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第6話 ふんだりけったり
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一心不乱に洗濯物を板にこすって洗う。
ゴシゴシゴシゴシ…
洗濯場には水の跳ねる音と、布が擦れる音だけが響いている。 冷たい水が指先を刺し、感覚が少しずつ鈍くなっていく。
「………。」
ゴシゴシゴシゴシ…
洗い桶の中で濁った水が揺れ、泡がすぐに消えていく。 干し台から垂れた布が、吹き抜ける風にかすかに揺れた。
「………。」
ゴシ…
(減ってるように見えない…)
額に滲んだ汗を、濡れた袖で拭う。 息が少し荒くなっているのを感じながら、手を止めることなく布を押しつける。
(なんで私が…)
ゴシゴシ…
水しぶきが跳ね、足元の石畳を濡らす。
(やらなきゃ…)
ゴシゴシ…
視界の端に、まだ残っている洗濯物の山が映る。
(いけないの!)
ゴシゴシ…
そして、ふと気付く。
「あ!」
着ていた服を取りに行くのを忘れていた。
慌てて立ち上がり、洗濯場を出ようとした瞬間――
足を洗い桶に引っかけた。
ガシャン! ガラガラガラ…
大きな音を立てて桶が倒れ、洗濯物が床一面にぶちまけられる。 水が跳ね、石畳を濡らした。
「……」
散らばった布を見下ろしたまま、しばらく動けない。
(もうしらない…)
そう思いながらも、足は自然と動き出していた。
急いでブランの部屋へ――
「はぁ…はぁ…」
短い廊下を駆け、息を切らせながらドアの前に立つ。
コンコン…
「おう。」
(いた…)
「モニカです。お洋服を取りにきました。」
「失礼します。」
ガチャ――
ドアを開けた瞬間、視界に入った姿に、思わず言葉を失う。
(着替えてないし…)
部屋の中は朝と変わらないままだった。 脱ぎ捨てられた服、乱れた寝具。空気も、時間も、止まったように感じる。
モニカは一度視線を落とし、気を取り直すように小さく息を吸った。
「あの…お着替えのほうは…」
「ん? 着替えるんだっけ?」
(私は言ったぞ!)
胸の奥で声が弾けるが、口から出ることはない。
「今日はいいわ。これは。」
(拒否された…)
「そ、そうですか…わかりました…」
バタ…ン。
静かにドアが閉まる。
モニカはそのまま、ドアの前でしばらく動かずに立ち尽くしていた。 廊下には誰の気配もなく、遠くで城内の時計が淡々と時を刻んでいる。
(さすがに自信なくすよ…これは…)
胸の奥に残った重さを抱えたまま、モニカは静かに息を吐いた。
ゴシゴシゴシゴシ…
洗濯場には水の跳ねる音と、布が擦れる音だけが響いている。 冷たい水が指先を刺し、感覚が少しずつ鈍くなっていく。
「………。」
ゴシゴシゴシゴシ…
洗い桶の中で濁った水が揺れ、泡がすぐに消えていく。 干し台から垂れた布が、吹き抜ける風にかすかに揺れた。
「………。」
ゴシ…
(減ってるように見えない…)
額に滲んだ汗を、濡れた袖で拭う。 息が少し荒くなっているのを感じながら、手を止めることなく布を押しつける。
(なんで私が…)
ゴシゴシ…
水しぶきが跳ね、足元の石畳を濡らす。
(やらなきゃ…)
ゴシゴシ…
視界の端に、まだ残っている洗濯物の山が映る。
(いけないの!)
ゴシゴシ…
そして、ふと気付く。
「あ!」
着ていた服を取りに行くのを忘れていた。
慌てて立ち上がり、洗濯場を出ようとした瞬間――
足を洗い桶に引っかけた。
ガシャン! ガラガラガラ…
大きな音を立てて桶が倒れ、洗濯物が床一面にぶちまけられる。 水が跳ね、石畳を濡らした。
「……」
散らばった布を見下ろしたまま、しばらく動けない。
(もうしらない…)
そう思いながらも、足は自然と動き出していた。
急いでブランの部屋へ――
「はぁ…はぁ…」
短い廊下を駆け、息を切らせながらドアの前に立つ。
コンコン…
「おう。」
(いた…)
「モニカです。お洋服を取りにきました。」
「失礼します。」
ガチャ――
ドアを開けた瞬間、視界に入った姿に、思わず言葉を失う。
(着替えてないし…)
部屋の中は朝と変わらないままだった。 脱ぎ捨てられた服、乱れた寝具。空気も、時間も、止まったように感じる。
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静かにドアが閉まる。
モニカはそのまま、ドアの前でしばらく動かずに立ち尽くしていた。 廊下には誰の気配もなく、遠くで城内の時計が淡々と時を刻んでいる。
(さすがに自信なくすよ…これは…)
胸の奥に残った重さを抱えたまま、モニカは静かに息を吐いた。
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