そんなに可愛がらないで

ヘタノヨコヅキ@商業名:夢臣都芽照

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5章【そんなに好きにさせないで】

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 太ももと逸物に、ツカサの熱が擦り付けられて……。


「あっ、ぁんっ! は、あ……あ、っ!」


 未知の感覚に、カナタはだらしのない声を上げ続けた。


「カナちゃん、可愛い……っ」


 甘く低く、官能的な声が耳元で囁かれる。

 ツカサから告げられる『可愛い』という言葉。
 微かに触れる吐息に、カナタの体はますます熱を帯びていく。

 不意に、ツカサの唇がカナタの耳朶に触れる。


「カナちゃんの耳も、凄く可愛い。食べちゃいたい」
「やっ、息が……っ」
「俺の声、ちゃんと聞こえる? 俺の息がかかっているって、ちゃんと伝わっているかな?」


 コクコクと、カナタは懸命に頷いた。
 いっぱいいっぱいだと全身でアピールするカナタを抱き締めたまま、ツカサはそっと舌を出す。

 その舌で、ツカサはカナタの耳朶を嬲り始めた。


「ひっ、ぁん、っ! ツカサさんの、舌が……や、あっ!」


 唾液の音が、ダイレクトに鼓膜を震わせる。

 カナタは生理的な涙を瞳に滲ませて、ツカサの舌から逃げようとした。


「そっ、そんなところ、ペロペロしないでください……っ!」
「どうして?」
「そんなの……だって、恥ずかしい、からぁ……っ」


 すると、ツカサの手がカナタの服へ差し込まれる。


「カナちゃんが言ったんだよ。『恥ずかしいことがしたい』って。それなのに逃げようとするなんて、落ち込むなぁ」
「それは、そういう意味じゃ──あっ!」


 まるでお仕置きだとでも言いたげに、ツカサの指がカナタの胸の突起をつねった。


「ち、くび……乳首はっ、だめ、ぇ……っ」
「いっぱい恥ずかしがってね、カナちゃん」


 性感帯を刺激され、ついにカナタは涙を流す。
 溢れた涙は頬を伝い、カナタの顔から余裕を削いでいく。


「顔を真っ赤にして、どうしていいのか分からなくなって、俺の一挙一動に翻弄されて、頭の中を俺でいっぱいにして? 俺以外のことを考える余地なんてなくなるくらい、俺でいっぱいになってね?」


 擦り付けられる腰の動きが、徐々に早まる。

 膝を撫でられ、太ももと逸物を犯され、耳を嬲られ、胸を弄ばれて……。


「はぁ、あっ、あん……っ! もっ、オレ、むり……っ。イく、イっちゃう……っ!」


 すると……。


「一緒にイこう、カナちゃん」


 耳朶は噛まれ。
 胸の突起は、強くつままれる。
 膝は、逃げられないようにと押さえつけられ。
 一際強く、腰が打ち付けられた。

 同時にそれらのことをされたカナタは、体を硬直させ……。


「ひっ、ぃ……あぁ、あっ!」


 下着の中で、あられもなく絶頂を迎えた。

 内側と外側から、下着が濡れていく。
 太ももには、ツカサの劣情が熱く注がれている。

 言葉にできない充足感に、カナタは体の力を抜いてしまう。


「はっ、はぁ……ん、ふぁ……っ」


 甘えるように、カナタは背後にいるツカサへ頭を擦り付けた。
 当然それは、無意識の動きで。


「ふにゃふにゃになったカナちゃんも、凄く可愛いね」


 ツカサに抱き留められたカナタは、荒い呼吸を繰り返すだけだった。
 



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