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第1部 四神と結婚しろと言われました
137.なにがどうしてこうなった?
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香子は少し頭が混乱していたので整理することにした。
発端として、朱雀の部屋に料理を運んできた侍女たちが昭正公主付の者たちだった。
料理は市井の素朴な物で、料理人は昭正公主の命で市井から誘拐されてきた者だった。
まず四神宮に四神宮付でない侍女が勝手に足を踏み入れたこと。
市井から料理人を誘拐し、強制的に料理を作らせたこと。
香子に市井の料理を食べさせたことは嫌がらせなのだろうが、それは別に構わない。
『更に皇后と公主の無断侵入ですか』
冷静に話ができそうなのは白雲だろうと判断し、白雲を呼んできてもらい昨日からの事柄をまとめてみることにしたのだった。
『私が謝罪を受ける必要はないと思うんだけど、どう考えても穏やかではないですよね』
白雲は眉をひそめた。
『四神宮に無断侵入し、花嫁様の部屋に入ろうとした時点で謝罪は必須かと』
香子は蟀谷に指を当てた。声は冷静だったが、その金の瞳には憤りの色があった。傍らに控えている黒月もひどく冷たい瞳をしている。
眷族に相談しようと思ったことが間違いだったのだろうか。
『あのぅ……どうして皇后まで来たんだと思います?』
謝罪に来させるという話なら昭正公主だけでいいはずである。元々公主もわざわざ謝罪に来るとは思っていなかっただけに意外ではあったが、先ほどの態度からすると本当の意味で謝罪をしに来たとは考えづらい。
『それについては王英明が詳しいようです。青藍が戻るまでお待ちください』
さすが眷族だと思う。彼らもさすがに皇后だけが来たのはおかしいと思ったのだろう。
それほど間をおかずに青藍がやってきた。
『お待たせして申し訳ありません』
四神宮に入ることを許されているのは趙文英だけなのだから仕方ない。本当は直接話を聞きたかったが謁見の間ではすでに皇后と公主が待っている。必然的に彼女たちも待たせることになってしまっているがそれもまた仕方がないことである。
『皇后は公主や公子たちの監督管理もしていたようです。その為監督不行き届きということで公主を連れていくように皇帝に言われたようです』
『……保護者みたいなものなのですね』
それなら皇后が来るというのも納得できない話ではない。
(でもそろそろ成人するんじゃ?)
香子は首を傾げた。
それはともかく謝罪を受けるにしても自分の立ち位置というものを正確に把握しておく必要はある。
なんとなくこれまでの流れで、四神というのは皇帝とは別格の存在であるということはわかっているのだが、イマイチ香子としては自分の立ち位置というのがよくわかっていない。
周りからすれば四神の愛を一身に受けているという状態自体が最強なのだが、香子自身、自分が庶民という意識はそう簡単に変えられないのである。
(聞かないわけにはいかないよねー……)
自分の立ち位置によって相手の出方を見極めなければいけない。なんだかまた頭の弱い子を見るような目で見られてしまう気がするが、聞くは一時の恥なのである。
(知ったかぶりは一番みっともないって語学を学ぶ時に思ったじゃないの!)
香子は勇気を振り絞って聞いてみることにした。
『ええと、相変わらずの質問で悪いんですが、四神は皇帝の命令は受けないのですよね。そうなると私はどうなんでしょう……?』
黒月が呆れたように嘆息した。青藍は目を伏せ、白雲は静かな目で香子を見る。
(きゃーーーーー!! 部屋の空気が、冷たいっ! 冷たいよっ!)
香子は思わず両手をついて謝りたくなったが、その前に白雲が口を開いた。
『花嫁様はまだご自身のお立場についておわかりいただいていないのですね……。正確ではありませんが、わかりやすく人の立場と置き替えてみますと、四神が第一位、花嫁様は第二位、我ら眷族は第三位、そしてこの国の皇帝が第四位に当たります。ただし、四神は常に花嫁様を優先されますので立場としては花嫁様が第一位に近いかもしれません』
淡々と説明された事柄に香子は背中を油汗が流れるのを感じた。
(ひええええええ~~~~~!!!)
思ったより責任重大のようである。
発端として、朱雀の部屋に料理を運んできた侍女たちが昭正公主付の者たちだった。
料理は市井の素朴な物で、料理人は昭正公主の命で市井から誘拐されてきた者だった。
まず四神宮に四神宮付でない侍女が勝手に足を踏み入れたこと。
市井から料理人を誘拐し、強制的に料理を作らせたこと。
香子に市井の料理を食べさせたことは嫌がらせなのだろうが、それは別に構わない。
『更に皇后と公主の無断侵入ですか』
冷静に話ができそうなのは白雲だろうと判断し、白雲を呼んできてもらい昨日からの事柄をまとめてみることにしたのだった。
『私が謝罪を受ける必要はないと思うんだけど、どう考えても穏やかではないですよね』
白雲は眉をひそめた。
『四神宮に無断侵入し、花嫁様の部屋に入ろうとした時点で謝罪は必須かと』
香子は蟀谷に指を当てた。声は冷静だったが、その金の瞳には憤りの色があった。傍らに控えている黒月もひどく冷たい瞳をしている。
眷族に相談しようと思ったことが間違いだったのだろうか。
『あのぅ……どうして皇后まで来たんだと思います?』
謝罪に来させるという話なら昭正公主だけでいいはずである。元々公主もわざわざ謝罪に来るとは思っていなかっただけに意外ではあったが、先ほどの態度からすると本当の意味で謝罪をしに来たとは考えづらい。
『それについては王英明が詳しいようです。青藍が戻るまでお待ちください』
さすが眷族だと思う。彼らもさすがに皇后だけが来たのはおかしいと思ったのだろう。
それほど間をおかずに青藍がやってきた。
『お待たせして申し訳ありません』
四神宮に入ることを許されているのは趙文英だけなのだから仕方ない。本当は直接話を聞きたかったが謁見の間ではすでに皇后と公主が待っている。必然的に彼女たちも待たせることになってしまっているがそれもまた仕方がないことである。
『皇后は公主や公子たちの監督管理もしていたようです。その為監督不行き届きということで公主を連れていくように皇帝に言われたようです』
『……保護者みたいなものなのですね』
それなら皇后が来るというのも納得できない話ではない。
(でもそろそろ成人するんじゃ?)
香子は首を傾げた。
それはともかく謝罪を受けるにしても自分の立ち位置というものを正確に把握しておく必要はある。
なんとなくこれまでの流れで、四神というのは皇帝とは別格の存在であるということはわかっているのだが、イマイチ香子としては自分の立ち位置というのがよくわかっていない。
周りからすれば四神の愛を一身に受けているという状態自体が最強なのだが、香子自身、自分が庶民という意識はそう簡単に変えられないのである。
(聞かないわけにはいかないよねー……)
自分の立ち位置によって相手の出方を見極めなければいけない。なんだかまた頭の弱い子を見るような目で見られてしまう気がするが、聞くは一時の恥なのである。
(知ったかぶりは一番みっともないって語学を学ぶ時に思ったじゃないの!)
香子は勇気を振り絞って聞いてみることにした。
『ええと、相変わらずの質問で悪いんですが、四神は皇帝の命令は受けないのですよね。そうなると私はどうなんでしょう……?』
黒月が呆れたように嘆息した。青藍は目を伏せ、白雲は静かな目で香子を見る。
(きゃーーーーー!! 部屋の空気が、冷たいっ! 冷たいよっ!)
香子は思わず両手をついて謝りたくなったが、その前に白雲が口を開いた。
『花嫁様はまだご自身のお立場についておわかりいただいていないのですね……。正確ではありませんが、わかりやすく人の立場と置き替えてみますと、四神が第一位、花嫁様は第二位、我ら眷族は第三位、そしてこの国の皇帝が第四位に当たります。ただし、四神は常に花嫁様を優先されますので立場としては花嫁様が第一位に近いかもしれません』
淡々と説明された事柄に香子は背中を油汗が流れるのを感じた。
(ひええええええ~~~~~!!!)
思ったより責任重大のようである。
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