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3rdSEASON
その瞳が迷わぬように
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(1)
「綺麗……」
水奈はそう言って写真をたくさん撮ってる。
今日は12月24日。
イルミネーションを観に街まで来ていた。
青い光が街を照らしている。
街全体がクリスマスのムードに包まれていた。
時間を見て夕食のお店に向かう。
僕はあらかじめ予約しておいた店店。
綺麗な料理を食べる前に翼は写真を撮っている。
SNSにでもあげるのだろうか?
「こういうの初めてだから記念にな。それに……」
「それに?」
「初めてだって言ったろ?空とこんなムードのデートするの」
だから思い出にしておきたいんだそうだ。
「これからは毎年準備しておくよ」
準備しておくで思い出した。
「水奈、これクリスマスプレゼント」
そう言ってポケットに入れておいたケースを渡した。
「開けてもいいか?」
「どうぞ」
中に入っていたのはパールのイヤリング。
さすがに中学生でピアスはまずいと思ったから。
「これ高かったんじゃないのか?
この店も高そうだしと水奈が不安になってる。
「大丈夫、お返しだから」
「え?」
水奈の両親から貰ったバイト代を溜めておいただけ。
何せうちの両親からもお小遣い貰ってる。
バイトがあるからそんなに毎日買い食いしてるわけじゃない。
そうなるとお金溜まるからそれを使ったと説明した。
「ありがとう……でも、どうしよう……?」
まだ何かあるのだろうか?
すると水奈は何か包みを僕に差し出した。
「私からのプレゼント」
中には手編みらしいマフラーが入ってあった。
「もうそのマフラーぼろぼろだったから」
あ、気づかれていたかな。
「ありがとう、早速つけてもいいかな?」
「ああ」
マフラーを点けなおした。
ボロボロのマフラーは大切なマフラーだけど誰かが言ってた。
「思い出に甘えちゃだめ」
思い出はいつまでも綺麗なままだから。
「似合うかな?」
「当たり前だろ?私が編んだんだよ?」
「ありがとう」
その後に食事を楽しんだ。、
口コミ通りの味だった。
その味をデザートまで堪能すると店を出る。
もう一軒寄ろうか?
そんなセリフはまだ早い。
もう一件は早いけど帰るにはまだ早い。
水奈を連れて街外れのタワーホテルに連れていく。
「ちょ、ちょっと待て空」
「どうしたの?」
「も、もしかしてここに泊まるのか?」
「先にコンビニ寄っていく?」
「そうじゃなくて……私親に連絡してない」
「それなら心配いらない」
母さん達から話が言ってると思うから。
母さんに相談したら「なら、タワーホテルになさい」と手配してくれたのは母さん達だから。
もっとも水奈の父さんは抵抗したらしいけど水奈の母さんには逆らえない。
だから心配しなくてもいいというと水奈は嬉しそうだった。
チェックインを済ませると部屋に泊まる。
そんなに豪華は部屋じゃなかったけど高校生の僕には贅沢すぎるくらいだ。
夜景がきれいな部屋。
「水奈、夜景がきれいだよ」
「うん……」
水奈の様子がおかしい。
この後の事を考えて緊張してしまったか。
「これも僕からのプレゼント。良かったら受け取って欲しい」
「……本当に私でいいのか?」
「水奈は言ったろ?ずっとそばにいてくれるって」
「わかった、先にシャワー浴びて良いかな」
「ああ、いいよ」
「こんなことなら、着替え持って来たのに」
怒ってるようだけど優しい笑顔を浮かべていた。
水奈がシャワーを浴びると僕もシャワーを浴びる。
シャワーから出ると皆がベッドに腰掛けてテレビを見ていた。
僕は黙って隣に座ると水奈の肩を抱く。
水奈は何も言わずに僕に寄り添って僕を見て目を閉じる。
水奈と濃厚なキスをするとそのままベッドに倒れこむ。
「気が散るからテレビ消して欲しい、それと恥ずかしいから明りを消して欲しい」
水奈の望み通りにする。
そして最後の水奈の望み。
「初めてだから優しくしてくれ……」
「僕だって初めてだから分からない」
「初めてじゃなかったら怒るぞ」
少し水奈の心にゆとりができたみたいだ。
そうして僕達は初めての夜を過ごした。
朝起きると水奈は既に着替えていた。
「急がないと朝食食べるんだろ?」
水奈が言うと僕は着替えて朝食を食べに行った。
その後チェックアウトを済ませて家に帰る。
もちろん水奈の家に送っていった、
水奈の母さんが出迎えてくれた。
「良い夜過ごせたか?」
「うん」
水奈が応えると水奈の母さんは満足そうに笑う。
「お疲れ様、空もゆっくり休め」
そう言われて僕は家に帰ると着替えてベットに寝転がる。
今日はゆっくり休むとしよう。
また明日からは勉強の日々だ。
水奈の最後の仕上げをしないと。
もう振り返らない、ただ前を見て進もう。
僕と水奈も同じだ。
ただ道を進むだけ。
運命という名の道のりは自分で書いていく物だから。
僕も眠ることにした。
これからも同じ夜を過ごしていくんだろう。
そうやってクリスマスを迎えて、年を越していく。
何もない所に何かが始まる物語。
(2)
12月24日。
俺達は街にイルミネーションを観に来ていた。
「学も高校生なんだから美希にそれらしいサプライズしてあげな」
高校生と言ってもまだ1年生なんだけどな。
母さんが言うから美希を誘ってみたら喜んでいた。
青色の照明が街を飾っている。
それにどんな意味があるのか正直分からない。
母さんが臨時で小遣いを奮発してくれたのでちょっと高い店を予約しておいた。
美希はちょっと大人っぽい格好をしていた。
「どうしたの?私の事じろじろ見て。イルミ見なくていいの?」
「いや、美希がいつもと違って大人っぽく見えてな。思わず見とれてしまったよ」
「へえ、学を誘惑できたかな?今日はイブだから特別だだから泊って来いと母さんに言われてる」
美希は喜んでいるようだ。
だけど、そこまでは考えていなかった。
「飯を食ったら帰るよ」
「……今日はイブだよ?」
難しい質問を投げられた。
「もう遅いしあまりご両親に心配かけるわけにはいかないだろ?」
「それなら大丈夫。実はホテル予約してるの」
予約というより招待だけどね、と笑っていた。
俺はテーブルの上に細長い小箱を置く。
「俺からのクリスマスプレゼントだ。受け取ってくれ」
「開けてもいい?」
「ああ」
それは指輪を吊るしたネックレスだった。
「指輪だと目立つだろ?その点、ネックレスなら目立たないと思ってな」
「ありがとう!」
美希はそれを見ながら喜んでいる。
そして気づいたようだ。
自分のイニシャルが彫られている事に。
俺はもう一つのネックレスを見せた。
美希とお揃いのネックレス。
「俺もまだ子供のようだ。このくらいの事しか思いつかなくてな」
「十分だよ」
美希は早速ネックレスをつけていた。
「似合うかな?」
「似合ってるよ」
夕食を食べ終わるとホテルに向かう。
部屋に入るとシャワーを浴びる。
入れ替わりに美希が入る。
一応おばさんに一言挨拶しておくか。
22時を回っている。
おばさんに電話する
「もう高校生なんだからそんなの気にしなくていいのよ」
うちの母さんの了承も得てるらしい。
「しかし、まだ未成年だし」
「美希の事よろしくね」
石原家の常識では俺達は婚約してる間柄。
だから問題ない。
両親公認か。
これで断ったら美希を傷つけるだけ。
おばさんの好意に甘える事にした。
部屋はスウィートルーム。
美希が風呂に入ってる間テレビを見ていた。
美希が出てくる。
大胆な格好だった。
ガウン一枚の美希の体は同い年の女子のなかでも大人びた体形をしている。
すぐに消すとベッドに入る。
美希もさすがに緊張しているようだ。
微かに震えている。
優しく包んでやると体を預けてくる。
「俺、高校卒業したら一人暮らし始めようと思うんだ」
「私は一緒じゃダメなの?」
「苦労かけるかもしれないけどそれでもいいなら」
どうせ結婚は決まってるみたいだし。
「わかった。家事は任せて」
母さんに今習ってるからと美希は言う。
「楽しみだな」
遊や恋がいる。
母さん達の手間が省けるならその方がいいだろう。
高校卒業したら同棲を始めよう。
そんな夢物語を美希に語った。
美希は喜んでた。
「その続きも聞かせてくれないか?」
美希が言う。
その必要はないだろう。もう分かってるんだろ?
「その時が来たらちゃんと話すよ」
「分かった」
「だからこんな状態がもうしばらく続くけど我慢して欲しい」
「我慢なんかしてないよ」
美希はそう言って俺に抱きつく。
「今だって十分幸せだから」
「そうか……」
そのまま俺達は眠りについた。
そして朝になると起きる。
美希はまだ眠そうだったが俺がベッドから出ると目が覚めたようだ。
朝食をとって俺達は家に帰る。
「じゃあまたね」
美希が言う。
俺は手を振って返すと家に帰った。
部屋の掃除をしてから勉強を始める。
「お兄ちゃんお昼出来たよ」
恋に呼ばれるとダイニングに行き昼食を食べる。
遊は遊びに行ってるらしい。
「お兄ちゃん今日もデート?」
「いや、今日は家にいるよ。恋はデートなのか?」
「うん。要の家に夕食呼ばれてるから行ってこようと思って」
もう中学生だし問題ないだろ。
「気を付けて行って来い」
「うん、だから夕食何か適当に食べてて」
「わかった」
遊は遊びに出掛けたまま帰ってこなかった。
恋も遅くに帰ってくる。
母さんは今日は日勤だったらしくて夕食前にケーキを買って帰って来た。
父さんも帰って来た。
有言実行だろうか?
毎年必ず訪れるクリスマス。
だけど毎年何かが変わる。
1人暮らしの事は親の了解は得てある。
この家で過ごすクリスマスはあと2回だ。
来年はどんなクリスマスになるのだろう?
そんな事を考えながら美希と電話をしてそして眠りについた。
(3)
12月24日。
イルミネーションを見ていた。
青と白の照明に彩られた町並み。
デパートも建物が電飾で飾られてあった。
いつもと違う店で夕食を食べる。
最後にケーキが出てくる。
「とりあえず今日中に帰ってくればいい」
母さんはそう言っていた。
深夜を過ぎると電車もバスも無くなる。
そもそも駅から家まで遠い。
タクシーなんて高価な乗り物高校生が利用するものじゃない。
夕食を食べ終わった頃には飲食店と映画館、カラオケとネカフェくらいしか寄るところはない。
そんなに時間もないので帰る事にした。
バスは同じだった。
バスに乗ると彩られた町並みを眺めながら光太と話をする。
私の方が先に降りる。
「帰ったら電話する」
光太はそう言った。
私はバスを降りると家に帰る。
風呂に入ってしばらくすると光太から電話がかかってくる。
「あ、今大丈夫?」
「ちょうど風呂から戻ってきたところ」
「そうか。ならよかった」
それから少し光太と話をして電話を終える。
テレビも面白いものは何もやってない。
素直に寝る事にした。
翌朝父さんは平日だったので普通に仕事だった。
定時で上がってくるらしい。
今夜は一家そろってのクリスマスパーティだと思った。
「今夜は花と飯食ってくるから」
粋もそういう年頃らしい。
「麗華はよかったの?」
母さんが聞いてきた。
「昨日楽しんだからいい」
「それならいいんだけど」
瑞穂も家で過ごすそうだ。
その代わり日中デートをしてる。
その晩4人でパーティを開いて風呂に入って、そして部屋に戻ると光太からメッセージが。
「メリークリスマス」
光太に返事を返す。
いつも一緒だけど夕暮れはいつも違う色。
運命と上手く付き合っていけたらきっと悲しいとか寂しいなんて言葉は似合わない。
何度も繋がった言葉を無力にしても退屈な夜を潰すだけ。
不揃いな2人だけど辿りつける場所がある。
初めて気づく彼の横顔に不思議なくらい魅せられてる。戸惑うくらいに。
心は何処にいる?
どこに吹かれてる?
その瞳が迷わぬように。
いつも一緒だから言葉なんて必要ない。動き始めたあなたの情熱。
いつも一緒だけど夕暮れはいつも違う色。
だからせめて今夜同じ月明かりの下で静かに眠る。
(4)
クリスマスイブ。
誰がいつから決めたのか知らないけど恋人の聖夜。
そして背伸びしても普通は届かないくらい高い所にあるホテルの最上階のレストランで僕と海璃はディナーを楽しんでいた。
予約なんてする必要なかった。
普通に家に招待チケットが届いた。
「あなた達行ってきなさい」
母さんに言われてやって来た。
見るからに高そうな料理を次々と食べていく。
空君や天音さんが食べたらきっと不満なんだろうね。
「量が足りない!」
ぶっちゃけて言うと僕もあんまり味が分からない。
だけど皆同じようなものじゃないんだろうか?
ただこのムードと静かに流れるBGMと大人びた雰囲気を楽しんでるだけ。
締めのコーヒーを飲み終える頃シェフが挨拶に来る。
「美味しかったね」
海璃がそう答える。
一応この店ドレスコードあるからね。
いつもの恰好ってわけにはいかないんだ。
だから海璃がいつもよりも大人びて見える。
料理を楽しんだ後は部屋でくつろぐ。
当然のように部屋まで用意されてあるよ。
普通に言うけど、僕達まだ高校生って事を忘れてないかい?
お互いにシャワーを浴びるとベッドに腰掛けてテレビを見る。
聖夜に合わない悲しいニュースが流れる。
こんな寒い夜に路上で寝る中高年。
ハローワークの前に群がる人々。
日雇い労働者の町。
悲しい現実を目の当たりにする。
この地元だって同じような事が起きている。
だいたいが母さんか美希の母さんが原因だけど。
「チャンネル変えよう?」
海璃が言った。
さすがに楽しい夜にそぐわない情報だと思ったのだろう。
だけどチャンネルを変えてももうどのチャンネルもニュースしかない。
民放が3局しかない地元じゃ普通にあり得る事だ。
月9と呼ばれるドラマが月曜の25時からあったりするのが常識な地元だからね。
しょうがないから国営放送に変えてみた。
討論番組をやっていた。
テーマは「10代に我慢なんていらない」
今やりたい事をやり、今しか甘えらえれない親のスネをかじることがいけないことなの?という論争。
他にも他人より物の方が信じられる。物は裏切らないとか。
物とは服の事。一着5万から8万相当のものを着ているらしい。
地元じゃバイト代一月分に相当する額だよ。
同じ10代でも呆れたね。
しかし海璃はそうは思わなかったようだ。
「私達がやってることは甘えなのかな?」
やっぱり聖夜に見る内容じゃなかったようだね。
どうしてよりによってこんな時間にこんな放送やってるんだい。
受信料取る前にもっとまともな番組作っておくれ。
「そうかもしれないね、僕達は甘やかされてる」
「そうですよね」
「でもそれを意識することが大事なんじゃないのかい?」
「え?」
今は何もできない無力な子供だから今のうちに力をつけてちゃんと立派な人間になろう。
親の責任の下で自由に動けているのだから親に従おう。
責任の取れない行動はするべきじゃない。まだ自分は親の保護下にあると自覚する事。
それが大事なんじゃないのかい?
「今だからやれることがある。それもまた事実だよ」
僕は言う。
今だからやるべきことがある。やっておかなきゃいけない事がある。
それが分かってない人はきっと20台になっても親のスネをかじって生きているんじゃないのか?
こうして海璃と一緒に聖夜を過ごすことも親が手配してくれたからこそ。
だからどんな時でも親には敬意を払わなければならない。
「少なくとも僕たちは親に恵まれてるよ。その事を忘れなければ大丈夫」
「……そうですね」
海璃に笑顔が戻った。
明日の生活が不安な人々がいて親のスネをかじるのが良くない事なのか?と疑問を投げる若者がいる。
戦争の下今日を生きれるかも分からない人がいる一方で「世界の事なんて考えても意味がない」と思考を放棄する若者がいる。
普通にこうして聖夜を楽しんでいることが当たり前のようで実は奇跡の積み重ねなんだ。
連日CMが流れている。
「毎月たった3000円の寄付金で子供が救われる」
たった3000円で何日生きていられるか?
3000円の価値は人様々。
親のスネをかじって何万円もする衣服を買う人にはそれっぽっちかもしれない。
若葉マークをつけてるうちから何千万もする外車を買う人にはどうでもいい額かもしれない。
だけど子供にとって3000円は貴重なお金。
格安の服やネットオークションで少しでも安い服で済ませようとする人には貴重なお金。
価値観は様々なんだ。
貧富の格差が激しいこの現実で一方的な価値観の押し付けは良くない。
そして日本という国に生まれたことに感謝する事と同じ日本でも生活困窮者がいることを忘れては行けない。
僕はテレビ切った。
ろくな番組やってないしそれに何より……。
「そろそろ寝ませんか?明日の夜もパーティだ。少し休んでおいた方がいい」
若いとはいえ寝不足は肌に悪いと聞いたよ。
「善明は意地悪だね。折角のイブにもう寝ちゃうの?」
「せっかくのイブだから早くベッドに入りたいと思って言ったんだけどね」
「そういうこと?」
海璃はそう言って笑うとベッドに入る。
そして僕達は今日と言う日を感謝する。
明日を生きる権利を獲得したことを喜ぶ。
それすらない人がこの世界に入るのだから。
「綺麗……」
水奈はそう言って写真をたくさん撮ってる。
今日は12月24日。
イルミネーションを観に街まで来ていた。
青い光が街を照らしている。
街全体がクリスマスのムードに包まれていた。
時間を見て夕食のお店に向かう。
僕はあらかじめ予約しておいた店店。
綺麗な料理を食べる前に翼は写真を撮っている。
SNSにでもあげるのだろうか?
「こういうの初めてだから記念にな。それに……」
「それに?」
「初めてだって言ったろ?空とこんなムードのデートするの」
だから思い出にしておきたいんだそうだ。
「これからは毎年準備しておくよ」
準備しておくで思い出した。
「水奈、これクリスマスプレゼント」
そう言ってポケットに入れておいたケースを渡した。
「開けてもいいか?」
「どうぞ」
中に入っていたのはパールのイヤリング。
さすがに中学生でピアスはまずいと思ったから。
「これ高かったんじゃないのか?
この店も高そうだしと水奈が不安になってる。
「大丈夫、お返しだから」
「え?」
水奈の両親から貰ったバイト代を溜めておいただけ。
何せうちの両親からもお小遣い貰ってる。
バイトがあるからそんなに毎日買い食いしてるわけじゃない。
そうなるとお金溜まるからそれを使ったと説明した。
「ありがとう……でも、どうしよう……?」
まだ何かあるのだろうか?
すると水奈は何か包みを僕に差し出した。
「私からのプレゼント」
中には手編みらしいマフラーが入ってあった。
「もうそのマフラーぼろぼろだったから」
あ、気づかれていたかな。
「ありがとう、早速つけてもいいかな?」
「ああ」
マフラーを点けなおした。
ボロボロのマフラーは大切なマフラーだけど誰かが言ってた。
「思い出に甘えちゃだめ」
思い出はいつまでも綺麗なままだから。
「似合うかな?」
「当たり前だろ?私が編んだんだよ?」
「ありがとう」
その後に食事を楽しんだ。、
口コミ通りの味だった。
その味をデザートまで堪能すると店を出る。
もう一軒寄ろうか?
そんなセリフはまだ早い。
もう一件は早いけど帰るにはまだ早い。
水奈を連れて街外れのタワーホテルに連れていく。
「ちょ、ちょっと待て空」
「どうしたの?」
「も、もしかしてここに泊まるのか?」
「先にコンビニ寄っていく?」
「そうじゃなくて……私親に連絡してない」
「それなら心配いらない」
母さん達から話が言ってると思うから。
母さんに相談したら「なら、タワーホテルになさい」と手配してくれたのは母さん達だから。
もっとも水奈の父さんは抵抗したらしいけど水奈の母さんには逆らえない。
だから心配しなくてもいいというと水奈は嬉しそうだった。
チェックインを済ませると部屋に泊まる。
そんなに豪華は部屋じゃなかったけど高校生の僕には贅沢すぎるくらいだ。
夜景がきれいな部屋。
「水奈、夜景がきれいだよ」
「うん……」
水奈の様子がおかしい。
この後の事を考えて緊張してしまったか。
「これも僕からのプレゼント。良かったら受け取って欲しい」
「……本当に私でいいのか?」
「水奈は言ったろ?ずっとそばにいてくれるって」
「わかった、先にシャワー浴びて良いかな」
「ああ、いいよ」
「こんなことなら、着替え持って来たのに」
怒ってるようだけど優しい笑顔を浮かべていた。
水奈がシャワーを浴びると僕もシャワーを浴びる。
シャワーから出ると皆がベッドに腰掛けてテレビを見ていた。
僕は黙って隣に座ると水奈の肩を抱く。
水奈は何も言わずに僕に寄り添って僕を見て目を閉じる。
水奈と濃厚なキスをするとそのままベッドに倒れこむ。
「気が散るからテレビ消して欲しい、それと恥ずかしいから明りを消して欲しい」
水奈の望み通りにする。
そして最後の水奈の望み。
「初めてだから優しくしてくれ……」
「僕だって初めてだから分からない」
「初めてじゃなかったら怒るぞ」
少し水奈の心にゆとりができたみたいだ。
そうして僕達は初めての夜を過ごした。
朝起きると水奈は既に着替えていた。
「急がないと朝食食べるんだろ?」
水奈が言うと僕は着替えて朝食を食べに行った。
その後チェックアウトを済ませて家に帰る。
もちろん水奈の家に送っていった、
水奈の母さんが出迎えてくれた。
「良い夜過ごせたか?」
「うん」
水奈が応えると水奈の母さんは満足そうに笑う。
「お疲れ様、空もゆっくり休め」
そう言われて僕は家に帰ると着替えてベットに寝転がる。
今日はゆっくり休むとしよう。
また明日からは勉強の日々だ。
水奈の最後の仕上げをしないと。
もう振り返らない、ただ前を見て進もう。
僕と水奈も同じだ。
ただ道を進むだけ。
運命という名の道のりは自分で書いていく物だから。
僕も眠ることにした。
これからも同じ夜を過ごしていくんだろう。
そうやってクリスマスを迎えて、年を越していく。
何もない所に何かが始まる物語。
(2)
12月24日。
俺達は街にイルミネーションを観に来ていた。
「学も高校生なんだから美希にそれらしいサプライズしてあげな」
高校生と言ってもまだ1年生なんだけどな。
母さんが言うから美希を誘ってみたら喜んでいた。
青色の照明が街を飾っている。
それにどんな意味があるのか正直分からない。
母さんが臨時で小遣いを奮発してくれたのでちょっと高い店を予約しておいた。
美希はちょっと大人っぽい格好をしていた。
「どうしたの?私の事じろじろ見て。イルミ見なくていいの?」
「いや、美希がいつもと違って大人っぽく見えてな。思わず見とれてしまったよ」
「へえ、学を誘惑できたかな?今日はイブだから特別だだから泊って来いと母さんに言われてる」
美希は喜んでいるようだ。
だけど、そこまでは考えていなかった。
「飯を食ったら帰るよ」
「……今日はイブだよ?」
難しい質問を投げられた。
「もう遅いしあまりご両親に心配かけるわけにはいかないだろ?」
「それなら大丈夫。実はホテル予約してるの」
予約というより招待だけどね、と笑っていた。
俺はテーブルの上に細長い小箱を置く。
「俺からのクリスマスプレゼントだ。受け取ってくれ」
「開けてもいい?」
「ああ」
それは指輪を吊るしたネックレスだった。
「指輪だと目立つだろ?その点、ネックレスなら目立たないと思ってな」
「ありがとう!」
美希はそれを見ながら喜んでいる。
そして気づいたようだ。
自分のイニシャルが彫られている事に。
俺はもう一つのネックレスを見せた。
美希とお揃いのネックレス。
「俺もまだ子供のようだ。このくらいの事しか思いつかなくてな」
「十分だよ」
美希は早速ネックレスをつけていた。
「似合うかな?」
「似合ってるよ」
夕食を食べ終わるとホテルに向かう。
部屋に入るとシャワーを浴びる。
入れ替わりに美希が入る。
一応おばさんに一言挨拶しておくか。
22時を回っている。
おばさんに電話する
「もう高校生なんだからそんなの気にしなくていいのよ」
うちの母さんの了承も得てるらしい。
「しかし、まだ未成年だし」
「美希の事よろしくね」
石原家の常識では俺達は婚約してる間柄。
だから問題ない。
両親公認か。
これで断ったら美希を傷つけるだけ。
おばさんの好意に甘える事にした。
部屋はスウィートルーム。
美希が風呂に入ってる間テレビを見ていた。
美希が出てくる。
大胆な格好だった。
ガウン一枚の美希の体は同い年の女子のなかでも大人びた体形をしている。
すぐに消すとベッドに入る。
美希もさすがに緊張しているようだ。
微かに震えている。
優しく包んでやると体を預けてくる。
「俺、高校卒業したら一人暮らし始めようと思うんだ」
「私は一緒じゃダメなの?」
「苦労かけるかもしれないけどそれでもいいなら」
どうせ結婚は決まってるみたいだし。
「わかった。家事は任せて」
母さんに今習ってるからと美希は言う。
「楽しみだな」
遊や恋がいる。
母さん達の手間が省けるならその方がいいだろう。
高校卒業したら同棲を始めよう。
そんな夢物語を美希に語った。
美希は喜んでた。
「その続きも聞かせてくれないか?」
美希が言う。
その必要はないだろう。もう分かってるんだろ?
「その時が来たらちゃんと話すよ」
「分かった」
「だからこんな状態がもうしばらく続くけど我慢して欲しい」
「我慢なんかしてないよ」
美希はそう言って俺に抱きつく。
「今だって十分幸せだから」
「そうか……」
そのまま俺達は眠りについた。
そして朝になると起きる。
美希はまだ眠そうだったが俺がベッドから出ると目が覚めたようだ。
朝食をとって俺達は家に帰る。
「じゃあまたね」
美希が言う。
俺は手を振って返すと家に帰った。
部屋の掃除をしてから勉強を始める。
「お兄ちゃんお昼出来たよ」
恋に呼ばれるとダイニングに行き昼食を食べる。
遊は遊びに行ってるらしい。
「お兄ちゃん今日もデート?」
「いや、今日は家にいるよ。恋はデートなのか?」
「うん。要の家に夕食呼ばれてるから行ってこようと思って」
もう中学生だし問題ないだろ。
「気を付けて行って来い」
「うん、だから夕食何か適当に食べてて」
「わかった」
遊は遊びに出掛けたまま帰ってこなかった。
恋も遅くに帰ってくる。
母さんは今日は日勤だったらしくて夕食前にケーキを買って帰って来た。
父さんも帰って来た。
有言実行だろうか?
毎年必ず訪れるクリスマス。
だけど毎年何かが変わる。
1人暮らしの事は親の了解は得てある。
この家で過ごすクリスマスはあと2回だ。
来年はどんなクリスマスになるのだろう?
そんな事を考えながら美希と電話をしてそして眠りについた。
(3)
12月24日。
イルミネーションを見ていた。
青と白の照明に彩られた町並み。
デパートも建物が電飾で飾られてあった。
いつもと違う店で夕食を食べる。
最後にケーキが出てくる。
「とりあえず今日中に帰ってくればいい」
母さんはそう言っていた。
深夜を過ぎると電車もバスも無くなる。
そもそも駅から家まで遠い。
タクシーなんて高価な乗り物高校生が利用するものじゃない。
夕食を食べ終わった頃には飲食店と映画館、カラオケとネカフェくらいしか寄るところはない。
そんなに時間もないので帰る事にした。
バスは同じだった。
バスに乗ると彩られた町並みを眺めながら光太と話をする。
私の方が先に降りる。
「帰ったら電話する」
光太はそう言った。
私はバスを降りると家に帰る。
風呂に入ってしばらくすると光太から電話がかかってくる。
「あ、今大丈夫?」
「ちょうど風呂から戻ってきたところ」
「そうか。ならよかった」
それから少し光太と話をして電話を終える。
テレビも面白いものは何もやってない。
素直に寝る事にした。
翌朝父さんは平日だったので普通に仕事だった。
定時で上がってくるらしい。
今夜は一家そろってのクリスマスパーティだと思った。
「今夜は花と飯食ってくるから」
粋もそういう年頃らしい。
「麗華はよかったの?」
母さんが聞いてきた。
「昨日楽しんだからいい」
「それならいいんだけど」
瑞穂も家で過ごすそうだ。
その代わり日中デートをしてる。
その晩4人でパーティを開いて風呂に入って、そして部屋に戻ると光太からメッセージが。
「メリークリスマス」
光太に返事を返す。
いつも一緒だけど夕暮れはいつも違う色。
運命と上手く付き合っていけたらきっと悲しいとか寂しいなんて言葉は似合わない。
何度も繋がった言葉を無力にしても退屈な夜を潰すだけ。
不揃いな2人だけど辿りつける場所がある。
初めて気づく彼の横顔に不思議なくらい魅せられてる。戸惑うくらいに。
心は何処にいる?
どこに吹かれてる?
その瞳が迷わぬように。
いつも一緒だから言葉なんて必要ない。動き始めたあなたの情熱。
いつも一緒だけど夕暮れはいつも違う色。
だからせめて今夜同じ月明かりの下で静かに眠る。
(4)
クリスマスイブ。
誰がいつから決めたのか知らないけど恋人の聖夜。
そして背伸びしても普通は届かないくらい高い所にあるホテルの最上階のレストランで僕と海璃はディナーを楽しんでいた。
予約なんてする必要なかった。
普通に家に招待チケットが届いた。
「あなた達行ってきなさい」
母さんに言われてやって来た。
見るからに高そうな料理を次々と食べていく。
空君や天音さんが食べたらきっと不満なんだろうね。
「量が足りない!」
ぶっちゃけて言うと僕もあんまり味が分からない。
だけど皆同じようなものじゃないんだろうか?
ただこのムードと静かに流れるBGMと大人びた雰囲気を楽しんでるだけ。
締めのコーヒーを飲み終える頃シェフが挨拶に来る。
「美味しかったね」
海璃がそう答える。
一応この店ドレスコードあるからね。
いつもの恰好ってわけにはいかないんだ。
だから海璃がいつもよりも大人びて見える。
料理を楽しんだ後は部屋でくつろぐ。
当然のように部屋まで用意されてあるよ。
普通に言うけど、僕達まだ高校生って事を忘れてないかい?
お互いにシャワーを浴びるとベッドに腰掛けてテレビを見る。
聖夜に合わない悲しいニュースが流れる。
こんな寒い夜に路上で寝る中高年。
ハローワークの前に群がる人々。
日雇い労働者の町。
悲しい現実を目の当たりにする。
この地元だって同じような事が起きている。
だいたいが母さんか美希の母さんが原因だけど。
「チャンネル変えよう?」
海璃が言った。
さすがに楽しい夜にそぐわない情報だと思ったのだろう。
だけどチャンネルを変えてももうどのチャンネルもニュースしかない。
民放が3局しかない地元じゃ普通にあり得る事だ。
月9と呼ばれるドラマが月曜の25時からあったりするのが常識な地元だからね。
しょうがないから国営放送に変えてみた。
討論番組をやっていた。
テーマは「10代に我慢なんていらない」
今やりたい事をやり、今しか甘えらえれない親のスネをかじることがいけないことなの?という論争。
他にも他人より物の方が信じられる。物は裏切らないとか。
物とは服の事。一着5万から8万相当のものを着ているらしい。
地元じゃバイト代一月分に相当する額だよ。
同じ10代でも呆れたね。
しかし海璃はそうは思わなかったようだ。
「私達がやってることは甘えなのかな?」
やっぱり聖夜に見る内容じゃなかったようだね。
どうしてよりによってこんな時間にこんな放送やってるんだい。
受信料取る前にもっとまともな番組作っておくれ。
「そうかもしれないね、僕達は甘やかされてる」
「そうですよね」
「でもそれを意識することが大事なんじゃないのかい?」
「え?」
今は何もできない無力な子供だから今のうちに力をつけてちゃんと立派な人間になろう。
親の責任の下で自由に動けているのだから親に従おう。
責任の取れない行動はするべきじゃない。まだ自分は親の保護下にあると自覚する事。
それが大事なんじゃないのかい?
「今だからやれることがある。それもまた事実だよ」
僕は言う。
今だからやるべきことがある。やっておかなきゃいけない事がある。
それが分かってない人はきっと20台になっても親のスネをかじって生きているんじゃないのか?
こうして海璃と一緒に聖夜を過ごすことも親が手配してくれたからこそ。
だからどんな時でも親には敬意を払わなければならない。
「少なくとも僕たちは親に恵まれてるよ。その事を忘れなければ大丈夫」
「……そうですね」
海璃に笑顔が戻った。
明日の生活が不安な人々がいて親のスネをかじるのが良くない事なのか?と疑問を投げる若者がいる。
戦争の下今日を生きれるかも分からない人がいる一方で「世界の事なんて考えても意味がない」と思考を放棄する若者がいる。
普通にこうして聖夜を楽しんでいることが当たり前のようで実は奇跡の積み重ねなんだ。
連日CMが流れている。
「毎月たった3000円の寄付金で子供が救われる」
たった3000円で何日生きていられるか?
3000円の価値は人様々。
親のスネをかじって何万円もする衣服を買う人にはそれっぽっちかもしれない。
若葉マークをつけてるうちから何千万もする外車を買う人にはどうでもいい額かもしれない。
だけど子供にとって3000円は貴重なお金。
格安の服やネットオークションで少しでも安い服で済ませようとする人には貴重なお金。
価値観は様々なんだ。
貧富の格差が激しいこの現実で一方的な価値観の押し付けは良くない。
そして日本という国に生まれたことに感謝する事と同じ日本でも生活困窮者がいることを忘れては行けない。
僕はテレビ切った。
ろくな番組やってないしそれに何より……。
「そろそろ寝ませんか?明日の夜もパーティだ。少し休んでおいた方がいい」
若いとはいえ寝不足は肌に悪いと聞いたよ。
「善明は意地悪だね。折角のイブにもう寝ちゃうの?」
「せっかくのイブだから早くベッドに入りたいと思って言ったんだけどね」
「そういうこと?」
海璃はそう言って笑うとベッドに入る。
そして僕達は今日と言う日を感謝する。
明日を生きる権利を獲得したことを喜ぶ。
それすらない人がこの世界に入るのだから。
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