付ける指輪が光った。
そしてヴァレリカは窓から飛び立ち、フューレンを探しに飛ぶのであった。
屋敷には沈黙が走る。
そこでタイミは、アイナに聞いた。
「何か言いたい事があるんだろう?」
アイナはビクッと反応すると、アイナは小声で言う。
「ふゅ、フューレンって男、魔術科学園にいるの。」
「ほぉ~!」
大変興味深そうに返事をするタイミ。
アイナはタイミを見ると、タイミは笑いながら言った。
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その言葉を聞くとアイナは一瞬嫌そうな顔を見せたが、すぐに改めて言った。
「勿論。私が狙っていた男なので。」
「ふふ、そうかい。頼もしいねアイナは。」
タイミはそう言ったが、アイナはタイミに例をして早々と部屋を出て行った。
アイナは屋敷の廊下を早歩きしながらも、不機嫌そうにしている。
(何よ。ヴァレリカに狙われたら絶対に死んじゃうじゃない。
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