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ラクロス編
第13話 練習の成果
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あれから1カ月が過ぎた。
彩音はその間、シュートとランニングシュートに磨きをかけることに練習を集中させてきた。積み重ねた日数は、三十日あまり。
そして――
部活の総合実践練習の日。
ピッピ――
鋭い笛の音がグラウンドに響いた。
午後の光を受けた人工芝は、ところどころ白く反射し、走るたびにスパイクが乾いた音を立てる。
汗の匂いと息遣いが混じる中、実戦形式の練習が続いていた。
「宮司さん!」
左サイドから声が飛び、同時にパスが上がる。
フェイントでマークを一人外し、彩音はスティックを目いっぱい伸ばした。
ボールが吸い付くように収まり、そのまま前を向く。
(よし!)
(この距離ならいける……またマークが来る前に!)
距離は10メートル。 シュートコースには二人。
(下からなら!)
彩音は一瞬で判断し、ゴール左上に狙いを定めた。スティックをくるりと持ち替え、体の回転を乗せる。
「せい!」
地面すれすれの軌道から、一気に振り上げる。
ボールは一直線にゴールへ向かい、ゴーリーが反応する前に――
バスン!
乾いた音とともにネットが揺れた。
「宮司!いいぞ!」
監督の声が飛ぶ。
彩音は息を整えながら、ゴーグルの位置を直した。
「宮司!もう一回行くぞ。今度はマーク二人だ!」
「はい!」
短く返事をしながら、彩音は視線を前に向ける。
(次はミドルを警戒してくるはず……)
ベンチでは、真夏が微動だにせず、じっと彩音を見つめていた。
ピッ!
再び笛が鳴り、一斉に動き出す。
初手で彩音にパスが入る。受けた瞬間、そのまま前へ切り込む。すぐにマーク二人が寄せてきた。
一度、後方へパス。
同時に前へ走り出し、体をずらしてマークを剥がす。
「こっち!」
彩音が手を上げる。
「彩音!」
パスが上がり、再びボールが繋がった。
バックは二人。彩音はスティックをくるりと持ち替え、明確なシュート動作を見せる。
バックがそれを警戒し、一瞬、足が止まった。
(止まった!抜ける!)
体を反転させ、そのまま左サイドへ切り抜ける。
「え!?左?」
背後で声が上がる。
バックを完全に抜き去り、左サイドからランシュー体勢。ゴーリーと一対一。
彩音は大きく振りかぶった。
ゴーリーが守備体勢に入る。
(ここだ!)
彩音がスティックを振り下ろす。
「せい!」
ボールはゴーリーの目の前に落ち、バウンドし――
股を抜いて、そのままゴールに吸い込まれた。
ピッピ――
ゴールの笛が鳴る。
「よっしゃ!」
彩音は思わずガッツポーズを取った。
丘の上のベンチでは、守護霊さんが小さく、ぱちぱちと拍手を送っている。
「よーし! いいぞ宮司!」
「はい!」
(練習の成果あった……ミドルとバウンドシュート……)
息を吐きながら、彩音は自分の中で手応えを噛みしめていた。
「次、梶原!」
その声に、真夏がゆっくりとベンチから立ち上がる。
「はい。」
そこに笑顔はなかった。
彩音と真夏は、言葉を交わすことなく、すれ違う。
彩音はその間、シュートとランニングシュートに磨きをかけることに練習を集中させてきた。積み重ねた日数は、三十日あまり。
そして――
部活の総合実践練習の日。
ピッピ――
鋭い笛の音がグラウンドに響いた。
午後の光を受けた人工芝は、ところどころ白く反射し、走るたびにスパイクが乾いた音を立てる。
汗の匂いと息遣いが混じる中、実戦形式の練習が続いていた。
「宮司さん!」
左サイドから声が飛び、同時にパスが上がる。
フェイントでマークを一人外し、彩音はスティックを目いっぱい伸ばした。
ボールが吸い付くように収まり、そのまま前を向く。
(よし!)
(この距離ならいける……またマークが来る前に!)
距離は10メートル。 シュートコースには二人。
(下からなら!)
彩音は一瞬で判断し、ゴール左上に狙いを定めた。スティックをくるりと持ち替え、体の回転を乗せる。
「せい!」
地面すれすれの軌道から、一気に振り上げる。
ボールは一直線にゴールへ向かい、ゴーリーが反応する前に――
バスン!
乾いた音とともにネットが揺れた。
「宮司!いいぞ!」
監督の声が飛ぶ。
彩音は息を整えながら、ゴーグルの位置を直した。
「宮司!もう一回行くぞ。今度はマーク二人だ!」
「はい!」
短く返事をしながら、彩音は視線を前に向ける。
(次はミドルを警戒してくるはず……)
ベンチでは、真夏が微動だにせず、じっと彩音を見つめていた。
ピッ!
再び笛が鳴り、一斉に動き出す。
初手で彩音にパスが入る。受けた瞬間、そのまま前へ切り込む。すぐにマーク二人が寄せてきた。
一度、後方へパス。
同時に前へ走り出し、体をずらしてマークを剥がす。
「こっち!」
彩音が手を上げる。
「彩音!」
パスが上がり、再びボールが繋がった。
バックは二人。彩音はスティックをくるりと持ち替え、明確なシュート動作を見せる。
バックがそれを警戒し、一瞬、足が止まった。
(止まった!抜ける!)
体を反転させ、そのまま左サイドへ切り抜ける。
「え!?左?」
背後で声が上がる。
バックを完全に抜き去り、左サイドからランシュー体勢。ゴーリーと一対一。
彩音は大きく振りかぶった。
ゴーリーが守備体勢に入る。
(ここだ!)
彩音がスティックを振り下ろす。
「せい!」
ボールはゴーリーの目の前に落ち、バウンドし――
股を抜いて、そのままゴールに吸い込まれた。
ピッピ――
ゴールの笛が鳴る。
「よっしゃ!」
彩音は思わずガッツポーズを取った。
丘の上のベンチでは、守護霊さんが小さく、ぱちぱちと拍手を送っている。
「よーし! いいぞ宮司!」
「はい!」
(練習の成果あった……ミドルとバウンドシュート……)
息を吐きながら、彩音は自分の中で手応えを噛みしめていた。
「次、梶原!」
その声に、真夏がゆっくりとベンチから立ち上がる。
「はい。」
そこに笑顔はなかった。
彩音と真夏は、言葉を交わすことなく、すれ違う。
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