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1stSEASON
2人きりのバースデー
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8月26日
朝7時に起床。
着替える間もなく朝ごはんの支度にかかる。
母さんのパートが9時からの為、8時には起こして準備させなきゃならない。
普段は学校があるため顔を合わせる機会が無いので夏休みの間くらいは……な?
起こすまでもなくハムエッグの美味しいにおいを嗅ぎつけて母さんは起きてくる。
「おはよう」
「おはよう!もうじき出来上がるから顔でも洗ってろよ」
「休みの時くらいゆっくり休んでたらいいのに、悪いねえ」
「いいってことよ、休みくらいの時しかできないんだからさ」
そう言って母さんを洗面所に追いやる。
「最近多田君だっけ?彼氏とはうまくやってるのかい?」
「ああ……うまくやってるよ」
とはいえ、最近どことなく違和感を感じる。
何か誠にあったか?
詮索してもしょうがない。なるようになるさ。
「こっちに帰ったら片桐君と仲良くなれると思ってたのにわからないもんだね」
「トーヤには愛莉って彼女いるしな」
聞いた時には驚いた。
あれだけ雰囲気を作ってやったのに、フラグを立ててやったのに片っ端からへし折ったりぶち壊してたトーヤに彼女が出来たって聞いた時には。
愛莉から話を聞いた時にはすごく単純すぎてがっくりきた。
ストレートが一番だったんだな……。
今はうまくやってるみたいだ。
たまに見ててイライラするけど。
誰にでも優しいのは時として残酷だと誰かが言ってた。
まさにそれだ。
「それにしてもよかったよ、こっちに帰ってきて。神奈も明るくなったし」
「昔は昔、今は今だろ?」
「でも心配だったんだよ。もともと大人しい性格だったろ?折角向こうに慣れたかと思ったらまたこっちで」
「別に向こうの生活になれたわけじゃねーよ」
寧ろ疎外感が凄かった。
完全にハブられてた。
何か話し出す勇気すらなかった。
こっちに戻ったら変えよう。
変えなきゃダメだと思って、まず容姿から入ってみた。
それが余計な誤解を招いたんだが。
そんな時助けてくれたのはトーヤだった。
相変わらず優しいんだな。
それから愛莉が友達になってくれた。
友達になってくれたのは嬉しいけどなんか複雑な気分。
今は大丈夫、誠がいるから。
そうこう話してる間に時計は7時半。
「母さん、そろそろ準備しねーと」
「あ、そうだったね」
母さんは自室に入って着替え始める。
昼間はパート、夜はスナックでバイトしてる。
そんな母さんにこれ以上は無理はかけられない。
そう思って就職を選んだんだけど、中卒じゃ今時仕事にありつけない。
親も高校くらい出ておけと言うし、それで喧嘩になったんだけど、トーヤが「高校生活も一緒に送りたい」っていうから。
ただ、愛莉の足を引っ張るわけにはいかない。
せめて普通の高校に行かなきゃ。
その為に勉強を始めた。
成績は伸びた。
過去最高点かもしれない。
愛莉は自分の事のように喜んでくれた。
こりゃ敵わないな。
そう諦めてた。
とはいえ、3人で勉強してる。
複雑な心境だ。
複雑な心境になってる時点でまだ吹っ切れてないのかな?
と、時計を見る。
8時前を指していた。
母さんを見送って、私もトーヤの家に行かなきゃ。
急いで準備を始めた。
トーヤの家についた。
「よう!」
「おはよ!」
「おはよう」
愛莉は先に着ていた。
いつも通りの勉強会。
妙だ……。
普段も勉強中は口数が少ないが、今日は全くないと言っていいほど会話が無い。
愛莉とトーヤ、なんかあったか?
思い切って聞いてみた。
「別になにもないよ?」
「うん、いつも通りだよ?」
違うだろ……。
空気が重苦しく感じるのは私だけか?
これなら一人で勉強してたほうが気が楽じゃないか?
「あー!!なんか喋ろよ!!」
普通なら愛莉が「静かに勉強しようね」とか言ってくるのに今日は言わない。
ふと気づいた。
トーヤが時間を気にしていることに。
「やっぱりなんかあるんだろ?トーヤ時間気にし過ぎだぞ」
「そ、そんなことねーよ」
明らかに動揺している。
「なんなんだよ!話せよ」
トーヤに問い詰める。
「神奈、勉強中だよ」
愛莉がフォローする。
なんなんだよ、いったい。
午後も似たような感じだった。
二人喧嘩したのか?
「私帰ろっか?」
「も、もうちょっとゆっくりしてけよ。漫画読んでてもいいからさ」
「そうよ、帰ってもまだ暇でしょ?3人でいた方が楽しいよ?」
二人は慌てて私を引き止める。
私が帰ったらまずいのか?
時間になったら何かあるのか?
なんか隠してる。
気になって勉強が手につかない。
17時を回った頃トーヤがシャーペンを置いた。
「そろそろ終わりにしよっか?」
「え?まだ17時だぞ。早いだろ?」
「でもそろそろ来るはずなんだ」
だれが?
ピンポーン。
呼び鈴が響き渡る。
「着たみたいだね」
「だな」
「誰がだよ」
私はイライラしていた。
「あら、誠君いらっしゃい」
「冬夜たち部屋にいますか?」
「いるわよ、今読んでくるから」
おばさんが上がってくる。
「冬夜、誠君が着たわよ」
「ああ、今行く」
トーヤが下に降りていく。
時間が長い、何か話しているみたいだ。
様子を見に行こうと立ち上がると
「まあ、もう少し待ってなよ」
と、にこにこしてる愛莉。
しばらくして、トーヤが戻ってきた。
「愛莉、誠が迎えに来たぞ」
そんなことは知ってるよ。
イライラは頂点に達した。
「んじゃ、邪魔みたいだから帰るわ!」
そう言い捨てて、私は部屋を出た。
「やあ、神奈さん」
玄関には誠が待っていた。
部活の帰りらしい。
サッカー部のジャージを着ていた。
まあ、いつものことだが。
あれ?
今日は来るの早くね?
今更になって気がついた。
誠もなんか妙にそわそわしている。
帰り道全く喋らない。
手に汗をかいてるのが分かった。
緊張してる?
みんながみんなして隠しごとしてる?
何なんだよ!いったい!
本気でイライラしてきた。
そして家についた。
「じゃあな」
今日はやけにイライラする日だった。
折角の誕生日なのに……。
うん?
誕生日?
「神奈さん!」
「はい?」
誠は小さなラッピングされた袋を取り出した。
「お誕生日おめでとう。これ、つまらないものだけど」
あれ?私誠に誕生日言ったか?
「ありがとう、開けてもいいか?」
私がそう聞くと誠は頷いた。
私は丁寧にラッピングを剥がす。
中にはキーホルダーが入っていた。
かんなとまことって書いたキーホルダーが。
「どうしてこれを?」
「冬夜が教えてくれたんだ。こういうのが喜ぶって」
冬夜が隠していたのはこの事だったのか?
……泣いてたまるもんか。
ピロリーン、ピロリーン。
2件メッセージが届く。
スマホを見た。
「神奈誕生日おめでとう」
「カンナおめでとう」
サプライズのつもりかよ。
「冬夜が言い出したんだ。今日誕生日だから何かしてやれって。お母さん夜遅いらしいから夜も一緒に居てやれって」
トーヤ……。
そうならそうと言え。
「泣いてるの?」
心配そうに聞いてくる誠。
「なんでもねーよ」
涙が滲んでた。
「家に入れよ、なんか晩飯用意するから」
「あ、これ買って来た」
そう言って袋を差し出す誠。
フライドチキンとジュースが入っていた。
「ありがとう」
それを受け取る私。
「でもこれだけじゃ足りないだろ?何か作ってやるよ」
「じゃあ、手伝うよ。カンナさんの誕生日だし」
「一緒に居てくれるだけで嬉しいよ」
いつも一人で過ごしていた誕生日の夜。
私は泣いていた。
狼狽える誠。
「さ、中にはいって」
そう言って、誠の背中を押す。
あ、トーヤ達に返事送っとかなきゃ。
「ありがとう」
二人に送る。
トーヤからメッセージが届いた。
「二人でゆっくりすごしなよ」
トーヤは私たちを祝福するつもりで書いたんだろう。
「ありがとう、ゆっくりすごすわ」
そう返信する。
ただ、何か寂しかった。
誠が祝福してるのは嬉しい。
でもそれをトーヤに言われるのはなんか違う。
9時ごろ誠は帰って行った。
「じゃあ、また」
そう言って誠は帰って行った。
それを見届けると、トーヤにメッセージを送る。
「今日はありがとな、あとごめんな、一人でイライラして」
しばらくしてメッセージが返ってきた。
「気にするなよ。僕も態度悪かったし。また明日な」
また明日……か。
その一言で安心する。
理由はわからない。
その後風呂に入ってテレビを見る。
ガチャ
誰が来た?
鍵は書けてたはず。
今は無防備だ。まずいぞ。
その心配は杞憂だった。
「ただいまー、神奈。お風呂?」
時間はまだ22時にもなってないはず。
慌てて風呂を出る。
おふくろだった。
「おかえり」
おふくろの手には白い箱が。
「今日は誕生日だろ?早上がりして、ケーキ買ってきちゃった」
「ありがとう、夕飯じゅんびしてある。その後食べよう」
そしておふくろと夜を過ごすのだった。
こうしてお祝いしてもらえたのって何年ぶりだろ?
ジジイと母さんが喧嘩して、私の誕生日どころじゃなかったから。
寝る前に誠からもらった、キーホルダーを付ける。
この時は意識してなかったが、誠のキーホルダーを付けるのを忘れてしまっていた。
そして、二度とつけられることはなかった。
朝7時に起床。
着替える間もなく朝ごはんの支度にかかる。
母さんのパートが9時からの為、8時には起こして準備させなきゃならない。
普段は学校があるため顔を合わせる機会が無いので夏休みの間くらいは……な?
起こすまでもなくハムエッグの美味しいにおいを嗅ぎつけて母さんは起きてくる。
「おはよう」
「おはよう!もうじき出来上がるから顔でも洗ってろよ」
「休みの時くらいゆっくり休んでたらいいのに、悪いねえ」
「いいってことよ、休みくらいの時しかできないんだからさ」
そう言って母さんを洗面所に追いやる。
「最近多田君だっけ?彼氏とはうまくやってるのかい?」
「ああ……うまくやってるよ」
とはいえ、最近どことなく違和感を感じる。
何か誠にあったか?
詮索してもしょうがない。なるようになるさ。
「こっちに帰ったら片桐君と仲良くなれると思ってたのにわからないもんだね」
「トーヤには愛莉って彼女いるしな」
聞いた時には驚いた。
あれだけ雰囲気を作ってやったのに、フラグを立ててやったのに片っ端からへし折ったりぶち壊してたトーヤに彼女が出来たって聞いた時には。
愛莉から話を聞いた時にはすごく単純すぎてがっくりきた。
ストレートが一番だったんだな……。
今はうまくやってるみたいだ。
たまに見ててイライラするけど。
誰にでも優しいのは時として残酷だと誰かが言ってた。
まさにそれだ。
「それにしてもよかったよ、こっちに帰ってきて。神奈も明るくなったし」
「昔は昔、今は今だろ?」
「でも心配だったんだよ。もともと大人しい性格だったろ?折角向こうに慣れたかと思ったらまたこっちで」
「別に向こうの生活になれたわけじゃねーよ」
寧ろ疎外感が凄かった。
完全にハブられてた。
何か話し出す勇気すらなかった。
こっちに戻ったら変えよう。
変えなきゃダメだと思って、まず容姿から入ってみた。
それが余計な誤解を招いたんだが。
そんな時助けてくれたのはトーヤだった。
相変わらず優しいんだな。
それから愛莉が友達になってくれた。
友達になってくれたのは嬉しいけどなんか複雑な気分。
今は大丈夫、誠がいるから。
そうこう話してる間に時計は7時半。
「母さん、そろそろ準備しねーと」
「あ、そうだったね」
母さんは自室に入って着替え始める。
昼間はパート、夜はスナックでバイトしてる。
そんな母さんにこれ以上は無理はかけられない。
そう思って就職を選んだんだけど、中卒じゃ今時仕事にありつけない。
親も高校くらい出ておけと言うし、それで喧嘩になったんだけど、トーヤが「高校生活も一緒に送りたい」っていうから。
ただ、愛莉の足を引っ張るわけにはいかない。
せめて普通の高校に行かなきゃ。
その為に勉強を始めた。
成績は伸びた。
過去最高点かもしれない。
愛莉は自分の事のように喜んでくれた。
こりゃ敵わないな。
そう諦めてた。
とはいえ、3人で勉強してる。
複雑な心境だ。
複雑な心境になってる時点でまだ吹っ切れてないのかな?
と、時計を見る。
8時前を指していた。
母さんを見送って、私もトーヤの家に行かなきゃ。
急いで準備を始めた。
トーヤの家についた。
「よう!」
「おはよ!」
「おはよう」
愛莉は先に着ていた。
いつも通りの勉強会。
妙だ……。
普段も勉強中は口数が少ないが、今日は全くないと言っていいほど会話が無い。
愛莉とトーヤ、なんかあったか?
思い切って聞いてみた。
「別になにもないよ?」
「うん、いつも通りだよ?」
違うだろ……。
空気が重苦しく感じるのは私だけか?
これなら一人で勉強してたほうが気が楽じゃないか?
「あー!!なんか喋ろよ!!」
普通なら愛莉が「静かに勉強しようね」とか言ってくるのに今日は言わない。
ふと気づいた。
トーヤが時間を気にしていることに。
「やっぱりなんかあるんだろ?トーヤ時間気にし過ぎだぞ」
「そ、そんなことねーよ」
明らかに動揺している。
「なんなんだよ!話せよ」
トーヤに問い詰める。
「神奈、勉強中だよ」
愛莉がフォローする。
なんなんだよ、いったい。
午後も似たような感じだった。
二人喧嘩したのか?
「私帰ろっか?」
「も、もうちょっとゆっくりしてけよ。漫画読んでてもいいからさ」
「そうよ、帰ってもまだ暇でしょ?3人でいた方が楽しいよ?」
二人は慌てて私を引き止める。
私が帰ったらまずいのか?
時間になったら何かあるのか?
なんか隠してる。
気になって勉強が手につかない。
17時を回った頃トーヤがシャーペンを置いた。
「そろそろ終わりにしよっか?」
「え?まだ17時だぞ。早いだろ?」
「でもそろそろ来るはずなんだ」
だれが?
ピンポーン。
呼び鈴が響き渡る。
「着たみたいだね」
「だな」
「誰がだよ」
私はイライラしていた。
「あら、誠君いらっしゃい」
「冬夜たち部屋にいますか?」
「いるわよ、今読んでくるから」
おばさんが上がってくる。
「冬夜、誠君が着たわよ」
「ああ、今行く」
トーヤが下に降りていく。
時間が長い、何か話しているみたいだ。
様子を見に行こうと立ち上がると
「まあ、もう少し待ってなよ」
と、にこにこしてる愛莉。
しばらくして、トーヤが戻ってきた。
「愛莉、誠が迎えに来たぞ」
そんなことは知ってるよ。
イライラは頂点に達した。
「んじゃ、邪魔みたいだから帰るわ!」
そう言い捨てて、私は部屋を出た。
「やあ、神奈さん」
玄関には誠が待っていた。
部活の帰りらしい。
サッカー部のジャージを着ていた。
まあ、いつものことだが。
あれ?
今日は来るの早くね?
今更になって気がついた。
誠もなんか妙にそわそわしている。
帰り道全く喋らない。
手に汗をかいてるのが分かった。
緊張してる?
みんながみんなして隠しごとしてる?
何なんだよ!いったい!
本気でイライラしてきた。
そして家についた。
「じゃあな」
今日はやけにイライラする日だった。
折角の誕生日なのに……。
うん?
誕生日?
「神奈さん!」
「はい?」
誠は小さなラッピングされた袋を取り出した。
「お誕生日おめでとう。これ、つまらないものだけど」
あれ?私誠に誕生日言ったか?
「ありがとう、開けてもいいか?」
私がそう聞くと誠は頷いた。
私は丁寧にラッピングを剥がす。
中にはキーホルダーが入っていた。
かんなとまことって書いたキーホルダーが。
「どうしてこれを?」
「冬夜が教えてくれたんだ。こういうのが喜ぶって」
冬夜が隠していたのはこの事だったのか?
……泣いてたまるもんか。
ピロリーン、ピロリーン。
2件メッセージが届く。
スマホを見た。
「神奈誕生日おめでとう」
「カンナおめでとう」
サプライズのつもりかよ。
「冬夜が言い出したんだ。今日誕生日だから何かしてやれって。お母さん夜遅いらしいから夜も一緒に居てやれって」
トーヤ……。
そうならそうと言え。
「泣いてるの?」
心配そうに聞いてくる誠。
「なんでもねーよ」
涙が滲んでた。
「家に入れよ、なんか晩飯用意するから」
「あ、これ買って来た」
そう言って袋を差し出す誠。
フライドチキンとジュースが入っていた。
「ありがとう」
それを受け取る私。
「でもこれだけじゃ足りないだろ?何か作ってやるよ」
「じゃあ、手伝うよ。カンナさんの誕生日だし」
「一緒に居てくれるだけで嬉しいよ」
いつも一人で過ごしていた誕生日の夜。
私は泣いていた。
狼狽える誠。
「さ、中にはいって」
そう言って、誠の背中を押す。
あ、トーヤ達に返事送っとかなきゃ。
「ありがとう」
二人に送る。
トーヤからメッセージが届いた。
「二人でゆっくりすごしなよ」
トーヤは私たちを祝福するつもりで書いたんだろう。
「ありがとう、ゆっくりすごすわ」
そう返信する。
ただ、何か寂しかった。
誠が祝福してるのは嬉しい。
でもそれをトーヤに言われるのはなんか違う。
9時ごろ誠は帰って行った。
「じゃあ、また」
そう言って誠は帰って行った。
それを見届けると、トーヤにメッセージを送る。
「今日はありがとな、あとごめんな、一人でイライラして」
しばらくしてメッセージが返ってきた。
「気にするなよ。僕も態度悪かったし。また明日な」
また明日……か。
その一言で安心する。
理由はわからない。
その後風呂に入ってテレビを見る。
ガチャ
誰が来た?
鍵は書けてたはず。
今は無防備だ。まずいぞ。
その心配は杞憂だった。
「ただいまー、神奈。お風呂?」
時間はまだ22時にもなってないはず。
慌てて風呂を出る。
おふくろだった。
「おかえり」
おふくろの手には白い箱が。
「今日は誕生日だろ?早上がりして、ケーキ買ってきちゃった」
「ありがとう、夕飯じゅんびしてある。その後食べよう」
そしておふくろと夜を過ごすのだった。
こうしてお祝いしてもらえたのって何年ぶりだろ?
ジジイと母さんが喧嘩して、私の誕生日どころじゃなかったから。
寝る前に誠からもらった、キーホルダーを付ける。
この時は意識してなかったが、誠のキーホルダーを付けるのを忘れてしまっていた。
そして、二度とつけられることはなかった。
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