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Air mail―
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日が長くなってきたな、と思う。
何を思ったか中国人の友だちのギャリーが、ミッションベイにナンパに行こうというので車を借りて行ってきた。もちろん俺はただの冷やかしである。
でもよく考えなくても、休日のミッションベイなんかカップルだらけで当てられに行ったようなものだった。
ギャリーがさかんに悪態をついているのをなだめ、ガソリンスタンド横で一緒に車を洗う。シャワーのホースが銃みたいになっていて、そこから出てくる泡にまみれて、ふと顔を上げた。
太陽がいつもより高い位置にある。
もう、すぐそこまで春が来ているようだった。
ギャリーをアパートで降ろして、フラットに戻る。ケンが夕方から車を使うと言っていたからだ。
車庫に車をどうにか入れて車を降りると、丁度家からケンが出てきた。
「おかえり、カズ君。楽しんできた?」
そう聞くケンの手には何やら封筒が握られていた。
「男2人で行くこと自体が間違ってました。ダチが切れちゃって切れちゃって」
笑って、そしてため息をつく。
「それは気の毒だったね。そういえばカズ君に手紙がきてるよ」
思い出したように、手元の封筒を渡された。エアメールだった。
「ありがとうございます」
「僕宛かと思って取っちゃったんだ。もちろん、中は見てないからね」
「はい、ありがとうございます」
改めて礼を言って封筒をひっくり返す。
歩美からだった。
普段はメールでやりとりをしているから、わざわざエアメールなんかで来たのは意外だった。
思わず顔がほころぶ。
部屋に持って帰って読もうと顔を上げると、ケンと目が合った。
「えっと……どういう友だちかなぁ、と思って……」
覗き込んでいたらしい。女の子の名前だから気にしてくれたのだろう。
「同じ学校のダチです。もう日本に帰っちゃいましたけど」
「そ、そう。ごめんね~」
そう言って俺から車のキーを受け取り、また家の中に戻っていく。俺もいいかげん家に戻った。玄関の横の自分の部屋に入り、ベッドに倒れる。封筒はちょっと重さがある。
ペーパーナイフを取り出して開ける。
懐かしい写真が入っていた。
ハロー、カズ。久しぶり。
やっと写真を焼いたので送ります。
懐かしいでしょ?
ギャリーたちの分もあるから渡してあげて。
やることが遅くてゴメンね。
またメールします。
P.S.最後の写真は送るかどうしようか迷ったけど、送ってみた。
? 最後の写真?
1枚1枚写真をめくる。そんなに多くない写真の最後は、すぐに俺を納得させた。
純白のウェディングドレス。
幸せそうな笑顔。
隣に佇む見知らぬ男。
ああそうか、そうなのかって、手紙を顔に押し付ける。
おめでとう。
呟いてみる。
幸せになれよ。
あったり前よ! と白紙の2枚目が言っているようだった。
無性にクリスに逢いたかった。
もう少ししたら日が沈む。
夜になればクリスが帰ってくる。
歩美の話はクリスにはあまり面白いものじゃないかもしれないけど。
でも俺が好きだった子だから。
聞いて欲しい。
俺とクリスを結びつけてくれた子のことだから。
End.
最後までお付き合いありがとうございました!
何を思ったか中国人の友だちのギャリーが、ミッションベイにナンパに行こうというので車を借りて行ってきた。もちろん俺はただの冷やかしである。
でもよく考えなくても、休日のミッションベイなんかカップルだらけで当てられに行ったようなものだった。
ギャリーがさかんに悪態をついているのをなだめ、ガソリンスタンド横で一緒に車を洗う。シャワーのホースが銃みたいになっていて、そこから出てくる泡にまみれて、ふと顔を上げた。
太陽がいつもより高い位置にある。
もう、すぐそこまで春が来ているようだった。
ギャリーをアパートで降ろして、フラットに戻る。ケンが夕方から車を使うと言っていたからだ。
車庫に車をどうにか入れて車を降りると、丁度家からケンが出てきた。
「おかえり、カズ君。楽しんできた?」
そう聞くケンの手には何やら封筒が握られていた。
「男2人で行くこと自体が間違ってました。ダチが切れちゃって切れちゃって」
笑って、そしてため息をつく。
「それは気の毒だったね。そういえばカズ君に手紙がきてるよ」
思い出したように、手元の封筒を渡された。エアメールだった。
「ありがとうございます」
「僕宛かと思って取っちゃったんだ。もちろん、中は見てないからね」
「はい、ありがとうございます」
改めて礼を言って封筒をひっくり返す。
歩美からだった。
普段はメールでやりとりをしているから、わざわざエアメールなんかで来たのは意外だった。
思わず顔がほころぶ。
部屋に持って帰って読もうと顔を上げると、ケンと目が合った。
「えっと……どういう友だちかなぁ、と思って……」
覗き込んでいたらしい。女の子の名前だから気にしてくれたのだろう。
「同じ学校のダチです。もう日本に帰っちゃいましたけど」
「そ、そう。ごめんね~」
そう言って俺から車のキーを受け取り、また家の中に戻っていく。俺もいいかげん家に戻った。玄関の横の自分の部屋に入り、ベッドに倒れる。封筒はちょっと重さがある。
ペーパーナイフを取り出して開ける。
懐かしい写真が入っていた。
ハロー、カズ。久しぶり。
やっと写真を焼いたので送ります。
懐かしいでしょ?
ギャリーたちの分もあるから渡してあげて。
やることが遅くてゴメンね。
またメールします。
P.S.最後の写真は送るかどうしようか迷ったけど、送ってみた。
? 最後の写真?
1枚1枚写真をめくる。そんなに多くない写真の最後は、すぐに俺を納得させた。
純白のウェディングドレス。
幸せそうな笑顔。
隣に佇む見知らぬ男。
ああそうか、そうなのかって、手紙を顔に押し付ける。
おめでとう。
呟いてみる。
幸せになれよ。
あったり前よ! と白紙の2枚目が言っているようだった。
無性にクリスに逢いたかった。
もう少ししたら日が沈む。
夜になればクリスが帰ってくる。
歩美の話はクリスにはあまり面白いものじゃないかもしれないけど。
でも俺が好きだった子だから。
聞いて欲しい。
俺とクリスを結びつけてくれた子のことだから。
End.
最後までお付き合いありがとうございました!
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