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32 ツンベルギア:美しい瞳
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ワレリーは役場の近くにやってきていた。
ワレリーはフロルの服を身につけており、ハチマキで前髪を上げていた。
ちなみに口元は手拭いで隠されている。
役場の窓を覗くと、そこには村人に囲まれたガリーナがいる。
ガリーナは腕と足を拘束されていた。
「この期に及んでまだ嘘をつくのか!
仕方ない、ここは浄めの儀式をするしか…!」
「ひ、火炙りですか…!」
村人の会話に、ワレリーは眉を潜めた。
(やはりこうなりますか…。)
村人は続けた。
「君達は外で準備をして来るんだ!
牧師様からは何をしてもいいと許可を頂いている!」
それを聞いたワレリーは頭を抱える。
(パーヴェル…!
彼の事ですし、適当に返事をしたのですね。)
ワレリーは自分の服装を見つめると、先程の出来事を思い出した。
――「よく似てますよ!お母様に!」
フロルと服を取り替えたワレリーは、フロルにそう言われて不機嫌そうな顔を見せる。
「あの、本当によろしいのですか?」
「気にしないでください。
俺もお母様やワレリーお兄様みたいな事してみたいと思っていたので。」
「はい…?」
ワレリーは眉を潜めてしまうと、フロルは言った。
「自分を犠牲にしてでも、仲間を救う所。
でも二人とも無理が過ぎますからね…たまには手伝ってもいいかなと。
…無理は禁物ですよ、お兄様。」――
(馬鹿な弟です…)
ワレリーはそう思ってはいたが、自分の拳を見てゆっくりと握る。
(ありがとうございます。)
役場にいた村人が数人外に出てくると、ワレリーは出て行ったのを見計らって役場に侵入。
狭い建物なので、すぐにガリーナのいる部屋にたどり着いた。
ガリーナの周りには若い男性が三人、この場を仕切る中年の男性が一人いる。
ワレリーはそれを確認すると、その部屋に入った。
「動くなッ!」
ワレリーはそう言い放つと、持っていた銃を村人に向ける。
村人は驚くと、ワレリーは続けた。
「手を上げて、そのまま頭の後ろに持って行きなさい。」
村人はバラバラと言う通りにすると、ガリーナはワレリーを見て驚く。
(フロルくん…!?にしては、髪が長すぎる様な…声も若干高いし…。)
「彼女から離れなさい。」
ワレリーの指令に村人は大人しく言う事を聞くと、ワレリーは銃を構えながらガリーナの元へ来た。
「立ちなさい、早く。」
「え…うん…」
ガリーナは戸惑いつつ立ち上がると、ワレリーはダガーを取り出してガリーナを拘束する紐を解いた。
ガリーナはそのダガーを見ると悟る。
(まさかワレリーさん…!?)
一人の村人はワレリーがダガーを扱っている隙に襲いかかってきた。
更に他の若い村人も襲って来るので、ワレリーは最初に襲ってきた若い村人を取り押さえてダガーを向ける。
「止まりなさい。殺しますよ。」
すると他の村人は足を止めるので、ワレリーはその村人を連れながらガリーナと外に出た。
外に出ると、ワレリーはすぐ近くの馬小屋を通る。
馬小屋を通り過ぎようとした時、ワレリーは村人を思い切り馬小屋へと倒し入れた。
「うわぁっ!」
村人は声を上げると、ワレリーはガリーナの手を掴んで一目散に逃げていく。
ワレリーに手を引かれて逃げるガリーナ。
逃げている途中、ガリーナは言った。
「ワレリーさん…?」
それを聞いたワレリーはガリーナに振り向くと、手拭いを取って微笑んでくれる。
「おや、やはりあなたはガリーナでしたか。
その美しい瞳、この村であなたとニコライしか持っていませんからね。」
ガリーナは恐怖から解放された為か、目に涙を溜めた。
「ありがと…!ワレリーさん…!」
ワレリーはガリーナの涙を見ると焦った。
「おやめなさい、あなたが泣くと何が起きるか…!
逃げ切るまで泣かない事。」
「…はい…」
ガリーナはしょんぼりすると、そのままワレリーと共に村を走っていた。
============================
二人がやってきたのは、教会の裏。
「ここならば…誰も入っては来ないでしょう…。」
ワレリーは走り疲れたのかぜぇぜぇとしていると、ガリーナは膝をついて泣く。
「何…?何が起きたの…?私…レギーナを追いかけてただけなのに…!」
ワレリーは涙を流すガリーナに切ない表情を見せると、涙の不祝儀で館のトラップが発動。
ワレリーは驚きながらもトラップの矢を避けると、ガリーナに言った。
「レギーナがあなたのフリをしています。
きっと…私とパーヴェルの様に入れ替えを行ったのでしょう。」
ガリーナは嗚咽を我慢していると、ワレリーは続ける。
「レギーナに言ってみますか?元に戻るよう。」
「あの子…聞いてくれるかしら…」
ガリーナは呟くと、ワレリーは言った。
「聞きはしないでしょう。強引な手を使わない限り。」
「元に戻ったら、レギーナはどうなるの…?」
ワレリーはそれを聞いて黙り込むと、暫く考える。
「私が責任を持って、彼女の面倒を見ましょう。」
「どうやって?レギーナが村人に見つかったら…」
「髪を切ったり、服装を変えれば多少の目は誤魔化せます。」
ワレリーが言うので、ガリーナは安心したのか安堵の溜息。
それから無理に微笑むと言った。
「じゃ…レギーナを説得しに行こう?」
「ええ。」
ワレリーは頷くと、ふと服装を気にかける。
「私は先にフロルと服を替えにおばあ様の家に行ってきます。」
「あ!フロルくんは大丈夫なの…?村にもう来れなくなっちゃわない…?」
「元から海外に引っ越す予定です。
彼は今日、親の元に向かう為に村を出るのですから。」
ガリーナは目を丸くした。
それから少し淋しいのか、俯く。
「そっか。寂しくなるね。」
「一日しか過ごしていないでしょう。」
ワレリーが即答すると、ガリーナは苦笑。
こうして、ワレリーはフロルの元へ向かうのであった。
ガリーナはワレリーを見送ると、少し館の中を散策。
(以前は教会裏の窓しか見なかったし、もうちょっと見てみようかな。
前回はワレリーさんの意外な一面見れたし、今回も収穫あったらいいなー。)
ガリーナはそう思って部屋を開けていると、
最初にこの館に来た時、服を破られた部屋を発見。
あの日の事を思い出し、ガリーナは顔を引き攣った。
「げ、あの日の…。」
ガリーナは部屋に入ると、ワレリーが儀式に使ったとされる魔方陣を発見した。
魔方陣は黒い線で描かれており、幾つか蝋燭が立っている。
「相変わらず悪魔の儀式みたいよね…
本当に儀式をする気なのかな、ワレリーさん。
私を狙ってる割に全くそういう素振りは見せないし。」
そう呟きながら、近くの机に本を発見。
随分と派手な本で分厚いが、比較的新しい本。
ガリーナはページを一つ捲ると驚いた。
「これは悪魔召喚の儀式…!?
なになに、
…んー、読んでる感じ、この陣で間違いないわね…。
あれ?
『必要な物、蝋燭、陣を描く為の血』…」
ここまで呟くと、ガリーナは顔を真っ青にする。
慌てて陣の黒い線を見つめると、指で触れてみた。
指に着いた硬い粉らしきものは、もう真っ黒であったが血に見えなくもない。
陣は大きく描かれている為、大量の血を使った事は間違いない。
「まさかワレリーさんの…!?」
ガリーナは顔を真っ青にすると、尻餅をついた。
(やっぱり…本気なのかな…
でもなんでそこまでして…)
すると、ガリーナはふと昨日のパーヴェルの言葉を思い出した。
――「ワレリー兄様が悩んでたら、助けてやって欲しいんです。
兄様、人に世話されたくない人なので、昔から無理しやすくって。」
「ガリーナじゃないといけないんです。
弟に弱音なんて吐けないですからね、兄様。」――
(そうだよ。きっとこの隠れ家を知っているのも、私くらい。
ワレリーさんと向き合えるのは、私しかいないのかもしれない。)
ガリーナはそう思うとゆっくりと目を閉じた。
(きっと…ワレリーさんは何か抱えているはず。)
ワレリーはフロルの服を身につけており、ハチマキで前髪を上げていた。
ちなみに口元は手拭いで隠されている。
役場の窓を覗くと、そこには村人に囲まれたガリーナがいる。
ガリーナは腕と足を拘束されていた。
「この期に及んでまだ嘘をつくのか!
仕方ない、ここは浄めの儀式をするしか…!」
「ひ、火炙りですか…!」
村人の会話に、ワレリーは眉を潜めた。
(やはりこうなりますか…。)
村人は続けた。
「君達は外で準備をして来るんだ!
牧師様からは何をしてもいいと許可を頂いている!」
それを聞いたワレリーは頭を抱える。
(パーヴェル…!
彼の事ですし、適当に返事をしたのですね。)
ワレリーは自分の服装を見つめると、先程の出来事を思い出した。
――「よく似てますよ!お母様に!」
フロルと服を取り替えたワレリーは、フロルにそう言われて不機嫌そうな顔を見せる。
「あの、本当によろしいのですか?」
「気にしないでください。
俺もお母様やワレリーお兄様みたいな事してみたいと思っていたので。」
「はい…?」
ワレリーは眉を潜めてしまうと、フロルは言った。
「自分を犠牲にしてでも、仲間を救う所。
でも二人とも無理が過ぎますからね…たまには手伝ってもいいかなと。
…無理は禁物ですよ、お兄様。」――
(馬鹿な弟です…)
ワレリーはそう思ってはいたが、自分の拳を見てゆっくりと握る。
(ありがとうございます。)
役場にいた村人が数人外に出てくると、ワレリーは出て行ったのを見計らって役場に侵入。
狭い建物なので、すぐにガリーナのいる部屋にたどり着いた。
ガリーナの周りには若い男性が三人、この場を仕切る中年の男性が一人いる。
ワレリーはそれを確認すると、その部屋に入った。
「動くなッ!」
ワレリーはそう言い放つと、持っていた銃を村人に向ける。
村人は驚くと、ワレリーは続けた。
「手を上げて、そのまま頭の後ろに持って行きなさい。」
村人はバラバラと言う通りにすると、ガリーナはワレリーを見て驚く。
(フロルくん…!?にしては、髪が長すぎる様な…声も若干高いし…。)
「彼女から離れなさい。」
ワレリーの指令に村人は大人しく言う事を聞くと、ワレリーは銃を構えながらガリーナの元へ来た。
「立ちなさい、早く。」
「え…うん…」
ガリーナは戸惑いつつ立ち上がると、ワレリーはダガーを取り出してガリーナを拘束する紐を解いた。
ガリーナはそのダガーを見ると悟る。
(まさかワレリーさん…!?)
一人の村人はワレリーがダガーを扱っている隙に襲いかかってきた。
更に他の若い村人も襲って来るので、ワレリーは最初に襲ってきた若い村人を取り押さえてダガーを向ける。
「止まりなさい。殺しますよ。」
すると他の村人は足を止めるので、ワレリーはその村人を連れながらガリーナと外に出た。
外に出ると、ワレリーはすぐ近くの馬小屋を通る。
馬小屋を通り過ぎようとした時、ワレリーは村人を思い切り馬小屋へと倒し入れた。
「うわぁっ!」
村人は声を上げると、ワレリーはガリーナの手を掴んで一目散に逃げていく。
ワレリーに手を引かれて逃げるガリーナ。
逃げている途中、ガリーナは言った。
「ワレリーさん…?」
それを聞いたワレリーはガリーナに振り向くと、手拭いを取って微笑んでくれる。
「おや、やはりあなたはガリーナでしたか。
その美しい瞳、この村であなたとニコライしか持っていませんからね。」
ガリーナは恐怖から解放された為か、目に涙を溜めた。
「ありがと…!ワレリーさん…!」
ワレリーはガリーナの涙を見ると焦った。
「おやめなさい、あなたが泣くと何が起きるか…!
逃げ切るまで泣かない事。」
「…はい…」
ガリーナはしょんぼりすると、そのままワレリーと共に村を走っていた。
============================
二人がやってきたのは、教会の裏。
「ここならば…誰も入っては来ないでしょう…。」
ワレリーは走り疲れたのかぜぇぜぇとしていると、ガリーナは膝をついて泣く。
「何…?何が起きたの…?私…レギーナを追いかけてただけなのに…!」
ワレリーは涙を流すガリーナに切ない表情を見せると、涙の不祝儀で館のトラップが発動。
ワレリーは驚きながらもトラップの矢を避けると、ガリーナに言った。
「レギーナがあなたのフリをしています。
きっと…私とパーヴェルの様に入れ替えを行ったのでしょう。」
ガリーナは嗚咽を我慢していると、ワレリーは続ける。
「レギーナに言ってみますか?元に戻るよう。」
「あの子…聞いてくれるかしら…」
ガリーナは呟くと、ワレリーは言った。
「聞きはしないでしょう。強引な手を使わない限り。」
「元に戻ったら、レギーナはどうなるの…?」
ワレリーはそれを聞いて黙り込むと、暫く考える。
「私が責任を持って、彼女の面倒を見ましょう。」
「どうやって?レギーナが村人に見つかったら…」
「髪を切ったり、服装を変えれば多少の目は誤魔化せます。」
ワレリーが言うので、ガリーナは安心したのか安堵の溜息。
それから無理に微笑むと言った。
「じゃ…レギーナを説得しに行こう?」
「ええ。」
ワレリーは頷くと、ふと服装を気にかける。
「私は先にフロルと服を替えにおばあ様の家に行ってきます。」
「あ!フロルくんは大丈夫なの…?村にもう来れなくなっちゃわない…?」
「元から海外に引っ越す予定です。
彼は今日、親の元に向かう為に村を出るのですから。」
ガリーナは目を丸くした。
それから少し淋しいのか、俯く。
「そっか。寂しくなるね。」
「一日しか過ごしていないでしょう。」
ワレリーが即答すると、ガリーナは苦笑。
こうして、ワレリーはフロルの元へ向かうのであった。
ガリーナはワレリーを見送ると、少し館の中を散策。
(以前は教会裏の窓しか見なかったし、もうちょっと見てみようかな。
前回はワレリーさんの意外な一面見れたし、今回も収穫あったらいいなー。)
ガリーナはそう思って部屋を開けていると、
最初にこの館に来た時、服を破られた部屋を発見。
あの日の事を思い出し、ガリーナは顔を引き攣った。
「げ、あの日の…。」
ガリーナは部屋に入ると、ワレリーが儀式に使ったとされる魔方陣を発見した。
魔方陣は黒い線で描かれており、幾つか蝋燭が立っている。
「相変わらず悪魔の儀式みたいよね…
本当に儀式をする気なのかな、ワレリーさん。
私を狙ってる割に全くそういう素振りは見せないし。」
そう呟きながら、近くの机に本を発見。
随分と派手な本で分厚いが、比較的新しい本。
ガリーナはページを一つ捲ると驚いた。
「これは悪魔召喚の儀式…!?
なになに、
…んー、読んでる感じ、この陣で間違いないわね…。
あれ?
『必要な物、蝋燭、陣を描く為の血』…」
ここまで呟くと、ガリーナは顔を真っ青にする。
慌てて陣の黒い線を見つめると、指で触れてみた。
指に着いた硬い粉らしきものは、もう真っ黒であったが血に見えなくもない。
陣は大きく描かれている為、大量の血を使った事は間違いない。
「まさかワレリーさんの…!?」
ガリーナは顔を真っ青にすると、尻餅をついた。
(やっぱり…本気なのかな…
でもなんでそこまでして…)
すると、ガリーナはふと昨日のパーヴェルの言葉を思い出した。
――「ワレリー兄様が悩んでたら、助けてやって欲しいんです。
兄様、人に世話されたくない人なので、昔から無理しやすくって。」
「ガリーナじゃないといけないんです。
弟に弱音なんて吐けないですからね、兄様。」――
(そうだよ。きっとこの隠れ家を知っているのも、私くらい。
ワレリーさんと向き合えるのは、私しかいないのかもしれない。)
ガリーナはそう思うとゆっくりと目を閉じた。
(きっと…ワレリーさんは何か抱えているはず。)
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