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無口な百合はデートをする③
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百合はピンチに陥っていた。
具体的に言えば、水族館をでた後カフェでランチを食べた後の事だった。
百合は末樹と手を繋ぐというのはただ恥ずかしい程度にしか思っていなかった。
しかし末樹からの命令は24時間手を繋ぐというもの、試練はそこではない。
24時間だ。
それは24時間の生活、お風呂の時も寝る時も。そして
「末樹ちゃん……その……お花摘みに……」
「うん、いいよ!じゃあ行こっか!」
トイレの時も、だ。
トイレに行きたいという意味であるお花摘みに行きたいという言葉を伝えても末樹は躊躇いなく笑顔で手を繋いでいた。
「あの…手……」
「ほら、行くよ!」
そして2人は席から立ち、お手洗いの個室の前に立つ。
「えーと…どうしようか…」
「大丈夫!私も入るよ!」
「で、でもっ…!まって…!さすがにトイレは……!?」
「だって手が離せないもん、仕方がないよね?」
と半ば無理やりに末樹が個室の中に入り、百合も引き込んだ後に個室のドアを閉める。
「まって…!さすがに…それだけは…。お願い!」
「んー?じゃあ私は百合ちゃんの顔しか見ないから」
そう言い末樹は便器の前にしゃがみ込む。
「ほら!座って」
言われるがままに便器に座ると、百合の膝より少し上あたりに末樹の顔があり、百合を見上げるような形となる。
「ほら?これなら百合ちゃんの下半身は見えないでしょ?」
末樹が顔を動かさなければ、である。
末樹が少し目や顔を動かせば下半身を見られてしまう。
「それともトイレ我慢する?」
無理。
正直水族館にいた頃から若干尿意があったが、思わずカフェで飲み物を飲んでしまい、限界が違い。
「大丈夫、私を信じて?」
「でも…でも…」
涙目になりながら末樹に訴える。
もし仮に末樹がずっと百合の顔を見続け、下半身を見なかったとしてもまだ問題がある。
このトイレ、消臭機能はついている様だが、……音姫がない。
「音が……」
かなり我慢の限界が近い、足をもじもじし始める。
「うーん、音かあ。耳をふさいで貰おうと思っても片手しか使えないしなあ」
「じゃ、じゃあ私が片耳塞ぐから…!もう片方は末樹ちゃんが…!」
これも末樹を信用しなければならないというかなりの妥協だが、もう選んでる暇はない。
ハッキリ言おう、漏らしてしまう。
「えー…?」
「末樹ちゃん…!おねがい…!」
「うーん、どうしようかなー?」
末樹は百合を見上げながら意地悪く微笑む。
「頑張って私の両耳塞いでみれば?」
こうなったらと繋いだ右手を動かそうとしてみるが末樹の方が力が強く動かせない。
なにより今は力が入らない。
もう限界だ。
「じゃ、じゃあ!せめてもうちょっと顔近づけて…!」
「へへっ、そんなに心配しなくても見ないのにー」
末樹がぐっと顔を近付けるのを確認すると百合は下半身を露出させる。
大丈夫。末樹は百合の顔を見ている。キスしそうなくらい顔を近付けてもらってるから下半身は見られない。
キス…?
「……末樹ちゃん。もう少し…顔を下にさげて…」
百合は左手で末樹の左耳を塞ぎ、
「ん?どうしふぇあっ!?」
顔をぐっと末樹の右耳に近付け、舌で耳を塞いだ。
「んにゃあっ!?んんっう!百合ちゃんっ!ああうんゅ…!」
わざとらしく、とてもわざとらしく音を立てながら右耳の奥を舐め、左耳をガッチリ手でおさえる。
顔もかなり近づかせている上にガッチリ固定しているから舌は向かせない。
そして、既に尿意は解放されている。
「はあっ…!百合ちゃっ…んっ!くしゅぐった…にゃっ…あぁあ…」
自分にはないと思われるとても可愛い喘ぎ声をすぐ近くで聞きながら、
普段責めてくる相手に自分がこの可愛い声をださせている事に感激しながら、
百合は気持ちよくなっていた。
「ひぃあ…!だんっ…めっ…!にゅあああ…んぁっ…!」
――この後、トイレの壁にへにゃりと倒れかけていた末樹から耳舐め禁止令が出されたのは言うまでもない。
具体的に言えば、水族館をでた後カフェでランチを食べた後の事だった。
百合は末樹と手を繋ぐというのはただ恥ずかしい程度にしか思っていなかった。
しかし末樹からの命令は24時間手を繋ぐというもの、試練はそこではない。
24時間だ。
それは24時間の生活、お風呂の時も寝る時も。そして
「末樹ちゃん……その……お花摘みに……」
「うん、いいよ!じゃあ行こっか!」
トイレの時も、だ。
トイレに行きたいという意味であるお花摘みに行きたいという言葉を伝えても末樹は躊躇いなく笑顔で手を繋いでいた。
「あの…手……」
「ほら、行くよ!」
そして2人は席から立ち、お手洗いの個室の前に立つ。
「えーと…どうしようか…」
「大丈夫!私も入るよ!」
「で、でもっ…!まって…!さすがにトイレは……!?」
「だって手が離せないもん、仕方がないよね?」
と半ば無理やりに末樹が個室の中に入り、百合も引き込んだ後に個室のドアを閉める。
「まって…!さすがに…それだけは…。お願い!」
「んー?じゃあ私は百合ちゃんの顔しか見ないから」
そう言い末樹は便器の前にしゃがみ込む。
「ほら!座って」
言われるがままに便器に座ると、百合の膝より少し上あたりに末樹の顔があり、百合を見上げるような形となる。
「ほら?これなら百合ちゃんの下半身は見えないでしょ?」
末樹が顔を動かさなければ、である。
末樹が少し目や顔を動かせば下半身を見られてしまう。
「それともトイレ我慢する?」
無理。
正直水族館にいた頃から若干尿意があったが、思わずカフェで飲み物を飲んでしまい、限界が違い。
「大丈夫、私を信じて?」
「でも…でも…」
涙目になりながら末樹に訴える。
もし仮に末樹がずっと百合の顔を見続け、下半身を見なかったとしてもまだ問題がある。
このトイレ、消臭機能はついている様だが、……音姫がない。
「音が……」
かなり我慢の限界が近い、足をもじもじし始める。
「うーん、音かあ。耳をふさいで貰おうと思っても片手しか使えないしなあ」
「じゃ、じゃあ私が片耳塞ぐから…!もう片方は末樹ちゃんが…!」
これも末樹を信用しなければならないというかなりの妥協だが、もう選んでる暇はない。
ハッキリ言おう、漏らしてしまう。
「えー…?」
「末樹ちゃん…!おねがい…!」
「うーん、どうしようかなー?」
末樹は百合を見上げながら意地悪く微笑む。
「頑張って私の両耳塞いでみれば?」
こうなったらと繋いだ右手を動かそうとしてみるが末樹の方が力が強く動かせない。
なにより今は力が入らない。
もう限界だ。
「じゃ、じゃあ!せめてもうちょっと顔近づけて…!」
「へへっ、そんなに心配しなくても見ないのにー」
末樹がぐっと顔を近付けるのを確認すると百合は下半身を露出させる。
大丈夫。末樹は百合の顔を見ている。キスしそうなくらい顔を近付けてもらってるから下半身は見られない。
キス…?
「……末樹ちゃん。もう少し…顔を下にさげて…」
百合は左手で末樹の左耳を塞ぎ、
「ん?どうしふぇあっ!?」
顔をぐっと末樹の右耳に近付け、舌で耳を塞いだ。
「んにゃあっ!?んんっう!百合ちゃんっ!ああうんゅ…!」
わざとらしく、とてもわざとらしく音を立てながら右耳の奥を舐め、左耳をガッチリ手でおさえる。
顔もかなり近づかせている上にガッチリ固定しているから舌は向かせない。
そして、既に尿意は解放されている。
「はあっ…!百合ちゃっ…んっ!くしゅぐった…にゃっ…あぁあ…」
自分にはないと思われるとても可愛い喘ぎ声をすぐ近くで聞きながら、
普段責めてくる相手に自分がこの可愛い声をださせている事に感激しながら、
百合は気持ちよくなっていた。
「ひぃあ…!だんっ…めっ…!にゅあああ…んぁっ…!」
――この後、トイレの壁にへにゃりと倒れかけていた末樹から耳舐め禁止令が出されたのは言うまでもない。
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