俺と彼女とタイムスリップと

淳平

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25話「体育祭」前編その2

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「……で、なんでこんなことになったんだ?」
「まあしょうがないよなー。 それにしても……ぷっ」
「石田お前! 笑うなよ!」
「いや、悪い。 だってよー。 ぷっはははは」

 石田は笑いをこらえようとしたが耐えきれなくなったらしく思いっきり笑い出した。

 石田が何故こんなに笑っているかを説明しよう。
 俺は唯にかっこいいところを見せるためにクラス別リレーに出場しようとした。 ここまでは良いのだが……
 なんとクラス別リレーの出場希望者が定員を遥かに超えてしまい、ジャンケンで決めることになったのだ……
 お察しの通り俺はジャンケンに負けてしまった。
 まあそこまでは良い。 こればかりは仕方ないのだが……

「よりによって何で俺が相川と二人三脚しなきゃいけないんだよ!」

 相変わらず石田は笑い続ける。
 この野郎……元はと言えばお前がクラス別リレーに出ろなんて言わなければ……

 ジャンケンに負けてしまい、他の空いてる種目に出場しようとしたのだが……そこでもまたジャンケンに負けてしまい、最後に余った二人三脚で……相川と……

「はあ……」

 自然とため息が出る。
 それを見た石田はさすがに悪いと思ったのか笑うのをやめた。

「あー、まああれだ。 淳一」
「何だよ」
「頑張れよ……ぷっ」
「てめえ!」

 翌日。 授業が終わり帰ろうとしていると、相川に話しかけられた。

「淳一くん! この後空いてるかな? 空いてたら二人三脚の練習しようよ!」

 ニコニコと微笑みながらそう話す相川。
 まったくこいつは何を考えてるんだ?

「いや、忙しい」

 勿論忙しくはない。 俺は帰宅部だから暇だ。

「えー、淳一くんどうせ暇でしょ?」
「……いや忙しい」
「またまたー、2人で頑張って良い結果残そうよ!」
「……別に二人三脚ぐらい適当にやって適当に終わらせればいいだろ。 そんな頑張る必要ねえよ」
「うーん、それじゃ困るんだよなあ。 それじゃ唯ちゃんにかっこいいところ見せられないからね」

 こいつ考えることは一緒かよ。 こいつのためなんかに頑張る必要はない。

「知らねえよ。 とにかく練習しなくても適当にやればいいだろ」

 俺がそう言うと相川は真剣な顔つきになった。

「淳一くん、唯ちゃんのこと好きなんだよね?」
「は、は?」
「好きなんだよね?」
「何言ってんだよお前」
「好きなんだよね?」
「何が言いたいんだ?」

 俺がそう聞くと相川は微笑んだ。

「いや、ある意味利害の一致だと思うんだよね。僕も淳一くんも唯ちゃんのことが好きだし。 かっこいいところを見せたいでしょ? なら二人三脚だとしても手抜きはできないよね? 淳一くんの大好きな唯ちゃんの前で 」

 ……確かに……って俺、何納得してんだよ!
 石田にものせられて俺ちょろすぎんだろ!
 でも……まあ、唯の前でだらだら競技はできないし……

「分かったよ。 やろう練習」

 相川はニヤリと笑い、

「そう言ってくれると思ってたよ」

 と爽やかな笑顔でそう言った。
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