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07 悪魔に産まれた事
074 彼等は断罪されない。
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次の日の朝。
フューレンは部屋で考え事をしていた。
(天使の裁判の事、結局昨日は言い出せなかったな。
せめてワレリーには言っておかないと、…。)
フューレンは部屋を出ると、外からフェオドラとケリスの笑い声が聞こえる。
廊下の窓から外を覗くと、そこではフェオドラとケリスが二人で一緒に遊んでいた。
虫でも捕まえているのだろうか。
思わずフューレンは微妙な反応を見せてしまう。
(ケリスがフェオドラに虫食わせないか心配だな…)
そう思いながらも、フューレンはワレリーの部屋へ向かった。
ワレリーの部屋のノックをすると、ワレリーの声が聞こえた。
「どうぞ。」
「フューレンだ、話がある。」
「話…?」
フューレンが部屋に入ると、ワレリーは昨日の事もあってかベッドに安静にしていた。
ワレリーは読んでいた本を閉じ、フューレンに言う。
「話とはなんでしょう?」
ワレリーは相変わらず穏やかな笑みを浮かべる。
フューレンは言った。
「先日、バイト先で大魔導師に会った。」
ワレリーは驚いた顔を見せる。
「おや、カオスリートのお話はちゃんと聞けたのですか?」
フューレンは頷く。
それを知ると、ワレリーは安堵の溜息。
しかしフューレンは躊躇った顔を見せる。
そのただならぬ様子に、ワレリーは声をかける。
「フューレン?どうかされましたか?」
「えっとだな」
フューレンは一度落ち着いてから話した。
「もう一つ、大魔導師から聞いた事があるんだ。」
ワレリーは首を傾げた。
フューレンは決心したのか続けた。
「この世界の人間や悪魔を裁きに、天使が来る可能性がある。」
ワレリーはその言葉に反応。
「天使が…?」
「ああ。
天界に恨みのあるヴァレリカがいるってのに、大魔導師は天界の人間を呼び込もうと企んでいる。
止めりゃ良かったんだけど、考えに至るのが遅くて…」
するとワレリーは言う。
「例えフューレンが止めたところで、大魔導師は決めた事を曲げないでしょう。
それに今までヴァレリカに首を取られていない男ですから、それなりの考えがあって天使を呼ぶのでしょう。」
「仮に天使がヴァレリカを制圧できたとして、お前達はどうするんだよ。」
ワレリーは黙り込んでから言った。
「…裁きを受けるしかないでしょう。」
「死刑は免れないぞ?お前達のしてきた事だと。」
「そんな事、裁判をしてみなければわかりませんね。」
ワレリーはそう言って微笑んだ。
フューレンは驚いた。
(コイツ…ここの奴等が殆ど死刑になろうとも、平気なのか?自分さえもか?
それとも何か秘策が…?)
するとワレリーは続ける。
「この事は、他の皆さんには黙っていてください。」
「え…」
フューレンが呟くと、ワレリーはフューレンに対して頷いた。
「大丈夫。裁きを受けるべきなのは、彼等ではありませんから。」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味です。彼等は裁きを受けないのですよ、私に任せなさい。」
フューレンは眉を潜めながらもそれを聞いていた。
ワレリーはそのまま寝転んで布団を被る。
「少し話疲れました。…おやすみなさい。」
フューレンはそれを聞くと無愛想に答えた。
「おやすみ。」
(話を逸らす為のいい訳だな。)
フューレンはそのまま廊下へ出た。
(ヴァレリカの事…、天界の連中にどうにかできるものなのか?
ヴァレリカは神力でさえ破壊してしまう力の持ち主なんだぞ?)
フューレンは足を止めて考える。
(でもなんで裁判を行う必要があるんだ?
この世界の住人が求めたとは言え、大魔導師本人が作ったシステムを潰すような真似…)
するとそこに、フレノアがやってきた。
「あらフューレンどうしたの?思いつめた顔して。」
フューレンは今頃フレノアに気づき、驚く。
「ああごめん。少し考え事をしていたな。」
「どんな?」
「ええっと…、ほら、最近革命派勢力が強まってきてるだろ?変化が起きるとなんだか落ち着かないってか。」
(本当はそんな事思ってないが。)
勿論その違和感に気づいているのか、フレノアは怪しそうにフューレンを見ていた。
フューレンは平常心を心がけ、するとフレノアは溜息。
そして言った。
「革命派って、牧師様や私達が救った人間達から生まれたのよね。」
「あ、ああ。そう言えば賞金首に捕まってた人間達が大勢救われた事によって、そういった人間達が力を合わせるようになったんだよな。」
「ええ。時代は移り変わっていくものなのね。
ああほら、革命派の絵にね、私達の顔を頑張って描いてくれたものもあるのよ。」
「そうなのか。お前達って、誰かに崇められる存在になりつつあるんだな。」
「まぁだ正体は掴まれてないけどね。最近私達を装った悪魔や人間も増えてるみたいだし。」
「大変だな、名乗りを上げた方がいいんじゃないか?」
「あら、私達には関係のない事よ。」
「お前達になりすまされてるのにか?」
その質問に対して、フレノアは笑った。
それから自分の髪に触れる。
「だって、私の美貌に勝てる悪魔なんていませんもの。」
「あ…そう。」
フューレンは半分呆れた様子でいたが、フレノアは微笑んで言った。
「私達は牧師様についていくだけよ。
どんなに大勢に崇められても、私達は私達の信ずるものがあるもの。」
「そうか。」
「ええ。」
そう言ってフレノアはフューレンを横切って立ち去る。
フューレンはフレノアの方をちらっと見ると、フレノアが言った。
「牧師様は元気そうだった?」
「ああ。まあ、元気だったな。」
「良かった。」
フレノアはそう答えると立ち去る。
フューレンはそれを見送った後、窓の外を見た。
(思えばフレノアって未だにわからない奴だな。
何の為にワレリーについて、何がアイツをそうさせるのやら…)
すると外で遊んでいるフェオドラと目が合う。
フェオドラはニコリと笑うと言った。
「フューレン!遊ぼ!」
「いいや。」
「遊ぶの!ケリスも一緒!」
「いや、ケリスと一緒にいれば遊ぶってわけじゃないからな。」
「いいから!」
フェオドラはそう言って、無理矢理にもフューレンを外に連れた。
フューレンは部屋で考え事をしていた。
(天使の裁判の事、結局昨日は言い出せなかったな。
せめてワレリーには言っておかないと、…。)
フューレンは部屋を出ると、外からフェオドラとケリスの笑い声が聞こえる。
廊下の窓から外を覗くと、そこではフェオドラとケリスが二人で一緒に遊んでいた。
虫でも捕まえているのだろうか。
思わずフューレンは微妙な反応を見せてしまう。
(ケリスがフェオドラに虫食わせないか心配だな…)
そう思いながらも、フューレンはワレリーの部屋へ向かった。
ワレリーの部屋のノックをすると、ワレリーの声が聞こえた。
「どうぞ。」
「フューレンだ、話がある。」
「話…?」
フューレンが部屋に入ると、ワレリーは昨日の事もあってかベッドに安静にしていた。
ワレリーは読んでいた本を閉じ、フューレンに言う。
「話とはなんでしょう?」
ワレリーは相変わらず穏やかな笑みを浮かべる。
フューレンは言った。
「先日、バイト先で大魔導師に会った。」
ワレリーは驚いた顔を見せる。
「おや、カオスリートのお話はちゃんと聞けたのですか?」
フューレンは頷く。
それを知ると、ワレリーは安堵の溜息。
しかしフューレンは躊躇った顔を見せる。
そのただならぬ様子に、ワレリーは声をかける。
「フューレン?どうかされましたか?」
「えっとだな」
フューレンは一度落ち着いてから話した。
「もう一つ、大魔導師から聞いた事があるんだ。」
ワレリーは首を傾げた。
フューレンは決心したのか続けた。
「この世界の人間や悪魔を裁きに、天使が来る可能性がある。」
ワレリーはその言葉に反応。
「天使が…?」
「ああ。
天界に恨みのあるヴァレリカがいるってのに、大魔導師は天界の人間を呼び込もうと企んでいる。
止めりゃ良かったんだけど、考えに至るのが遅くて…」
するとワレリーは言う。
「例えフューレンが止めたところで、大魔導師は決めた事を曲げないでしょう。
それに今までヴァレリカに首を取られていない男ですから、それなりの考えがあって天使を呼ぶのでしょう。」
「仮に天使がヴァレリカを制圧できたとして、お前達はどうするんだよ。」
ワレリーは黙り込んでから言った。
「…裁きを受けるしかないでしょう。」
「死刑は免れないぞ?お前達のしてきた事だと。」
「そんな事、裁判をしてみなければわかりませんね。」
ワレリーはそう言って微笑んだ。
フューレンは驚いた。
(コイツ…ここの奴等が殆ど死刑になろうとも、平気なのか?自分さえもか?
それとも何か秘策が…?)
するとワレリーは続ける。
「この事は、他の皆さんには黙っていてください。」
「え…」
フューレンが呟くと、ワレリーはフューレンに対して頷いた。
「大丈夫。裁きを受けるべきなのは、彼等ではありませんから。」
「どういう意味だ?」
「そのままの意味です。彼等は裁きを受けないのですよ、私に任せなさい。」
フューレンは眉を潜めながらもそれを聞いていた。
ワレリーはそのまま寝転んで布団を被る。
「少し話疲れました。…おやすみなさい。」
フューレンはそれを聞くと無愛想に答えた。
「おやすみ。」
(話を逸らす為のいい訳だな。)
フューレンはそのまま廊下へ出た。
(ヴァレリカの事…、天界の連中にどうにかできるものなのか?
ヴァレリカは神力でさえ破壊してしまう力の持ち主なんだぞ?)
フューレンは足を止めて考える。
(でもなんで裁判を行う必要があるんだ?
この世界の住人が求めたとは言え、大魔導師本人が作ったシステムを潰すような真似…)
するとそこに、フレノアがやってきた。
「あらフューレンどうしたの?思いつめた顔して。」
フューレンは今頃フレノアに気づき、驚く。
「ああごめん。少し考え事をしていたな。」
「どんな?」
「ええっと…、ほら、最近革命派勢力が強まってきてるだろ?変化が起きるとなんだか落ち着かないってか。」
(本当はそんな事思ってないが。)
勿論その違和感に気づいているのか、フレノアは怪しそうにフューレンを見ていた。
フューレンは平常心を心がけ、するとフレノアは溜息。
そして言った。
「革命派って、牧師様や私達が救った人間達から生まれたのよね。」
「あ、ああ。そう言えば賞金首に捕まってた人間達が大勢救われた事によって、そういった人間達が力を合わせるようになったんだよな。」
「ええ。時代は移り変わっていくものなのね。
ああほら、革命派の絵にね、私達の顔を頑張って描いてくれたものもあるのよ。」
「そうなのか。お前達って、誰かに崇められる存在になりつつあるんだな。」
「まぁだ正体は掴まれてないけどね。最近私達を装った悪魔や人間も増えてるみたいだし。」
「大変だな、名乗りを上げた方がいいんじゃないか?」
「あら、私達には関係のない事よ。」
「お前達になりすまされてるのにか?」
その質問に対して、フレノアは笑った。
それから自分の髪に触れる。
「だって、私の美貌に勝てる悪魔なんていませんもの。」
「あ…そう。」
フューレンは半分呆れた様子でいたが、フレノアは微笑んで言った。
「私達は牧師様についていくだけよ。
どんなに大勢に崇められても、私達は私達の信ずるものがあるもの。」
「そうか。」
「ええ。」
そう言ってフレノアはフューレンを横切って立ち去る。
フューレンはフレノアの方をちらっと見ると、フレノアが言った。
「牧師様は元気そうだった?」
「ああ。まあ、元気だったな。」
「良かった。」
フレノアはそう答えると立ち去る。
フューレンはそれを見送った後、窓の外を見た。
(思えばフレノアって未だにわからない奴だな。
何の為にワレリーについて、何がアイツをそうさせるのやら…)
すると外で遊んでいるフェオドラと目が合う。
フェオドラはニコリと笑うと言った。
「フューレン!遊ぼ!」
「いいや。」
「遊ぶの!ケリスも一緒!」
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