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1stSEASON
Shall We Dance?
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(1)
「えーやだよー、めんどくさい」
「男子と踊るなんていやだ」
文化祭の出し物について話し合っていた。
何を言っても文句が絶えないのがこの手の話の定石だ。
「ダ、ダンスなんてどうでしょうか?折角舞台使えるんだし」
まゆみちゃんの提案だった。
「激しいダンスは疲れるからイヤだ」
と、誰かが言って、じゃあ社交ダンスでと言う流れだ。
社交ダンスも十分激しいと思ったんだが……早く決めて帰りたいので黙っていた。
お芝居?もっと面倒くさいので即却下だった。
それに演劇部と比べられるのも面倒だ。
「じゃあ、ふ、二組くらい選んでください」
狭い舞台なので二組くらいが限界なのだろう。
誰も立候補するのはいない……。
当然のように付き合ってるのが知れ渡ってる僕と愛莉が推薦された。
問題はもう一組だ。
クラスで一番の美人カンナと、一番カッコいい誠が推薦された。
それはまずいだろ?
右隣の席を見る。
しかし当の両人は何とも思ってないようだ。
僕の心配しすぎか?
後は何を踊るか?
衣裳をどうするか等が決められその日の話は終わった。
ダンスはスローワルツ。
衣裳は制服でいいんじゃね?って決まった。
激しいダンスは覚えるのに時間がかかる。
衣裳は作るのが面倒くさいというのが、理由だった。
誰が見るんだそんなもん。
と、言いたかったが、また話を振り出しに戻すのも面倒だったので黙っていた。
翌日の放課後から練習は始まる。
意外にもまゆみちゃんが社交ダンスに嗜みがあった。
どうりで推したわけだ……。
まゆみちゃんの指導の下、練習は始まる。
ステップは何種類かあるが10種類のステップを覚える。
以下の10種類だ。
ナチュラル・スピンターン
リバースターンの456歩
シャッセツーライト
アウトサイドチェンジ
シャッセ・フロムPP
ナチュラルターン
バック・ウイスク
ウイーブ・フロムPP
シャッセ・フロムPP
ナチュラルスピンターン
このステップを2回繰り返す。
覚えるのも大変だが、これ……意外と場所取るぞ。
ステージの上では大変だ。
そこはまゆみちゃんが交渉して、体育館を貸し切ることができた。
体育館に二組?
注目は浴びるだろうなぁ。
でも広すぎるってことは無いと思う。
練習は教室で行われる。
机を後ろに押しやってスペースを作り、まゆみちゃんが持ってきたCDを流して練習する。
流石に二組同時は無理なので、一組ずつ交互に踊る。
カンナと誠は呑み込みが早かった。
愛莉も早かったのだが、問題は僕だ。
「冬夜君もっとそこは大きく動いて」
「そこはもっと、冬夜君がリードして」
あれこれと指示を受ける僕。
まゆみちゃん熱心だな。
中々上手くできない僕。
カンナと誠が練習しているのを見ている僕たち二人。
「ごめん、覚えが悪くて」
「大丈夫だよ、気にしないで」
「うん……」
とはいえ、足を引っ張ってる身としてはつらい。
「一旦休憩にはいりましょうか……」
まゆみちゃんが言うので休憩に入った。
「あ、遠坂さんと音無さんは残ってください」
女子2人が残るように言われる。
2人は顔を見あわせる。
何事だろう?
「だ、男子は入ってきちゃだめですからね」
そう言ってカーテンが絞められた。
誠と二人で、中庭で休憩する。
「平気なのか?」
僕は誠に聞いてみた。
「何が?」
「カンナと2人で踊りとか」
「俺がまだ引きずってると言いたいのか?」
ようやく理解したようだ、
「もう吹っ切れてるよ。振ったの俺だしな。神奈さんも吹っ切れてるよ。それよりお前の方が大変なんじゃないのか?」
「え?」
「神奈さんに聞いたぜ『行くとこまで行くって決めた』って」
ああ、誠には話したのか。
「まあな……」
「一度決めたなら揺らぐなよ。お前すぐ流されるからさ」
「大丈夫だよ……愛莉に見すてられない限りは」
「そっちの心配もあったか」
そう言って笑う誠。
「やっと見つけた。多田君に片桐君。練習再開だって」
女子が探し回っていたようだ。
「意外とスパルタなんだな。まゆみちゃん」
誠が呟く。
単に趣味だから気合が入ってんだろ?
「まあ、行くか」
僕はそう言うと教室に向かった。
(2)
文化祭前日。
練習最終日だ。
僕もなんとか覚えてきた。
まだなんとなくぎこちないけど。
「片桐君動き硬いよ、いい加減慣れなよ!」
女子から指摘される。
今日はクラスメイト全員から見られてるんだ、緊張するのも無理はない。
「明日はもっといっぱい来ると思うよ」
一方カンナと誠はごく自然に踊ってる。
緊張という言葉を知らないのか?
「サッカーと同じだろ?お前目立たないところではキッチリ動くだろ?同じようにやればいいんだよ」
どうせ注目は遠坂さんにいくだろうしな。と付け足された。
それがプレッシャーなんだよ……。
まあ、誰からも見られてない、と思うのは悪くないか。
それに誰かが言ってた。
こういうことはもじもじやってた方がかえって目立つと。
同じ恥かくなら派手にやれとも言ってた。
サッカーした時に言われた言葉だっけ?
何かが吹っ切れた。
吹っ切れると人間上手く動けるもんだ。
「あ、動きが変わった」
「いいよ、片桐君!」
女子の声が聞こえてくる。
まゆみちゃんからもOKをもらった。
これで明日は万全だ。
今日の練習は終わる。
「遠坂さんと音無さんはちょっと残ってね」
「?」
再びカーテンが閉められる。
中でなにをやってるんだ?
その夜も勉強会はあった。
あの一件以降いたって普通だった。
ただ、カンナを送るのに愛莉もついてくるようになったのを除いては。
しかし今日はなんか二人とも妙に大人しい。
思い切って僕が切り出した。
「最近二人とも教室で何やってたんだ?」
触れてはいけないことだったらしい。
「トーヤには関係ねーよ!」
「冬夜君には関係ない」
二人に言われてしゅんとなる。
しかし……
「トーヤあのな!」
「冬夜君あのね!」
二人同時に話すなよ。
「神奈から言って」
「なんでだよ、愛莉から言うのが普通だろ!」
二人でなんかもめてる?
やがて意を決したかのように、愛莉が言った。
「明日ね……笑わないでね!」
意味が分からない。
「何を笑うんだ?」
「それは明日になってからのお楽しみってことで」
カンナが言う。
何があるんだ一体。
(3)
文化祭当日
例のごとく男子は教室から締め出された。
違うのは廊下で僕と誠が髪のセットをされているということ。
二人で顔見て笑い合ってた。
すると中から愛莉とカンナが出てきた。
男子からどよめきが聞こえる
中には写メを取っている者もいた。
被写体は……。
カンナと愛莉のパーティドレス姿だった。
愛莉はピンクのひらひらの着いたもの、カンナは水色の背中むき出しのものだった。
カンナはサイドポニーに、変えていた。愛莉はツインテールをほどき上で髪をまとめている。
靴のダンスシューズに履き替えてる。
尚僕と誠は学ランのまま。
思いっきりアンバランスじゃないか?
カンナは誠と何か話してる。
愛莉は僕のもとに寄ると、何か言いたげな顔をしていた。
「笑わないでね、まゆみちゃんの趣味なんだから」
昨日もじもじしてたのはこの事だったのか?
「そんなことないよ似合ってるよ」
そう言うと頬を赤く染める。
「そろそろ時間だよー」
クラスの女子が呼んでいる。
「じゃ、いこっか?」
愛莉はこくりとうなずく。
僕は誠を真似て愛莉をエスコートする。
愛莉はずっと下を向いていた、
体育館に入る。
中央は開かれみんな壁際や2階に陣取ってる。
僕たちは中央に立つ。
暗幕が閉められて、スポットライトが当たる。
やがて演奏が始まる。
約5分間弱。
何も考えずダンスに集中する、
そのときだった。
ヒールのある靴になれていないのか愛莉が躓いてこけそうになった、
とっさにそれを支える僕。
僕でも愛莉くらい支える腕力はある。
ヒューと囃し立てる音が鳴る。
その後は無事にダンスを終えた。
アンコールを唱えるものもいたが、一曲しか覚えていない。
応えることのないまま僕たちは体育館をあとにした。
「ああー終わったー!」
制服に着替え、背伸びするカンナ。
「無事に終わってよかったね」
愛莉も胸を撫でおろす。
「無事じゃなかっただろ?愛莉は」
「本当。冬夜君助かったよ」
とっさの行動だった。
よく覚えていない。
「流石普段から一緒にいるだけあるなぁ、息が合ってるよ」
「神奈さんおつかれさま、どう?この後一緒に他の教室みてまわらない」
「お、いいねえ」
そう言って二人は立ち去った。
本当に別れたのか?あの二人。
「冬夜君ありがとね」
「別に気にするなよ」
「普段から慣れてないとダメだね、ヒールのある靴買おうかな」
「そうだな」
「神奈かっこよかったでしょ?ドレス姿」
確かに身長の高いファッションモデルのような体系のカンナはパーティドレスが似合ってた。
でも……
「愛莉も可愛かったよ、お姫様みたいだった」
「ありがとう」
「それじゃ、僕たちも見て回りますか?お姫様」
そう言って手を差し出す。
「うん!」
そう言って腕にしがみつく愛莉。
差し出した手は一体……。
「だってこのほうがいいんだもん」
ニコニコしてる愛莉。
ま、いいか。
そうして僕たちも他の教室をみてまわるのだった。
「えーやだよー、めんどくさい」
「男子と踊るなんていやだ」
文化祭の出し物について話し合っていた。
何を言っても文句が絶えないのがこの手の話の定石だ。
「ダ、ダンスなんてどうでしょうか?折角舞台使えるんだし」
まゆみちゃんの提案だった。
「激しいダンスは疲れるからイヤだ」
と、誰かが言って、じゃあ社交ダンスでと言う流れだ。
社交ダンスも十分激しいと思ったんだが……早く決めて帰りたいので黙っていた。
お芝居?もっと面倒くさいので即却下だった。
それに演劇部と比べられるのも面倒だ。
「じゃあ、ふ、二組くらい選んでください」
狭い舞台なので二組くらいが限界なのだろう。
誰も立候補するのはいない……。
当然のように付き合ってるのが知れ渡ってる僕と愛莉が推薦された。
問題はもう一組だ。
クラスで一番の美人カンナと、一番カッコいい誠が推薦された。
それはまずいだろ?
右隣の席を見る。
しかし当の両人は何とも思ってないようだ。
僕の心配しすぎか?
後は何を踊るか?
衣裳をどうするか等が決められその日の話は終わった。
ダンスはスローワルツ。
衣裳は制服でいいんじゃね?って決まった。
激しいダンスは覚えるのに時間がかかる。
衣裳は作るのが面倒くさいというのが、理由だった。
誰が見るんだそんなもん。
と、言いたかったが、また話を振り出しに戻すのも面倒だったので黙っていた。
翌日の放課後から練習は始まる。
意外にもまゆみちゃんが社交ダンスに嗜みがあった。
どうりで推したわけだ……。
まゆみちゃんの指導の下、練習は始まる。
ステップは何種類かあるが10種類のステップを覚える。
以下の10種類だ。
ナチュラル・スピンターン
リバースターンの456歩
シャッセツーライト
アウトサイドチェンジ
シャッセ・フロムPP
ナチュラルターン
バック・ウイスク
ウイーブ・フロムPP
シャッセ・フロムPP
ナチュラルスピンターン
このステップを2回繰り返す。
覚えるのも大変だが、これ……意外と場所取るぞ。
ステージの上では大変だ。
そこはまゆみちゃんが交渉して、体育館を貸し切ることができた。
体育館に二組?
注目は浴びるだろうなぁ。
でも広すぎるってことは無いと思う。
練習は教室で行われる。
机を後ろに押しやってスペースを作り、まゆみちゃんが持ってきたCDを流して練習する。
流石に二組同時は無理なので、一組ずつ交互に踊る。
カンナと誠は呑み込みが早かった。
愛莉も早かったのだが、問題は僕だ。
「冬夜君もっとそこは大きく動いて」
「そこはもっと、冬夜君がリードして」
あれこれと指示を受ける僕。
まゆみちゃん熱心だな。
中々上手くできない僕。
カンナと誠が練習しているのを見ている僕たち二人。
「ごめん、覚えが悪くて」
「大丈夫だよ、気にしないで」
「うん……」
とはいえ、足を引っ張ってる身としてはつらい。
「一旦休憩にはいりましょうか……」
まゆみちゃんが言うので休憩に入った。
「あ、遠坂さんと音無さんは残ってください」
女子2人が残るように言われる。
2人は顔を見あわせる。
何事だろう?
「だ、男子は入ってきちゃだめですからね」
そう言ってカーテンが絞められた。
誠と二人で、中庭で休憩する。
「平気なのか?」
僕は誠に聞いてみた。
「何が?」
「カンナと2人で踊りとか」
「俺がまだ引きずってると言いたいのか?」
ようやく理解したようだ、
「もう吹っ切れてるよ。振ったの俺だしな。神奈さんも吹っ切れてるよ。それよりお前の方が大変なんじゃないのか?」
「え?」
「神奈さんに聞いたぜ『行くとこまで行くって決めた』って」
ああ、誠には話したのか。
「まあな……」
「一度決めたなら揺らぐなよ。お前すぐ流されるからさ」
「大丈夫だよ……愛莉に見すてられない限りは」
「そっちの心配もあったか」
そう言って笑う誠。
「やっと見つけた。多田君に片桐君。練習再開だって」
女子が探し回っていたようだ。
「意外とスパルタなんだな。まゆみちゃん」
誠が呟く。
単に趣味だから気合が入ってんだろ?
「まあ、行くか」
僕はそう言うと教室に向かった。
(2)
文化祭前日。
練習最終日だ。
僕もなんとか覚えてきた。
まだなんとなくぎこちないけど。
「片桐君動き硬いよ、いい加減慣れなよ!」
女子から指摘される。
今日はクラスメイト全員から見られてるんだ、緊張するのも無理はない。
「明日はもっといっぱい来ると思うよ」
一方カンナと誠はごく自然に踊ってる。
緊張という言葉を知らないのか?
「サッカーと同じだろ?お前目立たないところではキッチリ動くだろ?同じようにやればいいんだよ」
どうせ注目は遠坂さんにいくだろうしな。と付け足された。
それがプレッシャーなんだよ……。
まあ、誰からも見られてない、と思うのは悪くないか。
それに誰かが言ってた。
こういうことはもじもじやってた方がかえって目立つと。
同じ恥かくなら派手にやれとも言ってた。
サッカーした時に言われた言葉だっけ?
何かが吹っ切れた。
吹っ切れると人間上手く動けるもんだ。
「あ、動きが変わった」
「いいよ、片桐君!」
女子の声が聞こえてくる。
まゆみちゃんからもOKをもらった。
これで明日は万全だ。
今日の練習は終わる。
「遠坂さんと音無さんはちょっと残ってね」
「?」
再びカーテンが閉められる。
中でなにをやってるんだ?
その夜も勉強会はあった。
あの一件以降いたって普通だった。
ただ、カンナを送るのに愛莉もついてくるようになったのを除いては。
しかし今日はなんか二人とも妙に大人しい。
思い切って僕が切り出した。
「最近二人とも教室で何やってたんだ?」
触れてはいけないことだったらしい。
「トーヤには関係ねーよ!」
「冬夜君には関係ない」
二人に言われてしゅんとなる。
しかし……
「トーヤあのな!」
「冬夜君あのね!」
二人同時に話すなよ。
「神奈から言って」
「なんでだよ、愛莉から言うのが普通だろ!」
二人でなんかもめてる?
やがて意を決したかのように、愛莉が言った。
「明日ね……笑わないでね!」
意味が分からない。
「何を笑うんだ?」
「それは明日になってからのお楽しみってことで」
カンナが言う。
何があるんだ一体。
(3)
文化祭当日
例のごとく男子は教室から締め出された。
違うのは廊下で僕と誠が髪のセットをされているということ。
二人で顔見て笑い合ってた。
すると中から愛莉とカンナが出てきた。
男子からどよめきが聞こえる
中には写メを取っている者もいた。
被写体は……。
カンナと愛莉のパーティドレス姿だった。
愛莉はピンクのひらひらの着いたもの、カンナは水色の背中むき出しのものだった。
カンナはサイドポニーに、変えていた。愛莉はツインテールをほどき上で髪をまとめている。
靴のダンスシューズに履き替えてる。
尚僕と誠は学ランのまま。
思いっきりアンバランスじゃないか?
カンナは誠と何か話してる。
愛莉は僕のもとに寄ると、何か言いたげな顔をしていた。
「笑わないでね、まゆみちゃんの趣味なんだから」
昨日もじもじしてたのはこの事だったのか?
「そんなことないよ似合ってるよ」
そう言うと頬を赤く染める。
「そろそろ時間だよー」
クラスの女子が呼んでいる。
「じゃ、いこっか?」
愛莉はこくりとうなずく。
僕は誠を真似て愛莉をエスコートする。
愛莉はずっと下を向いていた、
体育館に入る。
中央は開かれみんな壁際や2階に陣取ってる。
僕たちは中央に立つ。
暗幕が閉められて、スポットライトが当たる。
やがて演奏が始まる。
約5分間弱。
何も考えずダンスに集中する、
そのときだった。
ヒールのある靴になれていないのか愛莉が躓いてこけそうになった、
とっさにそれを支える僕。
僕でも愛莉くらい支える腕力はある。
ヒューと囃し立てる音が鳴る。
その後は無事にダンスを終えた。
アンコールを唱えるものもいたが、一曲しか覚えていない。
応えることのないまま僕たちは体育館をあとにした。
「ああー終わったー!」
制服に着替え、背伸びするカンナ。
「無事に終わってよかったね」
愛莉も胸を撫でおろす。
「無事じゃなかっただろ?愛莉は」
「本当。冬夜君助かったよ」
とっさの行動だった。
よく覚えていない。
「流石普段から一緒にいるだけあるなぁ、息が合ってるよ」
「神奈さんおつかれさま、どう?この後一緒に他の教室みてまわらない」
「お、いいねえ」
そう言って二人は立ち去った。
本当に別れたのか?あの二人。
「冬夜君ありがとね」
「別に気にするなよ」
「普段から慣れてないとダメだね、ヒールのある靴買おうかな」
「そうだな」
「神奈かっこよかったでしょ?ドレス姿」
確かに身長の高いファッションモデルのような体系のカンナはパーティドレスが似合ってた。
でも……
「愛莉も可愛かったよ、お姫様みたいだった」
「ありがとう」
「それじゃ、僕たちも見て回りますか?お姫様」
そう言って手を差し出す。
「うん!」
そう言って腕にしがみつく愛莉。
差し出した手は一体……。
「だってこのほうがいいんだもん」
ニコニコしてる愛莉。
ま、いいか。
そうして僕たちも他の教室をみてまわるのだった。
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