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3rdSEASON
些細な事
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(1)
「冬夜君朝だよ~朝食の時間終わっちゃうよ~」
はっと目が覚めた。
「おはよう冬夜君」
「……まだ朝食の時間まで時間あるじゃないか」
「冬夜君はシャワーも浴びないで婚約者とデートするんですか?」
ああ、そうだった。昨日疲れて寝てシャワー浴びてないんだった。
先に入っておくべきだったか。
でも「一緒に入る~」って言いだしかねないしな。
そう言えば最近言わなくなったな。
「なあ、愛莉」
「な~に?」
「最近、一緒にお風呂入ろうって言わなくなったのはなんで?」
「……入りたいなら入るけど、ここ狭いよ?」
いや、そうじゃなくて……。
「一緒に入りたいときは言うよ。でもいつも一緒じゃなくたってどうせ寝る時一緒なんだしいいかな~?って」
「部屋がツインの時ちゃんと違うベッドで寝るようになったのは?」
「冬夜君疲れてるから、一人で寝せてあげた方がいいのかな?って……だめだった?」
こんな時どう答えたらいい?
肯定すれば「やっぱり別々がいいんだ!」って怒りだすだろうし否定すれば「じゃあ、一緒にする」っていうだろうし……別にそれでもいっか?
「気を使わなくてもいいよ」
「わ~い、じゃあこれから遠慮なく一緒に寝るね」
「フェリーみたいな狭いベッドでは勘弁だぞ」
「そのくらいわかってるよ~」
口を尖らせて言う愛莉。やっぱり可愛いな。
「じゃあ、ちょっとシャワー浴びてくるね」
「は~い」
シャワーで汗を流すとついでに歯を磨いて、髭を剃り、体を吹いて着替える。
シャワールームを出ると愛莉はすでに仕度を整えていた。
丁度朝食の時間だった。
僕達は部屋を出る。
朝食の時間が終わると僕たちは早々に荷物をまとめてチェックアウトの手続きをとる。
ホテルを出ると、車のエンジンをテーマパークへ走らせる。
5号湾岸線を通って行くのが近いらしい。
可愛いナビが道を教えてくれる。
と、いってもナビをみてそれを言葉にするだけだけど。
それでも愛莉は愛莉なりに一生懸命してくれているのだから、有難く聞いておこう。
北港JCTを分岐し終点まででてすぐだ。
駐車場に着くとまだ早いかなと思っていたらもう開場していた。
ホテルに言って荷物を預かってもらうとすぐにテーマパークに向かう。
世間では平日だけど、時期をずらして休みを取った人もいる。
とはいえ待ち時間はそんなになかった。
そんなになかったというだけで全くないというわけではない。
でも愛莉と一緒だと待ち時間すら楽しく思える。
「どんなアトラクションだろ?楽しみだね」
ここは乗り物だけじゃない。ショー的なアトラクションもある。完全なショーもある。
愛莉が乗り物に乗れなくても楽しむ要素はたくさんあるわけで、それで中学生の頃遊びに来たんだろう。
「えーと次はこれが時間的にいいかなぁ」
とはいえ、愛莉が来たのは6年も前の話。色々とアトラクションも変わって楽しいはず。それに乗り物にも乗れるようになったし楽しんでもらえるだろう。
愛莉とこういうデートが出来るとは、僕も楽しいし嬉しい。
「ねえねえ、次はどれに行くの?」
ちゃんと考えてあるよ。愛莉にお勧めなアトラクションをチョイスしておきましたよ。夜もナイトパレードがあるみたいだし楽しみだね。
「冬夜君……」
食事の時間も早めにするか遅めにするとか書いてるな、早めにすると焦るから後からのんびりとるか。
結構色んなカップル来てるんだな。
やっぱり同じくらいの歳頃が多いのかな?
僕達も同じように見られてるのかな?
「冬夜君の馬鹿!」
ぽかっ
「ど、どうしたんだい?」
「婚約者を放って他の女性に見とれてるなんて信じられない」
「はい?」
「はい?じゃない!酷いよ冬夜君!せっかくのデートだったのに!」
なんか勘違いしてるぞ愛莉。
「愛莉女性に見とれてたわけじゃなくて……」
「言い訳なんか聞きたくない!」
些細な勘違いだった。
でも待ち時間も長く愛莉もイライラしていたんだろう。でも、こっちの言い分くらい聞いてくれてもいいじゃないか!
「そんないい方しなくてもいいだろ!」
「何よ!逆切れ!?」
愛莉の語調が荒くなってくる。
残暑が酷く熱い日中。お互いにイライラしていたのかもしれない。
愛莉の声が大きくなっていくにつれて周りの人もざわつき始める。
「どうしたんだろあの人達」
「なんかもめてるみたいだな」
「彼氏の方がポカやったみたいだけど」
そんな声が聞こえてくる。
ちょっとだけ冷静になった。どうにかして事態を鎮めなきゃ。
「愛莉、少し落ち着こう」
「私が悪いっていいたいの?」
「そうじゃなくてさ……」
「どうせ私は童顔だしカンナみたいにスタイル良くないし周りのカップルが羨ましいとかでしょ?」
「そうだよ……、他のカップルが羨ましい」
「……最低」
「でも誤解してる。冷静になって周りをよく見て」
そう言うと愛莉は周りのカップルを見始めた。
「素敵なカップルばかりね、私達とは大違い」
「じゃあ、愛莉に質問。どうしたら周りのカップルのように素敵に見えると思う」
「え?」
怪訝な顔をする愛莉。
「僕も悪かったよ、愛莉の話聞いてなかった。ちょっと考え事していてさ」
「分かってるじゃない」
「でも決して女性に見とれてたんじゃないよ。どの女性よりも愛莉が可愛いから」
「それって童顔って言いたいだけじゃないの?」
「違うよ、そういう意味で言ったんじゃない。見た目もかわいいけど仕草が可愛いんだ。一つ一つの」
「……」
愛莉の顔つきが変わった。少し機嫌を直したようだ。
「愛莉の為に一生懸命考えてきたよ。今日のプラン。時間もばっちり把握してある」
待ち時間は予想つかなかったけどね。
「どういう仕草が可愛いの?」
「急に抱きついてきたりとか……!?」
言うが早く愛莉は僕の腕に抱きついてきた。
「これでいいの?」
「うん、ごめんね。愛莉の話ちゃんと聞いてやればよかったね」
「いいの。私も婚約者っていいながら些細な事でカッときて。思わず……面倒って思われてない?」
「思うわけないだろ?」
「良かった~」
愛莉の機嫌は直ったようだ。
でもさ、やっぱり胸の大きな人とか白い服着ていて下着が透けて見える人とか気になるよね。抗えない男の性ってやつで。
つい見ようものなら愛莉からぽかって小突かれる。
「冬夜君は私が他の男からそんな目で見られたらどう思う」
「どうも思わないよ?」と答えたらまた機嫌を損ねるだろうな。
「……あんまりいい気分がしないね?」
「そういうこと。あまりじろじろ見ないの」
「でもさ、一つだけ言わせてよ」
「な~に?」
「愛莉さ、自分で童顔だって言ってたけどそんなことないよ、ちょっと大人びてきてる」
多分髪を伸ばしてるのと染めてるせいだろうな。
いかにも女子大生ってかんじがする。
「冬夜君、あまりそう言う話外でするとバカップルに見られちゃうよ」
いや、腕組んでる時点で十分そう思われてると思うんだけど。
「いいじゃん、周りみんな似たようなもんだし」
「そうだね!」
愛莉の笑顔が戻った。
「あ、順番廻ってきたよ~」
その後アトラクションを楽しんだ。
(2)
それから、いくつかアトラクションを回った後昼食をとった。
人気漫画をモチーフにしたレストランで食べた。
人気キャラクターにコスプレしたスタッフが登場して、食事を楽しませてくれる。
期間限定だというので、そこにした。
あまり漫画を読まない愛莉でも楽しめたようだ。
ご飯を食べた後もアトラクションに並んだ。
大体がとある映画をモチーフにしたアトラクションが殆どだ。
お勧め!と書いてあったアトラクションを優先的に選んだ。
夕方になると混雑は殆どなくなる。
待ち時間なしで大体乗れる状態。
「愛莉疲れてない」
「大丈夫だよ~」
大体のライド・アトラクションを遊ぶとショー・アトラクションを楽しむ。
内容は秘密だということで明かせない。
スタッフのお姉さんも楽しかった。
サメと火事と蜘蛛男は外せないと書いてあったので、行ってみた。
あとは某魔法使いのエリアかな。
買い物をしながら散策する。
ちょっと早めの夕食にした。
その後某マスコットキャラのエリアに行く。
お土産を買った。
大体観たいのは観た。
愛莉に「どうする?」と聞いた。
ナイトショーまでまだ若干時間がある。
「蜘蛛男に乗りたい」
愛莉のお願いを叶えてやった。
もう少しでナイトショーの始まり。
ポップコーンを食べながら待っていた。
パレードが始まると皆が立ち上がってみる。
フロートの順番は分かっていたので最初の方に立っていた。
パレードが終わると、あとは閉店までの時間を潰す。
最後にもう一度お土産屋に寄る。
「そろそろ帰ろうか?」
愛莉に聞くと首を振る。
「まだ時間ちょっと残ってるよ」
まだ行きたいところあるの?
「最後にあと一回蜘蛛男乗ろう?」
愛莉に付き合うことにした。
愛莉は満足したらしい。
その後テーマパークを後にして、車をホテルの駐車場に移しホテルにチェックインする。
シャワーを浴びてテレビをつけてニュースを何となく見る。
興奮冷めやらぬというやつで、なかなか寝付けない。
愛莉がシャワーを浴びてくるとドライヤーをかけている。
「楽しかったね」
「ああ、でも愛莉一度きたことあるんだろ?」
「その時は怖くてライド系だめだったから」
「ああ、なるほどね」
「また遊びに来ようね」
「そうだな……」
「……何探してるのかな~?」
愛莉がドライヤーを終えると僕のスマホを覗き込む。
大阪の駐車場を探していた。
適当に駐車場探して交通機関使った方が良さそうだから。
どうせ降りるなら目的地のそばがいいな。
……結構ある。
環状線にも乗れる。
「どこに行きたいの?メイド喫茶は却下だからね」
「……通天閣」
「なるほどね」
「愛莉は行きたいところないの?」
「うーん……ドライブかな?」
「ドライブ?」
「迷路みたいで面白そうじゃない」
確かに来た時も追った。
北九州なんかよりずっと複雑怪奇だった。
まあ、帰りも神戸からだしいっか。
「いいよ」
「じゃあ、今日もゆっくり休んでね」
そう言うと愛莉はテレビを消し照明を落とす。
愛莉とベッドに入ると抱き合って寝る。
愛莉は疲れていたのだろう、ベッドに入るとすぐに眠りにつく。
僕も目を閉じる。
愛莉の甘い寝息が聞こえてくる。
その寝息に誘われて僕も眠りについた。
明日また愛莉と朝を迎える。
些細な事だけど、とても大切な事。
当たり前の日常で忘れがちだけど、たまに思いだす。
それも大切な思い出の一ページなんだって事に。
愛莉は言っていた。
「ずっと一緒にいようね」と。
今なら言えるよ。
「ずっとそばにいるから」と……。
こうしてまた大学生活の一ページに新しい想い出が記された。
(3)
朝から最悪だった。
話しかけても一言も反応がない。
待ち時間長くてイライラしてるのかな?
私は楽しいよ?
こうして待っている時間も。
冬夜君とおしゃべりして時間を潰すの。
そう思っていた矢先にほんの些細な事だった。
冬夜君が目にしていたのは他のカップルの女性。
ひどい、最低。
私は怒った。
折角のデートが台無しだ。
「他のカップルが羨ましく思えて見てただけ」
冬夜君はそう言い訳する。
私達は羨ましくないの?
「他の人からもそう思われてるのかなと思って」
そんなに他人の目が気になりますか?
じゃあ、見せつけてやろうじゃない。
冬夜君の腕を掴む。
普段は嫌がる癖に。
今日はあっさりと腕を組む。
本当に羨ましかっただけなんだ。
そうならそうと言ってくれたらいいのに。
そんなに羨ましがられたいならいくらでもいちゃついてあげるよ。
だから私だけを見ていて。
お願いするだけじゃだめだよね?
私がそうさせてみせるから。
覚悟しててね。
誇らしげに思えるようにしてあげるから、
それからは楽しかった、
漫画のキャラは良く分からないけど、料理はおいしかった。
初めて体験したアトラクション。
楽しい。
冬夜君にお勧めのアトラクションを案内してあげた。
冬夜君も楽しそうだった。
それから冬夜君は他の女性をチラ見することは無かった。
アナウンスを聞いたり、私と会話したリ。
私と冬夜君以外は誰もいない世界。
夕食も食べた。
ナイトパレードの時間までまだ余裕がある。
冬夜君がどうする?と聞いてきた。
どうせならアトラクションで時間潰そう?
何度乗っても楽しかった。
パレードの時間が始まる。
綺麗だった。
写真は撮らなかったけど。
冬夜君との想い出のアルバムにきちんと収めておくよ。
楽しい宴は幕を閉じる。
ホテルに帰って。一夜を過ごしたら後は帰るだけ。
どうして旅の終わりってこんなに寂しいと思うのだろう?
でも、寂しくなんかはないよ。
だって私と冬夜君の旅路はまだはじまったばかりなのだから。
(4)
夢を見た。
星明りのパレード。
ピエロや音楽隊が行進している。
月明かりのパレード。
お化けたちが踊ってる
今宵私達が招かれたパーティ。
ボロボロのローブを羽織った男が言う。
「この恋は秘密にしておくんだよ」と
そんなの無理だよ。
皆に自慢しちゃうんだから。
冬夜君が不思議なパーティに連れ出してくれた。
悪魔のDJ、月のカクテル。
BARの女の子に見とれてる冬夜君。
ぽかっ
さっき言ったでしょ、私だけを見ていてって。
すると冬夜君は人目はばかることなくキスをしてくれた。
月夜のパレード。
今宵私たちがまねかれたパーティ。
人混みの中は慣れない様に冬夜君と手をつなぐ。
「この手を離さない」と冬夜君が言ってくれた。
冬夜君が離しても私が捕まえてるから覚悟してね。
覚悟なんていらないよね。
二人で掴んだ手。決して離れないのだから……。
星明りのパレード。
今宵私たちが招かれたパーティ。
星も月も太陽も。
皆が私達を歓迎してくれる。
お化けも悪魔も幽霊も、皆がもてなしてくれる。
「愛莉。朝だよ」
夢から覚めると冬夜君が起きていた。
「楽しそうな寝顔だったけどどうしたの?」
冬夜君が聞いてくる。
「楽しい夢だったよ。冬夜君も一緒にいた」
「そうか、よかったな。珍しいな、愛莉が寝坊するなんてって思ったからさ」
そう言われて時計を観る。
本当だ、朝食の時間だ。
慌てて着替える。
仕度は朝食のあとでいっか。
冬夜君がお腹を空かせて待っている。
朝食を食べて仕度を済ませる。
今日はどこへ行こう?
助手席に座ってシートベルトを締める。
そして今日も終わらない旅がはじまった。
「冬夜君朝だよ~朝食の時間終わっちゃうよ~」
はっと目が覚めた。
「おはよう冬夜君」
「……まだ朝食の時間まで時間あるじゃないか」
「冬夜君はシャワーも浴びないで婚約者とデートするんですか?」
ああ、そうだった。昨日疲れて寝てシャワー浴びてないんだった。
先に入っておくべきだったか。
でも「一緒に入る~」って言いだしかねないしな。
そう言えば最近言わなくなったな。
「なあ、愛莉」
「な~に?」
「最近、一緒にお風呂入ろうって言わなくなったのはなんで?」
「……入りたいなら入るけど、ここ狭いよ?」
いや、そうじゃなくて……。
「一緒に入りたいときは言うよ。でもいつも一緒じゃなくたってどうせ寝る時一緒なんだしいいかな~?って」
「部屋がツインの時ちゃんと違うベッドで寝るようになったのは?」
「冬夜君疲れてるから、一人で寝せてあげた方がいいのかな?って……だめだった?」
こんな時どう答えたらいい?
肯定すれば「やっぱり別々がいいんだ!」って怒りだすだろうし否定すれば「じゃあ、一緒にする」っていうだろうし……別にそれでもいっか?
「気を使わなくてもいいよ」
「わ~い、じゃあこれから遠慮なく一緒に寝るね」
「フェリーみたいな狭いベッドでは勘弁だぞ」
「そのくらいわかってるよ~」
口を尖らせて言う愛莉。やっぱり可愛いな。
「じゃあ、ちょっとシャワー浴びてくるね」
「は~い」
シャワーで汗を流すとついでに歯を磨いて、髭を剃り、体を吹いて着替える。
シャワールームを出ると愛莉はすでに仕度を整えていた。
丁度朝食の時間だった。
僕達は部屋を出る。
朝食の時間が終わると僕たちは早々に荷物をまとめてチェックアウトの手続きをとる。
ホテルを出ると、車のエンジンをテーマパークへ走らせる。
5号湾岸線を通って行くのが近いらしい。
可愛いナビが道を教えてくれる。
と、いってもナビをみてそれを言葉にするだけだけど。
それでも愛莉は愛莉なりに一生懸命してくれているのだから、有難く聞いておこう。
北港JCTを分岐し終点まででてすぐだ。
駐車場に着くとまだ早いかなと思っていたらもう開場していた。
ホテルに言って荷物を預かってもらうとすぐにテーマパークに向かう。
世間では平日だけど、時期をずらして休みを取った人もいる。
とはいえ待ち時間はそんなになかった。
そんなになかったというだけで全くないというわけではない。
でも愛莉と一緒だと待ち時間すら楽しく思える。
「どんなアトラクションだろ?楽しみだね」
ここは乗り物だけじゃない。ショー的なアトラクションもある。完全なショーもある。
愛莉が乗り物に乗れなくても楽しむ要素はたくさんあるわけで、それで中学生の頃遊びに来たんだろう。
「えーと次はこれが時間的にいいかなぁ」
とはいえ、愛莉が来たのは6年も前の話。色々とアトラクションも変わって楽しいはず。それに乗り物にも乗れるようになったし楽しんでもらえるだろう。
愛莉とこういうデートが出来るとは、僕も楽しいし嬉しい。
「ねえねえ、次はどれに行くの?」
ちゃんと考えてあるよ。愛莉にお勧めなアトラクションをチョイスしておきましたよ。夜もナイトパレードがあるみたいだし楽しみだね。
「冬夜君……」
食事の時間も早めにするか遅めにするとか書いてるな、早めにすると焦るから後からのんびりとるか。
結構色んなカップル来てるんだな。
やっぱり同じくらいの歳頃が多いのかな?
僕達も同じように見られてるのかな?
「冬夜君の馬鹿!」
ぽかっ
「ど、どうしたんだい?」
「婚約者を放って他の女性に見とれてるなんて信じられない」
「はい?」
「はい?じゃない!酷いよ冬夜君!せっかくのデートだったのに!」
なんか勘違いしてるぞ愛莉。
「愛莉女性に見とれてたわけじゃなくて……」
「言い訳なんか聞きたくない!」
些細な勘違いだった。
でも待ち時間も長く愛莉もイライラしていたんだろう。でも、こっちの言い分くらい聞いてくれてもいいじゃないか!
「そんないい方しなくてもいいだろ!」
「何よ!逆切れ!?」
愛莉の語調が荒くなってくる。
残暑が酷く熱い日中。お互いにイライラしていたのかもしれない。
愛莉の声が大きくなっていくにつれて周りの人もざわつき始める。
「どうしたんだろあの人達」
「なんかもめてるみたいだな」
「彼氏の方がポカやったみたいだけど」
そんな声が聞こえてくる。
ちょっとだけ冷静になった。どうにかして事態を鎮めなきゃ。
「愛莉、少し落ち着こう」
「私が悪いっていいたいの?」
「そうじゃなくてさ……」
「どうせ私は童顔だしカンナみたいにスタイル良くないし周りのカップルが羨ましいとかでしょ?」
「そうだよ……、他のカップルが羨ましい」
「……最低」
「でも誤解してる。冷静になって周りをよく見て」
そう言うと愛莉は周りのカップルを見始めた。
「素敵なカップルばかりね、私達とは大違い」
「じゃあ、愛莉に質問。どうしたら周りのカップルのように素敵に見えると思う」
「え?」
怪訝な顔をする愛莉。
「僕も悪かったよ、愛莉の話聞いてなかった。ちょっと考え事していてさ」
「分かってるじゃない」
「でも決して女性に見とれてたんじゃないよ。どの女性よりも愛莉が可愛いから」
「それって童顔って言いたいだけじゃないの?」
「違うよ、そういう意味で言ったんじゃない。見た目もかわいいけど仕草が可愛いんだ。一つ一つの」
「……」
愛莉の顔つきが変わった。少し機嫌を直したようだ。
「愛莉の為に一生懸命考えてきたよ。今日のプラン。時間もばっちり把握してある」
待ち時間は予想つかなかったけどね。
「どういう仕草が可愛いの?」
「急に抱きついてきたりとか……!?」
言うが早く愛莉は僕の腕に抱きついてきた。
「これでいいの?」
「うん、ごめんね。愛莉の話ちゃんと聞いてやればよかったね」
「いいの。私も婚約者っていいながら些細な事でカッときて。思わず……面倒って思われてない?」
「思うわけないだろ?」
「良かった~」
愛莉の機嫌は直ったようだ。
でもさ、やっぱり胸の大きな人とか白い服着ていて下着が透けて見える人とか気になるよね。抗えない男の性ってやつで。
つい見ようものなら愛莉からぽかって小突かれる。
「冬夜君は私が他の男からそんな目で見られたらどう思う」
「どうも思わないよ?」と答えたらまた機嫌を損ねるだろうな。
「……あんまりいい気分がしないね?」
「そういうこと。あまりじろじろ見ないの」
「でもさ、一つだけ言わせてよ」
「な~に?」
「愛莉さ、自分で童顔だって言ってたけどそんなことないよ、ちょっと大人びてきてる」
多分髪を伸ばしてるのと染めてるせいだろうな。
いかにも女子大生ってかんじがする。
「冬夜君、あまりそう言う話外でするとバカップルに見られちゃうよ」
いや、腕組んでる時点で十分そう思われてると思うんだけど。
「いいじゃん、周りみんな似たようなもんだし」
「そうだね!」
愛莉の笑顔が戻った。
「あ、順番廻ってきたよ~」
その後アトラクションを楽しんだ。
(2)
それから、いくつかアトラクションを回った後昼食をとった。
人気漫画をモチーフにしたレストランで食べた。
人気キャラクターにコスプレしたスタッフが登場して、食事を楽しませてくれる。
期間限定だというので、そこにした。
あまり漫画を読まない愛莉でも楽しめたようだ。
ご飯を食べた後もアトラクションに並んだ。
大体がとある映画をモチーフにしたアトラクションが殆どだ。
お勧め!と書いてあったアトラクションを優先的に選んだ。
夕方になると混雑は殆どなくなる。
待ち時間なしで大体乗れる状態。
「愛莉疲れてない」
「大丈夫だよ~」
大体のライド・アトラクションを遊ぶとショー・アトラクションを楽しむ。
内容は秘密だということで明かせない。
スタッフのお姉さんも楽しかった。
サメと火事と蜘蛛男は外せないと書いてあったので、行ってみた。
あとは某魔法使いのエリアかな。
買い物をしながら散策する。
ちょっと早めの夕食にした。
その後某マスコットキャラのエリアに行く。
お土産を買った。
大体観たいのは観た。
愛莉に「どうする?」と聞いた。
ナイトショーまでまだ若干時間がある。
「蜘蛛男に乗りたい」
愛莉のお願いを叶えてやった。
もう少しでナイトショーの始まり。
ポップコーンを食べながら待っていた。
パレードが始まると皆が立ち上がってみる。
フロートの順番は分かっていたので最初の方に立っていた。
パレードが終わると、あとは閉店までの時間を潰す。
最後にもう一度お土産屋に寄る。
「そろそろ帰ろうか?」
愛莉に聞くと首を振る。
「まだ時間ちょっと残ってるよ」
まだ行きたいところあるの?
「最後にあと一回蜘蛛男乗ろう?」
愛莉に付き合うことにした。
愛莉は満足したらしい。
その後テーマパークを後にして、車をホテルの駐車場に移しホテルにチェックインする。
シャワーを浴びてテレビをつけてニュースを何となく見る。
興奮冷めやらぬというやつで、なかなか寝付けない。
愛莉がシャワーを浴びてくるとドライヤーをかけている。
「楽しかったね」
「ああ、でも愛莉一度きたことあるんだろ?」
「その時は怖くてライド系だめだったから」
「ああ、なるほどね」
「また遊びに来ようね」
「そうだな……」
「……何探してるのかな~?」
愛莉がドライヤーを終えると僕のスマホを覗き込む。
大阪の駐車場を探していた。
適当に駐車場探して交通機関使った方が良さそうだから。
どうせ降りるなら目的地のそばがいいな。
……結構ある。
環状線にも乗れる。
「どこに行きたいの?メイド喫茶は却下だからね」
「……通天閣」
「なるほどね」
「愛莉は行きたいところないの?」
「うーん……ドライブかな?」
「ドライブ?」
「迷路みたいで面白そうじゃない」
確かに来た時も追った。
北九州なんかよりずっと複雑怪奇だった。
まあ、帰りも神戸からだしいっか。
「いいよ」
「じゃあ、今日もゆっくり休んでね」
そう言うと愛莉はテレビを消し照明を落とす。
愛莉とベッドに入ると抱き合って寝る。
愛莉は疲れていたのだろう、ベッドに入るとすぐに眠りにつく。
僕も目を閉じる。
愛莉の甘い寝息が聞こえてくる。
その寝息に誘われて僕も眠りについた。
明日また愛莉と朝を迎える。
些細な事だけど、とても大切な事。
当たり前の日常で忘れがちだけど、たまに思いだす。
それも大切な思い出の一ページなんだって事に。
愛莉は言っていた。
「ずっと一緒にいようね」と。
今なら言えるよ。
「ずっとそばにいるから」と……。
こうしてまた大学生活の一ページに新しい想い出が記された。
(3)
朝から最悪だった。
話しかけても一言も反応がない。
待ち時間長くてイライラしてるのかな?
私は楽しいよ?
こうして待っている時間も。
冬夜君とおしゃべりして時間を潰すの。
そう思っていた矢先にほんの些細な事だった。
冬夜君が目にしていたのは他のカップルの女性。
ひどい、最低。
私は怒った。
折角のデートが台無しだ。
「他のカップルが羨ましく思えて見てただけ」
冬夜君はそう言い訳する。
私達は羨ましくないの?
「他の人からもそう思われてるのかなと思って」
そんなに他人の目が気になりますか?
じゃあ、見せつけてやろうじゃない。
冬夜君の腕を掴む。
普段は嫌がる癖に。
今日はあっさりと腕を組む。
本当に羨ましかっただけなんだ。
そうならそうと言ってくれたらいいのに。
そんなに羨ましがられたいならいくらでもいちゃついてあげるよ。
だから私だけを見ていて。
お願いするだけじゃだめだよね?
私がそうさせてみせるから。
覚悟しててね。
誇らしげに思えるようにしてあげるから、
それからは楽しかった、
漫画のキャラは良く分からないけど、料理はおいしかった。
初めて体験したアトラクション。
楽しい。
冬夜君にお勧めのアトラクションを案内してあげた。
冬夜君も楽しそうだった。
それから冬夜君は他の女性をチラ見することは無かった。
アナウンスを聞いたり、私と会話したリ。
私と冬夜君以外は誰もいない世界。
夕食も食べた。
ナイトパレードの時間までまだ余裕がある。
冬夜君がどうする?と聞いてきた。
どうせならアトラクションで時間潰そう?
何度乗っても楽しかった。
パレードの時間が始まる。
綺麗だった。
写真は撮らなかったけど。
冬夜君との想い出のアルバムにきちんと収めておくよ。
楽しい宴は幕を閉じる。
ホテルに帰って。一夜を過ごしたら後は帰るだけ。
どうして旅の終わりってこんなに寂しいと思うのだろう?
でも、寂しくなんかはないよ。
だって私と冬夜君の旅路はまだはじまったばかりなのだから。
(4)
夢を見た。
星明りのパレード。
ピエロや音楽隊が行進している。
月明かりのパレード。
お化けたちが踊ってる
今宵私達が招かれたパーティ。
ボロボロのローブを羽織った男が言う。
「この恋は秘密にしておくんだよ」と
そんなの無理だよ。
皆に自慢しちゃうんだから。
冬夜君が不思議なパーティに連れ出してくれた。
悪魔のDJ、月のカクテル。
BARの女の子に見とれてる冬夜君。
ぽかっ
さっき言ったでしょ、私だけを見ていてって。
すると冬夜君は人目はばかることなくキスをしてくれた。
月夜のパレード。
今宵私たちがまねかれたパーティ。
人混みの中は慣れない様に冬夜君と手をつなぐ。
「この手を離さない」と冬夜君が言ってくれた。
冬夜君が離しても私が捕まえてるから覚悟してね。
覚悟なんていらないよね。
二人で掴んだ手。決して離れないのだから……。
星明りのパレード。
今宵私たちが招かれたパーティ。
星も月も太陽も。
皆が私達を歓迎してくれる。
お化けも悪魔も幽霊も、皆がもてなしてくれる。
「愛莉。朝だよ」
夢から覚めると冬夜君が起きていた。
「楽しそうな寝顔だったけどどうしたの?」
冬夜君が聞いてくる。
「楽しい夢だったよ。冬夜君も一緒にいた」
「そうか、よかったな。珍しいな、愛莉が寝坊するなんてって思ったからさ」
そう言われて時計を観る。
本当だ、朝食の時間だ。
慌てて着替える。
仕度は朝食のあとでいっか。
冬夜君がお腹を空かせて待っている。
朝食を食べて仕度を済ませる。
今日はどこへ行こう?
助手席に座ってシートベルトを締める。
そして今日も終わらない旅がはじまった。
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この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
※ベリーズカフェにも掲載中です。そちらではラナの設定が変わっています。(貴族→庶民)それにより、内容も少し変更しておりますのであわせてお楽しみください。
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