132 / 183
異世界編 3章
第125話 単磁極環その1
しおりを挟む
為次は膝を付いて巨大な穴の底を覗いていた。
開ききった床は大きな口を見せつけている。
「すげぇ……」
「結構深いぜ」
正秀も立ったまま穴の淵で下を覗いていた。
「うん」
中は真っ白な壁で床も白い。
中央付近に落ちてしまった汚物が微かに茶色く見えるだけだ。
壁際には他の場所へ続くと思われる入り口らしき扉も見受けられた。
「お、あれって宇宙船?」
為次は翼の殆ど無い飛行機のような物を見つけて言った。
「なんかそれっぽいな、もしかして格納庫か? 降りてみようぜ」
「そだね、ここに居ても仕方ないし」
「でも、スイの投げた箱が下で散らばってるわよ?」
遠く下に見える茶色い所を指しながらマヨーラは言った。
「や、これだけ広ければ大丈夫でしょ」
「そうなのです、ご主人様の言う通りなのです」
「まあいいけど…… それよりどうやって降りるのよ」
「レオで降りればいいでしょ」
「嫌よ! まだ臭いに決まってるでしょ!」
「エレベーターでもあればいいんだが…… おっ、あったぜ」
なんと正秀は都合よくエレベーターらしきスイッチを見つけた。
床には昇降機と書かれた横にボタンがある。
「ほんとだ。ポチッ」
「お、おい、為次。大丈夫なのか?」
為次は唐突になんの躊躇いもなくボタンを押した。
グォォォォン……
低い機械音が地の底から聞こえてくる。
しばらく待つと巨大な四角いプレートが目の前に上がって来た。
それは手摺も壁も無い、ただ白くて四角いだけの板であった。
ガコン
床と平面になると止まった。
「やったわ、これで降りれるわね」
嬉々としてプレートに飛び乗るマヨーラ。
その瞬間、目の前に空中投影された操作パネルが浮かび上がる。
「きゃっ!? 何これ……」
思わず触れてしまう。
ガコン グォォォォン……
巨大なエレベーターはマヨーラを一人乗せ降りて行く。
「ちょ、ちょっとぉぉぉ!」
下を覗くとマヨーラがプレートの上でおろおろしているのが見える。
「あーあ、マヨが一人で行っちゃった」
「マヨマヨ様はせっかちなのです」
「だな。俺達も降りようぜ」
「うん」
結局、残された三人はレオパルト2で降りることにした。
戦車だけ上に残して行くのも不安なので、残り香が気になるが仕方がない。
「じゃあスイ。零れた汁を掃除しといてね」
「なうぅ!? 私がなのですか!?」
「だってスイの席でしょ」
「うにゅにゅにゅ……」
スイは不満そうに文句を言っていたが、主の命令だし確かに自分の居場所なので仕方がない。
リバースグラビティを調整しフワフワと降下する間にキレイキレするのであった。
※ ※ ※ ※ ※
「着いた」
せっかくなので宇宙船らしき物体の近くに降下した。
エレベーターから意外と離れている。
三人が降車すると、向こうの方からマヨーラが喚きながら走って来る。
「遅いわよ! なんで、あたしだけ先に行かせるの!」
「なんか言ってるよ。マサ」
「俺にか?」
猛ダッシュして来たマヨーラは息を切らせている。
「ぜぇ…… ぜぇ…… こんなとこで…… ぜぇ…… 一人にしないでよ!」
「悪りぃ、悪りぃ」
「まったく…… なんなのよ」
マヨーラが文句を言っている間に為次は宇宙船を確認することにした。
宇宙船というよりは翼をちょん切られてしまった飛行機みたいだが……
レオパルト2の倍くらいしか大きさが無く、15メートル程度であろう。
「タメツグ様、これはなんですか?」
「小型の宇宙船かなんかかも、ランチっぽいね」
「お昼ご飯ですか?」
「違うよ、大型の船とかから移動するのに、交通に使う小型船だよ」
「はう?」
「動くのかなぁ?」
しばらく周りをウロウロしながら見ていると、そこへ正秀もやって来た。
後ろからはマヨーラも付いて来ている。
「どうだ、その飛行機は?」
「お、マサ」
「もー、マサヒデ。勝手に行かないでよぉ」
「マヨもか」
どうやら正秀はマヨーラをなだめたらしい。
落ち着きを取り戻していた。
「なんなの、その変なのは」
「飛行艇かも」
「ふーん、ヘンテコな形ね」
「動かせるなら、持って帰りたいけど……」
「こんなの持って帰って、どうすんだよ」
「部品取ってレオに付けれないかなって」
「ああ…… 動かなかったら、ここでバラせばいいだろ」
「そう簡単に……」
言おうとしたとこで為次は上を見上げる。
頭上には広大な宇宙が広がっていた。
「どうした?」
「上って閉まらんかなぁ。なんだか不安なんだけど」
「どっかに操作できるとこでもあるだろ。多分」
「うん」
「探してみようぜ…… おっあれじゃないか?」
見ると壁際にコンソールパネルらしき機械が確認できる。
今日の正秀は絶好調らしく、なんとも都合よく見つけてくれるのだ。
とは言っても殺風景な場所だ、何かあれば直ぐ目につく。
なので皆はぞろぞろと向って行った。
※ ※ ※ ※ ※
「操作端末」
機械の前に立つと、表示されている文字を為次は読んでみた。
「やっぱりこれだろ? 為次」
「そだね。それにしても、この機械や宇宙船がこの向きってことは、もしかしてリングの上側ってこっちかな」
「多分な」
今までは、リングの膨らんでいる部分。
つまり現在自分達の居る部分が上か下かと思っていた。
しかし、内部の設置具合を見るにリングを寝かせて、さっき降りて来た開口部側が上に思える。
「どっちが上とか下はどうでもいいわよ。早く他の部屋に行きましょ」
「そう焦るなよ、マヨーラ」
「あ、焦ってないわ…… ただ……」
「ただ、どうしたんだ?」
「な、な、なんでもないわよ!」
なんでもないと言うマヨーラだが、あからさまにモジモジしている。
お股を押さえて内股でいるのを見れば、トイレに行きたいのは一目瞭然であった。
「んー? おしっこでもしたいのか?」
「しょうがないなー、あっちでしてきてよ」
「ぎゃぁぁぁ! そ、そんな分け…… ひっ! あああ……」
「……ちょっと我慢してて」
為次はコンソールパネルに触れて端末を起動させる。
食物プラントと似た感じで、空中投影の操作スクリーンが目の前に表示された。
「どうだ? 使い方は分かるのか?」
「まあ、だいたいは。メニューに書いてる通りだろうから大丈夫でしょ」
早速、色々と弄りながら内容を確認する。
特には難しくはなかった。
カテゴリ別に分かりやすく操作内容が書いてるので、直ぐに理解することができた。
「よっしゃ、これかも」
ピコピコと為次が空中スクリーンに触れると天井が閉まり始めた。
ゴ ゴ ゴ…… ガコン
「閉まった」
「だな」
「い、いつまで待てば…… いいの。うぅ……」
「マヨヤバそうだねー」
「だな」
マヨーラは涙目になりながら股間を押さえていた。
再び為次は端末を操作する。
ピコ ピコ ピコ
すると、現在使用中のスクリーンの横にもう1つ別のスクリーンが投影された。
それに触れながら、シュッとマヨーラの方へと移動させる。
「マヨ。それが館内図っぽいので、青い点が現在地。赤いとこがトイレだよ」
どうやら館内図の表示されたスクリーンらしい。
「ふあぁっぁぁぁ!」
変な叫び声を上げ、一目散に駆け出すマヨーラ。
館内図も一緒に付いて行く。
常に使用者の元で表示されるらしく、とても便利だ。
トイレが有る方への扉の前に立つと自動的に左右に開く。
プシュー
「ちょっと待ってなさいよ~ あんた達ぃ。ひゃぁぁぁ……」
喚きながら行ってしまった。
「行っちゃったね」
「だな」
「マヨマヨ様はどうされたのでしょうか?」
「おしっこだよ」
「だな」
「はう……」
マヨーラは一人でトイレに行ってしまったから、しばらく待つことにした。
勝手に何処か行ってしまうと、後々うるさそうだから。
その間に為次は、もう少し端末を弄ってみることにするのだった。
……………
………
…
「たっだいまー。戻ったわよ」
「おう」
マヨーラはスッキリした顔で、ご機嫌に戻って来た。
「うむ、みんな揃ったか」
為次は言った。
「それで、これからどうするんだ? 為次」
「うむ、調べた結果コントロールルームがあるみたいなので、そこへ行きます」
「そこは、お食事もできるのですか? タメツグ様」
「……飯は無理だけど、リング全体を管理してる中央制御室みたいだねー」
「はう……」
「でも、途中に食物プラントってか、食堂があるっぽいので寄って行こうか」
「はいです」
「飯があるのか?」
意外そうに正秀は訊いた。
「飯は無いけど、小型の食料生成機あるみたい。もっとも千年以上前のだろうから……」
「腐ってるだろ!」
「いや一度、原子転換するみたいだから大丈夫かも」
「ほんとかよ……」
「まあ、とりあえず行ってみよう。そうしよう」
「そうね、お腹も空いたわ」
「マヨは食って出してばっかだね」
「ぎゃぁぁぁ! な、な、何言ってんのよ! バカツグ!!」
チラリと正秀を見ると、マヨーラは俯きながら顔を赤くするのだった。
そんなこんなで、御一行様は食堂へ向かうことになった。
空中投影されているスクリーンは、何処まで付いて来るのか分からない。
だけど、せっかくなのでこのまま持って行くことにした。
「あっちだね」
為次は先程マヨーラが入って行った扉を指す。
さっきマヨーラが行ったばかりなので、それなりに安全ではあろうと思える。
なので皆は平気でぞろぞろと進んで行くのだ。
ようやくモノポールリング内の探索が始まるのであった……
開ききった床は大きな口を見せつけている。
「すげぇ……」
「結構深いぜ」
正秀も立ったまま穴の淵で下を覗いていた。
「うん」
中は真っ白な壁で床も白い。
中央付近に落ちてしまった汚物が微かに茶色く見えるだけだ。
壁際には他の場所へ続くと思われる入り口らしき扉も見受けられた。
「お、あれって宇宙船?」
為次は翼の殆ど無い飛行機のような物を見つけて言った。
「なんかそれっぽいな、もしかして格納庫か? 降りてみようぜ」
「そだね、ここに居ても仕方ないし」
「でも、スイの投げた箱が下で散らばってるわよ?」
遠く下に見える茶色い所を指しながらマヨーラは言った。
「や、これだけ広ければ大丈夫でしょ」
「そうなのです、ご主人様の言う通りなのです」
「まあいいけど…… それよりどうやって降りるのよ」
「レオで降りればいいでしょ」
「嫌よ! まだ臭いに決まってるでしょ!」
「エレベーターでもあればいいんだが…… おっ、あったぜ」
なんと正秀は都合よくエレベーターらしきスイッチを見つけた。
床には昇降機と書かれた横にボタンがある。
「ほんとだ。ポチッ」
「お、おい、為次。大丈夫なのか?」
為次は唐突になんの躊躇いもなくボタンを押した。
グォォォォン……
低い機械音が地の底から聞こえてくる。
しばらく待つと巨大な四角いプレートが目の前に上がって来た。
それは手摺も壁も無い、ただ白くて四角いだけの板であった。
ガコン
床と平面になると止まった。
「やったわ、これで降りれるわね」
嬉々としてプレートに飛び乗るマヨーラ。
その瞬間、目の前に空中投影された操作パネルが浮かび上がる。
「きゃっ!? 何これ……」
思わず触れてしまう。
ガコン グォォォォン……
巨大なエレベーターはマヨーラを一人乗せ降りて行く。
「ちょ、ちょっとぉぉぉ!」
下を覗くとマヨーラがプレートの上でおろおろしているのが見える。
「あーあ、マヨが一人で行っちゃった」
「マヨマヨ様はせっかちなのです」
「だな。俺達も降りようぜ」
「うん」
結局、残された三人はレオパルト2で降りることにした。
戦車だけ上に残して行くのも不安なので、残り香が気になるが仕方がない。
「じゃあスイ。零れた汁を掃除しといてね」
「なうぅ!? 私がなのですか!?」
「だってスイの席でしょ」
「うにゅにゅにゅ……」
スイは不満そうに文句を言っていたが、主の命令だし確かに自分の居場所なので仕方がない。
リバースグラビティを調整しフワフワと降下する間にキレイキレするのであった。
※ ※ ※ ※ ※
「着いた」
せっかくなので宇宙船らしき物体の近くに降下した。
エレベーターから意外と離れている。
三人が降車すると、向こうの方からマヨーラが喚きながら走って来る。
「遅いわよ! なんで、あたしだけ先に行かせるの!」
「なんか言ってるよ。マサ」
「俺にか?」
猛ダッシュして来たマヨーラは息を切らせている。
「ぜぇ…… ぜぇ…… こんなとこで…… ぜぇ…… 一人にしないでよ!」
「悪りぃ、悪りぃ」
「まったく…… なんなのよ」
マヨーラが文句を言っている間に為次は宇宙船を確認することにした。
宇宙船というよりは翼をちょん切られてしまった飛行機みたいだが……
レオパルト2の倍くらいしか大きさが無く、15メートル程度であろう。
「タメツグ様、これはなんですか?」
「小型の宇宙船かなんかかも、ランチっぽいね」
「お昼ご飯ですか?」
「違うよ、大型の船とかから移動するのに、交通に使う小型船だよ」
「はう?」
「動くのかなぁ?」
しばらく周りをウロウロしながら見ていると、そこへ正秀もやって来た。
後ろからはマヨーラも付いて来ている。
「どうだ、その飛行機は?」
「お、マサ」
「もー、マサヒデ。勝手に行かないでよぉ」
「マヨもか」
どうやら正秀はマヨーラをなだめたらしい。
落ち着きを取り戻していた。
「なんなの、その変なのは」
「飛行艇かも」
「ふーん、ヘンテコな形ね」
「動かせるなら、持って帰りたいけど……」
「こんなの持って帰って、どうすんだよ」
「部品取ってレオに付けれないかなって」
「ああ…… 動かなかったら、ここでバラせばいいだろ」
「そう簡単に……」
言おうとしたとこで為次は上を見上げる。
頭上には広大な宇宙が広がっていた。
「どうした?」
「上って閉まらんかなぁ。なんだか不安なんだけど」
「どっかに操作できるとこでもあるだろ。多分」
「うん」
「探してみようぜ…… おっあれじゃないか?」
見ると壁際にコンソールパネルらしき機械が確認できる。
今日の正秀は絶好調らしく、なんとも都合よく見つけてくれるのだ。
とは言っても殺風景な場所だ、何かあれば直ぐ目につく。
なので皆はぞろぞろと向って行った。
※ ※ ※ ※ ※
「操作端末」
機械の前に立つと、表示されている文字を為次は読んでみた。
「やっぱりこれだろ? 為次」
「そだね。それにしても、この機械や宇宙船がこの向きってことは、もしかしてリングの上側ってこっちかな」
「多分な」
今までは、リングの膨らんでいる部分。
つまり現在自分達の居る部分が上か下かと思っていた。
しかし、内部の設置具合を見るにリングを寝かせて、さっき降りて来た開口部側が上に思える。
「どっちが上とか下はどうでもいいわよ。早く他の部屋に行きましょ」
「そう焦るなよ、マヨーラ」
「あ、焦ってないわ…… ただ……」
「ただ、どうしたんだ?」
「な、な、なんでもないわよ!」
なんでもないと言うマヨーラだが、あからさまにモジモジしている。
お股を押さえて内股でいるのを見れば、トイレに行きたいのは一目瞭然であった。
「んー? おしっこでもしたいのか?」
「しょうがないなー、あっちでしてきてよ」
「ぎゃぁぁぁ! そ、そんな分け…… ひっ! あああ……」
「……ちょっと我慢してて」
為次はコンソールパネルに触れて端末を起動させる。
食物プラントと似た感じで、空中投影の操作スクリーンが目の前に表示された。
「どうだ? 使い方は分かるのか?」
「まあ、だいたいは。メニューに書いてる通りだろうから大丈夫でしょ」
早速、色々と弄りながら内容を確認する。
特には難しくはなかった。
カテゴリ別に分かりやすく操作内容が書いてるので、直ぐに理解することができた。
「よっしゃ、これかも」
ピコピコと為次が空中スクリーンに触れると天井が閉まり始めた。
ゴ ゴ ゴ…… ガコン
「閉まった」
「だな」
「い、いつまで待てば…… いいの。うぅ……」
「マヨヤバそうだねー」
「だな」
マヨーラは涙目になりながら股間を押さえていた。
再び為次は端末を操作する。
ピコ ピコ ピコ
すると、現在使用中のスクリーンの横にもう1つ別のスクリーンが投影された。
それに触れながら、シュッとマヨーラの方へと移動させる。
「マヨ。それが館内図っぽいので、青い点が現在地。赤いとこがトイレだよ」
どうやら館内図の表示されたスクリーンらしい。
「ふあぁっぁぁぁ!」
変な叫び声を上げ、一目散に駆け出すマヨーラ。
館内図も一緒に付いて行く。
常に使用者の元で表示されるらしく、とても便利だ。
トイレが有る方への扉の前に立つと自動的に左右に開く。
プシュー
「ちょっと待ってなさいよ~ あんた達ぃ。ひゃぁぁぁ……」
喚きながら行ってしまった。
「行っちゃったね」
「だな」
「マヨマヨ様はどうされたのでしょうか?」
「おしっこだよ」
「だな」
「はう……」
マヨーラは一人でトイレに行ってしまったから、しばらく待つことにした。
勝手に何処か行ってしまうと、後々うるさそうだから。
その間に為次は、もう少し端末を弄ってみることにするのだった。
……………
………
…
「たっだいまー。戻ったわよ」
「おう」
マヨーラはスッキリした顔で、ご機嫌に戻って来た。
「うむ、みんな揃ったか」
為次は言った。
「それで、これからどうするんだ? 為次」
「うむ、調べた結果コントロールルームがあるみたいなので、そこへ行きます」
「そこは、お食事もできるのですか? タメツグ様」
「……飯は無理だけど、リング全体を管理してる中央制御室みたいだねー」
「はう……」
「でも、途中に食物プラントってか、食堂があるっぽいので寄って行こうか」
「はいです」
「飯があるのか?」
意外そうに正秀は訊いた。
「飯は無いけど、小型の食料生成機あるみたい。もっとも千年以上前のだろうから……」
「腐ってるだろ!」
「いや一度、原子転換するみたいだから大丈夫かも」
「ほんとかよ……」
「まあ、とりあえず行ってみよう。そうしよう」
「そうね、お腹も空いたわ」
「マヨは食って出してばっかだね」
「ぎゃぁぁぁ! な、な、何言ってんのよ! バカツグ!!」
チラリと正秀を見ると、マヨーラは俯きながら顔を赤くするのだった。
そんなこんなで、御一行様は食堂へ向かうことになった。
空中投影されているスクリーンは、何処まで付いて来るのか分からない。
だけど、せっかくなのでこのまま持って行くことにした。
「あっちだね」
為次は先程マヨーラが入って行った扉を指す。
さっきマヨーラが行ったばかりなので、それなりに安全ではあろうと思える。
なので皆は平気でぞろぞろと進んで行くのだ。
ようやくモノポールリング内の探索が始まるのであった……
3
あなたにおすすめの小説
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
異世界転移「スキル無!」~授かったユニークスキルは「なし」ではなく触れたモノを「無」に帰す最強スキルだったようです~
夢・風魔
ファンタジー
林間学校の最中に召喚(誘拐?)された鈴村翔は「スキルが無い役立たずはいらない」と金髪縦ロール女に言われ、その場に取り残された。
しかしそのスキル鑑定は間違っていた。スキルが無いのではなく、転移特典で授かったのは『無』というスキルだったのだ。
とにかく生き残るために行動を起こした翔は、モンスターに襲われていた双子のエルフ姉妹を助ける。
エルフの里へと案内された翔は、林間学校で用意したキャンプ用品一式を使って彼らの食生活を改革することに。
スキル『無』で時々無双。双子の美少女エルフや木に宿る幼女精霊に囲まれ、翔の異世界生活冒険譚は始まった。
*小説家になろう・カクヨムでも投稿しております(完結済み
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
ダンジョンでオーブを拾って『』を手に入れた。代償は体で払います
とみっしぇる
ファンタジー
スキルなし、魔力なし、1000人に1人の劣等人。
食っていくのがギリギリの冒険者ユリナは同じ境遇の友達3人と、先輩冒険者ジュリアから率のいい仕事に誘われる。それが罠と気づいたときには、絶対絶命のピンチに陥っていた。
もうあとがない。そのとき起死回生のスキルオーブを手に入れたはずなのにオーブは無反応。『』の中には何が入るのだ。
ギリギリの状況でユリアは瀕死の仲間のために叫ぶ。
ユリナはスキルを手に入れ、ささやかな幸せを手に入れられるのだろうか。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる