216 / 653
第2部 嫁ぎ先を決めろと言われました
62.かつての想い(張燕視点)
しおりを挟む
こんな、夢を見た。
* *
しがない農民の娘、のはずだった。
農民、と言うのもおこがましいぐらい食べていくのがやっとだった。狭い農地を耕してやっとできた作物の大半は税として持って行かれ、山の奥にもこっそり畑を作っていなければ餓死してしまうだろうと思うほどに苦しい暮らしだった。
「我が花嫁よ。……待っていたぞ」
なのに気がついたら見たこともないような美丈夫に荒れ放題の手を握られて、あたしは卒倒寸前になった。
白銀の長髪に金の瞳をした美しい人は白虎と名乗った。確かに虎を彷彿とさせる容姿と眼光にあたしは身震いした。
虎はあたしたちにとって地頭の次に恐ろしい存在だった。山に入らなければ遭遇することはまれだが、生きていく為には山に足を踏み入れなければならなかった。何年かに一度は誰かが山で行方不明になった。その度に虎に食われたのだろうとまことしやかに言われたものだった。
だからその人が虎ではなくて人であったことに内心あたしは感謝した。
「そなたは我の物ぞ」と宣言され、初夜を迎えたその時までは。
「きゃあああああああっっっ!!!?」
なんということだろう。
夫となるはずのその人は、本物の虎であったのだ。
抱き寄せられ、口づけを受けたまではよかった。なんと夫はあたしの夜着を脱がすと、「……少し驚くことがあるかもしれぬが大丈夫だ」と宥めるように言ったかと思うと、その場で大きな虎に変身したのだった。
いきなり目の前に恐怖の対象が現れて、あたしは恐慌状態になった。
虎にべろりと舐められて、あらんかぎりの悲鳴を上げる。
「張燕! 我だ! そなたの夫だ! 張燕!」
唸るような声に少しでも逃げようと床の上で後ずさる。
「いやっ、いやあああああっっ!! こないでっ、こないでええええええっっっ!!! 助けてっ! 誰かあああっっ!! 助けてえええっっ!!」
首を振りながら泣き叫ぶあたしに、迫ってこようとしていた虎は茫然としたようだった。
そして、しばらくもしないうちに虎は夫の姿に戻ったのだった。
夫が虎になったところを目の当たりにしたあたしは、どうしてもその腕の中に戻ることはできなかった。困り果てたような夫によって呼ばれた眷属という者に世話をしてもらいながら、あたしはやっと自分の置かれた状況を説明してもらえた。
曰く、あたしの夫となった方は四神と呼ばれる神様の一方で白虎ということ。
あたしは四神の花嫁であること。
現時点では白虎があたしを離さない為、白虎に嫁ぐしかないということ。
そしてここはあたしの暮らしていた場所ではなく似通った遠い世界なので、家に帰ることは決してできないこと……。
「あの……白虎様に嫁がなかったらどうなるんですか……?」
相手が神様とはいえ虎に嫁ぐなどぞっとしない話だ。さすがに一度は嫁ぐのだと思った方を断って他の三神の嫁になるというのはあたし自身が許せないので、せめて下働きとしてでも使ってもらえないかと聞いてみる。
そしてすぐに後悔した。
白虎に似通った容姿を持つ眷属は、ひどく冷ややかな眼差しをあたしに向けた。
ここにあたしの味方はいない。
そう思い知らされた瞬間だった。
それでもあたしが夫を怖がっていては意味がないと思ったのか、眷属や四神の一方である青龍の仲介によって白虎様とどうにか一緒にいることができるようになった。
あたしたちは会話が足りなかった。
お互いを全く理解していなかった。
白虎様は神様だったから、全く下々の者たちの暮らしとかには興味がないようだった。存在そのものが違ったから、人のつらさとか、思いとかも全然わからないようだった。
それでも白虎様はあたしを諦めようとはしなかった。
「張燕、そなたが教えてくれ」
歩み寄りはたいへんだった。行為の際、どうしても白虎様は虎の姿になってしまう。
何度も泣き叫んで逃げようとした。体の震えがなかなか止まらなかった。
どうしてあたしでなければならないのかと嘆き、他の人にしてよと怒った。
そんな情けない、どうしようもなくみっともないあたしをそれでも白虎様は離さなかった。
根負け、というのとは違うと思う。
こんなにひどい姿をさらしても愛しくてならないというように見つめてくれるのは白虎様だけだと、ある日気付いた。
あのままずっと家にいたらあたしはどうなっていただろう。
親の決めた人と結婚できるならまだいい。けれど下手したら税の形に連れ去られる可能性だってあった。
しかも思い出の中の母は決して幸せそうではなかった。
あたしは正直白虎様が怖くてしかたがない。
だけどあんなにもあたしだけを求めてくれる姿に心動かされないはずはなかった。
「あたし、白虎様のことが怖いです。でも、嫌いではないんです。うまく言えないけど……あたしの夫が白虎様でよかったとも思うんです……」
支離滅裂なことを言っているあたしを、それでも白虎様は熱い眼差しで捉えていた。
何度も何度もくり返し、やり直して。
やがてあたしは本当の意味で白虎様の花嫁になった。
子どもも生まれた。
生まれてきたのは虎の子で本当にびっくりしたけど、乳を必死で吸う姿に愛しさを覚えた。
このままずっと一緒にいられると思っていた。
夫である白虎様と、子どもたちと眷属たちと、そうやって幸せを満喫して終わるのだと思っていた。
なのに。
「次代様がお生まれになった」
「めでたいことだ」
「おめでとうございます」
最後に生まれた子はどうしてか夫が飲み込んだ。
「我がなくなる時、これは取って代わるのだ」
飲み込んだ我が子がいるであろう腹の辺りを指して白虎様が言う。わけがわからなかった。
そして。
「あと五十年ほどは共にいられようが、そなたを他の三神に預けねばならぬのがつらい」
どういうことかと問い詰めた。
あたしは夫と共に身罷るのだとずっと思っていたのに、そうではないと知らされた。
「そなたは四神の花嫁、我がなくなれば他の四神に嫁ぐことになる」
あんなに愛し合ったのに。あんなにあたしだけを見ていたのに。あんなに、あんなに、あんなに。
どうして貴方はあたしを置いていくの。
どうして貴方はあたしを連れて行ってはくれないの。
どうして、どうして、どうして。
「いやっ! いやっ! あたしも連れてってっ!! 共に逝かせてえっっっ!!!」
何度も何度も頼んだ。泣いてわめいて暴れまくった。それでも白虎様は「ならぬ」としか言ってくれなかった。
「……ひどい、方……」
「燕子、愛している。そなただけだ。……そなただけが我を満たした」
「言葉なんて欲しくない……一緒に、連れてってよぅ……」
あたしを抱きしめたまま、夫は空気に溶けて消えてしまった。
あたしの腕の中に虎の子を残して。
それからしばらくはその虎の子と暮らした。
けれど毎日のように青龍様が訪ねてくるようになり、やがてあたしは青龍様の花嫁になった。
青龍様は白虎様と違って寛容だった。他の四神が訪ねてくることを厭わなかった。
玄武様は特にあたしのことを口説かなかった。ただ愛しくてならないというように見つめ、少し会話をするぐらいだった。
朱雀様は色を含んだ眼差しであたしを捕らえた。失礼かもしれないけれどあたしはもうどうでもよかった。
白虎様でなければどの方でも変わらないと思った。
だけど。
「次代様がお生まれになった」
生まれた大きな卵を青龍様が飲み込んだ。
またか、と思った。
またあたしは置いていかれるのか。
白虎様の子も、青龍様の子も、朱雀様の子も生んだ。
もういいじゃないか。
青龍様と一緒に行ってもいいじゃないか。
「もう、置いて行かれるのはいやああぁっっっ!!!」
泣きわめき半狂乱になったあたしを宥めたのは玄武様で。
「人の身であるそなたに酷な人生を与えてしまった我々を、どうか許しておくれ……」
ひどく切ない想いを感じ取ったけれど、あたしはもう限界だった。
(ごめんなさい)
玄武様に甘える形で、あたしはやっと青龍様と一緒に―
* *
涙があとからあとから溢れてきて止まらない。
花嫁にとって、この世界は決して優しくない。
(運命だなんて、認めない……)
意識が浮上する直前、そんな言葉が一瞬脳裏に浮かんだ。
* *
しがない農民の娘、のはずだった。
農民、と言うのもおこがましいぐらい食べていくのがやっとだった。狭い農地を耕してやっとできた作物の大半は税として持って行かれ、山の奥にもこっそり畑を作っていなければ餓死してしまうだろうと思うほどに苦しい暮らしだった。
「我が花嫁よ。……待っていたぞ」
なのに気がついたら見たこともないような美丈夫に荒れ放題の手を握られて、あたしは卒倒寸前になった。
白銀の長髪に金の瞳をした美しい人は白虎と名乗った。確かに虎を彷彿とさせる容姿と眼光にあたしは身震いした。
虎はあたしたちにとって地頭の次に恐ろしい存在だった。山に入らなければ遭遇することはまれだが、生きていく為には山に足を踏み入れなければならなかった。何年かに一度は誰かが山で行方不明になった。その度に虎に食われたのだろうとまことしやかに言われたものだった。
だからその人が虎ではなくて人であったことに内心あたしは感謝した。
「そなたは我の物ぞ」と宣言され、初夜を迎えたその時までは。
「きゃあああああああっっっ!!!?」
なんということだろう。
夫となるはずのその人は、本物の虎であったのだ。
抱き寄せられ、口づけを受けたまではよかった。なんと夫はあたしの夜着を脱がすと、「……少し驚くことがあるかもしれぬが大丈夫だ」と宥めるように言ったかと思うと、その場で大きな虎に変身したのだった。
いきなり目の前に恐怖の対象が現れて、あたしは恐慌状態になった。
虎にべろりと舐められて、あらんかぎりの悲鳴を上げる。
「張燕! 我だ! そなたの夫だ! 張燕!」
唸るような声に少しでも逃げようと床の上で後ずさる。
「いやっ、いやあああああっっ!! こないでっ、こないでええええええっっっ!!! 助けてっ! 誰かあああっっ!! 助けてえええっっ!!」
首を振りながら泣き叫ぶあたしに、迫ってこようとしていた虎は茫然としたようだった。
そして、しばらくもしないうちに虎は夫の姿に戻ったのだった。
夫が虎になったところを目の当たりにしたあたしは、どうしてもその腕の中に戻ることはできなかった。困り果てたような夫によって呼ばれた眷属という者に世話をしてもらいながら、あたしはやっと自分の置かれた状況を説明してもらえた。
曰く、あたしの夫となった方は四神と呼ばれる神様の一方で白虎ということ。
あたしは四神の花嫁であること。
現時点では白虎があたしを離さない為、白虎に嫁ぐしかないということ。
そしてここはあたしの暮らしていた場所ではなく似通った遠い世界なので、家に帰ることは決してできないこと……。
「あの……白虎様に嫁がなかったらどうなるんですか……?」
相手が神様とはいえ虎に嫁ぐなどぞっとしない話だ。さすがに一度は嫁ぐのだと思った方を断って他の三神の嫁になるというのはあたし自身が許せないので、せめて下働きとしてでも使ってもらえないかと聞いてみる。
そしてすぐに後悔した。
白虎に似通った容姿を持つ眷属は、ひどく冷ややかな眼差しをあたしに向けた。
ここにあたしの味方はいない。
そう思い知らされた瞬間だった。
それでもあたしが夫を怖がっていては意味がないと思ったのか、眷属や四神の一方である青龍の仲介によって白虎様とどうにか一緒にいることができるようになった。
あたしたちは会話が足りなかった。
お互いを全く理解していなかった。
白虎様は神様だったから、全く下々の者たちの暮らしとかには興味がないようだった。存在そのものが違ったから、人のつらさとか、思いとかも全然わからないようだった。
それでも白虎様はあたしを諦めようとはしなかった。
「張燕、そなたが教えてくれ」
歩み寄りはたいへんだった。行為の際、どうしても白虎様は虎の姿になってしまう。
何度も泣き叫んで逃げようとした。体の震えがなかなか止まらなかった。
どうしてあたしでなければならないのかと嘆き、他の人にしてよと怒った。
そんな情けない、どうしようもなくみっともないあたしをそれでも白虎様は離さなかった。
根負け、というのとは違うと思う。
こんなにひどい姿をさらしても愛しくてならないというように見つめてくれるのは白虎様だけだと、ある日気付いた。
あのままずっと家にいたらあたしはどうなっていただろう。
親の決めた人と結婚できるならまだいい。けれど下手したら税の形に連れ去られる可能性だってあった。
しかも思い出の中の母は決して幸せそうではなかった。
あたしは正直白虎様が怖くてしかたがない。
だけどあんなにもあたしだけを求めてくれる姿に心動かされないはずはなかった。
「あたし、白虎様のことが怖いです。でも、嫌いではないんです。うまく言えないけど……あたしの夫が白虎様でよかったとも思うんです……」
支離滅裂なことを言っているあたしを、それでも白虎様は熱い眼差しで捉えていた。
何度も何度もくり返し、やり直して。
やがてあたしは本当の意味で白虎様の花嫁になった。
子どもも生まれた。
生まれてきたのは虎の子で本当にびっくりしたけど、乳を必死で吸う姿に愛しさを覚えた。
このままずっと一緒にいられると思っていた。
夫である白虎様と、子どもたちと眷属たちと、そうやって幸せを満喫して終わるのだと思っていた。
なのに。
「次代様がお生まれになった」
「めでたいことだ」
「おめでとうございます」
最後に生まれた子はどうしてか夫が飲み込んだ。
「我がなくなる時、これは取って代わるのだ」
飲み込んだ我が子がいるであろう腹の辺りを指して白虎様が言う。わけがわからなかった。
そして。
「あと五十年ほどは共にいられようが、そなたを他の三神に預けねばならぬのがつらい」
どういうことかと問い詰めた。
あたしは夫と共に身罷るのだとずっと思っていたのに、そうではないと知らされた。
「そなたは四神の花嫁、我がなくなれば他の四神に嫁ぐことになる」
あんなに愛し合ったのに。あんなにあたしだけを見ていたのに。あんなに、あんなに、あんなに。
どうして貴方はあたしを置いていくの。
どうして貴方はあたしを連れて行ってはくれないの。
どうして、どうして、どうして。
「いやっ! いやっ! あたしも連れてってっ!! 共に逝かせてえっっっ!!!」
何度も何度も頼んだ。泣いてわめいて暴れまくった。それでも白虎様は「ならぬ」としか言ってくれなかった。
「……ひどい、方……」
「燕子、愛している。そなただけだ。……そなただけが我を満たした」
「言葉なんて欲しくない……一緒に、連れてってよぅ……」
あたしを抱きしめたまま、夫は空気に溶けて消えてしまった。
あたしの腕の中に虎の子を残して。
それからしばらくはその虎の子と暮らした。
けれど毎日のように青龍様が訪ねてくるようになり、やがてあたしは青龍様の花嫁になった。
青龍様は白虎様と違って寛容だった。他の四神が訪ねてくることを厭わなかった。
玄武様は特にあたしのことを口説かなかった。ただ愛しくてならないというように見つめ、少し会話をするぐらいだった。
朱雀様は色を含んだ眼差しであたしを捕らえた。失礼かもしれないけれどあたしはもうどうでもよかった。
白虎様でなければどの方でも変わらないと思った。
だけど。
「次代様がお生まれになった」
生まれた大きな卵を青龍様が飲み込んだ。
またか、と思った。
またあたしは置いていかれるのか。
白虎様の子も、青龍様の子も、朱雀様の子も生んだ。
もういいじゃないか。
青龍様と一緒に行ってもいいじゃないか。
「もう、置いて行かれるのはいやああぁっっっ!!!」
泣きわめき半狂乱になったあたしを宥めたのは玄武様で。
「人の身であるそなたに酷な人生を与えてしまった我々を、どうか許しておくれ……」
ひどく切ない想いを感じ取ったけれど、あたしはもう限界だった。
(ごめんなさい)
玄武様に甘える形で、あたしはやっと青龍様と一緒に―
* *
涙があとからあとから溢れてきて止まらない。
花嫁にとって、この世界は決して優しくない。
(運命だなんて、認めない……)
意識が浮上する直前、そんな言葉が一瞬脳裏に浮かんだ。
24
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
黒騎士団の娼婦
星森
恋愛
夫を亡くし、義弟に家から追い出された元男爵夫人・ヨシノ。
異邦から迷い込んだ彼女に残されたのは、幼い息子への想いと、泥にまみれた誇りだけだった。
頼るあてもなく辿り着いたのは──「気味が悪い」と忌まれる黒騎士団の屯所。
煤けた鎧、無骨な団長、そして人との距離を忘れた男たち。
誰も寄りつかぬ彼らに、ヨシノは微笑み、こう言った。
「部屋が汚すぎて眠れませんでした。私を雇ってください」
※本作はAIとの共同制作作品です。
※史実・実在団体・宗教などとは一切関係ありません。戦闘シーンがあります。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
断る――――前にもそう言ったはずだ
鈴宮(すずみや)
恋愛
「寝室を分けませんか?」
結婚して三年。王太子エルネストと妃モニカの間にはまだ子供が居ない。
周囲からは『そろそろ側妃を』という声が上がっているものの、彼はモニカと寝室を分けることを拒んでいる。
けれど、エルネストはいつだって、モニカにだけ冷たかった。
他の人々に向けられる優しい言葉、笑顔が彼女に向けられることない。
(わたくし以外の女性が妃ならば、エルネスト様はもっと幸せだろうに……)
そんな時、侍女のコゼットが『エルネストから想いを寄せられている』ことをモニカに打ち明ける。
ようやく側妃を娶る気になったのか――――エルネストがコゼットと過ごせるよう、私室で休むことにしたモニカ。
そんな彼女の元に、護衛騎士であるヴィクトルがやってきて――――?
こわいかおの獣人騎士が、仕事大好きトリマーに秒で堕とされた結果
てへぺろ
恋愛
仕事大好きトリマーである黒木優子(クロキ)が召喚されたのは、毛並みの手入れが行き届いていない、犬系獣人たちの国だった。
とりあえず、護衛兼監視役として来たのは、ハスキー系獣人であるルーサー。不機嫌そうににらんでくるものの、ハスキー大好きなクロキにはそんなの関係なかった。
「とりあえずブラッシングさせてくれません?」
毎日、獣人たちのお手入れに精を出しては、ルーサーを(犬的に)愛でる日々。
そのうち、ルーサーはクロキを女性として意識するようになるものの、クロキは彼を犬としかみていなくて……。
※獣人のケモ度が高い世界での恋愛話ですが、ケモナー向けではないです。ズーフィリア向けでもないです。
人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている
井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。
それはもう深く愛していた。
変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。
これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。
全3章、1日1章更新、完結済
※特に物語と言う物語はありません
※オチもありません
※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。
※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる