私の守護霊さん『ラクロス編』

Masa&G

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ラクロス編

第12話 ラーメン二郎初挑戦③

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そして着丼――

カウンターの向こうから差し出された丼は、湯気とともに圧を放っていた。
 山のように盛られた野菜、その上に無造作に散らされたニンニク。 
厚みのある豚が、存在感を主張するように顔をのぞかせている。

「豚入り大ラーメンヤサイ、ニンニク、アブラマシ、おまちー」

「………」

(ちょ……)

背後から、守護霊さんがそっとのぞき込み、こぶしを握って頑張れのポーズ。

(豚3枚もある…)

(野菜の上に…ニンニクやば…)

彩音は一度、視線を落とし、ふぅっと小さく息を吐いた。 逃げ場はない。

「いただき…ます!」

まずは野菜から箸を入れる。

「!?」

(野菜シャキシャキでおいしい!)

続いてスープをひと口、慎重にすすってみる。

(濃厚でおいしい…)

(これは…いける!)

箸を止めることなく、一気に野菜を完食し、麺へと移る。

「うん…麺もおいしい。」

(でも…ニンニクはきつい…)

(これ…明日大学行って大丈夫かな…)

(朝からニンニク臭かったらやばいよね…)

(でもマシって言った手前残せないし…)

箸を進めながら、頭の中では別の戦いが始まっていた。

(豚もほろほろで…ご飯にもあいそう。)

それから10分後――

彩音の箸が、ふっと止まる。

「……」

丼の中をのぞき込み、残りを確認する。

(あと…麺半分…)

背後で、守護霊さんがまた頑張れのポーズを取る。

気づけば店内は人が増え、入口付近には待ちの列もでき始めていた。 ざわめきが、背中を押す。

(早く食べないと…)

(緩めよ…ベルト…)

彩音はそっとベルトを緩め、

(よし…まだいける…)

再び箸を握り直し、麺に立ち向かう。

五分後――

最後の麺を飲み込み、彩音がそっと箸を置いたその瞬間、

背後で、ぱちぱちと小さな拍手が鳴る。

守護霊さんが、静かに称えていた。

(なんとか…勝てた…)

(勝てたけど…大ラーメンは無理だ…)

彩音は丼を持ち上げ、カウンターの上へと返す。

「ごちそうさまでした。おいしかったです。」

「はいよー!ありがとね!」

店員の笑顔につられ、彩音も自然と笑顔になる。

店を出て、外の空気に触れると、守護霊さんがのぞき込み、自分のお腹をさすった。

「ん?大丈夫だよ。なんとかね。」

彩音は苦笑いする。

(次は…小ラーメンにしよ…)

(明日ニンニク匂わないかな…)

(……てか絶対匂うよね…帰りにブレスケア買ってこ…)

二人は並んで歩き、夜の街を抜けて、アパートへと帰っていった。
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