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第3部 周りと仲良くしろと言われました
33.こんなに抱かれているのに初心でした
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玄武と朱雀の時はどうしたのだっけ? と香子は記憶を辿ることにした。
(確かあの時は……)
現実逃避と言われてもしかたがないが、誘い方が全く思いつかないのだ。
(玄武様のことも、朱雀様のことも同じぐらい好きだって言って……)
香子は内心頭を抱えた。
(えー……どっちも同じぐらい好きかもーで選べないからーとかとんだビッチじゃん、私)
夕食後である。青龍に抱き上げられてみなと共に茶室に移動した。四神は香子の様子がおかしいことに気づいていたが、どうしたらいいのかわからずちらちらと香子の様子を窺っていたが、香子は自分のことで精いっぱいだったのでそれに気づかなかった。
いつも通り茶室で下ろされてお茶を淹れる。今日のお茶は黄金桂だった。なんとなく遠くで金木犀のような香りがするさわやかな烏龍茶で、香子は気に入っている。
(お茶はいいよねー、うん、いい……)
お茶を振舞って、自分も一杯飲む。心が落ち着くような気がするからお茶は不思議だなと香子は思う。
ほうっと烏龍茶の香りが混ざる呼気を吐いて、さあどうしようかと香子はまた首を傾げた。
(選べないって言ったら、することになっちゃったんだよね。玄武様と朱雀様は強引だから……)
香子は二人に初めて抱かれた日のことを思い出して頬を染めた。自分を包み込むような優しさを湛えながら、それでも玄武は強引で情熱的だ。朱雀はその見た目通り強引で、閨では意地悪い。
『香子、そなに色を含んだ表情をしてくれるな』
朱雀が香子を眺めてからかうように言った。
『え、えええっ……!?』
香子は激しく動揺した。自分が発情していると聞かされたようなものである。香子は思わず両手で顔を覆った。朱雀は目を丸くした。そして彼らの間で目配せをする。
『香子、如何した?』
傍らにいる玄武に優しく声をかけられて、香子はびくっとした。すごく恥ずかしかった。
『な、ななななんでもないですぅ……』
玄武がふう、と息を吐いた。
『では床で聞かせてもらおうか』
『えええええっっ!?』
玄武に抱き上げられ、香子は慌てて顔から両手を外した。玄武様がそんなことを言うなんて、言うなんて、と頭がショートしそうである。だがここで玄武の室に連れ込まれるわけにはいかない。そう、連れ込まれたら全てがうやむやになってしまうに違いない。香子は震える唇をどうにか動かした。
『きょ、今日は白虎様とっ!』
『ほう?』
楽しそうな声が頭上から届く。香子は顔がものすごく熱を持っているのを感じた。このままでは脳が沸騰してしまうのではないかと思うほどである。
『白虎と、如何するのだ?』
『ううう~~……』
どう言ったらいいのだろう。香子はとても困った。でも何か言わなければ玄武の室に連れて行かれてしまう。
『……白虎様のことも、好きなんですっ!』
『そうか。白虎、受け取れ』
『はい、玄武兄。ありがとうございます』
香子はいつのまにか立ち上がっていた白虎に手渡された。そうして白虎の腕の中にすっぽりと納まる。香子はとても恥ずかしくなって、白虎の胸に頭を摺り寄せた。
『香子、そなにかわいいことをするな。……襲ってしまうぞ』
『……せ、せめて白虎様の室に』
『……わかった。朱雀兄、お願いします』
『わかった』
そのまま香子は白虎の室に連れて行かれた。湯浴みをして、睡衣を着せてもらうなんて、そんなことをしていたら決心が鈍りそうだったから。もちろん、抱かれた後は盛大に後悔することになるだろうこともわかっていた。
それでも、香子が白虎に抱かれるのはこのタイミングでなければならなかった。
『香子、できるだけ優しくする。我を受け入れてくれ……』
『……はい』
人型のままそう言われて、香子は頷いた。
『我は香子に”熱”を与えよう。さすれば香子の身体は燃え上がる』
『朱雀兄も共に』
『おや、よいのか?』
『はい、香子は我ら四神の花嫁。傷つけるわけにはいきませぬ』
『それもそうだな』
香子は二人のやりとりを聞きながら、あまりの恥ずかしさに気絶してしまいそうだった。玄武、朱雀、青龍を受け入れたといっても、香子は強引な神々に翻弄されているだけである。まだ生まれて22年しか経っておらず、それほど経験もない香子はまだまだ初心だった。
床に下ろされて白虎と口づけて、香子は身を震わせた。
『あ、あの……』
『なんだ?』
『……どうか、お手柔らかに……』
白虎が香子の口元でククッと笑った。
『そうさな……だがかなり待たされたからな』
『そんな……』
確かに白虎が一番最後ではあるが、まだ知り合って半年ぐらいである。
『ま、まだ半年、ですよ……』
『もう半年だ。そなたとここで過ごす期間は半分を切っている。毎日抱いたとて、足りぬ』
『そん、な……』
香子は目が潤んでくるのを感じた。狂おしいほどに求められて、胸が苦しくなった。
『香子、愛している』
真摯な金の瞳に囚われる。
そうして香子は朱雀から”熱”を与えられ、白虎の腕の中に囚われた。
それはなんと狂おしく、甘い夜だっただろう。
「……あぁあっ……もうっ、ああぁっ……!」
全身が溶けると錯覚するほど、香子は求められ、愛された。
ーーーーー
玄武と朱雀に抱かれる前の話は、第一部99話「告白」参照のこと。
Hの詳細はいずれムーンで!(ぉぃ) でも次話で香子が思い出して悶えます(何
(確かあの時は……)
現実逃避と言われてもしかたがないが、誘い方が全く思いつかないのだ。
(玄武様のことも、朱雀様のことも同じぐらい好きだって言って……)
香子は内心頭を抱えた。
(えー……どっちも同じぐらい好きかもーで選べないからーとかとんだビッチじゃん、私)
夕食後である。青龍に抱き上げられてみなと共に茶室に移動した。四神は香子の様子がおかしいことに気づいていたが、どうしたらいいのかわからずちらちらと香子の様子を窺っていたが、香子は自分のことで精いっぱいだったのでそれに気づかなかった。
いつも通り茶室で下ろされてお茶を淹れる。今日のお茶は黄金桂だった。なんとなく遠くで金木犀のような香りがするさわやかな烏龍茶で、香子は気に入っている。
(お茶はいいよねー、うん、いい……)
お茶を振舞って、自分も一杯飲む。心が落ち着くような気がするからお茶は不思議だなと香子は思う。
ほうっと烏龍茶の香りが混ざる呼気を吐いて、さあどうしようかと香子はまた首を傾げた。
(選べないって言ったら、することになっちゃったんだよね。玄武様と朱雀様は強引だから……)
香子は二人に初めて抱かれた日のことを思い出して頬を染めた。自分を包み込むような優しさを湛えながら、それでも玄武は強引で情熱的だ。朱雀はその見た目通り強引で、閨では意地悪い。
『香子、そなに色を含んだ表情をしてくれるな』
朱雀が香子を眺めてからかうように言った。
『え、えええっ……!?』
香子は激しく動揺した。自分が発情していると聞かされたようなものである。香子は思わず両手で顔を覆った。朱雀は目を丸くした。そして彼らの間で目配せをする。
『香子、如何した?』
傍らにいる玄武に優しく声をかけられて、香子はびくっとした。すごく恥ずかしかった。
『な、ななななんでもないですぅ……』
玄武がふう、と息を吐いた。
『では床で聞かせてもらおうか』
『えええええっっ!?』
玄武に抱き上げられ、香子は慌てて顔から両手を外した。玄武様がそんなことを言うなんて、言うなんて、と頭がショートしそうである。だがここで玄武の室に連れ込まれるわけにはいかない。そう、連れ込まれたら全てがうやむやになってしまうに違いない。香子は震える唇をどうにか動かした。
『きょ、今日は白虎様とっ!』
『ほう?』
楽しそうな声が頭上から届く。香子は顔がものすごく熱を持っているのを感じた。このままでは脳が沸騰してしまうのではないかと思うほどである。
『白虎と、如何するのだ?』
『ううう~~……』
どう言ったらいいのだろう。香子はとても困った。でも何か言わなければ玄武の室に連れて行かれてしまう。
『……白虎様のことも、好きなんですっ!』
『そうか。白虎、受け取れ』
『はい、玄武兄。ありがとうございます』
香子はいつのまにか立ち上がっていた白虎に手渡された。そうして白虎の腕の中にすっぽりと納まる。香子はとても恥ずかしくなって、白虎の胸に頭を摺り寄せた。
『香子、そなにかわいいことをするな。……襲ってしまうぞ』
『……せ、せめて白虎様の室に』
『……わかった。朱雀兄、お願いします』
『わかった』
そのまま香子は白虎の室に連れて行かれた。湯浴みをして、睡衣を着せてもらうなんて、そんなことをしていたら決心が鈍りそうだったから。もちろん、抱かれた後は盛大に後悔することになるだろうこともわかっていた。
それでも、香子が白虎に抱かれるのはこのタイミングでなければならなかった。
『香子、できるだけ優しくする。我を受け入れてくれ……』
『……はい』
人型のままそう言われて、香子は頷いた。
『我は香子に”熱”を与えよう。さすれば香子の身体は燃え上がる』
『朱雀兄も共に』
『おや、よいのか?』
『はい、香子は我ら四神の花嫁。傷つけるわけにはいきませぬ』
『それもそうだな』
香子は二人のやりとりを聞きながら、あまりの恥ずかしさに気絶してしまいそうだった。玄武、朱雀、青龍を受け入れたといっても、香子は強引な神々に翻弄されているだけである。まだ生まれて22年しか経っておらず、それほど経験もない香子はまだまだ初心だった。
床に下ろされて白虎と口づけて、香子は身を震わせた。
『あ、あの……』
『なんだ?』
『……どうか、お手柔らかに……』
白虎が香子の口元でククッと笑った。
『そうさな……だがかなり待たされたからな』
『そんな……』
確かに白虎が一番最後ではあるが、まだ知り合って半年ぐらいである。
『ま、まだ半年、ですよ……』
『もう半年だ。そなたとここで過ごす期間は半分を切っている。毎日抱いたとて、足りぬ』
『そん、な……』
香子は目が潤んでくるのを感じた。狂おしいほどに求められて、胸が苦しくなった。
『香子、愛している』
真摯な金の瞳に囚われる。
そうして香子は朱雀から”熱”を与えられ、白虎の腕の中に囚われた。
それはなんと狂おしく、甘い夜だっただろう。
「……あぁあっ……もうっ、ああぁっ……!」
全身が溶けると錯覚するほど、香子は求められ、愛された。
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玄武と朱雀に抱かれる前の話は、第一部99話「告白」参照のこと。
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