【R18】無口な百合は今日も放課後弄ばれる

Yuki

文字の大きさ
22 / 27

無口な百合はデートをする③

しおりを挟む
百合はピンチに陥っていた。
具体的に言えば、水族館をでた後カフェでランチを食べた後の事だった。

百合は末樹と手を繋ぐというのはただ恥ずかしい程度にしか思っていなかった。
しかし末樹からの命令は24時間手を繋ぐというもの、試練はそこではない。
24時間だ。
それは24時間の生活、お風呂の時も寝る時も。そして

「末樹ちゃん……その……お花摘みに……」

「うん、いいよ!じゃあ行こっか!」

トイレの時も、だ。

トイレに行きたいという意味であるお花摘みに行きたいという言葉を伝えても末樹は躊躇いなく笑顔で手を繋いでいた。

「あの…手……」

「ほら、行くよ!」

そして2人は席から立ち、お手洗いの個室の前に立つ。

「えーと…どうしようか…」

「大丈夫!私も入るよ!」

「で、でもっ…!まって…!さすがにトイレは……!?」

「だって手が離せないもん、仕方がないよね?」

と半ば無理やりに末樹が個室の中に入り、百合も引き込んだ後に個室のドアを閉める。

「まって…!さすがに…それだけは…。お願い!」

「んー?じゃあ私は百合ちゃんの顔しか見ないから」

そう言い末樹は便器の前にしゃがみ込む。

「ほら!座って」

言われるがままに便器に座ると、百合の膝より少し上あたりに末樹の顔があり、百合を見上げるような形となる。

「ほら?これなら百合ちゃんの下半身は見えないでしょ?」

末樹が顔を動かさなければ、である。
末樹が少し目や顔を動かせば下半身を見られてしまう。

「それともトイレ我慢する?」

無理。
正直水族館にいた頃から若干尿意があったが、思わずカフェで飲み物を飲んでしまい、限界が違い。

「大丈夫、私を信じて?」

「でも…でも…」

涙目になりながら末樹に訴える。
もし仮に末樹がずっと百合の顔を見続け、下半身を見なかったとしてもまだ問題がある。

このトイレ、消臭機能はついている様だが、……音姫がない。

「音が……」

かなり我慢の限界が近い、足をもじもじし始める。

「うーん、音かあ。耳をふさいで貰おうと思っても片手しか使えないしなあ」

「じゃ、じゃあ私が片耳塞ぐから…!もう片方は末樹ちゃんが…!」

これも末樹を信用しなければならないというかなりの妥協だが、もう選んでる暇はない。
ハッキリ言おう、漏らしてしまう。

「えー…?」

「末樹ちゃん…!おねがい…!」

「うーん、どうしようかなー?」

末樹は百合を見上げながら意地悪く微笑む。

「頑張って私の両耳塞いでみれば?」

こうなったらと繋いだ右手を動かそうとしてみるが末樹の方が力が強く動かせない。
なにより今は力が入らない。
もう限界だ。

「じゃ、じゃあ!せめてもうちょっと顔近づけて…!」

「へへっ、そんなに心配しなくても見ないのにー」

末樹がぐっと顔を近付けるのを確認すると百合は下半身を露出させる。
大丈夫。末樹は百合の顔を見ている。キスしそうなくらい顔を近付けてもらってるから下半身は見られない。

キス…?

「……末樹ちゃん。もう少し…顔を下にさげて…」

百合は左手で末樹の左耳を塞ぎ、

「ん?どうしふぇあっ!?」

顔をぐっと末樹の右耳に近付け、舌で耳を塞いだ。

「んにゃあっ!?んんっう!百合ちゃんっ!ああうんゅ…!」

わざとらしく、とてもわざとらしく音を立てながら右耳の奥を舐め、左耳をガッチリ手でおさえる。
顔もかなり近づかせている上にガッチリ固定しているから舌は向かせない。

そして、既に尿意は解放されている。

「はあっ…!百合ちゃっ…んっ!くしゅぐった…にゃっ…あぁあ…」

自分にはないと思われるとても可愛い喘ぎ声をすぐ近くで聞きながら、
普段責めてくる相手に自分がこの可愛い声をださせている事に感激しながら、

百合は気持ちよくなっていた。

「ひぃあ…!だんっ…めっ…!にゅあああ…んぁっ…!」



――この後、トイレの壁にへにゃりと倒れかけていた末樹から耳舐め禁止令が出されたのは言うまでもない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

鐘ヶ岡学園女子バレー部の秘密

フロイライン
青春
名門復活を目指し厳しい練習を続ける鐘ヶ岡学園の女子バレー部 キャプテンを務める新田まどかは、身体能力を飛躍的に伸ばすため、ある行動に出るが…

乳首当てゲーム

はこスミレ
恋愛
会社の同僚に、思わず口に出た「乳首当てゲームしたい」という独り言を聞かれた話。

落ち込んでいたら綺麗なお姉さんにナンパされてお持ち帰りされた話

水無瀬雨音
恋愛
実家の花屋で働く璃子。落ち込んでいたら綺麗なお姉さんに花束をプレゼントされ……? 恋の始まりの話。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

処理中です...