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第4章 侵食―エローション―
137 久坂秀也の抵抗
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数男はなんとも言えないモヤモヤを抱きながら言う。
「秀也、さっきからお前がいない前提の話をしてるように聞こえるんだが、あまりにも不謹慎だろ。」
「バカヤロー…」
久坂は呟いた。
「おい…最後に、こっち向け。」
そう言ったので、数男は後ろを振り返った。
後ろにいたのは体に幾つもの植物を生やし、呆然と立ち数男を見つめる植物人間。
そう、久坂はもう既に植物人間になってしまっていた。
「秀也っ!?」
数男は仰天してしまうと、久坂はニヤける。
「テメェが驚くなんざ、何年ぶりだぁ…?これガ、イシキアル…ショクブツ…」
そう言って、久坂は苦しいのか顔を歪める。
「植物人間に…既になっていたのか…!?」
「ヤ セ ガ マ ン…」
久坂は声を振り絞ったが、体から生える植物に体を這われ覆われる。
それと同時に久坂の意識も消えたのか、無言になってしまい数男を見つめた。
数男は唖然としていると、久坂から生える植物が自分に向かって動き出した。
数男は咄嗟にパソコンを見てから逆側に走り出す。
久坂は植物を数男に向かって振り下ろした為、パソコンは無事だった。
振り下ろされた床は大きな音を立て、敷いてあった絨毯が削れてしまうほど。
「秀也…!」
数男は久坂を見つめたが、悔しそうな顔をしてから窓を開けた。
そして自分の体から植物を生やし、窓から出て上の階まで植物を使って登っていく。
久坂はそれを見て数男を追いかける。
数男は会議室の窓を思い切り叩いていると、中にいたアンジェルが気づいて首を傾げた。
(なんであんなに慌ててんだろ。)
あまりに必死に叩いているので面白く見ていると、数男の背後に数男の植物ではない植物が見えるので眉を潜めるアンジェル。
そしてその植物が勢いよく数男に向かってくるので、数男はそれを避けた。
その植物はそのまま会議室の窓を打ち破り、建物も一部破壊しながらも会議室に大量のガラスを落としていった。
アンジェルは驚いた。
「な!なんだよこれ!」
数男は急いで会議室の中に入ってくる。
「アンジェルだけか!?」
「テントでシュンも寝てる。」
数男はテントへ向かっていると会議室の中に久坂が入ってきたので、アンジェルは一瞬目を見開いてから溜息をついた。
「へ~、秀也ったら植物人間になったんだね。」
アンジェルはそう言うと、冷気を作り出して剣を作った。
それを構えて久坂に向ける。
シュンは数男に呼ばれてテントから出てきた。
「なーにごっちゃんえー!」
シュンは流れるようにテントから出て、久坂を見て驚いているような喜んでいるような顔を見せた。
「久坂さん植物人間になっちゃったんだ!あっちゃ~!」
とあまり残念がってない言い方に、アンジェルは溜息をつく。
「もう、芝居はいいからなんとかしようよ。この部屋荒らされちゃうよ。」
それを聞いたシュンは姿を植物人間に変える。
「確かに!俺の弟が起きたら大変だな!」
「アンジェルは見ただろうが、あの植物の一発一発が強力だ。アンジェルの力で動きを止められないか?」
するとアンジェルは笑った。
「楽勝。本体まるごと冷凍しちゃえば、植物なんて生えないし。」
そう言って、久坂の体を凍らせていく。
すると急に数男は、久坂とテオドールの会話を思い出した。
――「植物人間にされた人間は一生戻らないのか?」
「いや、種(石)になった段階で力を完全に奪われなければ、あとはその人間の体が損傷していなければ戻す事は可能。」――
それを思い出し、数男は慌てて言う。
「やめろアンジェル!」
「なんで!」
アンジェルが言うと、数男は爪を噛んで黙り込む。
「…人体が損傷すれば、その人間は永遠に戻ってこれない。体を凍らせてしまっては秀也が死ぬ。」
「はい?こんな状況で何言ってんの。」
アンジェルは無情にも言うが、シュンは言った。
「ごっちゃん、久坂さんの事が大事なんだよ!わかってくれ~!」
と言っているが説得力に欠ける言い方である。
数男は葛藤しながらも黙り込んでしまうと、アンジェルはイラついたのか言い放った。
「なんだよ、ソシオパスさんよ!自分が良ければ他人はどうでもいいだろ!
コイツが死んだ所でお前に何の損もないじゃん!何寝ぼけた事言ってんの!」
しかしそれでも悩み続ける数男を見て、アンジェルは凍らせるのを続けた。
「もう!これだから愚民はっ!」
すると数男は咄嗟に腕から植物を生やす。
アンジェルを睨みつけ、植物で首を締め上げた。
「ぐっ…!」
アンジェルは抵抗しようと今度は数男を凍らせ始めるが、シュンは笑顔。
「なんか仲間割れしてすげー」
そして久坂が植物を横から振りかぶると、テントを巻き込んで数男たちに向かっていく。
シュンは両腕を植物に変え、赤ちゃんのいるテントの前で待ち伏せして植物を素手で止めて言った。
「おっと久坂さん!仲間割れの邪魔はいけねえぜ!!」
それを見つめるアンジェルと数男。
(馬鹿なのアイツ…!)
「ナイスだシュン。」
数男はそう言ってからアンジェルを見た。
「すまないな。言い訳をすれば心を知ったせいだが…、」
そう言って数男は久坂を見る。
「どうやらコイツが死ぬと、私は『損』してしまうようだ。」
「秀也、さっきからお前がいない前提の話をしてるように聞こえるんだが、あまりにも不謹慎だろ。」
「バカヤロー…」
久坂は呟いた。
「おい…最後に、こっち向け。」
そう言ったので、数男は後ろを振り返った。
後ろにいたのは体に幾つもの植物を生やし、呆然と立ち数男を見つめる植物人間。
そう、久坂はもう既に植物人間になってしまっていた。
「秀也っ!?」
数男は仰天してしまうと、久坂はニヤける。
「テメェが驚くなんざ、何年ぶりだぁ…?これガ、イシキアル…ショクブツ…」
そう言って、久坂は苦しいのか顔を歪める。
「植物人間に…既になっていたのか…!?」
「ヤ セ ガ マ ン…」
久坂は声を振り絞ったが、体から生える植物に体を這われ覆われる。
それと同時に久坂の意識も消えたのか、無言になってしまい数男を見つめた。
数男は唖然としていると、久坂から生える植物が自分に向かって動き出した。
数男は咄嗟にパソコンを見てから逆側に走り出す。
久坂は植物を数男に向かって振り下ろした為、パソコンは無事だった。
振り下ろされた床は大きな音を立て、敷いてあった絨毯が削れてしまうほど。
「秀也…!」
数男は久坂を見つめたが、悔しそうな顔をしてから窓を開けた。
そして自分の体から植物を生やし、窓から出て上の階まで植物を使って登っていく。
久坂はそれを見て数男を追いかける。
数男は会議室の窓を思い切り叩いていると、中にいたアンジェルが気づいて首を傾げた。
(なんであんなに慌ててんだろ。)
あまりに必死に叩いているので面白く見ていると、数男の背後に数男の植物ではない植物が見えるので眉を潜めるアンジェル。
そしてその植物が勢いよく数男に向かってくるので、数男はそれを避けた。
その植物はそのまま会議室の窓を打ち破り、建物も一部破壊しながらも会議室に大量のガラスを落としていった。
アンジェルは驚いた。
「な!なんだよこれ!」
数男は急いで会議室の中に入ってくる。
「アンジェルだけか!?」
「テントでシュンも寝てる。」
数男はテントへ向かっていると会議室の中に久坂が入ってきたので、アンジェルは一瞬目を見開いてから溜息をついた。
「へ~、秀也ったら植物人間になったんだね。」
アンジェルはそう言うと、冷気を作り出して剣を作った。
それを構えて久坂に向ける。
シュンは数男に呼ばれてテントから出てきた。
「なーにごっちゃんえー!」
シュンは流れるようにテントから出て、久坂を見て驚いているような喜んでいるような顔を見せた。
「久坂さん植物人間になっちゃったんだ!あっちゃ~!」
とあまり残念がってない言い方に、アンジェルは溜息をつく。
「もう、芝居はいいからなんとかしようよ。この部屋荒らされちゃうよ。」
それを聞いたシュンは姿を植物人間に変える。
「確かに!俺の弟が起きたら大変だな!」
「アンジェルは見ただろうが、あの植物の一発一発が強力だ。アンジェルの力で動きを止められないか?」
するとアンジェルは笑った。
「楽勝。本体まるごと冷凍しちゃえば、植物なんて生えないし。」
そう言って、久坂の体を凍らせていく。
すると急に数男は、久坂とテオドールの会話を思い出した。
――「植物人間にされた人間は一生戻らないのか?」
「いや、種(石)になった段階で力を完全に奪われなければ、あとはその人間の体が損傷していなければ戻す事は可能。」――
それを思い出し、数男は慌てて言う。
「やめろアンジェル!」
「なんで!」
アンジェルが言うと、数男は爪を噛んで黙り込む。
「…人体が損傷すれば、その人間は永遠に戻ってこれない。体を凍らせてしまっては秀也が死ぬ。」
「はい?こんな状況で何言ってんの。」
アンジェルは無情にも言うが、シュンは言った。
「ごっちゃん、久坂さんの事が大事なんだよ!わかってくれ~!」
と言っているが説得力に欠ける言い方である。
数男は葛藤しながらも黙り込んでしまうと、アンジェルはイラついたのか言い放った。
「なんだよ、ソシオパスさんよ!自分が良ければ他人はどうでもいいだろ!
コイツが死んだ所でお前に何の損もないじゃん!何寝ぼけた事言ってんの!」
しかしそれでも悩み続ける数男を見て、アンジェルは凍らせるのを続けた。
「もう!これだから愚民はっ!」
すると数男は咄嗟に腕から植物を生やす。
アンジェルを睨みつけ、植物で首を締め上げた。
「ぐっ…!」
アンジェルは抵抗しようと今度は数男を凍らせ始めるが、シュンは笑顔。
「なんか仲間割れしてすげー」
そして久坂が植物を横から振りかぶると、テントを巻き込んで数男たちに向かっていく。
シュンは両腕を植物に変え、赤ちゃんのいるテントの前で待ち伏せして植物を素手で止めて言った。
「おっと久坂さん!仲間割れの邪魔はいけねえぜ!!」
それを見つめるアンジェルと数男。
(馬鹿なのアイツ…!)
「ナイスだシュン。」
数男はそう言ってからアンジェルを見た。
「すまないな。言い訳をすれば心を知ったせいだが…、」
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