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北部五番街
しおりを挟む3人は北部五番街の関所辺りにテレポートした。
出国チェックを受けて関所を通る。
そのまま山の中腹まで足を進めると、
ギャアオオオオオン
ギャアオオオオオン
アウルベアのつがいがいた。
「アレですね。」
キッスが2体を見つけて呟く。
「そうだね、とりあえずキッスちゃん一撃行けるかな?」
グラスは手にボックスを出現させながらキッスに頼む。
「分かりました。……トドメはアイズさんお願いしますね。」
「了解。」
キッスはアイズを返答を確認し、手を組んで祈り始めた。
「バクは夢見る。世界に暗黒が溢れる日々を。
――――――悪夢。」
悪夢。キッスのスキルで祈った相手に悪夢を見させることができると言うもの。詠唱の段階で程度を調節することができ、軽いものは10分程度、重いものは三日三晩魘されるものもあった。
今回詠唱したのは1時間程度である。
グガギャ……
ガキャ……
2体のアウルベアは意識を失う。
「……gift。我に与えよ。」
すかさずグラスは詠唱し、手に持つ箱の中に毒薬を出現させた。緑色に輝いている。
「寝てる間に頼みますよ。」
そしてその毒薬の瓶をグラスはアイズに手渡した。
それを受け取ったアイズは、
「わかっている。焦らせないでくれたまえ。
――――さて。そろそろかな。」
と頷き、アウルベアたちの元へ駆け出した。
「ナル・ジュラーレ・クラウン・クルーン……」
アイズは走りながら詠唱をする。
「……ハンスブルスト・パリアッチョ!ジャグリング!!!」
10m以内になったところで詠唱を終えると、アイズの手元にあった2本の瓶がクルクル回りながら光って消えた。
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