相剋のドゥエット

うてな

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08 天使がやってくる

081 フェオドラの暴走!?

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「ガリーナ…」

ワレリーは呟いた。
フェオドラは驚いた様子で言う。

「それマーマなの!?なんで?マーマ生きてたの!?」

「私にも理由はわかりません…。ガリーナは確かに…」

ワレリーはそう言ってブツブツ。
するとガリーナはワレリーに手のひらを向ける。
手のひらには邪悪な魔力が集まり、ワレリーに向かって放たれた。
ワレリーは受身も取れずに当たってしまう。

「パーパッ!」

フェオドラは言うが、ワレリーは倒れる事なく立ち上がる。
ワレリーはガリーナを睨みながらも言った。

「どうやら敵のようですね…」

ガリーナは空かさず魔力の塊を放ってくるので、フェオドラはワレリーを庇う。
そして魔力の塊を同じく作り出し、相手の魔力にぶつけた。
見事相殺すると、フューレンは言う。

「互角…!?フェオドラレベルの魔力に対抗できるなんて、同じ悪魔くらいだぞ!」

それを聞くと、ワレリーは鼻で笑った。

「誰よりも天使の様だった貴方が…まさか悪魔の力に目覚めるとは。」

「おいおい、本当にこいつをお前の妻だと思ってるのか?」

フューレンが聞くと、ワレリーは首を横に振る。

「思いませんよ。
ガリーナの魂はフェオドラの中にあるのです、あれがガリーナな訳がないでしょう。」

「魂?」

「フェオドラは生贄が死ぬ毎に成長していきます。それは、生贄の魂をフェオドラが喰らうから。
ガリーナの魂が抜け出たと仮に仮定するならば、フェオドラの姿が幼くなっていなければ説明がつかないのです。」

「つまりこの女は…」

「ガリーナでもない、ただの偽物である可能性が高いです。」

すると相手はフューレンを睨みつけ、フューレンを攻撃し始めた。
フューレンはバリアを貼って受け流すと言う。

「ヴァレリカと比べちゃ本当にマシだな。何が目的か早く言ったらどうだ?」

それでも相手は答えないので、フューレンは言った。

「まるで意思のない人形のようだな。」

「おやおや、それでは尚更彼女ではありませんね。」

ワレリーの言葉に、思わずフューレンは鼻で笑ってしまう。
そしてメモとペンを取り出して言った。

「だったら無理に吐かせるまでだな。」

するとフェオドラも言った。

「私も手伝う!」

「おう。」

するとフューレンはメモに陣を描いて召喚術を使う。

「いでよハーピー!」

陣は光り輝き、陣からハーピーが出てきた。
ハーピーは早速暴風を放つ。
相手は暴風に飛ばされるが、近くの木に着地した。
木に捕まり、飛ばないようにしている。
フューレンは相手を睨みながらも言った。

「身体能力も並外れてるな。あの状態から枝に着地するなんて。」

すると女性は魔力を放ってきた。
魔力は風の影響を受けないのか、すいすいとハーピーに向かって飛んでくる。
ハーピーは驚いて風起こしをやめてしまうので、フューレンが空かさずバリアを貼った。
しかし、相手の魔力はとっても強力。
耐え切れずに一瞬にしてバリアが壊れてしまう。
フューレンとハーピーは魔力に当てられ、近くの木に背中を強く打ち付けた。

「クッ…!やるな…!」

「フューレン!」

と言ったのはフェオドラ。
フェオドラは相手を睨み、魔力の弾を放った。
しかし相手は自分の手のひらに魔力の壁を小さく貼り、弾を軽く受け流す。

「も~!」

フェオドラは思い通りの戦闘にならずにそう言ってしまうと、強大な魔力の球を作り出す。
教会をも飲み込むほどのサイズの魔力の球だ。
思わずワレリーは驚いてしまう。

「やめなさいフェオドラ…!これを放ってしまっては教会までも…!」

「よくもパーパとフューレンを…!ぜぇ~ったいに~…たおす~!」

それを見たフューレンは慌てて、フェオドラの方へ駆け寄った。
そして近くに来ると、教会に向かってバリアを貼るのだ。

「ワレリー!ケリスを呼んできてくれ!」

しかし、そこには既にケリスがいた。

「ここにいます!」

「いつの間に!?」

フューレンが言うと、ワレリーは言う。

「今来たのですよ。」

しかしケリスは、フェオドラの魔力を見て困った顔。

「にしてもケリスでも止められません…!
フェオドラの魔力はケリス以上なんです…!」

「じゃあキリエルを呼ぶぞ!」

「それでも敵いません…!それにキリエルは属性魔法を主に得意としてますから、防御がしっかり貼れるかどうか…!」

するとフューレンは言う。

「そういう可能性の話じゃなくて、今はやれるだけの事をするんだ!」

フューレンは教会の方に向かってキリエルを呼ぼうとすると、教会の前にはなんと大魔導師がいた。
ニコニコとした顔でフューレンを見ている。
フューレンは思わず驚いた。

「大魔導師!?なぜここに!」

「ヒントを伝えに来たんだよ。」

「ヒント…?」

フューレンは思わず眉を潜めてしまうと、大魔導師は頷いた。
フューレンは眉を潜めたまま言う。

「胡散臭い話だな。タイミングよく急に現れて。あの女の正体もわかっているんじゃないか?」

「まあそうだね。彼女を止める方法を知りたいかい?」

「退け、今はそう言ってる場合じゃない!今はフェオドラが…!」

「その子も止められる、そんな方法を私は知っているよ?」

それを聞くと、フューレンは反応した。
フューレンが黙ってしまったのを見て、大魔導師は笑顔ながらも続ける。

「共鳴を使うのさ。」

「できるかよ、そんな簡単に。」

「できるよ、素質あるもん。」

「単純に『共鳴を使え』と言われて使えるほど、天才じゃないもんでな。」

「大丈夫、私が教えてあげよう。」

それを聞いて、フューレンは眉を潜める。
一部始終を聞いていたワレリーは言った。

「どうせどう抵抗しようが教会は吹っ飛ぶのですから、信じて試してみますか?フューレン。」

「怪しいとは思わないのか!?」

フューレンはそう言ったが、ワレリーは微笑む。

「怪しさしかありませんが、今は他に出来る事もありませんから。」

「…まあ、それもそうだな。」

フューレンは思わずそう言って心を決めると、大魔導師に言った。

「フェオドラは今にも魔力を放とうとしている。今すぐできるもんなのか?」

「勿論。こっちへおいで。」

言われて一緒に来ると、大魔導師はフェオドラに近づく。
フューレンも近づくと、大魔導師は言った。

「今からフェオドラの魔力を感じ取るんだよ。このくらい力を放っていれば、感じるのも簡単なはずだ。」

「わかった。」

そう言ってフューレンは、共鳴を使う下準備に出るのであった。





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