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異世界編 2章
第102話 剣術その2
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「うぉぉ、驚いたぜ……」
「大丈夫なのか? マサヒデ君」
手を触れた瞬間に、爆発を発生させた大剣ジャスプリ。
正秀はビックリドキドキしていた。
「お、おう、なんともない…… ぜ」
「なんともない分けがなかろう、とにかくヒールポーションを」
スイから貰ったヒールポーションを渡そうするが、正秀は受け取らなかった。
少し手が焦げた感じはあるが、本当に怪我はしていない様子である。
黒く煤けた手を服で拭ってみても、大丈夫そうだ。
「ちょっと驚いただけだぜ」
「見せたまえ」
シャルは正秀の手を取り、確認する。
久しぶりに女の子の手を握って、ちょっぴりドキドキな正秀。
先程のドキドキとは違うのです。
「ふむ、確かに怪我はしていないな」
「体力には自身があるからな、あの程度の爆発へっちゃらだぜ」
「体力があっても、普通は爆発に耐えられないぞ?」
「……だよな」
「もしかすれば、属性と同時に耐性も付いているのでは?」
確かに思い当たる節はある。
為次が刀に炎を纏わせた時、本人はなんともなさそうであった。
直ぐ近くで燃えているのに、熱そうな素振りは無かった。
しかも、髪の毛1本も焦げていないのだ。
対して貞宗は、斬られていない箇所すら大火傷である。
「なるほどな」
「それに、マサヒデ君の必殺技だが、あれも爆発なのではないか?」
「ああ、言われてみれば、そんな気もするな」
「爆発なら、あの破壊力も納得できる」
「俺は、てっきり衝撃波みたいな物もかと思ってたぜ」
「私もだ」
「だとしたら、爆発に指向性を持たせられるのか?」
「ふむ、では試してみたらどうかな?」
「よし! イッチョやってみるか!」
辺りを見渡すと、少し離れた所に大きな岩がある。
正秀はその岩に近づくと、大剣を構えた。
「ターゲットはこいつだ」
どうやら突きをしたいらしく、大剣を顔の横に上げて霞の構えを取っている。
「はぁぁぁぁぁ! はりゃぁぁぁー」
気合を溜めて、全力で大剣を突き出す!
ズゴォォォン!
爆音と共に刀身からパイルバンカーみたいな閃光が噴き出る!
目の前の岩は一瞬で粉々になった。
しかも、後ろに立っていた木も数本程、一緒に吹っ飛んでいた。
「うぉぉぉ!」
凄まじい爆圧に、撃った本人も後ろへと摺り下がる。
戦士の能力を持たなければ、耐えられなかったであろう。
それ程の威力であった。
「す、すげぇ……」
「怖ろしい程の威力であるな」
「おう、自分でも驚きだぜ」
「これで間違いなかろう、君の属性は爆発だ」
「爆発…… じゃあ爆属性でいいか」
「うむ、魔法で例えるならば、エクスプロージョンやフレアに属するだろう」
「うぉぉぉ、カッコいいぜ!」
「良かったではないか、これで剣術を会得すれば立派な気功戦士になれるな」
「おう!」
少し前まで駄々っ子であった正秀も、再びやる気が出て来た。
戦士の能力に気功士の能力、更にはご自慢の大剣ジャスティスプリンス。
これはもう水谷マンに変身待った無し、とか変な妄想が膨らむのである。
「シャル先生! お願いします!」
元気いっぱいに言いながら、頭を下げる正秀。
先生と呼ばれることに、シャルもちょっと嬉しそうだ。
「先生…… ふふっ、では改めて特訓再開だマサヒデ君!」
「はいっ、それで何から?」
「まずは、大剣の特徴と戦い方を説明するので良く聞いてほしい」
「はいっ」
シャルの教えによると、この世界では戦闘相手の殆どが人ではなくモンスターであると。
戦争も大きな争いも無いので、もっぱらモンスター退治が主な戦闘であるのは当然だ。
だが、個人同士の揉め事による争いもある為に、自分は対人戦闘も会得していると言う。
そこで、大剣の欠点となるのがモーションの遅さである。
巨大で長い武器である以上は仕方の無いことではあるが、不利なことには違いない。
逆にその大きさが利点となるのが、とてつもない破壊力だ。
戦士のパワーで振れば岩をも砕く。
モンスター退治には、もってこいの武器である。
「なるほど、人よりモンスター相手の方が相性いいんだな」
「そうだな、だが対人戦がダメと言う分けでもないぞ」
大剣を扱うに至って大切なのは、如何にして一撃を与えるかである。
相手が人ならば、命中さえすればそれで決着はついてしまう。
だから、横にブンブン薙ぎ払うだけの攻撃など、隙だらけで当たりもしないのはダメなのだ。
もっと相手を見て、的確な攻撃をしなければならないとシャルは言う。
「と、そんなとこであるな」
「体術やナイフの訓練は受けてるんだが、大剣は初めてでなぁ」
「ナイフは使えるのかい?」
「ああ、これでも自衛隊格闘術の成績は優秀だったんだぜ」
「じえーたい格闘術?」
「俺達が所属している軍隊の格闘術さ」
「ほう」
「銃剣や短剣なら得意だぜ」
それを聞いたシャルは、腰に巻いたパレオみたいなのを捲る。
露わになった白い太ももには短剣が備えてあり、抜き取るのだ。
「是非、その格闘術とやらを見せてもらいたいものだな」
「いいぜ、だけど手加減はできないかもな」
「中々の自信ではないか、これは期待できそうだ」
「へへっ」
「ほら、銃剣はどんな物か知らないが、これを使いたまえへ」
シャルは短剣を正秀に渡した。
クン クン
受け取った正秀は、ちょっと臭いを嗅いでみた……
「嗅がなくていい!」
「おっと、悪りぃ」
「まったく、何がしたいと……」
「なんとなくだぜ」
「まあいい、それを使って様子をみようじゃないか」
「分かった」
正秀は短剣をナイフに見立てて構える。
大剣はその辺に置いといた。
為次と違って置くことができるのだ。
シャルはいつでもいいぞと言わんばかりに、手の平を上向きに手招きをしている。
「行くぜ」
自らの合図と共に、腰を落として姿勢を低くしダッシュする。
それを見たシャルは左に避けると同時に、ゴルフのようにスイング斬りを合わせる。
ロングソードが顔に当たる瞬間、左に飛び退く正秀。
受け身を取りつつ、再び間合いを詰めて大振りな攻撃の隙を突いての攻撃だ。
しかし、シャルも手練れの剣士である。
剣での攻撃防御が間に合わないと判断すると、そのまま回し蹴りをするのだ。
「甘いな!」
「そっちがな、っと」
突然の蹴り攻撃だが、正秀は腕で軽く捌いて上へと持ち上げた。
「きゃっ」
どてーん
シャルはひっくり返り、尻餅をついてしまった。
「へへっ、俺の勝ちだな」
「……くっ」
気が付けば、喉元に短剣が突き付けられていた。
「やるではないか、マサヒデ君」
「ま、ざっとこんなもんだぜ」
短剣を引くと、手を差し伸べる正秀。
それをシャルは、苦笑いで受け取った。。
「こう見えても、結構キビシイ訓練を受けてきたんだぜ」
「そうか、それならば大剣も使えると思うが」
「うーん、難しいんだぜ」
「ところで、もう一つのジュー剣とはなんだい?」
「銃剣か? そうだな…… 銃が分からないんだよな」
「じゅー?」
正秀はライフル位の幅に両手を広げて説明する。
「なんつーか、これくらいの棒の先に短剣が付いてる感じの武器だぜ」
「ほう、ある程度は長さのある武器なのだな」
「おう」
「では、大剣をそのジュー剣とやらに見立てては如何《いかが》かな?」
「銃剣に見立てる…… か」
「どうだ?」
「よし! 先生の助言だ、やってみるか!」
短剣をシャルに返すと、その辺に置いといた大剣を手に取る。
そして、ライフルを扱うように腰溜めで大剣を構えた。
「今度は先生の方から掛かって来てもいいぜ」
「よし、では行くぞ」
「おう」
「はぁぁぁ!」
上段から斬り掛かるシャル。
ガギギギキィン
襲い来るロングソードへ大剣を巻き付けるように捌き、上へと押し退ける。
シャルの腕が跳ね上がったが、直ぐさま態勢を立て直し袈裟斬りへと変化する。
しかし、そのモーションは遅すぎた。
既に大剣は銃の如く、シャルの胸元へと突き付けられているのだった。
「ま、まいった」
「やったぜ、俺の勝ちだな」
「ああ」
勝負は決まった。
正秀は大剣を下ろすが……
スパッ
「あっ」
それは、わざとではないハズだ。
だが、他人が見れば狙ったとしか思えないだろう。
「「…………」」
2人は何も言えなかった。
ビキニのトップは真ん中から切られてしまったのだ!
パラリと二つに分かれ、引き締まったおっぱいが露わになる。
突然の出来事に正秀は凝視していた。
否、男ならば目に焼き付ける程、凝視しなければならない!
「きゃぁぁぁぁぁ!」
下だけビキニ姿のシャルは驚愕した。
赤面しながら片腕で胸を隠すと、もう片手を振り上げる。
ビターン!
ビンタが炸裂する。
戦士のパワーは凄い。
「ぶほぉぇ!!」
正秀は吹っ飛んで行った……
「はぁ…… はぁ……」
興奮気味のシャルは息遣いが荒い。
傍《かたわ》らでは顔面を陥没させながら倒れる正秀が居る。
その顔は苦痛ではなく、どことなく嬉しそうであった……
※ ※ ※ ※ ※
一方、為次は……
ビシッ! ビシッ!
「あっ、あっ、あっああんっ」
ムチでシバかれる度に、喘いでいた……
「気持ち悪い声を出すんじゃねぇ!」
「だってぇん、あふん」
ビシッ! ビシッ!
「ああんっ、ああんっ」
これが座禅の成果であろう。
為次は変な性感に目覚めようとしていた。
「うぅ…… スイも座禅をしたいのです」
スイは羨ましそうに指を咥えながら、主を見ていた。
「縛られながら座禅をしたいのですぅ」
「黙りなさい、スイ……」
変な人しか居ない貞宗さん家で、呆れながら魔法を作るマヨーラであった……
「大丈夫なのか? マサヒデ君」
手を触れた瞬間に、爆発を発生させた大剣ジャスプリ。
正秀はビックリドキドキしていた。
「お、おう、なんともない…… ぜ」
「なんともない分けがなかろう、とにかくヒールポーションを」
スイから貰ったヒールポーションを渡そうするが、正秀は受け取らなかった。
少し手が焦げた感じはあるが、本当に怪我はしていない様子である。
黒く煤けた手を服で拭ってみても、大丈夫そうだ。
「ちょっと驚いただけだぜ」
「見せたまえ」
シャルは正秀の手を取り、確認する。
久しぶりに女の子の手を握って、ちょっぴりドキドキな正秀。
先程のドキドキとは違うのです。
「ふむ、確かに怪我はしていないな」
「体力には自身があるからな、あの程度の爆発へっちゃらだぜ」
「体力があっても、普通は爆発に耐えられないぞ?」
「……だよな」
「もしかすれば、属性と同時に耐性も付いているのでは?」
確かに思い当たる節はある。
為次が刀に炎を纏わせた時、本人はなんともなさそうであった。
直ぐ近くで燃えているのに、熱そうな素振りは無かった。
しかも、髪の毛1本も焦げていないのだ。
対して貞宗は、斬られていない箇所すら大火傷である。
「なるほどな」
「それに、マサヒデ君の必殺技だが、あれも爆発なのではないか?」
「ああ、言われてみれば、そんな気もするな」
「爆発なら、あの破壊力も納得できる」
「俺は、てっきり衝撃波みたいな物もかと思ってたぜ」
「私もだ」
「だとしたら、爆発に指向性を持たせられるのか?」
「ふむ、では試してみたらどうかな?」
「よし! イッチョやってみるか!」
辺りを見渡すと、少し離れた所に大きな岩がある。
正秀はその岩に近づくと、大剣を構えた。
「ターゲットはこいつだ」
どうやら突きをしたいらしく、大剣を顔の横に上げて霞の構えを取っている。
「はぁぁぁぁぁ! はりゃぁぁぁー」
気合を溜めて、全力で大剣を突き出す!
ズゴォォォン!
爆音と共に刀身からパイルバンカーみたいな閃光が噴き出る!
目の前の岩は一瞬で粉々になった。
しかも、後ろに立っていた木も数本程、一緒に吹っ飛んでいた。
「うぉぉぉ!」
凄まじい爆圧に、撃った本人も後ろへと摺り下がる。
戦士の能力を持たなければ、耐えられなかったであろう。
それ程の威力であった。
「す、すげぇ……」
「怖ろしい程の威力であるな」
「おう、自分でも驚きだぜ」
「これで間違いなかろう、君の属性は爆発だ」
「爆発…… じゃあ爆属性でいいか」
「うむ、魔法で例えるならば、エクスプロージョンやフレアに属するだろう」
「うぉぉぉ、カッコいいぜ!」
「良かったではないか、これで剣術を会得すれば立派な気功戦士になれるな」
「おう!」
少し前まで駄々っ子であった正秀も、再びやる気が出て来た。
戦士の能力に気功士の能力、更にはご自慢の大剣ジャスティスプリンス。
これはもう水谷マンに変身待った無し、とか変な妄想が膨らむのである。
「シャル先生! お願いします!」
元気いっぱいに言いながら、頭を下げる正秀。
先生と呼ばれることに、シャルもちょっと嬉しそうだ。
「先生…… ふふっ、では改めて特訓再開だマサヒデ君!」
「はいっ、それで何から?」
「まずは、大剣の特徴と戦い方を説明するので良く聞いてほしい」
「はいっ」
シャルの教えによると、この世界では戦闘相手の殆どが人ではなくモンスターであると。
戦争も大きな争いも無いので、もっぱらモンスター退治が主な戦闘であるのは当然だ。
だが、個人同士の揉め事による争いもある為に、自分は対人戦闘も会得していると言う。
そこで、大剣の欠点となるのがモーションの遅さである。
巨大で長い武器である以上は仕方の無いことではあるが、不利なことには違いない。
逆にその大きさが利点となるのが、とてつもない破壊力だ。
戦士のパワーで振れば岩をも砕く。
モンスター退治には、もってこいの武器である。
「なるほど、人よりモンスター相手の方が相性いいんだな」
「そうだな、だが対人戦がダメと言う分けでもないぞ」
大剣を扱うに至って大切なのは、如何にして一撃を与えるかである。
相手が人ならば、命中さえすればそれで決着はついてしまう。
だから、横にブンブン薙ぎ払うだけの攻撃など、隙だらけで当たりもしないのはダメなのだ。
もっと相手を見て、的確な攻撃をしなければならないとシャルは言う。
「と、そんなとこであるな」
「体術やナイフの訓練は受けてるんだが、大剣は初めてでなぁ」
「ナイフは使えるのかい?」
「ああ、これでも自衛隊格闘術の成績は優秀だったんだぜ」
「じえーたい格闘術?」
「俺達が所属している軍隊の格闘術さ」
「ほう」
「銃剣や短剣なら得意だぜ」
それを聞いたシャルは、腰に巻いたパレオみたいなのを捲る。
露わになった白い太ももには短剣が備えてあり、抜き取るのだ。
「是非、その格闘術とやらを見せてもらいたいものだな」
「いいぜ、だけど手加減はできないかもな」
「中々の自信ではないか、これは期待できそうだ」
「へへっ」
「ほら、銃剣はどんな物か知らないが、これを使いたまえへ」
シャルは短剣を正秀に渡した。
クン クン
受け取った正秀は、ちょっと臭いを嗅いでみた……
「嗅がなくていい!」
「おっと、悪りぃ」
「まったく、何がしたいと……」
「なんとなくだぜ」
「まあいい、それを使って様子をみようじゃないか」
「分かった」
正秀は短剣をナイフに見立てて構える。
大剣はその辺に置いといた。
為次と違って置くことができるのだ。
シャルはいつでもいいぞと言わんばかりに、手の平を上向きに手招きをしている。
「行くぜ」
自らの合図と共に、腰を落として姿勢を低くしダッシュする。
それを見たシャルは左に避けると同時に、ゴルフのようにスイング斬りを合わせる。
ロングソードが顔に当たる瞬間、左に飛び退く正秀。
受け身を取りつつ、再び間合いを詰めて大振りな攻撃の隙を突いての攻撃だ。
しかし、シャルも手練れの剣士である。
剣での攻撃防御が間に合わないと判断すると、そのまま回し蹴りをするのだ。
「甘いな!」
「そっちがな、っと」
突然の蹴り攻撃だが、正秀は腕で軽く捌いて上へと持ち上げた。
「きゃっ」
どてーん
シャルはひっくり返り、尻餅をついてしまった。
「へへっ、俺の勝ちだな」
「……くっ」
気が付けば、喉元に短剣が突き付けられていた。
「やるではないか、マサヒデ君」
「ま、ざっとこんなもんだぜ」
短剣を引くと、手を差し伸べる正秀。
それをシャルは、苦笑いで受け取った。。
「こう見えても、結構キビシイ訓練を受けてきたんだぜ」
「そうか、それならば大剣も使えると思うが」
「うーん、難しいんだぜ」
「ところで、もう一つのジュー剣とはなんだい?」
「銃剣か? そうだな…… 銃が分からないんだよな」
「じゅー?」
正秀はライフル位の幅に両手を広げて説明する。
「なんつーか、これくらいの棒の先に短剣が付いてる感じの武器だぜ」
「ほう、ある程度は長さのある武器なのだな」
「おう」
「では、大剣をそのジュー剣とやらに見立てては如何《いかが》かな?」
「銃剣に見立てる…… か」
「どうだ?」
「よし! 先生の助言だ、やってみるか!」
短剣をシャルに返すと、その辺に置いといた大剣を手に取る。
そして、ライフルを扱うように腰溜めで大剣を構えた。
「今度は先生の方から掛かって来てもいいぜ」
「よし、では行くぞ」
「おう」
「はぁぁぁ!」
上段から斬り掛かるシャル。
ガギギギキィン
襲い来るロングソードへ大剣を巻き付けるように捌き、上へと押し退ける。
シャルの腕が跳ね上がったが、直ぐさま態勢を立て直し袈裟斬りへと変化する。
しかし、そのモーションは遅すぎた。
既に大剣は銃の如く、シャルの胸元へと突き付けられているのだった。
「ま、まいった」
「やったぜ、俺の勝ちだな」
「ああ」
勝負は決まった。
正秀は大剣を下ろすが……
スパッ
「あっ」
それは、わざとではないハズだ。
だが、他人が見れば狙ったとしか思えないだろう。
「「…………」」
2人は何も言えなかった。
ビキニのトップは真ん中から切られてしまったのだ!
パラリと二つに分かれ、引き締まったおっぱいが露わになる。
突然の出来事に正秀は凝視していた。
否、男ならば目に焼き付ける程、凝視しなければならない!
「きゃぁぁぁぁぁ!」
下だけビキニ姿のシャルは驚愕した。
赤面しながら片腕で胸を隠すと、もう片手を振り上げる。
ビターン!
ビンタが炸裂する。
戦士のパワーは凄い。
「ぶほぉぇ!!」
正秀は吹っ飛んで行った……
「はぁ…… はぁ……」
興奮気味のシャルは息遣いが荒い。
傍《かたわ》らでは顔面を陥没させながら倒れる正秀が居る。
その顔は苦痛ではなく、どことなく嬉しそうであった……
※ ※ ※ ※ ※
一方、為次は……
ビシッ! ビシッ!
「あっ、あっ、あっああんっ」
ムチでシバかれる度に、喘いでいた……
「気持ち悪い声を出すんじゃねぇ!」
「だってぇん、あふん」
ビシッ! ビシッ!
「ああんっ、ああんっ」
これが座禅の成果であろう。
為次は変な性感に目覚めようとしていた。
「うぅ…… スイも座禅をしたいのです」
スイは羨ましそうに指を咥えながら、主を見ていた。
「縛られながら座禅をしたいのですぅ」
「黙りなさい、スイ……」
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