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05 魔導書の秘密
044 ガリーナ、墓の名の正体。
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手がかりも得られず、教会に戻ってきたフューレン達。
アシュターは言った。
「さっきの人間凄かったよな~」
フューレンはフロルの事を思い出しながらも、アシュターに質問。
「そう言えば、ワレリーに家族とかいるのか?」
「え?そう言や見た事ないな。教会の裏に墓はあるんだけどな。」
「墓?」
フューレンが言うと、アシュターは頷く。
アシュターは翼を生やし、フューレンを教会裏へと誘った。
「こっちだよ。」
教会裏に着くと、教会の影の中に墓がポツンと一つ建っている。
墓にはこの世界の言語ではない言葉で、『ガリーナ』と刻まれている。
アシュターはその墓の前で首を傾げた。
「この言語がよくわかんなくて、誰の名前かわかんないけどな。」
フューレンは驚いた。
言語を見て、やはりワレリーはフロルの兄ではないかという確信が強まったのである。
「この言語…ガリーナって書いてある。」
「ガリーナ…」
アシュターは呟いた。
「知ってるのか?」
フューレンが聞くと、アシュターは頷く。
「フレノアの出身である保育園に、あの若牧師ともう一人女がよくボランティアに来てた記憶がある。
それもフェオドラちゃんが産まれる前にだ。名前は確かガリーナだった気がする。」
「そうか、ならフレノアに聞けばわかるか?」
「そうだな。フレノアと…一番最初からこの教会にいるケリスも知ってるんじゃないか?」
フューレンは早速フレノアに聞きに教会に戻り、アシュターは墓を見つめるフェオドラを抱えたまま。
真剣に墓を見つめるフェオドラ、アシュターは変に思ってフェオドラに聞いた。
「フェオドラちゃん?そんなにこの墓が気になる?」
フェオドラは頷くと、アシュターの顔を見て言う。
「マーマ、わたしがうまれるまえにしんだの…。だからこのひとかなって…」
アシュターはそれを聞くと、ガリーナという女性の容姿を思い出した。
フェオドラの様に美しい金髪を持ち、美しい青い瞳を持っている。
フェオドラの赤い瞳も、なかなか美しいものである。
「…どうだろうな。若牧師に聞きな。」
アシュターが言うと、フェオドラは首を横に振る。
「パーパ、はぐらかす…」
それを聞いたアシュターは眉を困らせると、急いでフューレンを追いかけた。
「んじゃ、フューレンと一緒に話を聞きに行くか!ママの事少しはわかるかもな。」
フェオドラは、それを聞いてすぐに笑顔になる。
「うん!」
教会の地下、フューレンはフレノアの部屋の扉を叩いた。
「話があるんだ。」
すると、フレノアは部屋から出てくる。
いつも保育園に行く時の様に、シスターの服装をしているのだ。
「どーしたの?」
「フレノアはガリーナって女を知っているか?」
フレノアはその名前に反応し、目を逸らす。
「知ってるけど…」
その言葉に、フェオドラは食いつくようにして言った。
「わたしのマーマなの!?」
フレノアは更に目を剥き、それから落ち着いた様子で言う。
「ケリスに聞いたら?私、そこまで詳しくないのよ。
確かにガリーナさんは牧師様と一緒に暮らしていたし、そうだとは私も思うけど…」
「けど?」
フューレンが聞くと、フレノアは溜息をついて言った。
「牧師様の手で殺しちゃったんだって。娘の母親なら殺すかしら?」
フェオドラはショックした顔をし、フューレンも顔を引き攣る。
(娘を道具とか言うヤツだから有り得なくはないな。
…とりあえず、ワレリーの事を探ってこの世界に連れられた理由を聞いておかないとな。
俺がここに連れられた理由に繋がるかもしれない。)
「わかった。ケリスに聞いてみるよ。」
「そうして。」
フューレンはケリスの元に向かおうとすると、フェオドラは悲しそうな顔をしていた。
アシュターはフェオドラを見ると悲しそうな顔を見せ、フェオドラは呟いた。
「パーパ…マーマ…」
フューレンも若干思うところがあったが、気にせずケリスの方に向かう。
台所へと向かい、フューレンは一言。
「あ、お菓子だ。」
すると、ケリスが大急ぎで台所へとやってきた。
ケリスの目は輝いている。
フューレンは思わず鼻で笑ってしまうと、ケリスに言った。
「ごめん嘘。」
「えっ…!」
ケリスは涙目になってショックするので、アシュターは笑う。
「こんな子供だましにかかるなんてな!」
ケリスは俯くので、フューレンは聞いた。
「ケリス、聞きたい事があるんだ。」
「何でしょう。」
「ガリーナって女について聞きたいんだ。」
すると、ケリスの表情は蒼白する。
一瞬にして表情が変わった為、フューレンもアシュターも驚いた。
ケリスは急に震えだす。
「ケ…ケリスは言えません…!あの人の事を…!」
ケリスはそう言うと、台所をそそくさと立ち去ってしまった。
「ケリス!」
フェオドラは呼ぶが、ケリスは帰ってこない。
フューレンは難しい顔を見せた。
「一体何があったんだ?やっぱワレリー本人に聞くしか…」
「うん。はぐらかされると思うけど。」
アシュターの言葉に溜息しか出てこないフューレン。
フューレンは呟く。
「ま、理由なんて急ぐ事でもないし、今は聞かなくてもいいか。」
すると、フェオドラは首を横に振った。
「パーパにきくのぉ!!」
フューレンとアシュターは驚いてフェオドラを見ると、フェオドラの目には涙が溜まっている。
フューレンは思わず驚く。
「フェオドラ?」
フューレンが聞くと、アシュターは言った。
「そのガリーナって女性が、フェオドラちゃんの母親かもしれないんだって。」
それを聴き、フューレンはフェオドラを見た。
そしてフューレンはふと、自分の母親の姿を思い出す。
次に、見た事もない父親の事が脳裏に過ぎったのだ。
フューレンはフェオドラに言う。
「スッキリしないよな。…やっぱり聞きに行くか。」
フェオドラはフューレンを見上げ、涙をボロボロ。
「ふゆーれん…」
「あと、俺の名前はフューレンな!」
フューレンはそう言い、ワレリーを探す事に。
三人は地下から出ると、アシュターはフェオドラに聞いた。
「フェオドラちゃん、あの若牧師がどこにいるかわかる?」
「ん~…あっち!」
フェオドラの案内で教会までやってくると、そこではワレリーが祈りを捧げているところだった。
周囲には信徒はおらず、教会でただ一人、祈りを捧げている。
フューレンはワレリーの意外な行動に、思わず目を丸くした。
それはそのはず、以前ワレリーは宗教に対して少々否定的な意見を述べていた事があったからだ。
――「私は罪など怖くありません。教会では私が神、私が全てを決めるのですから。」――
特にこの言葉は、教会で祈る今のワレリーと反する様な言葉だ。
(おかしいな。前は自分が神だとか言ってたくせに、祈るんだな。)
アシュターもフューレンと同じ事を考えていたのか、急に腹を抱えて笑い出す。
「ぷっ、若牧師なぁに祈ってんの?自分が頂点じゃなかったのか?」
その声に、ワレリーはゆっくりと祈りを中断する。
それから三人の方を見ると、ワレリーはいつもの穏やかな笑みを向けてきた。
「おや、神に媚を売ってはいけないのですか?」
「どーせお前は地獄行きだって!」
アシュターは笑いながら話し、ワレリーも上品に笑った。
そこでフューレンは言う。
「ワレリー、この裏に墓あったろ?ガリーナって誰だ?」
ワレリーはそれを聞くと、ワレリーから穏やかな表情が消えた。
急に四白眼を見せたワレリーに、アシュターは一瞬驚く。
「私の国の言葉が読めるのですか…?」
ワレリーの問いに、フューレンは頷いた。
「ああ。天界で言語を少し学んでいるからな。」
ワレリーは、悲しく見つめるフェオドラの顔を見た。
フェオドラはじっと、ワレリーを見つめている。
するとワレリーは目を閉じた。
ワレリーは次に溜息をつくと、微笑む。
「私が心から愛した人間です。
そして、フェオドラのお母さんですよ。」
その言葉にフェオドラは目を潤ませると、アシュターは眉を潜める。
そしてフューレンもその言葉の違和感に気づいた…。
アシュターは言った。
「さっきの人間凄かったよな~」
フューレンはフロルの事を思い出しながらも、アシュターに質問。
「そう言えば、ワレリーに家族とかいるのか?」
「え?そう言や見た事ないな。教会の裏に墓はあるんだけどな。」
「墓?」
フューレンが言うと、アシュターは頷く。
アシュターは翼を生やし、フューレンを教会裏へと誘った。
「こっちだよ。」
教会裏に着くと、教会の影の中に墓がポツンと一つ建っている。
墓にはこの世界の言語ではない言葉で、『ガリーナ』と刻まれている。
アシュターはその墓の前で首を傾げた。
「この言語がよくわかんなくて、誰の名前かわかんないけどな。」
フューレンは驚いた。
言語を見て、やはりワレリーはフロルの兄ではないかという確信が強まったのである。
「この言語…ガリーナって書いてある。」
「ガリーナ…」
アシュターは呟いた。
「知ってるのか?」
フューレンが聞くと、アシュターは頷く。
「フレノアの出身である保育園に、あの若牧師ともう一人女がよくボランティアに来てた記憶がある。
それもフェオドラちゃんが産まれる前にだ。名前は確かガリーナだった気がする。」
「そうか、ならフレノアに聞けばわかるか?」
「そうだな。フレノアと…一番最初からこの教会にいるケリスも知ってるんじゃないか?」
フューレンは早速フレノアに聞きに教会に戻り、アシュターは墓を見つめるフェオドラを抱えたまま。
真剣に墓を見つめるフェオドラ、アシュターは変に思ってフェオドラに聞いた。
「フェオドラちゃん?そんなにこの墓が気になる?」
フェオドラは頷くと、アシュターの顔を見て言う。
「マーマ、わたしがうまれるまえにしんだの…。だからこのひとかなって…」
アシュターはそれを聞くと、ガリーナという女性の容姿を思い出した。
フェオドラの様に美しい金髪を持ち、美しい青い瞳を持っている。
フェオドラの赤い瞳も、なかなか美しいものである。
「…どうだろうな。若牧師に聞きな。」
アシュターが言うと、フェオドラは首を横に振る。
「パーパ、はぐらかす…」
それを聞いたアシュターは眉を困らせると、急いでフューレンを追いかけた。
「んじゃ、フューレンと一緒に話を聞きに行くか!ママの事少しはわかるかもな。」
フェオドラは、それを聞いてすぐに笑顔になる。
「うん!」
教会の地下、フューレンはフレノアの部屋の扉を叩いた。
「話があるんだ。」
すると、フレノアは部屋から出てくる。
いつも保育園に行く時の様に、シスターの服装をしているのだ。
「どーしたの?」
「フレノアはガリーナって女を知っているか?」
フレノアはその名前に反応し、目を逸らす。
「知ってるけど…」
その言葉に、フェオドラは食いつくようにして言った。
「わたしのマーマなの!?」
フレノアは更に目を剥き、それから落ち着いた様子で言う。
「ケリスに聞いたら?私、そこまで詳しくないのよ。
確かにガリーナさんは牧師様と一緒に暮らしていたし、そうだとは私も思うけど…」
「けど?」
フューレンが聞くと、フレノアは溜息をついて言った。
「牧師様の手で殺しちゃったんだって。娘の母親なら殺すかしら?」
フェオドラはショックした顔をし、フューレンも顔を引き攣る。
(娘を道具とか言うヤツだから有り得なくはないな。
…とりあえず、ワレリーの事を探ってこの世界に連れられた理由を聞いておかないとな。
俺がここに連れられた理由に繋がるかもしれない。)
「わかった。ケリスに聞いてみるよ。」
「そうして。」
フューレンはケリスの元に向かおうとすると、フェオドラは悲しそうな顔をしていた。
アシュターはフェオドラを見ると悲しそうな顔を見せ、フェオドラは呟いた。
「パーパ…マーマ…」
フューレンも若干思うところがあったが、気にせずケリスの方に向かう。
台所へと向かい、フューレンは一言。
「あ、お菓子だ。」
すると、ケリスが大急ぎで台所へとやってきた。
ケリスの目は輝いている。
フューレンは思わず鼻で笑ってしまうと、ケリスに言った。
「ごめん嘘。」
「えっ…!」
ケリスは涙目になってショックするので、アシュターは笑う。
「こんな子供だましにかかるなんてな!」
ケリスは俯くので、フューレンは聞いた。
「ケリス、聞きたい事があるんだ。」
「何でしょう。」
「ガリーナって女について聞きたいんだ。」
すると、ケリスの表情は蒼白する。
一瞬にして表情が変わった為、フューレンもアシュターも驚いた。
ケリスは急に震えだす。
「ケ…ケリスは言えません…!あの人の事を…!」
ケリスはそう言うと、台所をそそくさと立ち去ってしまった。
「ケリス!」
フェオドラは呼ぶが、ケリスは帰ってこない。
フューレンは難しい顔を見せた。
「一体何があったんだ?やっぱワレリー本人に聞くしか…」
「うん。はぐらかされると思うけど。」
アシュターの言葉に溜息しか出てこないフューレン。
フューレンは呟く。
「ま、理由なんて急ぐ事でもないし、今は聞かなくてもいいか。」
すると、フェオドラは首を横に振った。
「パーパにきくのぉ!!」
フューレンとアシュターは驚いてフェオドラを見ると、フェオドラの目には涙が溜まっている。
フューレンは思わず驚く。
「フェオドラ?」
フューレンが聞くと、アシュターは言った。
「そのガリーナって女性が、フェオドラちゃんの母親かもしれないんだって。」
それを聴き、フューレンはフェオドラを見た。
そしてフューレンはふと、自分の母親の姿を思い出す。
次に、見た事もない父親の事が脳裏に過ぎったのだ。
フューレンはフェオドラに言う。
「スッキリしないよな。…やっぱり聞きに行くか。」
フェオドラはフューレンを見上げ、涙をボロボロ。
「ふゆーれん…」
「あと、俺の名前はフューレンな!」
フューレンはそう言い、ワレリーを探す事に。
三人は地下から出ると、アシュターはフェオドラに聞いた。
「フェオドラちゃん、あの若牧師がどこにいるかわかる?」
「ん~…あっち!」
フェオドラの案内で教会までやってくると、そこではワレリーが祈りを捧げているところだった。
周囲には信徒はおらず、教会でただ一人、祈りを捧げている。
フューレンはワレリーの意外な行動に、思わず目を丸くした。
それはそのはず、以前ワレリーは宗教に対して少々否定的な意見を述べていた事があったからだ。
――「私は罪など怖くありません。教会では私が神、私が全てを決めるのですから。」――
特にこの言葉は、教会で祈る今のワレリーと反する様な言葉だ。
(おかしいな。前は自分が神だとか言ってたくせに、祈るんだな。)
アシュターもフューレンと同じ事を考えていたのか、急に腹を抱えて笑い出す。
「ぷっ、若牧師なぁに祈ってんの?自分が頂点じゃなかったのか?」
その声に、ワレリーはゆっくりと祈りを中断する。
それから三人の方を見ると、ワレリーはいつもの穏やかな笑みを向けてきた。
「おや、神に媚を売ってはいけないのですか?」
「どーせお前は地獄行きだって!」
アシュターは笑いながら話し、ワレリーも上品に笑った。
そこでフューレンは言う。
「ワレリー、この裏に墓あったろ?ガリーナって誰だ?」
ワレリーはそれを聞くと、ワレリーから穏やかな表情が消えた。
急に四白眼を見せたワレリーに、アシュターは一瞬驚く。
「私の国の言葉が読めるのですか…?」
ワレリーの問いに、フューレンは頷いた。
「ああ。天界で言語を少し学んでいるからな。」
ワレリーは、悲しく見つめるフェオドラの顔を見た。
フェオドラはじっと、ワレリーを見つめている。
するとワレリーは目を閉じた。
ワレリーは次に溜息をつくと、微笑む。
「私が心から愛した人間です。
そして、フェオドラのお母さんですよ。」
その言葉にフェオドラは目を潤ませると、アシュターは眉を潜める。
そしてフューレンもその言葉の違和感に気づいた…。
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