あの空の向こう

麒麟

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注射器

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(蒼)「やだやだ!はなせ。ズビッ、帰る!はなせー」

(陸斗)
「ごめんねー蒼くん。帰りたいよね。でも、先生も用意してるし、また今度になったらまた1からしんどい思いしないといけないよー。そっちの方が嫌でしょう?だから、今日一緒に頑張ろうねー」

(蒼)「やだ、やだ、ウェーン(泣)」

暴れる僕を陸斗さんが力で診察台に寝かせる。

(健介)
「こりゃあ、固定してやるしかないなあ。
北村、ブランケットと上半身の固定頼む」

(陸斗)
「はい。かわいそうですけど、しょうがないですね。
蒼くーん、寒いからブランケットで暖かくしようねー」

(蒼)「やだー、寒くない。ウェーン、はなせー」

あっというまに陸斗さんは僕の下半身と左手をブランケットで包み、僕に馬乗りになり右手を先生の方に固定した。

(蒼)「はなせー、やめてー、ウェーン、挿さないでー」

(健介)
「そんなに叫ばなくて大丈夫だぞ!口訣たい
一瞬チクッとするだけだ!」

(陸斗)
「蒼くーん、みんな応援してるから頑張ろうねー」

僕がいくら叫んでも、作業の手はとめてくれず着々と進んでいく。

(健介)「はい、チックーン」

(蒼)「ギャー、、、やめてー」

注射器の針が僕の血管に入り、どんどん血液がたまっていく。

(健介)「もう終わるぞー、、、よし、終わり」

スッと針が抜かれた。

(蒼)「ヒック、ヒック、、ズビッ」

(陸斗)「蒼くん、終わったよ。よく頑張ったね」

ナデナデ

頭を陸斗さんが撫でてくれるが涙が止まらない。

検査が終わっても僕が泣き続けるから先生も陸斗さんも困り果てたいた。
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