29 / 54
25話「体育祭」前編その2
しおりを挟む
「……で、なんでこんなことになったんだ?」
「まあしょうがないよなー。 それにしても……ぷっ」
「石田お前! 笑うなよ!」
「いや、悪い。 だってよー。 ぷっはははは」
石田は笑いをこらえようとしたが耐えきれなくなったらしく思いっきり笑い出した。
石田が何故こんなに笑っているかを説明しよう。
俺は唯にかっこいいところを見せるためにクラス別リレーに出場しようとした。 ここまでは良いのだが……
なんとクラス別リレーの出場希望者が定員を遥かに超えてしまい、ジャンケンで決めることになったのだ……
お察しの通り俺はジャンケンに負けてしまった。
まあそこまでは良い。 こればかりは仕方ないのだが……
「よりによって何で俺が相川と二人三脚しなきゃいけないんだよ!」
相変わらず石田は笑い続ける。
この野郎……元はと言えばお前がクラス別リレーに出ろなんて言わなければ……
ジャンケンに負けてしまい、他の空いてる種目に出場しようとしたのだが……そこでもまたジャンケンに負けてしまい、最後に余った二人三脚で……相川と……
「はあ……」
自然とため息が出る。
それを見た石田はさすがに悪いと思ったのか笑うのをやめた。
「あー、まああれだ。 淳一」
「何だよ」
「頑張れよ……ぷっ」
「てめえ!」
翌日。 授業が終わり帰ろうとしていると、相川に話しかけられた。
「淳一くん! この後空いてるかな? 空いてたら二人三脚の練習しようよ!」
ニコニコと微笑みながらそう話す相川。
まったくこいつは何を考えてるんだ?
「いや、忙しい」
勿論忙しくはない。 俺は帰宅部だから暇だ。
「えー、淳一くんどうせ暇でしょ?」
「……いや忙しい」
「またまたー、2人で頑張って良い結果残そうよ!」
「……別に二人三脚ぐらい適当にやって適当に終わらせればいいだろ。 そんな頑張る必要ねえよ」
「うーん、それじゃ困るんだよなあ。 それじゃ唯ちゃんにかっこいいところ見せられないからね」
こいつ考えることは一緒かよ。 こいつのためなんかに頑張る必要はない。
「知らねえよ。 とにかく練習しなくても適当にやればいいだろ」
俺がそう言うと相川は真剣な顔つきになった。
「淳一くん、唯ちゃんのこと好きなんだよね?」
「は、は?」
「好きなんだよね?」
「何言ってんだよお前」
「好きなんだよね?」
「何が言いたいんだ?」
俺がそう聞くと相川は微笑んだ。
「いや、ある意味利害の一致だと思うんだよね。僕も淳一くんも唯ちゃんのことが好きだし。 かっこいいところを見せたいでしょ? なら二人三脚だとしても手抜きはできないよね? 淳一くんの大好きな唯ちゃんの前で 」
……確かに……って俺、何納得してんだよ!
石田にものせられて俺ちょろすぎんだろ!
でも……まあ、唯の前でだらだら競技はできないし……
「分かったよ。 やろう練習」
相川はニヤリと笑い、
「そう言ってくれると思ってたよ」
と爽やかな笑顔でそう言った。
「まあしょうがないよなー。 それにしても……ぷっ」
「石田お前! 笑うなよ!」
「いや、悪い。 だってよー。 ぷっはははは」
石田は笑いをこらえようとしたが耐えきれなくなったらしく思いっきり笑い出した。
石田が何故こんなに笑っているかを説明しよう。
俺は唯にかっこいいところを見せるためにクラス別リレーに出場しようとした。 ここまでは良いのだが……
なんとクラス別リレーの出場希望者が定員を遥かに超えてしまい、ジャンケンで決めることになったのだ……
お察しの通り俺はジャンケンに負けてしまった。
まあそこまでは良い。 こればかりは仕方ないのだが……
「よりによって何で俺が相川と二人三脚しなきゃいけないんだよ!」
相変わらず石田は笑い続ける。
この野郎……元はと言えばお前がクラス別リレーに出ろなんて言わなければ……
ジャンケンに負けてしまい、他の空いてる種目に出場しようとしたのだが……そこでもまたジャンケンに負けてしまい、最後に余った二人三脚で……相川と……
「はあ……」
自然とため息が出る。
それを見た石田はさすがに悪いと思ったのか笑うのをやめた。
「あー、まああれだ。 淳一」
「何だよ」
「頑張れよ……ぷっ」
「てめえ!」
翌日。 授業が終わり帰ろうとしていると、相川に話しかけられた。
「淳一くん! この後空いてるかな? 空いてたら二人三脚の練習しようよ!」
ニコニコと微笑みながらそう話す相川。
まったくこいつは何を考えてるんだ?
「いや、忙しい」
勿論忙しくはない。 俺は帰宅部だから暇だ。
「えー、淳一くんどうせ暇でしょ?」
「……いや忙しい」
「またまたー、2人で頑張って良い結果残そうよ!」
「……別に二人三脚ぐらい適当にやって適当に終わらせればいいだろ。 そんな頑張る必要ねえよ」
「うーん、それじゃ困るんだよなあ。 それじゃ唯ちゃんにかっこいいところ見せられないからね」
こいつ考えることは一緒かよ。 こいつのためなんかに頑張る必要はない。
「知らねえよ。 とにかく練習しなくても適当にやればいいだろ」
俺がそう言うと相川は真剣な顔つきになった。
「淳一くん、唯ちゃんのこと好きなんだよね?」
「は、は?」
「好きなんだよね?」
「何言ってんだよお前」
「好きなんだよね?」
「何が言いたいんだ?」
俺がそう聞くと相川は微笑んだ。
「いや、ある意味利害の一致だと思うんだよね。僕も淳一くんも唯ちゃんのことが好きだし。 かっこいいところを見せたいでしょ? なら二人三脚だとしても手抜きはできないよね? 淳一くんの大好きな唯ちゃんの前で 」
……確かに……って俺、何納得してんだよ!
石田にものせられて俺ちょろすぎんだろ!
でも……まあ、唯の前でだらだら競技はできないし……
「分かったよ。 やろう練習」
相川はニヤリと笑い、
「そう言ってくれると思ってたよ」
と爽やかな笑顔でそう言った。
0
あなたにおすすめの小説
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
ニュクスの眠りに野花を添えて
獅子座文庫
恋愛
過去のトラウマで人前で声が出せなくなった伯爵令嬢ラニエラ・アンシルヴィアは辺境の男爵、オルテガ・ルファンフォーレとの政略結婚が決まってしまった。
「ーーあなたの幸せが此処にない事を、俺は知っています」
初めて会った美しい教会で、自身の為に一番美しく着飾った妻になる女の、真っ白なヴェールを捲る男は言う。
「それでもあなたには此処にいてもらうしかない」
誓いの口づけを拒んだその口で、そんな残酷なことを囁くオルテガ。
そしてラニエラの憂鬱な結婚生活が始まったーーーー。
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
悪役令嬢の心変わり
ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。
7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。
そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス!
カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
恋愛
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる