私の守護霊さん

Masa&G

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第6話 私と守護霊さんの出会い③(過去編)

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深夜0時半――

彩音は窓に近づき、カーテンを少しだけ開いて外を眺めた。 
遠くのビルの上で、赤いランプが一定の間隔で点滅している。幹線道路では、車が絶え間なく走っていた。

白いヘッドライトと、赤いテールランプ。それらが、ちょうど彩音の目線の高さで交差する。

近づいては、離れていく――

静かな夜の中で、ただそれを見ていた。

――過去――

私が中学生になって、少し気づきはじめた。

(この子は……幽霊なんじゃないかって……)
(周りの人には見えてない……それが何よりの証拠……) 

でも、そんなのどうでもよかった――

「ねぇ聞いて、今日のテスト……最悪だったんだ。」

「先生が出るよって言ったとこ、必死に覚えたんだけど……出なかった!」

その話を聞きながら、目の前の子は微笑んでいた。

「ひどいよね?」

こくり、と小さくうなづく。

こんな他愛もない話をしながら、私は家に帰るのが日課だった。

帰る時間は、いつも夕暮れ。それも、ずっと変わらなかった。

――現在――

彩音は立ち上がり、キッチンへ向かう。

お湯を沸かし、インスタントコーヒーをカップに入れ
その手を動かしながら、横目で隣を見て少し微笑む。

お湯が沸き、カップに注ぐ。湯気の立つカップを手に、部屋へ戻る。

ソファでは守護霊さんが寝息に合わせて、胸元が小さく上下させていた。
その脇を音を立てず、ゆっくりすり抜ける――

「ふぅー……」

湯気をそっと吹き、ひと口。

彩音はパソコンの椅子に座る。

――過去――

私が高校生になっても、それは変わらなかった。

そして、ある日、私は試してみることにした。

「公園の外に行ってみない?」

「?」

不思議そうに、顔をかしげる。

「ちょっと……一回……」

二人で、公園の入口まで来る。

「出れる?」

「……」

ふるふる。顔を横に振る。

「そっかぁ……あ、ごめんね……」

ふるふる。微笑みながら、同じように首を振る。

(出れないってことは…この場所に縛られてるのかな…)        

そして、私が高校二年のとき。我が家の引っ越しが決まった。

「私ね……引っ越しするんだ……」

「……」

「だから……会う回数……少なくなっちゃうかも……」

微笑みながら、うなづく。

「ごめんね……」

少し、涙ぐむ私。

ふるふる。顔を横に振る。

「そうだ……名前……」

「?」

「あなたの名前……」

自分を指さして、首をかしげる。

「守護霊さん……」
「私の……」 
「いいかな?」

微笑みながら、こくりとうなづく。

「うん!」 
「じゃあ……決まり!」
「また…必ず来るね……守護霊さん。」

こくり。

「バイバイ……」

守護霊さんもバイバイと手を振った。

高校三年になると、受験やいろいろで忙しくなって、会えるのは月に一回あるかどうかになった。

会えないとわかると、会いたくなる。 

守護霊さんと、いっぱい話したい――
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