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活動開始
出世払い
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奈穂子は、長く親しんだ自宅の客間に展開する異世界に驚愕する。
なぜ、遥希(はるき)が、お父さんの礼服を着てるんだろう?
そして、少女時代、ダサイと、けなしたワンピースの昭和少女の葵が私を見つめてるんだろう?
と、言いたげな呆れ顔を葵は混乱しながら見つめた。
「あら、おかえり。ちょうどいいところへ帰ってきたわね。」
薫は、嬉しそうに奈穂子に笑いかける。
「何(~_~;)…ハロウィンには、まだ早いよ…。」
奈穂子は、疑わしげに薫達を見る。
ハロウィン……(///∇///)
昭和のサスペンスから抜け出たような大川の姿に、自分を感じて葵は赤面した。
「ハロイン?何いってるのよっ、もう、そんなことより、アンタ、ちょっと、この二人をサラサラッと描いててくれない?」
えっ(*''*)
えっσ( ̄∇ ̄;)
えっ(ー_ー;)
薫の言葉に、3人は混乱した。
昭和の衣装のモデル役の二人は、お互いに顔を見合わせる。
大川くん、困ってるなぁ…
葵は、一瞬、そう考えたが、ため息と共に吐き出した。
そして、少し助走をつけるように立ち上がって奈穂子に言った。
「描いて!私、大川くんと描いて欲しい。」
葵は、赤面しながら叫ぶ。
大川は、奈穂子の挿し絵を楽しみにしてるのだ。
「いやよ~面倒だもん。」
異様な雰囲気に警戒しながら、奈穂子はキッパリと断る。が、薫がそれを皮肉な笑いで押さえつける。
「奈穂子…じゃ、そろそろ返してくれない?」
薫の冷たい笑顔に奈穂子がギョッとする。
「何を?」
「出世払いするって約束したわよね?東京のアニメの学校に行かせてあげるって決めたとき。」
薫の言葉に、一同はフリーズする。
ガチ、そっち系だったんだ…
葵は、奈穂子の顔を盗み見た。
奈穂子は、あからさまに動揺していた。
「アニメじゃないわっ、デザイン学校よっ。」
奈穂子は、赤面しながら子供のように叫んだ。
薫は、興奮する奈穂子を冷静に見つめ、少し間を置いてから言った。
「で、出世払いは、いつ帰ってくるの?
母さん、このままじゃ、もらう前に死んでしまうわよ。」
少しシワの増えた小柄な薫の姿に、その言葉のリアルを感じて、誰も何も言えなくなる。
「わかったわよっ、書くわよっ、描けばいいんでしょっ、もうっ。」
奈穂子は、やけっぱちに叫び部屋を出る。
「スケッチブックもってくるっ。でも、こんな時期だし、写真から描いていいわね?」
奈穂子の、ふてくされた捨て台詞が部屋に響く。
「嬉しいわ。普通のと、『ボンジュール♪マドレーヌ』風味のやつね!
仕上がったら、姉さんに送るんだから、丁寧に描くのよ。」
薫は、うって変わって猫なで声でそう言った。
なぜ、遥希(はるき)が、お父さんの礼服を着てるんだろう?
そして、少女時代、ダサイと、けなしたワンピースの昭和少女の葵が私を見つめてるんだろう?
と、言いたげな呆れ顔を葵は混乱しながら見つめた。
「あら、おかえり。ちょうどいいところへ帰ってきたわね。」
薫は、嬉しそうに奈穂子に笑いかける。
「何(~_~;)…ハロウィンには、まだ早いよ…。」
奈穂子は、疑わしげに薫達を見る。
ハロウィン……(///∇///)
昭和のサスペンスから抜け出たような大川の姿に、自分を感じて葵は赤面した。
「ハロイン?何いってるのよっ、もう、そんなことより、アンタ、ちょっと、この二人をサラサラッと描いててくれない?」
えっ(*''*)
えっσ( ̄∇ ̄;)
えっ(ー_ー;)
薫の言葉に、3人は混乱した。
昭和の衣装のモデル役の二人は、お互いに顔を見合わせる。
大川くん、困ってるなぁ…
葵は、一瞬、そう考えたが、ため息と共に吐き出した。
そして、少し助走をつけるように立ち上がって奈穂子に言った。
「描いて!私、大川くんと描いて欲しい。」
葵は、赤面しながら叫ぶ。
大川は、奈穂子の挿し絵を楽しみにしてるのだ。
「いやよ~面倒だもん。」
異様な雰囲気に警戒しながら、奈穂子はキッパリと断る。が、薫がそれを皮肉な笑いで押さえつける。
「奈穂子…じゃ、そろそろ返してくれない?」
薫の冷たい笑顔に奈穂子がギョッとする。
「何を?」
「出世払いするって約束したわよね?東京のアニメの学校に行かせてあげるって決めたとき。」
薫の言葉に、一同はフリーズする。
ガチ、そっち系だったんだ…
葵は、奈穂子の顔を盗み見た。
奈穂子は、あからさまに動揺していた。
「アニメじゃないわっ、デザイン学校よっ。」
奈穂子は、赤面しながら子供のように叫んだ。
薫は、興奮する奈穂子を冷静に見つめ、少し間を置いてから言った。
「で、出世払いは、いつ帰ってくるの?
母さん、このままじゃ、もらう前に死んでしまうわよ。」
少しシワの増えた小柄な薫の姿に、その言葉のリアルを感じて、誰も何も言えなくなる。
「わかったわよっ、書くわよっ、描けばいいんでしょっ、もうっ。」
奈穂子は、やけっぱちに叫び部屋を出る。
「スケッチブックもってくるっ。でも、こんな時期だし、写真から描いていいわね?」
奈穂子の、ふてくされた捨て台詞が部屋に響く。
「嬉しいわ。普通のと、『ボンジュール♪マドレーヌ』風味のやつね!
仕上がったら、姉さんに送るんだから、丁寧に描くのよ。」
薫は、うって変わって猫なで声でそう言った。
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