メイドが世界を救った話

Masa&G

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第14話 ゼリア城へ

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深夜――

ランプの小さな灯りだけが、部屋の中央を照らしていた。
モニカは机に向かい、背筋を正したままペンを動かしていた。

2月15日

ブラン=ハーメル

朝食 完食 
昼食 野菜残し
夕食 完食

身体異常 なし
言語表現 問題なし

起床7時
就寝23時

最後の一行を書き終え、ペン先が止まる。

小さく息を吐き、指先の力を抜いた。

視線が、自然とランプの灯火へ向かう。
揺らぎのない光を見つめながら、思考だけが過去へと滑っていく。

(あの時の記憶は、今でもはっきり私の中にある…)

光から目を離し、天井の暗がりを見る。

(覚えてないだろうな…あの人は…)

ふと、机の上に置かれた時計が視界に入る。

(もうこんな時間…明日、報告会議だから早く寝ないと…)

記録書を閉じ、棚へ収める。

ランプの火を落とし、モニカは静かにベッドへ身を横たえた。

翌昼――

石畳の冷たさが、靴越しに伝わる。
高くそびえる城壁の前で、モニカは足を止めた。

(任命を受けてから来てないから…一カ月ぶり…)

門を見上げたまま、胸の奥に小さな緊張が広がる。

(なんか緊張する…)

一度、深く息を吸い込み、ゆっくり吐いた。

(よし!)

歩幅を整え、門兵の前に立つ。

「サリサ=イヴァール班所属、モニカ=ハブレットです。」

「ブラン=ハーメル、月報告のために参りました。」

門兵は短くうなずいた。

「話は聞いている。ご苦労。」

重い音を立てて門が開き、城内の気配が流れ込む。

モニカは一礼し、その中へ足を踏み入れた。

(とりあえず着替えをしないと…)

(みんな、元気かな…)
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