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ドミニクと彼の可愛い幼なじみ3
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朝食を食べた後、マルス公国に向かった。国外とはいえ、汽車で数時間なので軽装だ。
エミリエンヌを公爵家に送ると、ドミニクは急いで仕入れを済ませて再び公爵家に迎えに行った。
「今日時間ないから慌ただしくて悪いな。
またな、ヴィオレット」
「エミリエンヌと話せて楽しかった!
ドミニクもまたね。今度はお茶しようね」
ヴィオレットがにこやかに手を降って、馬車に乗ったドミニクとエミリエンヌを送り出してくれる。
「ドミニク全然ヴィーと話せてないけど、いいの?」
「今日は仕入れと、お前の買い物に付き合うためにきたんだろ?
ヴィオレットに会いに来たんじゃないから」
本当はお茶くらい一緒に飲みたいところだったが、エミリエンヌの買い物の長さを考えるとそんな余裕はない。エミリエンヌは一応未婚の貴族令嬢なので、遅くならないうちに屋敷に送り届けなければならない。
「……ふーん。あっそ」
ぶっきらぼうにエミリエンヌが呟く。エミリエンヌはうつむいていて、表情は分からなかった。
「ほら、早く。次はケーキがほしいなー。人気のお店なのー。もう並んじゃってるかも」
「おっま……!この荷物持ってさらに行列並べってか!」
さんざん連れまわされたドミニクの両手には、エミリエンヌに買わされた宝飾品や服や靴が山のように積まれている。結構な重さだ。
「えー?だって私食べたいもーん」
軽く握った両手を顎の下に当てて、エミリエンヌは小首を傾げた。
「かわい子ぶって言っても可愛くないんだよ!」
「ドミニクを休ませてあげようと思ったのに……。
そんな言い方ひどい……」
(本当に休ませたいなら帰らせてくれ)
エミリエンヌがしくしくと泣きまねを始め、ドミニクは周囲から非難の視線を浴びせられた。
エミリエンヌは見た目だけで言えば、大変か弱く美しい女性なのだ。
「おいおい、何があったか知らないけどさー。こんな往来でこんな可愛い子泣かせるなんてひどいよ、お兄ちゃん。
オレもらっちゃうよ?
どうおねーさん、オレ優しいよ?」
話しかけてきた若い男性に、エミリエンヌはすすり泣きながら、健気に微笑んだ。
「……私が悪いんです……。彼を休ませたいばかりにケーキ屋さんに寄っていこうと思ったけど、『そんな女ばっかりの場所、居心地悪くて行けるか!』って……。
うう……ぐすん」
(オレ、言ってないだろ、そんなセリフ!
ねつ造するな!)
「それでも私……彼が好きだから……ごめんなさい。お兄さん」
(こいつ、男よけに使うためにオレのことが好きなんて、嘘つきやがった)
健気なエミリエンヌのセリフに、ドミニクに刺さる周囲の視線が余計に鋭くなる。
「彼の好きな女の子に『プレゼント買いたいから、見繕え』って言われて、利用されてるのは分かってたけど、それでも一緒に出掛けられるのが嬉しくて、舞い上がった私が悪いんです……」
(これはヴィオレットの物じゃなくて、全部お前が買わせたんだろうがー!)
声高に訂正したかったが、このエミリエンヌ優勢の空気では、「言い訳なんか見苦しい」と言われてしまいそうだ。
「どんな子が好きなのか分からねーけど、こんな健気な子泣かしちゃいけねーよ。遊びならやめときな、お兄ちゃん」
男性がぽん、とドミニクの肩を叩いてうんうんと頷く。
「は、はぁ……」
「おねーさんも可愛いんだから、もっといい男たくさんいるよ?こんな悪い男やめときな」
「はい……。遊びなのは分かってるんですけど……。昨日も彼、私をベッドでむぐっ」
「あー分かった分かった!もうあんまりすねて変なこと言うなよー!
な、ケーキ屋行こうなー?」
ものすごい爆弾を投下されそうな気がした。ドミニクはエミリエンヌの口元を塞ぐと、ケーキ屋へと急いだ。
エミリエンヌを公爵家に送ると、ドミニクは急いで仕入れを済ませて再び公爵家に迎えに行った。
「今日時間ないから慌ただしくて悪いな。
またな、ヴィオレット」
「エミリエンヌと話せて楽しかった!
ドミニクもまたね。今度はお茶しようね」
ヴィオレットがにこやかに手を降って、馬車に乗ったドミニクとエミリエンヌを送り出してくれる。
「ドミニク全然ヴィーと話せてないけど、いいの?」
「今日は仕入れと、お前の買い物に付き合うためにきたんだろ?
ヴィオレットに会いに来たんじゃないから」
本当はお茶くらい一緒に飲みたいところだったが、エミリエンヌの買い物の長さを考えるとそんな余裕はない。エミリエンヌは一応未婚の貴族令嬢なので、遅くならないうちに屋敷に送り届けなければならない。
「……ふーん。あっそ」
ぶっきらぼうにエミリエンヌが呟く。エミリエンヌはうつむいていて、表情は分からなかった。
「ほら、早く。次はケーキがほしいなー。人気のお店なのー。もう並んじゃってるかも」
「おっま……!この荷物持ってさらに行列並べってか!」
さんざん連れまわされたドミニクの両手には、エミリエンヌに買わされた宝飾品や服や靴が山のように積まれている。結構な重さだ。
「えー?だって私食べたいもーん」
軽く握った両手を顎の下に当てて、エミリエンヌは小首を傾げた。
「かわい子ぶって言っても可愛くないんだよ!」
「ドミニクを休ませてあげようと思ったのに……。
そんな言い方ひどい……」
(本当に休ませたいなら帰らせてくれ)
エミリエンヌがしくしくと泣きまねを始め、ドミニクは周囲から非難の視線を浴びせられた。
エミリエンヌは見た目だけで言えば、大変か弱く美しい女性なのだ。
「おいおい、何があったか知らないけどさー。こんな往来でこんな可愛い子泣かせるなんてひどいよ、お兄ちゃん。
オレもらっちゃうよ?
どうおねーさん、オレ優しいよ?」
話しかけてきた若い男性に、エミリエンヌはすすり泣きながら、健気に微笑んだ。
「……私が悪いんです……。彼を休ませたいばかりにケーキ屋さんに寄っていこうと思ったけど、『そんな女ばっかりの場所、居心地悪くて行けるか!』って……。
うう……ぐすん」
(オレ、言ってないだろ、そんなセリフ!
ねつ造するな!)
「それでも私……彼が好きだから……ごめんなさい。お兄さん」
(こいつ、男よけに使うためにオレのことが好きなんて、嘘つきやがった)
健気なエミリエンヌのセリフに、ドミニクに刺さる周囲の視線が余計に鋭くなる。
「彼の好きな女の子に『プレゼント買いたいから、見繕え』って言われて、利用されてるのは分かってたけど、それでも一緒に出掛けられるのが嬉しくて、舞い上がった私が悪いんです……」
(これはヴィオレットの物じゃなくて、全部お前が買わせたんだろうがー!)
声高に訂正したかったが、このエミリエンヌ優勢の空気では、「言い訳なんか見苦しい」と言われてしまいそうだ。
「どんな子が好きなのか分からねーけど、こんな健気な子泣かしちゃいけねーよ。遊びならやめときな、お兄ちゃん」
男性がぽん、とドミニクの肩を叩いてうんうんと頷く。
「は、はぁ……」
「おねーさんも可愛いんだから、もっといい男たくさんいるよ?こんな悪い男やめときな」
「はい……。遊びなのは分かってるんですけど……。昨日も彼、私をベッドでむぐっ」
「あー分かった分かった!もうあんまりすねて変なこと言うなよー!
な、ケーキ屋行こうなー?」
ものすごい爆弾を投下されそうな気がした。ドミニクはエミリエンヌの口元を塞ぐと、ケーキ屋へと急いだ。
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