姉妹チート:RE

和希

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2ndSEASON

指を朱く結ぶ糸

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(1)

冬休みに入った。
クリスマスプレゼントをもらった。
僕は腕時計、天音は音楽プレイヤーをもらったらしい。
今年のクリスマスの天音は江口家のパーティに招待された。
僕は冬吾と冬莉の誕生日パーティを開いていた。
食い気は父さんの血を継いだようだ。
黙々と料理を食べている。
遠坂のお爺さんたちも招いてのパーティ。
僕達の将来の事について話していた。
料理を食べ終わると僕達は風呂に入る。
そして部屋に戻ってテレビを見ている。
クリスマスの特番をやっていた。
ぼんやり見ながら過ごしている。
番組が終る頃天音が帰ってくる。
天音が風呂から部屋に戻る頃僕もベッドに入る。
そして眠りにつく。
冬休みは始まったばかりだった。

(2)

江口家でクリスマスパーティが行われた。
いつものお決まりの言葉を言って大人たちは次の客の元へと足を運ぶ。

「ちゃんとお嬢さんの家に挨拶は行ったのか!?」

小学生や中学生に無茶を言う……。
一通り挨拶をすませるとテーブル席につく。
中1の俺達に何を期待しているのだろう?
束になった名刺を見て思う。
俺が大人になった時何をしているのだろう?
美希には将来やりたい事って無いのだろうか?
美希に聞いていた。

「普通にお嫁さんじゃない?」

美希はそう言って笑っていた。
もう隣に立っている人も決まっているんだろうな。

「学はないの?やりたい事」
「そんな先の事まだ全く分からんよ」

両親は進路については何も言わない。
精々「大学くらいは出ておきなさい」くらいだ。
特にどこの大学に行けとかは言わない。
その事を美希に話すと美希も言った。

「じゃあ、私の進路も決まってるね」

俺達の世代は一体どれだけの仲間が地元大学に押し寄せるのだろうか?
約束された将来。
パーティも終わろうとしていた。
江口家の総裁。美希のお爺さんが締めの挨拶をする。
俺達はここで家に帰る。
美希の家の運転手に家に送ってもらう。

「今度は忘年会ですね」
「そうだね」
「じゃあ、また」
「おやすみなさい」

そう言うと美希は家の中に消えていった。
俺も家に帰る。
風呂に入ると部屋に戻り。やっと落ち着く。
今日が終りまた明日が訪れる。
ただ美希といるだけの今日を繰り返していく。

(3)

「じゃあ、今日は今年最後の宴だ。楽しんでくれ」

渡辺さんが言うとパーティは始まった。
父さん達のグループ渡辺班のパーティ。
沢山の人が詰めかける。
如月天の親如月翔太が運営する如月グループリゾート部門の一つ。如月観光ホテルの一つのパーティホールで行われた。
僕と水奈も色んな人に挨拶される。
父さんの息子と言うのは凄い力を持っているらしい。
この日だけは酒井君も落ち着けるらしい。
クリスマスパーティは大変だったらしいから。
今日は渡辺班だけのパーティ。
だから酒井君達に挨拶するような来賓は来ていない。
だから僕達の所に来た。

「空も大変そうだね」

酒井君が言う。

「ああ、ここまでなるとはね」

僕は疲れていた。
天音は今日はクリスマスに食えなかった分を食う!と大地と一緒に料理を食べてる。
水奈はそんなに食べない。小食みたいだ。
父さんと母さん達からは離れていた方が良さそうなので離れていた。
しかし今日一番大変なのは水奈のお父さんだろう。
今日は水奈のお父さん多田誠の引退パーティも兼ねていた。
多田誠は地元チームにリーグ3連覇という偉業を成し遂げただけでなくMVPに輝きそしてとうとうアジア勢初のクラブワールドカップ優勝という栄光を掴んだ。
テレビでも散々取り上げられた。
もう多田誠はただのJリーグ選手じゃない。
海外勢のフォワードを天才だと賞賛していたが彼はそれを上回る活躍をしてみせた。
もし彼がW杯にでていたら……なんて話もでるほどだ。
実際クラブワールドカップが終わった後、スペインのクラブチームから声がかかったらしい。
あの一番年棒が高いと言われるチームから。
でも多田誠の意思は固かった。
今季で引退するという決意は変わることは無かった。
そんな彼に皆が賞賛していた。
そして彼の息子多田誠司に期待がかかる。

「冬夜、2次会付き合えよ。誠も。誠が主賓だろ?」

学の父さんが言う。

「子供が大きくなるまですまん」

父さんと水奈の父さんは断った。
バスで家に帰る。
そして風呂に入って部屋に戻ると時間は24時前。
さすがにこれから何かしようって気にはならなかった。
布団にはいって心を通わせながら眠りについた。

(4)

家に着くと、まず水奈が風呂に入る。
そしてその後神奈と誠司が風呂に入る。
最後に入るのが俺。
神奈と誠司が風呂から出て来て神奈が誠司を寝かしつけてる間に俺は風呂に入る。
誠司も疲れていたのだろう。
俺が風呂から出て来る頃には眠っていた。
風呂から出るとテレビを見る。
この時間でもやってるお笑い番組を見ていた。
神奈が隣に座る。

「お疲れ様」

神奈は一言そう言った。
色々な意味が込められているのだろう。

「ありがとう、ここまでこれたのも神奈のお蔭だ」

神奈に礼を言う。

「どんな気分だ?トーヤの時は達成感の3文字で片づけたが……」
「俺も同じかな。充実感の3文字で片付けてしまったよ」
「充実か……それを聞いて安心したよ。後悔の2文字は無いんだな」
「あるとすれば、神奈や水奈に構ってやる時間が無かったことくらいかな」
「十分構ってもらえてるよ。構い過ぎなくらいに」

神奈はそう言って笑う。

「これからは誠司に精一杯構うよ。父親らしいことをしてやりたい」

俺に教えられること全てを伝えよう。

「頼むから妙な癖はつけてくれるなよ?ここまで真っ直ぐに育っているんだ」
「わかった」
「あ、そうだ。水奈から誠にクリスマスプレゼント預かってたんだ」

神奈がそう言って寝室に行く。
袋をもってやってきた。
さっそく中身を見てみる。
靴下だった。
娘からのプレゼントか。
メッセージが入っていあ。

「お疲れ様。最後の試合見てた。カッコよかったよ」

サッカーをやってきてよかった。
心からそう思った。
ここまでいろいろあったけど、きっとこれからも色々あるだろうけど。
俺たちが結んできた朱い糸は切れることは無いだろう。
妻に、娘に、息子に、そして友に。
俺達は世代を超えて繋がっている。
次の世代に残す為にやれることをやろう。
皆より少し早いけど第二の人生を歩むことにするよ。

「そろそろ寝ないか?」

神奈が言う。

「そうだな」

こうして俺の人生第一章は幕を閉じた。
それは同時に第二章の幕開けだった。
年が明ければすでに始まる。

(6)

僕達中学生組と水奈は西寒田神社に初詣に来ていた。
水奈は僕が同伴するという事で水奈の両親に了解を得ていた。
みんなで話しながら列を並んでお参りする。
出店のラーメン?
あとで落ち着いて食べたらいいじゃないか。
お参りがすむとすぐに出店に向かう僕。
皆はおみくじを引いていた。
僕は引かない。
だってどうせ大吉だって決まってるから。
それにどんな結果が出たって関係ない。
力づくで大吉に変えてやる。
運命は残酷だけどそれを恐れてはいけない。運命に立ち向かわない者に女神は決して微笑まない。
父さんが言ってた。

「よっしゃ!恋愛運ばっちりだったぞ!」

光太がそう言って喜んでる。
それからみんなで話をしていた。
去年を振り返っていた。
暫くして、自然と解散していった。

「空」

水奈が呼び止める。
振り返ると水奈はにこりと笑って言った。

「明けましておめでとう」
「おめでとう。今年もよろしく」

家に帰ると皆眠っていた。
そっと部屋に戻る。
2人でベッドに入って眠りにつく。
そして夜が明ける。

「おはよう」

水奈のメッセージで目が覚める。
最近はおはようからおやすみまで水奈が伝えてくれる。

「おはよう水奈」

そして新しい一年がはじまる。
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